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2008年4月

2008年4月24日 (木)

PRIMUS"EtaPower"をモディファイしよう②

便利度 :★★★★☆
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★☆☆☆☆
危険度 :★★★★★
(製品自体ではなく、今回の改造についての評価です)


“PRIMUS/EtaPowerをモディファイしよう①” からの続きです。

欠点ばかり論っているように見えるかもしれませんが、実は私個人としては S/EtaPowerに、とても好感を持っているのです。
“MSRのリアクター”や“JET-BOIL”(付属の専用五徳を付けたとしても)に比べて、格段に汎用性が高く、しかも低重心で安定が良いからです。(メーカーの警告に従わなければ、付属外の鍋やポットの使用も可能です)

しかし、新製品だからでしょうか?前回の記事にも書いたように、細部の造りについては気になる所もいくつか見受けられますので、取りあえず分解して手直しをして見ることにしました。

Eta1_2

さて、まずストーブのバーナー部とベース部分とを分離して、ベース部から3個のステンレス製の五徳部分を分離します。
表からリベットの頭をΦ3ミリのドリルで揉んでしまうか、裏側からブラインドリベットの尻の部分をエンドニッパーで切断し、断面にオートポンチを当ててカチンとやればリベットは表に抜けてしまいます。(リベットの頭の直径より少し大きめの穴を明けた金属の敷き台などを使用しないとアルミのベースが変形するので慎重に!)

Eparts
(パーツに分解した状態)

分解ができたら、ステンレスの五徳を万力で固定し、ストッパー部をペンチやプラスチックハンマーなどでイジメて、オリジナル状態よりも手前でストッパーに当たるように加工します。(画像↓)
これで、五徳の上辺がやや内傾し、ストッパーの当りが安定した位置になっていれば加工終了です。
ついでに、五徳基部のウインドシールドを止めるタブの部分もベースと平行になるくらいまで曲げておきましょう。

Egotoku2   Egotoku1  Egotoku3
(㊧㊥無加工の物と万力で銜えペンチやプラハンマーでて加工したものの比較、㊨なんとか内傾した)

次に組み立てですが、強度を考えるとステンレスのブラインドリベットかビス・ナットで留めるのがベストだと思いましたが、重さのことを考え、素材は同じアルミですがブラインドリベットよりも強度のある通常のアルミリベットを使用しました。
これだけでもずいぶん強度は上がったはずです。

Riv1_2  Eriv
(㊧ブラインドリベットを外し→㊨ムクのリベットでかしめた状態)

バーナー部は以前紹介したようにビス・ナットで留め、さらにプレヒートパイプのバルブ側の末端付近をチタン板で作ったクランプ介し五徳のリベット穴にビス・ナットで共締めしておきました。
これでバーナー部がしっかり固定され、当初のようにグラグラ不安定になることは無くなりました。

Ephp   Eend
(㊧画像の中央がクランプとビスでパイプを固定した箇所、㊨完成した状態)

さて、これでとりあえず私の納得できる状態になったわけですが・・・、正直な話を言えば手間の掛かる割には実用上ほとんど使い勝手の向上は無いと思います。

まぁ・・・、私の趣味の問題だと思って御笑覧いただければ幸いです。

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2008年4月17日 (木)

PRIMUS"EtaPower"をモディファイしよう①

便利度 :★★★★☆
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★☆☆☆☆
危険度 :★★★★★
(製品自体ではなく、今回の改造についての評価です)


プリムスの新製品“イータパワ(EtaPower)/EF Trail ストーブ”は確かに熱効率が良く、省エネにも貢献する優れた性能を備えた製品ですが、その性能に比して構造や製品造りにはまだ未成熟な部分も幾つか見受けられます。

Eta1

前回、バーナーとベース部分の固定の甘さや、点火装置の構造上の問題を指摘しましたが、このストーブにはその他にも幾つかの構造上の問題があるのです。

まず、鍋の乗る折りたたみ式の五徳部分ですが、本来五徳上端は水平より中心に向かって内傾していて直径の小さな鍋から大きな鍋まで、その外周の3点で接しているべきものなのに対し、この製品では五徳の上面が外傾しているのです。
これだと普通の鍋でも使えないことはないのですが、安定性に少々問題が発生します。

Gotoku1  Gotoku2
(五徳の上面が外傾斜していると大きな鍋を載せても内側の1点でしか鍋の底を支えない)


説明書には付属の専用鍋以外は使用するなと記載されているので、建前上メーカーに責任はないことになりますすが、実際の使用に当たっては、皆さんも調理用の鍋以外にも、お茶用のポットやコーヒーメーカーをこのストーブの上に乗せることは必定ですよね?


