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2007年11月

2007年11月29日 (木)

Vista-HCx 日本語版、その性能は?①

便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


去る11月11日、GARMINから待望のVista-HCxの日本語版が発売されました。
発売が予告された時点で、出たら我慢できずに買うだろうなぁ・・・と自分でも予想はしていましたが・・・やはり無理しても早速買っちゃいました。
まぁ、GARMIN純正のマップソース(TOPO)は使わず“UUD製作所”の地図を使うつもりだったし、マイクロSDカードも手持ちがありましたので本体のみの出費で済みましたが・・・。

早速地図を転送しましたが“UUD製作所”のマップは全国の10M等高線が表示できるマップセットをアップロードしても650Mバイト程度ですのでそれ程長時間待たされずに済みました。
早速電源を入れてみたのですが、やはり感度はずいぶん良いようで、建物の中でも早速衛星を拾い出しました。(MAP60Csxとほぼ同等といった印象で、室内でも窓際だったら精度3M位まで測位できることもあります)
また、いろいろ弄ってみましたが、従来機種とまず大きく異なる点は、省エネモードの設定ができず標準モードのみを使用するように割り切った機能設定がなされているという点でしょう。

Leg3 Vista
(左・LEGEND、右・VISTA-HCxのメニュー、省エネモードの有無に注目!)

従来機種でも省エネモードにするとWAAS機能が自動的にキャンセルされるようになっていましたから、このHCxシリーズでは新しい高感度チップの性能とWAASを利用した高精度測位のシナジー効果を無駄にしないための最善の策としてこのような設定になったのではないかと考えられます。
それでも、スペックを見るとこの標準モードでもアルカリ単三2本で25時間の作動ができると書かれていますから、従来のCxシリーズよりも若干大食いかもしれませんが、高感度チップを使用した60CsXが省エネモードで30時間標準モードで18時間である事を考えれば、このHCxの燃費が悪いとは言えないでしょう。
また、電池ケースの蓋が以前のeトレックシリーズではプラスチックだったのに、HCxではアルミ合金製になっていたのもびっくりしました。

Gpshuta
(左・VISTA-HCx、右・LEGENDの裏蓋)

わざわざ剛性も高いが質量・コストとも高い合金製に変更する理由は良く判りませんが、たぶん防水と本体を各種マウントベースに取り付ける場合の強度的な問題なのでしょう。
しかし、はっきり言ってこの素材変更は低温下で使用する機会の多い登山者やBCボーダー&スキーヤーには歓迎しかねる物です。
低温で起電力の低下するバッテリーの周囲を熱伝導の高いアルミ合金で覆うのは、どう考えても得策だとは思えないからです。

さて、近々標高2,000m以上の雪山に行く予定なので、次回はその山行での使用レポートを書いてみたいと思います。
また、通常私はGPSには起電力の低い(1.2V)充電池ではなく、寒さには弱くても電圧の高いアルカリ電池(1.5V)を使用しているのですが、“エネループ”というニッケル水素電池の宣伝を見ていたらはマイナス10度まで電圧降下が無いと謳っていたので、この電池が冬山で通用するかもテストしてみたいと思います。

以下、続く!

(参考)
ガーミンのGPSの電池ボックスには、電池取り出し用のリボンが付いていませんので電池の交換が面倒です。
普通この価格の商品でしたらその位の配慮は当たり前なのですが、そんな事お構い無しなのがアメリカ流なのでしょうか?
そこで私は、電池の下に極薄のプラスチックシートを挟んだり(↓右)、デンタルフロスのループを電池に巻いて(↓左)取り外しを容易にしています。

Gpsbatte

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2007年11月28日 (水)

MSRライトニングの改造④

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★★★
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


【“MSR/ライトニング・アッセント-改”Prototype No.1の製作】続き・・・

今度はヒールレバーの改造です。
KOHLAのヒールレバーはサイドのワイヤー部分のアジャストスクリューで長さを調節するようになっていますが、土踏まずのアーチ部分をヒンジにするとなると長さが足りなくなります。
そこで、ステンレスの長いビスを頭のところで90度曲げて、ロングサイズのビスを作らなくてはなりません。
ビス頭の近くでネジ山に傷をつけずに曲げるのは簡単なようで結構難しく、急遽専用の治具を製作して加工しました。何種類か作ってみて具合の良いのを選びました。

90bis

トーベイルはKAJITAXアイゼンのパーツを使用しましたが、このトーベイルはこのメーカーのアイゼンに合わせた左右非対称のカーブになっています。そのままでも良いのですが私は左右対称な形に曲げ加工しました。

