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2007年9月

2007年9月28日 (金)

“LED”を交換する

便利度 :★★★★★
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆


ここ数年、白色LED技術の進歩は驚くばかりで、現在は登山用のヘッドランプのシェアの大半はLED仕様のものとなってしまいました。

“標準型のLED”も数年前はせいぜい10カンデラ程度の物しかありませんでしたが、現在では最大で25~30カンデラの出力のものもありますし、ハイパワータイプでは数ワットというとんでもなく明るい物も出現しました。
しかし、技術の進歩が速いと言う事は、製品の陳腐化も速いと言う事で、ほんの数年前に大枚払って買ったヘッドランプでも、光量では新型の物と比べるとかなり見劣りしてしまうというのも現実です。

Led1

私も、数年前まだ珍しかったプリンストンテックの“SOLO用LEDリプレースメントユニット”をかなりの値段で購入しましたが、あらためて現在の物と比べるとかなり暗く感じてしまいます。
そこで“OPTOSUPPLY社”の25~30カンデラのLED秋月電子で購入し交換を試みることにしました。

Led2led

LEDリプレースメントユニットの分解は慎重を要しますが、基板に半田付けしてあるLEDを半田鏝と半田吸い取り器を使って取り外し、新しいLEDを半田付けするだけですから、さほど困難な作業ではありません。
交換後はすぐに実感できる程明るくなりますので、この機種以外でも数年以上前のLEDランプをお持ちの方はトライする価値は十分あると思います。

Led3

(参考)
白色LEDは発光素子自体が白い光を出すのではなく、青色に近い光を出す素子の前に白色光の蛍光物質を置き、間接的に白色光を得るシンチレーション発光という形式を採っています。
明るい白色LEDが出てきたと言うのはこの蛍光物質の技術革新が進んだと言う事なのですが、その反面、明るい蛍光物質ほど劣化で輝度が低下する時間も短くなるというのも避けては通れない事実なのです。
特に高輝度の白色LEDは三色合成LEDを除き、本来長時間の連続点灯や照明用に作られたものではありません。
つまり、これまでの電球のように突然球切れということはめったに無いでしょうが、長寿命といわれるLEDでも通常の白色光のものは徐々に暗くなると言う事を覚えておいた方が良いでしょう。
また、静電気のサージで突然ダイオードが破損することも稀にではありますが発生します。
LEDランプの場合、以前のように必ず持参していた予備電球と交換するという行動中の対処が不可能な事を考えると、登山用としては新型のハイパワーLEDを1個使用したものより、むしろ一世代前の標準型の高輝度LEDを複数使用したモノの方が、フェイルセーフの観点からはベターなのかもしれません。

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2007年9月21日 (金)

“タイベック(Tyvek)”シートを使う

便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


最近のテントは軽量化が進み、本体のみならずフロアーの部分も以前のテントに比べてずいぶん薄い生地を使うようになってきました。
しかし軽いのは良いのですが、軽いという事は同時に弱いということを意味します。特に尖った石などが多く、キャンプサイトを選り好みのできない山岳地帯で軽量テントを設営する場合、強度のない薄いフロアーが傷んでしまう事も覚悟しなければなりません。
多くの軽量テントにオプションとして“フットプリント”と呼ばれるアンダーシートが設定されているのは主にこれを避ける為です。

しかし純正のオプションということで、ただのシートとしてはかなり高めの価格設定がされているのが普通です。
そこで北米のクライマーやバックパッカーの間では高価な純正品を使用せず、主に建材として使われる丈夫な透湿防水シートをテントのフロアーの形に切って使用することが数年前から流行しています。

Tyvek1

因みに、私はテントも消耗品と考えていますので、せっかく軽量テントを使用するのに敢えて重量を増やす意味はない、と考えて通常は“フットプリント”の類は使用していません。
とは言え、この素材にとても興味を持った私は、沢でのタープ使用時のグランドシートや、GOLITEのHEXⅢというフロアレスシェルター用の軽量シートの材料として、この透湿防水シートを入手してみることにしました。

早速建材店に情報収集に出向いてみると、建築用のハウスラップと呼ばれる透湿防水シートは何種類も販売されていました。
私の欲しかった、北米で定評のあるデュポン社のタイベック(Tyvek)シートは国産品の4割高と高価だったのでビックリしましたが、現物を見較べてみると、安価な国産品は不織布の片面にコーティングしたような素材で見劣りしたため、やはりタイベックに的を絞ったのです。・・・しかし、問題は寸法と価格でした。
建材店に在庫のあるのタイベックシートの標準品は1メートル幅で、基本販売単位は100メートルのロール、価格は一本1万3千円弱の物しかなかったのです。
1メートルでは何に使うにもチョッと幅が足りず、そして高価格とあって、その場での購入は一旦中止としました。