『私は吹雪の日でなくても積雪期はテントや小屋の中でこのストーブを使うでしょうし、付属の鍋以外にもこのストーブの上に載せると思います。
製品にどんなに大きなコーションプレートが付いていても、私はそんな注意書きなど理解した上で無視するでしょう。
それでCO中毒になっても、火傷をしても自己責任の結果だと納得し、メーカーにその責任を転嫁するつもりなど毛頭ありません。
つまり、私は私の判断で・私の自己責任において・私の使いたいように、これを使いたいということです。
だから、私は私の納得のいくように製品をモディファイする・・・私の意図は、それ以上でも、それ以下の何物でもありませんし、他人に薦めるつもりもありません。』



さて・・・。
また、展開した五徳の足が固定されるストッパーの部分ですが、端ギリギリの部分でしか接触していないのも気になります。(画像↓)
使用しているうちにガタが出て、熱湯を沸かしている時にストッパーから外れたらシャレになりません。

Asi
(ヒンジ部分・五徳はストッパーの左端の1点でしか接触していない)

さらに、五徳の3つの足は、それぞれ2個づつの細いアルミのブラインドリベットでベースから吊り下がるように固定されていますが、ここも一見して貧弱です。
ウインドシールドを取り付けると、五徳基部のタブがウインドシールドに乗るような形になるので、ストーブ単体使用時より多少安定します。(しかし、このタブも曲がる角度が浅く、しっかりと固定されるという感じではありません、ベースと平行になるように曲げ直す必要もありそうです)

Riv1  Riv2
(㊧㊨2点で吊り下げる構造・五徳の荷重はブラインドリベットに梃子のような回転モーメントとして働く、また㊧画像中央にあるウインドシールド固定用のタブも角度が不適切だ)

冬季に雪のブロックで水作りをする時など、スプーンで結構乱暴に鍋を突っついたりしますが、先に述べた五徳のストッパーの拙い構造と供に問題が生じる前に手直ししておいたほうが賢明だと感じました。

そこで、今回思い切ってストーブを分解し、ブラッシュアップ&モディファイしてみることにしました。
(続く・・・)

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2008年4月14日 (月)

PRIMUS/Etapower を早速いじる!

便利度 :★★★★☆
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆


高効率ストーブの“決定版”(?)みたいな前評判だったPRIMUSの“イータパワー”ですが、日本のガス険をクリアしていよいよ国内販売が始まります。
・・・で、私もいち早く買っちゃってますのでレポートしたいと思います。(こうなると完全に山道具病ですね・・・)

Eta1  Eta2
(全体㊧とストーブ部分㊨)


この時期、山でテント泊する根性が無かったので自宅でのテストとなりましたが・・・、それでもこの結果、この種のクッカーとしてはベストな熱効率という謳い文句も伊達ではない事が実感できました。
広告では、250型カートリッジ1個で、2人で5日分計30食の調理ができると記載されていましたが、広告の例のようにα米やフリーズドライを多用するなら、これもまんざら嘘ではなさそうです。

Eta3
(鍋底にある熱交換部分が高効率のカギ)


また、ストーブの重心も低く非常に安定があり、ベニヤ板1枚下に敷けば冬のテントの中でも安心して調理や水作りができそうです。 (大原則としてテントの中でストーブを使うのは禁止のはずですが・・・そんなの守っている人はいるのでしょうか?)

また、重量の実測値ですが。

鍋(2.1L、ハンドル・蓋含む) 392g
ストーブ本体            262g
ウインドシールド         119g
  合計(収納袋除く)        791g
《カタログでは742gとなっていました。おそらくハンドルを含まない重量でしょう》

・・・と、軽くはありませんが、重過ぎると言うほどでもありませんネ。
MSRのデュラライトの2Lパン(蓋・ハンドル含む)が実測369gですから、鍋だけで392gというのはこの熱効率を考えれば妥当なものでしょう。

また、ストーブ本体だけだと262gですから分離型としては軽い部類なのですが、現物を見ると重い真鍮のパーツが多用されていますので素材と構造を変えれば、まだ30g位は軽くできそうな気がします。

Eta4
(Etapowerの全パーツ)

しかし、この優等生のように見えるイータパワーですが、「製品としての完成度は?」と問われると、ハッキリ言って疑問を感じざるを得ない点も幾つか存在します。
例えば、分離式になっているバーナー部と台座部分の固定が小さな板バネだけでなされる為、カートリッジを動かすと(私はガスカートリッジを持ち上げて直火加熱するという反則技も時々するので・・・)燃焼中でもバーナーが外れてしまう可能性があること。
また、点火装置の構造や取り付け方が貧弱で、すぐに曲がったり破損してしまいそうなのも心配です。

Eta7
(全体に華奢な造りで、特に点火装置は簡単に壊れそうだ)

そこで私は、画像のように2本のビスで台座とバーナー部を固定し(リベット留めも考えましたが、現状復帰の簡単なビスでの固定にしました)、グラグラしている混合管の部分もステンレス線で動かないように留めました。
収納時に少し嵩張るようにはなりましたが、使用中にバーナーが外れる心配は完全に無くなりましたし、組み立てる手間も必要なくなりました。
また、分解すると台座部分に飛び出してしまう点火装置の碍管とワイヤーですが、このように固定してしまうとバーナー部でガードされるので、破損の可能性も少なくなると思います。

Eta5      Eta6
(バーナー部と台座部分の固定)

・・・と、言うわけで・・・、確かに優れた製品ではありますので、物好きな方にはお薦めいたしますが、一般の登山者に「即、買いなさい!」とまではいいかねる微妙な位置にある道具のような気がします。

