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2008年10月23日 (木)

“VARGO”アルコールストーブを弄る

便利度 :★★☆☆☆
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★☆☆☆
危険度 :☆☆☆☆☆


私は山でアルコールストーブを使うことは殆んどありませんでした。
ガスストーブのほうが火力も強く、火力調節も簡単ですし、最近は非常に軽い製品も市販されているからです。

Ulw
(Snowpeak のU.L.ガスストーブはなんと56g!)

一方、アルコールストーブはというと、“パイトーチ”式を除き点火してから火力が安定するまで時間がかかり、火力もイマイチで風にはめぽう弱く、しかも通常は火力調整ができません。
おまけに、アルコールストーブは燃焼時間が短いのに燃料の途中補給ができず、また燃料を使い切るまで吹き消す以外に消火はできないのです。
また、アルコールの炎は明るいところでは視認が難しく、こぼれたり飛び散ったりした燃料に火が着いた場合にはテントを火事にしてしまう危険も高いと思います。

しかも、燃費の悪いアルコールストーブは、数日に及ぶ山行になると食事のメニューをかなり工夫しないと燃料込みのイニシァル重量ではガスストーブに負けてしまうでしょう。

(いささか悪口を書きすぎましたが・・・)このように、デメリットの多いアルコールストーブではありますが、なんともいえぬ独特の味わいがあるせいか、根強いファンも多いのです。
ウエブを巡って見ると、最近のウルトラライト系のバックパッカーやハイカーには何故かアルコールストーブが人気で、空き缶利用の自作派も多いようです。

そこで、いい歳をして流行に流され易い私の事ですから・・・『そろそろ、アルコールストーブ関連で何か作って見ようかなぁ~・・・』などと考えてみました。

とはいえ、皆がやっている空き缶ストーブでは面白くありません。
で・・・、市販の軽量アルコールストーブを使って工作してみることにしました。
購入したアルコールストーブはVARGOの“デカゴン”。
まるで弱そうな怪獣みたいな名前ですし、ガスストーブと同等な高価格の割には雑な造りで、シンプルで軽いだけが取り柄のストーブといった感じです。
無駄遣いかなあ?とも思いましたが、いつものように「チタン製」という言葉に負けてこのストーブを買ってしまいました。

V1

点火してみると、本体上部の突起部がゴトクとなってシェラカップ程度は乗せられるようですが、クッカーだと小さなものでも不安定で安心して乗せられたモノではありません。
しかも、炎が真横に噴き出すため小さなカップだと熱効率が悪そうです。
実際に500CCの水をクッカーに入れ点火してみましたが、満タンの8分目位のアルコールを入れたのに、約10分で沸騰前に燃料切れになってしまいました。
取り扱い説明書には「カップ2杯の水を5~6分で沸騰できる」と記載があったのですが・・・?
また、5~6分とは点火後2分程して炎が安定してからの話なのでしょうか?

そこで早速改造です!
まず直感的に本体の突起だけではクッカーの底とのクリアランスが不足するように感じましたので、専用のゴトクを作ることにしました。
0.8mm厚のチタン板を2枚画像(↓)のような形に切り、スリットを入れてX字形に組み合わせる構造にしましたが、これは、風に弱いアルコールストーブの耐風性を向上させようとの意図もあります。

V15   V2

2枚のゴトクは、本体上部の3箇所の突起と干渉するため、正直角には交わりませんが実用上はまったく問題にはならないでしょう(画像↓㊧)。

さらに、炎の向きを上に向けるため、本体上部にある24個ある小さな火口に細い鋼線を挿して上向きにこじって小さなハンマーで軽く叩き、炎の噴き出す角度を上向に変えました(画像↓㊨)。

V3    V35

これである程度の大きさのクッカーでも安定して乗せられるようになりましたし、炎もクッカーの底に上手く当たっているようです。

この状態で、15cmのチタンクッカーに500cc・20℃の水を入れ、炎の安定したストーブに載せたところ、オリジナルの状態よりはずいぶん改善したような印象でしたが、それでも9分で軽く沸騰したまま、燃料切れで消火するまで、グラグラと沸き立つような状態にはなりませんでした。
ゴトクの高さが足りないのかも知れませんが、本当に説明書にあるように「カップ2杯の水が5~6分で・・・」なんでしょうかね?