その後、色々調べてみたのですが、建材用の1㎡あたり60gのモノの他に垂れ幕や看板用の1㎡あたり40gの薄いものも在り、これでしたら150cm幅の物もあるそうなのですがやはり小口の販売は無く、しかもこれでは薄すぎて強度が心配です。
そこで、再度建材店に出向いて調べてもらった所、『元売に注文すれば3メートル幅で40メートルロールも取り寄せ可能、しかし価格が2万2千円(計算すると1メートル幅の標準品と比べて平米単価が1,5倍!同じ商品なのに!)になる』との事・・・。暫し熟慮の後「ええいっ!乗りかかった舟だ!」と購入決定!(建材屋さん、素人の私に親切に対応していただいてありがとうございました!)

Tyvek2

こうして、私は突然に使い切れないほどの在庫を抱えるタイベック長者になってしまったのです。
早速、フロアレスシェルターのグランドシートとして使用してみましたが、結論から言うと、軽いし平米単価でみればそこそこリーズナブルで非常に満足できる素材でした。
また、日帰りの山行でも2メートル四方のシートを休憩用として持って行っていますが、少々嵩張るもののこの大きさで重さは僅か240グラムと、まったく負担を感じません。

Msr_ml
(これは2メートル四方のシートを半分に折った状態)

現時点で気になる事としては・・・

①初めは厚い和紙のようでゴワゴワしていて、安っぽい感じ(何回か使ううちに少しずつ柔軟になります) 
②白い色はまさしく紙のようで頼りない印象(実際は両手でも引き裂けないくらい強いし、白はテントの中が明るく感じる) 
③いかにも建築材料といった自己主張なのか、表面に商品名がデカデカとプリントしてあり山道具としては多少の違和感あり 
④セルフインフレータブルマットを敷いた下の部分に多少結露が見られた(透湿性の為なのか?はてまたは防水性が良すぎるのか?或はたまたまなのか?)
⑤表面が滑る。特に新しい時はブルーシートと同等以上に滑ります

・・・と、問題点も無くは無いのですが、登山用として考えてもかなり機能性の高い素材であると感じました。
今後、タープやビビーサックなどを造ってみたいと、創作意欲をかき立てられずにはおられない素材です。

(参考)  メーカーの商品解説
デュポン®タイベック®はポリエチレン100%の不織布。「風や水分を通さず、水蒸気を通す」という性質があり、住宅の結露防止に高い効果を発揮します。そして壁体内の結露を防ぎ、構造材の寿命を大きくのばします。
ポリエチレン100%で出来ていますので、燃やしても有害ガスを発生せず、水と二酸化炭素に分解します。
アスファルトフェルトの約7分の1の軽さと約5倍の引裂強度を持ち、柔軟性にも優れ、縦、横、斜めと、どの方向にもカッターナイフで簡単に切ることができます。また、ガンタッカーなどの施工も楽に行えます。
アスファルトフェルトのおよそ1.4倍の防水性で、外部からの水の浸入を防ぎます。また、風を遮断する優れた防風性で、室内の冷暖房効率を高めます。
デュポン®タイベック®の透湿性は、アスファルトフェルトの約50倍以上。壁体内に浸入した室内の水蒸気を外側の通気層に通過させて結露を防止。断熱材を常に乾燥した状態に保ちます。
酸、アルカリなどの耐薬品性にも優れています。また、カビにくく、腐食することもありません。

(追伸)
edy555さん、こんな解説でご理解いただけましたでしょうか?

さて、知人に分けたりしましたが、まだ20メートル以上(?)余っています。
試しに使ってみたいと考えている物好きな方が複数いらっしゃる様でしたら“実費”程度でお分けしたいとも考えています。
この素材に興味のある方は先ずはコメント欄に書き込んでみてください。(書き込んでも管理者が許可するまではブログに反映されませんのでのでご安心ください)
ただし、お分けすることになった場合でも、公私多忙につき、統一サイズ(例えば、3メートル四方など・・・)に統一し、また迅速には対応できませんのでその点はご容赦ください。

【おことわり】在庫切れのため、タイベックシートの頒布は終了いたしました。

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2007年9月15日 (土)

個性派シェルター/MSR・ミッシングリンク

便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆

最近の軽量グッズブームで人気の出てきたシングルウォール・テント(シェルター)は、ここ数年各メーカーから個性的なモデルが次々とリリースされています。
しかし、軽さというメリットの反面、使い勝手から考えると従来のダブルウォール・テントには及ばない点も多いようです。