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2008年4月11日 (金)

大型のシール袋を作ろう

便利度 :★★★★☆
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆


ファットスキーは深雪・悪雪には強いのですが、少々重いのが“玉に瑕”ですね。
しかし、フアットスキーをスキー登山で使う時のもう一つの大きなデメリットは、専用のスキーシールが重たくて嵩張るという事です。
しかもただ嵩張るだけだったらまだいいのですが、一番困るのが厳冬期のスキーツアーでシールを一旦剥がして収納しようとしてもバリバリに凍って硬くなってしまい、更に嵩張って付属の収納袋に収まらなくなってしまうのです。
グローブを脱いだ凍えた手で行なうこの一連の作業の最後になって、シールの収納に手こずるのはかなり苛々します。
特に私のVOLKL/GOTAMA用にカットした、アセンションの130ミリスキンは硬くなったら絶対に!付属の収納袋には収まりません。
メーカーには数種類に共通の物でなく、コストが掛かってもシールのサイズ別に大き目の収納袋を付けてもらいたいものですよね。

Sbag1
(㊨付属のものと㊧自作のシール袋では容積がかなり違う)

そこで私はしかたなく、ゆとりをもって収納できる大き目のシール袋を自作してみました。
上の画像ではあまり差が無いように見えますが、自作の物はマチがありますので容積にはかなり差があります。
シールの寸法に合わせて420デニールのナイロン布で本体を作り、通気を確保する為に底部をナイロンメッシュで仕立ててました。
できればコーティングの無い通気性の良いナイロン生地を使いたかったのですが、入手できなかったため通常のウレタンコートの420デニール生地を使用しメッシュで通気性を確保したのです。
また、最近のBDのシールに付属する収納袋は入り口の巾着部分がメッシュになっていてとても良い作りだとは思いますが、これだと収納する時に糊面保護のメッシュシートやシールの植毛面が引っ掛かって出し入れがスムーズでなかったので、今回の自作に当たっては底部をメッシュにしてみたのです。

Sbag2
(最近のBD付属の袋㊧と自作のもののメッシュ部分㊨)

実際に使用してみると、凍ったシールでも以前のように無理やり袋に入れようとイライラする事も無く、とても便利に使用できました。
同じ悩みをお持ちの方には是非お薦めしたいと思います。
(まあ、市販の適当な大きさのスタッフバッグを買った方が手っ取り早いかもしれませんが・・・ )

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2008年4月 3日 (木)

MIZOのチタンスコップを小改造

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


大昔の話ですが、スノースコップは重くて大きく、テントの防風壁作りや雪洞掘りが主目的で山中泊を要する山行にしか持参していませんでした。

しかし現在では主にアバランチ・レスキューを主目的として、日帰りのスキーツアーでもスコップは必携品となっています。
そのためか、最近のスコップは軽く小さくなってきてきました。
雪洞掘りなどの場合はスコップは角型で、大きければ大きいほど効率は良いのですが、逆に締まったデブリを掘る時は大き過ぎるスコップでは雪に刺さりにくくかえって労力を要するとも思われます。
また、私自身は本チャンのアバランチ・レスキューは未経験ですが、プラスチック製のスコップでは埋没者のレスキューは事実上難しいのではないかと考えています。
特に下の画像右のハンドスコップだと非常時の半雪洞くらいでしたら何とかなっても、レスキュー用としてはまったく役に立たないでしょう。

Sco1
(プラスチック製のスコップヘッドとハンドスコップ)

理想を言えば、日帰りでも多少大き目で丈夫そうなアルミ合金製のスコップを持参すべきなのでしょうが、私はお守り代わり(不謹慎かもしれませんが)に持参するスコップは軽くて嵩張らない事が第一だと考えています。

そこで私が選んだのが“MIZO”チタン製スコップ・ヘッドです。
これには純正で専用のハンドルもあるのですが、私は軽量ピッケルをハンドルにしていますので本体の重量290グラムの負担だけでスコップ携行の義務を果たしているのです。

Sco2
(使用時の状態・スコップにある小穴はデッドマンとして使用できるように明けたもの)

雪洞を掘る時などは些か小さすぎて効率は悪いのですが、ストレートな形状の為硬い雪にもよく刺さり、イザと言う時はそこそこ有効だと思います。

また、オリジナルの状態ではハンドルとの固定にナイロンベルトを使うようになっていたのですが、ピッケルをハンドルにしようとする時などしっかり固定ができずスッポ抜けてしまいましたので、画像のようにステンレスのスクリュー式ホースバンドを加工したものとエラストマー軟質樹脂のスペーサーを組み合わせて、しっかり固定できるように改造してみました。
下の画像のように、市販のホースバンドのプラスチック製のツマミを取り外し、細径のドリルで明けた軸の穴にWリングを通した出っ張りの少ないコンパクトなツマミに変更してあります。(画像↓)

Sco4  Sco3
(㊧画像下はオリジナルのストラップ、㊨は固定部分のアップ)


ストレートな形状なので嵩張らず、ザックの中にも収納しやすく、緊急用としては理想的な製品だと思います。

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