さて、パーツが揃ったら組立に入ります。
クランポンとチタンのフロントプレートの接続には、前2本はトーベイル取付金具と共締めとなり、使用時に力も加わる場所なのでΦ5mmのステンレスブラインドリベットを使用してガッチリ固定します。
後側の2本は当初ブラインドリベットを使用しましたが末端が裏側に出っ張り、ハイパロンデッキを傷める恐れがありますので、アルミのリベットの使用に変更しました。
リアプレートの後端にはヒールレバー取付金具をΦ4mmのアルミリベットで取り付けておきます。

次に前後のプレートを靴に合わせてみて長さを決め、ビス留めしますが、この時に使用するナットは必ず“ゆるみ止めナット”を使用しましょう。
ゆるみ止め用には“ナイロンナット”が一般的ですが、画像(↓)のようなスプリング式の方が出っ張りが少なく、またゆるみ止め効果も高いのでお薦めします。

Nut

組上がった状態が下の画像です。

Pltomote Pltura
(以下一連の画像は仮組み状態を撮影したものです、後2本もまだブラインドリベットを使用した状態です)

靴を装着してみましょう。大成功です!

Pltboot

最後に、ピン&リングでスノーシューに組み付けました。

Shoe1 Shoe2

好い感じ!しっかり固定されています。
しかも、我ながらカッコイイです。便利そうです!

これでまずは完成ですが、今回の試作機は長さ調節用のビスが上面に出っ張っている為、ランドーネブーツ(山スキー兼用靴)や冬用登山靴などワンタッチアイゼンが使用でき、かつソールに独立した踵と土踏まずのアーチがあるブーツでしか使用できないという問題もあります。
したがって、通常のスキー靴を使用し、登行にはスノーシューを使用するエキストリーム系スキーヤーは、前作の“デナリ・改”のほうが向いているでしょう。

しかし・・・まてよ・・・どうせレバーを操作してからストラップを締めるんだったら・・・
一本のストラップだけで固定できれば、重いバックルを省略できて、この超軽量スノーシューのメリットをスポイルしないで済むのでは・・・・

と、言う訳で・・・【“MSR/ライトニング・アッセント-改”Prototype No.2の製作】へ、続く!

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2007年11月27日 (火)

MSR・ライトニングの改造③

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★★★
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


【“MSR/ライトニング・アッセント-改”Prototype No.1の製作】続き・・・

さて、メインのプレートですが、前半は1.2mm厚、後半は0.8ミリ厚のチタンを使用しました。
少々薄く感じますが、靴底に沿って柔軟性を持たせたかったのと手持ちの端材の都合で今回のプロトタイプではこの厚みの板を使ってみることにしました。

画像のように切断と穴あけを行いますが、後半プレートの長さ調節用の連続穴は1センチ間隔ですが、前半プレートには1.5センチ間隔で2箇所固定用の穴を開けていますので、何れかの穴を使うかで5ミリづつ長さを変更できるように設計しました。

Mainparts

続いてトーベイルとヒールパーツを取り付ける部分(↑画像の左上と右下)を作ります。
材料は2ミリ厚のチタン板で、切断後、手製のベンダーを使って「コの字」に曲げました。
トーベイル取付金具は、トーベイル穴と本体取り付け穴をオフセットさせ(画像↑の左上のパーツ)、前後を反対に取り付けることで、靴の大きさによる拇指球位置の差に大まかにではありますが、対応できるようにしてあります。
また、ベイル末端は外れ止め用に潰してありますので、差込穴はルース穴(長円)又は画像のようなUFOシルエットのような形に加工する必要があります。
普通長円穴は45度傾けて加工するのですが(↓左)、トーベイル取付金具は前記のように向きを前後逆に取り付けることも可能なように前後に並行方向(↓右)に穴を長円加工しました。

Ufo1_2 Ufo2

これでメインパーツの加工はほぼ終わりましたが、まだヒール部分の製作という厄介なワークが残っています。

以下、続く・・・

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2007年11月25日 (日)

“JETBOIL”の系譜

便利度 :★★★★☆
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★☆☆
危険度 :☆☆☆☆☆


ジエットボイルの登場でにわかに沸騰した高効率スト-ブ人気ですが、極め付けと思われた“MSRのリアクター”に続いて、近々プリムスからもこの種のストーブが発されるとの事で、しばらくこの市場の動きから目が離せなくなりました。