GOLITEのHEXⅢなどのティピー型のフロアレステントは軽量ですし耐風性は十分なので私も使っていますが、虫の多い時期や場所によっては快適とは言えませんし、ゴアテックスあるいはエピックやシルライトを幕体素材としたドーム型のシングルウォール・テントなどもフライで覆われた前室が無いので、靴や食器などの置き場所に困ります。
かと言ってオプションのフライや前室を使ったのではわざわざ軽量テントを選んだ意味が薄くなってしまいます。

Msr_ml

そこで私がアブやブヨの多い時期の沢用のテントとして選んだのがMSRのミッシングリンクというでシンプルな構造のシングルウォール・シェルターです。
本来沢では単純な四角いタープを地形を利用して張る方が開放感があって楽しいのですが、夜になっても活動を止めない薮蚊やヌカ蚊、あるいは山ビルなどの多い場所ですと必ずしも快適とはいえません。
そこで、軽量で通気性が良く、底が付いていて、しかも前室(あるいは大きな庇)のあるテントを探していて辿り着いたのがこのMSRのミッシングリンクという他に類似例を見ないユニークなシェルターだったのです。

あまりにも突飛な形状なのでほとんど使用しているのを見ませんが、大人2人と十分な荷物スペースがありながら、本体は1.3キロと非常に軽量でとても気に入っています。(シルナイロンのような生地にウレタンコートした素材にシームテープで縫い目の防水がしてありますから、通常のシルナイロンやエピックのテントのように数時間もかけてシール剤で縫い目の防水をする面倒が無いのも好いですね)

このテントは通常2本のトレッキングポールを支柱にして設営しますが、最大長が137.5センチ以上伸びるポールが必要(通常のポールは125センチ程度しか伸ばせません)なので、お持ちでない方はポールまで購入する必要があるかもしれません。
しかし、沢登りでは倒木・流木はいくらでも手に入りますので支柱をどうするかで困る事はないでしょうし、場所によっては上から細引きで吊り下げる事も可能です。(画像は現地調達の支柱を使って設営した状態です)

自信を持ってお薦めできるシェルターです。

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2007年9月 8日 (土)

便利だよ“つめかえ君”

便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆(かなり高価格なので)
危険度 :★★☆☆☆(自己責任で!)


山にガスバーナーを持っていく時、中途半端に残っているカートリッジをどうしようか悩みませんか? 途中でガス欠は切ないし・・・もう1個予備カートリッジを持ってくのも重いし・・・。
という訳で、中途半端な残量のガスカートリッジがたまっていく・・・。
特にジェットボイルや日帰りBCや一泊山行時に多用する110型のカートリッジは、常に満タンの物を持って行きたいので、中途半端にガスの残ったカートリッジがたまりがちですよね。

Tume1cart
(左から500型・250型・110型)


そこで、私は数年前からALVAの“つめかえ君”という大変便利な道具を使ってこの問題を解決しています。
ALVAのホームページには、たくさんの種類の製品が掲載されていますが、EPI・プリムス・スノーピーク等の登山用のバーナーカートリッジ同士の詰め替えが可能なのは“N-Nタイプ”という製品です。
私は主に、中途半端な残量の複数の250型を一つにまとめる時や、500型から110型への補充に使っていますが、“ガス検”も“メーカーの免責事項”も御構い無しという御意見無用の裏道商品ですし、ボッタクリと言っても良いくらい高価なのですが、自己責任で使えばとっても便利!!
私にとって無くてはならない道具の一つとなっています。

Tume2body Tume3do
(㊧つめかえ君本体、㊨詰め替えている様子)     

【ガスの残量判断や詰め替えの時の、ワンポイント】

①私は、標準型(呼称は230又は250型)カートリッジの満タン時重量を概ね(365g~)375g、空カートリッジの重量は146g、また小型(110型)カートリッジは満タンで(195g~)200g、空で90gを目安にして充填していますが、メーカーやカートリッジの種類によって総重量に数グラムの差がありますので、念のためお使いになるカートリッジの重量を量って記録しておく事をお薦めいたします。
特別な意図が無い限り、ガスの補充は同一メーカー同種カートリッジにしておいた方が無難かもしれません。

②ガスを補充される側のカートリッジを冷蔵庫の冷凍室で10~20分ほど冷やしておかないとスムーズな作業ができません。

③上記の重量を目安に、デジタルスケールでカートリッジの重さを量りながら慎重に作業をしてください。

Tme4hakari
(グラム単位で計測できる秤は必須です)


④ガスを規定以上に入れすぎると、燃焼時に生ガスが噴出し炎が高く上がって危険です。
入れ過ぎた場合は、面倒でも必ずガスを戻してください。テントを火事にしたくなかったら・・・。

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