V4

どなたかアルコールストーブに詳しい方のご意見を伺いたいところです。

(現在、このアルコールストーブとジェットボイルを組み合わせた下の画像のようなモノを試作・試験中です・・・近日公開予定ですので、乞う御期待!)

Js1

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コメント

ガスストーブも、自作すると
ボンベ本体以外は、かなりまで軽く追い込めます

バカブンドさんの作品です↓
http://obakanahibi.blog31.fc2.com/blog-category-13.html

デカゴン+ジェットボイル
まだ見ぬ美女みたいに、期待しています(笑)
内向きのjetを追加したら
あの蛇腹との、相性が良くなりそうです
いっそのこと、銅や真鍮などのゴトクで
熱帰還を掛けたら
改善の効果が増えるかもしれないです

投稿: JSB | 2008年10月26日 (日) 11時52分

JSBさんこんにちは!
私もガスストーブの自作を考えてはいるのですが、自分の技術ではどうしても自分で納得できるようなモノが作れる自信が無くて踏み切れずにいます。
あと“デカゴン+ジェットボイル”は2タイプ3個作ってみたのですが、最終型で何とか実用できそうなモノになりました。
追って紹介いたしますが、やはりこのタイプのアルコールストーブとジェットボイルは相性がイマイチなので、現在はパイトーチとの組み合わせをテストしています。
チタンの0.5ミリの手持ちがが無くなってしまったので、0.3のSUSを使おうと思っていますが、どなたかチタンの薄板の小口売りをしてくれるお店をご存じないでしょうかね?

投稿: 理事長 | 2008年10月26日 (日) 12時40分

>パイトーチ、、、なるほど!
いいかもしれませんね、V炎は
JSBもこの組み合わせは
未体験だゾーン(ダジャレ)

JSBは、チタンの0.3mm厚み薄い板を。
近くのハンズ渋谷店で購入しています。
30cm角ぐらいの大きさで
商品棚にチタンの各種も置いてあります。
もっと大きな物もあります。
金属材料屋さんよりも3割ほど高い
(笑)
このところ、金融投機筋の影響なのか?
寿司ネタみたいに、時価 だよね(爆)

投稿: JSB | 2008年10月27日 (月) 13時34分

JSBさんありがとうございます!
ハンズでは以前100×200mmのチタン板を売っていたのですが、その後店頭から消えたので扱いを止めたものと思っていました。
今度ハンズをのぞいて見ます。
どうもありがとうございました。

投稿: 理事長 | 2008年10月27日 (月) 13時48分

冒頭に出ている、SPのバーナー
JSBも、コンパニオンカップとの相性をやってみたのですが
あのカップは、どうも垂直炎を好むようです(笑)
横方向に吹き出るバーナーには全く不適です

純正バーナー(purimus)があんなに弱火力で
好適な理由には、吹き出る方向にも一つの要因があるなと
半ば憤慨しながらも、泣く泣く結論付けました(爆)
以後は、垂直炎の虜になったままです(痛)

垂直炎と唱えると、サイクロンストーブの登場です
(無理やりな我田引水で、どうも済みません)
ただし。どうしても高さが必要でしたが
パイトーチを凌ぐ早い沸騰時間と少ない燃料でした

内向き燃焼は、ULgoodsさんのblogに詳しく
載っています。とても参考になる内容です

http://ulgoods.exblog.jp/5971838/
低くても垂直炎の立ち上がるストーブでは
トレイルデザインの、このタイプは面白そうです
実は、e-cookerストーブの改善中なのです
http://ikaros.air-nifty.com/photos/uncategorized/2008/11/13/ssimg_4378.jpg

その後で、2重壁構造のストーブを勉強しようと
入手してあります


投稿: JSB | 2008年11月13日 (木) 02時05分

JSBさん、ご助言ありがとうございます。
ご紹介の記事拝見させていただきました。
やはりジェットボイルのカップは垂直炎でないとダメそうですね。
しかし、サイクロンのように豪勢に炎が上がると、風の強さによっては回り込んだ炎でコジーを焦がしてしまいそうなのが心配です。
私もその後、幾つか試作をしていますので順次公開しようと思います。
それから先日ハンズに行ってチタン板を購入することができました。情報ありがとうございました。
では!

投稿: 理事長 | 2008年11月13日 (木) 07時37分

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