しかし、高効率ストーブ自体は最近になって開発された物と言うわけでもありません。
なんとその原型は、二昔以上前から存在したのです。

META(固形燃料)を使用するビバーククッカーは除くとして、私がとりあえず高効率ストーブの元祖と思っているのは、水筒で名高いドイツ、マルキル社の“ストーミー”シリーズで、自分自身もこの分離型のストーブを二十年近く前から何台か使い続けています。
今回は、実際に使った経験から、レトロからニューカマーまでのこの3タイプを比較してみたいと思います。

3item
(左から、マルキル・ストーミー、ジエットボイル、MSR・リアクター)

【マルキル・ストーミー】
元祖、高効率ストーブのシリーズです。
分離型、一体型、コールマンストーブと組み合わせる物など、数アイテム造られていて、時を経た今でも欧米市場では依然現役のスグレモノです。
しかし残念ながら「ガス検」の関係でわが国では発売されていません。
私は海外で購入しましたが、予備としてもう1台所有している程のお気に入りです。(↓右の写真のモデルとなっているのは未使用の予備、その隣にある袋入りのが使用中のもの)
別の記事に書いたように、分離型の利点を生かした危険な裏ワザで冬でも快適に使用できます。

Markil1 Markil3 Markil2
(折りたたみの三脚で置いても安定し、カートリッジと共に収納可。ハンギング用のチェーンも付属)

【ジエットボイル】
いわずと知れた、ベストセラー。
特に説明の必要は無いでしょう。
しかし、よく「ガス検査」通ったな!
(↓画像はオリジナルでなく、自作のバーナー部と組み合わせた物)

私も非常に便利に使用していますが、2人までのお茶やスープ用、あるいはクライミング用と割り切って使った方が良いでしょう。
ちゃんとした夕食をを作るのも無理ではないでしょうが・・・適していると言えない事は確かです。
また、110型のガスカートリッジではパワーブースターが使えないので、極端に寒い時期にはエクスペディションタイプの250型カートリッジを使用するか、加えてパワーブースターを併用する必要があるかもしれません。

Jb

【MSR・リアクター】
鳴り物入りで登場した、新顔の高効率ストーブです。
バーナー部は画像のような特殊な形状で、炎は上がらずメッシュ部分が灼熱して燃焼します。(専用のクッカー以外は使用できません!)
また、残念ながら自動点火装置は無く、ライターかマッチが別に必要です。

React1 Reaci2

専用のクッカーは1.5リットル(沸騰は1リットルまでとの記載あり)で2人でも余裕で炊事が可能でしょう。熱交換部と便利な折畳み式のハンドルが一体化されています。

Jbreac
(効率を高めるクッカー底面の熱交換部、左・ジエットボイル、右・リアクター)

実際に湯を沸かしてみると!!劇的な速さで沸騰する。しかも風があっても全くと言って良いほど影響を受けない。凄い!
気化熱でカートリッジが冷え、出力が低下する前に沸騰が完了しますが、厳冬期にはパワーブースターが必要とされるかもしれません。(まだそのような状況で使用したことがありません)
しかし、残念ながらこれも「ガス検」の関係で現在日本国内では発売されていません。

弱点は600グラムという重量でしょうか?・・・しかし、マルキルストーミーはセットで690グラムですから、この性能から考えると決して重いとはいえないのかも知れません・・・。

【総括?】
正直な所、この手のストーブは汎用性に乏しく一般的とは言い難いシロモノである事は明らかでしょう。
しかし、道具マニアはこんな魑魅魍魎の世界に魅せられるのですから困ったものです!

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2007年11月22日 (木)

MSR・ライトニングの改造②

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★★★
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆

【“MSR/ライトニング・アッセント-改”Prototype No.1の製作】続き・・・

さて、先ずはシューから、クランポン付きビンディングアッセンブリーを取り外します。これはPIN&RINGでとまっているので簡単に分解できます。

次に、クランポンとウレタン製のビンディングを分解しますが、これはリベットの裏側から太目のドリルで揉んでカシメた部分を削ってからポンチなどで叩き出せば簡単です。デナリのリベットは鉄製でしたが、ライトニングのはアルミ製になりましたから分解はより簡単になりました。

Bunkai1

続いて、クランポン部分で後半にある魚尾状の部分は邪魔なので切り取ってしまいます。
薄いですが熱処理されたクロモリ鋼らしく結構硬度がありますので、切断砥石を着けたグラインダーで切り取り、切断面は体裁良く仕上げておきます。(此処まで来るともう後戻りはできません・・・)
また、画像のように男性用(画像、↓右)と女性用のモデル(↓左)では幅と全長が異なりますが、前半の4つの穴の位置は共通です。

