MSRライトニングの改造④
便利度 :★★★★★
工作度 :★★★★★
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆
【“MSR/ライトニング・アッセント-改”Prototype No.1の製作】続き・・・
今度はヒールレバーの改造です。
KOHLAのヒールレバーはサイドのワイヤー部分のアジャストスクリューで長さを調節するようになっていますが、土踏まずのアーチ部分をヒンジにするとなると長さが足りなくなります。
そこで、ステンレスの長いビスを頭のところで90度曲げて、ロングサイズのビスを作らなくてはなりません。
ビス頭の近くでネジ山に傷をつけずに曲げるのは簡単なようで結構難しく、急遽専用の治具を製作して加工しました。何種類か作ってみて具合の良いのを選びました。
トーベイルはKAJITAXアイゼンのパーツを使用しましたが、このトーベイルはこのメーカーのアイゼンに合わせた左右非対称のカーブになっています。そのままでも良いのですが私は左右対称な形に曲げ加工しました。
さて、パーツが揃ったら組立に入ります。
クランポンとチタンのフロントプレートの接続には、前2本はトーベイル取付金具と共締めとなり、使用時に力も加わる場所なのでΦ5mmのステンレスブラインドリベットを使用してガッチリ固定します。
後側の2本は当初ブラインドリベットを使用しましたが末端が裏側に出っ張り、ハイパロンデッキを傷める恐れがありますので、アルミのリベットの使用に変更しました。
リアプレートの後端にはヒールレバー取付金具をΦ4mmのアルミリベットで取り付けておきます。
次に前後のプレートを靴に合わせてみて長さを決め、ビス留めしますが、この時に使用するナットは必ず“ゆるみ止めナット”を使用しましょう。
ゆるみ止め用には“ナイロンナット”が一般的ですが、画像(↓)のようなスプリング式の方が出っ張りが少なく、またゆるみ止め効果も高いのでお薦めします。
組上がった状態が下の画像です。
(以下一連の画像は仮組み状態を撮影したものです、後2本もまだブラインドリベットを使用した状態です)
靴を装着してみましょう。大成功です!
最後に、ピン&リングでスノーシューに組み付けました。
好い感じ!しっかり固定されています。
しかも、我ながらカッコイイです。便利そうです!
これでまずは完成ですが、今回の試作機は長さ調節用のビスが上面に出っ張っている為、ランドーネブーツ(山スキー兼用靴)や冬用登山靴などワンタッチアイゼンが使用でき、かつソールに独立した踵と土踏まずのアーチがあるブーツでしか使用できないという問題もあります。
したがって、通常のスキー靴を使用し、登行にはスノーシューを使用するエキストリーム系スキーヤーは、前作の“デナリ・改”のほうが向いているでしょう。
しかし・・・まてよ・・・どうせレバーを操作してからストラップを締めるんだったら・・・
一本のストラップだけで固定できれば、重いバックルを省略できて、この超軽量スノーシューのメリットをスポイルしないで済むのでは・・・・
と、言う訳で・・・【“MSR/ライトニング・アッセント-改”Prototype No.2の製作】へ、続く!
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