Bunnkai2

さて、次はメインのプレートを加工します。
材質はチタンを使用しました。チタンは加工が難しいのですが、軽量で強く、また雪の付着も少ないのでこの種の工作には理想的な素材です。

以下、続く・・・

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2007年11月16日 (金)

MSR・ライトニングの改造①

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★★★
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


Shoe1
(完成するとこうなります)

BCボーダーを中心に始まったスノーシューのブームですが、現在では登山やスノーハイクまでその裾野を広げているようです。
私は、ただの雪道の登行やスノーハイクが目的であるならアトラスのスノーシューを使用します。アトラスのスノーシューはどんなに乱暴に扱っても絶対に壊れない、という安心感ではこの右に出るものはいないと思っているからです。(特にテールエンドがTIG溶接されている旧モデルは最高です!画像↓)

Atlas

しかし、このアトラスのシューもクラスト斜面やトラバースなどでは少々頼りなく感じる場面もしばしばありました。

そこで私は並行してMSRの“デナリ”シリーズを使用しているのですが、これは外観は少々無粋ですが、悪条件の斜面では抜群の安定感を誇っています。
また、私は数年前からBCボードにも山スキー用のハードブーツ(ランドーネブーツ)を使用するようになりましたので、面倒なシューの脱着を簡単にするため、アイゼンのパーツを利用したワンタッチシステムに改造して使っていました。

しかし、その後デナリと同じMSRから超軽量の“ライトニング”シリーズのスノーシューが発売されたのです。
見た目は華奢で壊れやすそうに思えて敬遠していたのですが、使用者より予想に反して結構丈夫だとの話を聞くに及んで・・・・やはり購入!。(私は“最軽量”という言葉にも弱いのです)

そして、お決まりの改造を決行!

【“MSR/ライトニング・アッセント-改”Prototype No.1の製作】

こうして、哀れ“ライトニング・アッセント”は、一度も雪面に足跡を印すことの無いまま手術台に昇ることとなったのです。

しかし、早くも問題発生。
以前の改造犠牲者である“デナリ”はプラスチックのデッキを使用していたため、一枚のチタンプレートをベースにして、そこにトーベイルとヒールレバーを付ければ良かったのですが、ライトニングの場合、デッキは柔軟なハイパロン素材を使用しているため、踵をフレームのサイドメンバー一箇所で支持する構造となっていたのです。(画像、↓左)
これではデナリのような一枚のプレート構造では問題が発生しそうです。(画像、↓中・右)

New1 Old1 Old2

そこで、本来踵の下に位置すべきヒールレバーのヒンジをデッキと干渉しない土踏まずのアーチ部分に持って来る構造としなければなりませんが、本来は斜め下方にテンションをかけるワンタッチアイゼンのレバーを、より浅い角度でテンションをかけることになり、少々工夫が必要となりそうです。
ヒンジが土踏まずの位置だと前回の“デナリ・アッセント-改”に使用したKAJITAXアイゼンのヒールレバー(画像、↓右)のような長さ調節にレバー側支点の位置の移動を伴う構造では、長い寸法のワイヤーを自作して組み込んだにしてもヒールレバーの回転半径分のクリアランスの関係で作動に問題が生じそうです。
そこで、長さ調節に支点の移動を伴わずがワイヤー側にアジャストスクリューのあるイタリアの“KOHLA社”のアイゼンのレバー(幸い使用予定の無い手持ちがたくさんありました画像↓)を使用することとしました。なおKOHLA社は現在アイゼンを作っていないみたいです??・・・

Lever2p Kohla4
(左画像の右がKAJITAXのレバー、左がKOHLAのレバー、右画像はKOHLAのアイゼン)

・・・と、問題が解決したところで、意を決してあの“美しき生け贄”をバラし始めることにしました。

以下、続く・・・

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2007年11月13日 (火)

PRIMUS・P-123S・改/チタン仕様

便利度 :★★★★★
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆

無雪期の山でストーブの軽量化を図るなら選択肢はいくつもあります。
燃料込みで最も軽いのはアルコールバーナーでしょう。しかし、これは軽いことは軽いのですが、火力や扱いやすさなど総合的に見た場合、私はハードな登山用としてはまだ満足できるレベルには至っていないと思っています。

また、軽量ガスストーブで最右翼に位置するのがプリムスのP-113ですが、これだと本体は僅か76gしかありません。
また、ソロでの長期山行でしたら燃費の良いジェットボイルも装備の軽量化に貢献してくれるでしょう。

しかし、無雪期ならいざ知らず厳冬期に敢えてガスストーブを使うとなると私の選択肢はかなり限定されてしまいます。
それは、私が冬山でガスストーブを使うとしたら、カートリッジとバーナーの分離したセパレートタイプのストーブ以外使用する気がしないからです。

何故なら、ただでさえ狭い冬のテントの中、(パワーブースターで低温下の燃焼を可能にしたとしても)重心の高い一体型のストーブは非常に不安定で、常に鍋をおさえていないと大火傷の危険も高まります。
その点、全高の低いセパレートタイプなら炊事中に鍋をひっくり返す危険性も極めて低くなり、水作りの時に鍋の底の水滴を拭いたりすることを含めて、一人で調理することが可能となります。(私はガソリンストーブでもMSRのシマーライトという分離型のストーブを使用しています)

また、これは大きな声ではいえないのですが、私が冬にセパレート型のストーブを使う最も大きな理由は、低温時にバーナーの火で直接カートリッジ部を温めることができるからです。(爆発の危険もあります!責任は持てません・・・!!)

Imgp1554
(PRIMUS・P-123S、と交換した五徳)

と・・・言うわけで、私は、セパレートタイプの中でも最も軽いプリムスのP123Sを使用しています。
この製品はそのままでも230gとかなり軽いのですが、今回はこれを更に軽量化し使いやすくする改造をおこなってみました。

まず、燃料ホースですが、オリジナルではステンレスメッシュ巻きのホースが使われていますが、カッコは良いのですが重いし硬くて柔軟性が無いので、先ほど述べたカートリッジの直火加熱(?)の時にストーブ本体が不安定になりますし、500サイズカートリッジの使用も考慮し、長めの耐熱耐油ホースに交換しました。

また、オリジナルでは五徳の部分がステンレスでしたので、これをΦ4mmのチタン丸棒に交換する事にしました。
チタンは画像↓のようにステンレスの半分近い軽さですし、驚くほど熱伝導性が低いのでバーナーの五徳としては理想的な素材でしょう。

Imgp1552 Imgp1553
(左・オリジナル、右・チタン製)

工作については画像を見れば一目瞭然ですが、チタンの丸棒をオリジナルに合わせて手製のベンダーで曲げただけです。
加工の難しいのは、バーナー側の端にピンを通すΦ2ミリの穴を開ける作業だけですが、ここは正確に行う必要があるため、私は専用の治具を作って加工しました。
また、鍋の乗る部分はチェッカリング鑢でギザギザを付けましたが、オリジナルの物より滑り止め効果が高くなったようです。

Imgp1555 Imgp1558
(右画像の手で持っているのががオリジナル、下が自作のチタン製五徳)

なんだかんだで、ホースを長くしてもオリジナルの状態より30g以上も軽量化ができ、辛うじて200gを切ることができました。
めでたしめでたし!

Imgp1559

ちなみに、私は軽量化原理主義者ではありません。(?)
軽量化のために安全性や快適性・経済性を犠牲にしようとは考えていないのです。
ただ、装備を軽量化した分、ザックの中に「酒」を如何に多く詰め込めるか、を最大関心事にしている事は確かですが・・・。
 

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2007年11月 9日 (金)

D.I .Y. サーモインナーを焼く ②

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :★☆☆☆☆


足の準備が整ったら、いよいよサーモインナーを加熱して軟らかくする作業に取り掛かります。

今回はやや専門的な道具を使用する方法、次回は誰でも家庭にあるもので成型を行う方法と、2回に分けてご紹介します。

私は、専用のインナーオーブンの代りに職場のラボにある正確な温度管理の出来る定温乾燥機(試験管やビーカーを殺菌乾燥させる機械、画像↓)を借りて使っています。
これと同様にインナーブーツ全体を偏り無く100℃位の定温で温められる物であれば大型の厨房用オーブンなどでも可能かもしれません。(サーモインナーには自宅の洗濯乾燥機で成型ができると英文マニュァルに記載されているものも過去にはありましたが、通常のサーモインナーは日本の洗濯乾燥機では温度が低すぎて成型は困難だと思います)

Inneroven1 Inneroven2

ブーツのマニュァルには、成型専用のインナーオーブンを使う時の温度と加熱時間が記載されていますので(ガルモントの場合は120℃で15分)その指示に従って定温乾燥機のサーモスタットとタイマーをセットして加熱します。
マニュァルに記載のない場合は、メーカーか代理店に問い合わせればよいのですが、そこまで神経質にならなくても、大体100~120℃で10~15分とアバウトに考えても大きな失敗はしないと思います。

〈注意点としては〉

・必ずインソールを取り外しインナーブーツ単体で加熱する
・加熱し過ぎや部分的な過熱には注意(調理用オーブンは使用しないほうが無難)
・初めは片足ずつ成型したほうが安全確実
・ヒートライザー(熱風式)専用で、インナーオーブン不可と指示のあるインナーは次回記事「DIYサーモインナーを焼く③/専用の道具を使わずサーモインナーを成型する・・」の方法で対応してください
注意するのは上記くらいで、あとは特に気を使う作業ではありません。

Innerovenboots Innerfoot

この加熱作業をしながら、トーキャップとパッドを貼った足に、パッドがずれない様に普段使用する靴下より心持ち薄めの靴下を履いておきます。
次に、所定の加熱が完了したインナーに素早くインソールを入れ、シェルにセットします。(インソールを足にテープ固定して、その上からやや薄手のソックスを履いても良い)
そして、注意深く自分の足をブーツに入れ、インナーのベロの部分が正しく中央に位置しているかを確認して、バックルを通常の強さで留めて作業完了です。

また、このインナー全体を加熱する方法だと上部まで軟らかくなりますので、最上段のバックルを強く締めるとインナーの縁が外側に開いてしまう恐れがあります。これを防ぐには、不要のパンストを適当な長さに切った物をインナー全体に被せたり、ソックスを輪切りにしたものをインナーの上部に被せたりすると良いでしょう。

後は、インナーが冷えるまで20分位そのまま履き続けておけばよいのです。
もう少し丁寧な方法もあるのですが、以上の方法で必要にして十分だと思います。

さて、次回は特別な道具を使わずにサーモインナーを成型する方法をご紹介します。
続く!

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2007年11月 2日 (金)

D.I .Y. サーモインナーを焼く ①

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :★☆☆☆☆


スキー靴やランドーネブーツのインナーを自分の足にいかにフィットさせるかは永遠の課題と言っても過言ではないでしょう。
私の現役だった時代から、足型に合わせてインナーを成型する方法として“ガムパット”“ワックスフロー”“パウダーフィット”“エアーインナー”“フォーミング”等々、数多くのアイデアが試されてきました。
現在では一部の高級スキーブーツでフォーミングが採用されている以外は、足型に合わせて成型できるタイプのインナーブーツの主流は、サーモフォーム(下の画像)を採用する物で占められているようす。

Inner

このサーモインナーは、通常ショップで専用のオーブンやヒーターで加熱し、軟らかくなった状態で足を入れ、冷えて硬くなるまで待つことによって足型に合わせるという物です。
しかし、繁忙期のショップでは知識・経験とも豊富な店員に当たるとは限りませんし、この手の時間の掛かる作業はどうしても敬遠され丁寧に対応してもらえないことも少なくありません。

そこで私は、サーモインナーを自分で焼く(成型する)ことにしています。
今回はその方法をご紹介しますが、ショップで焼いたサーモインナーがイマイチ合っていない、あるいは爪先がきつい、当たる所がある、などという方はじっくり時間を掛けて、自分の手でサーモインナーを再成型し直して見るというのも良いのではないでしょうか。
サーモインナーは少なくても3回以上は焼き直しが可能なようですし、使用して緩くなったインナーも焼き直すと少し膨らんで厚みが回復しますから、フィット感も蘇るかも知れませんよ。

Innereq_2
(成型に使用する、テーピングテープ・ネオプレーンのパッチ・トーキャップ)

さて実際の作業ですが、初めに素足になってスキー靴の当たるところをマークしてください。そして場所に厚手のフエルトかネオプレーンの端切れを、丸か楕円に適当な大きさに切ってテーピングテープで固定します。
次にトーキャップ(無ければ不要な厚手のソックスの爪先部分を切り取って自作のこと)を爪先に被せます。トーキャップは不要の場合もありますが、小さめのシェルの時やツアースキー用のランドーネブーツで爪先部分に余裕があったほうが好い場合には使用することをお薦めします。

Innerfoot 
(下準備はこんな感じです)

さて、これで準備は完了。次回はサーモインナーの加熱法についてです。
続く!

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