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2008年11月 2日 (日)

“Dynafit-TLT”ビンディングを自分で取り付けよう②

便利度 :★★★★★
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★★★☆☆

(あくまでも自己責任で!!)


(“DYNAFIT”ビンディングを自分で取り付けよう①、からの続きです)

《筆者の人格の低さと文章力の稚拙さから、表現が小難しかったり誇大表現で偉ぶったりしていますが、実際には文章で読むほど難しい作業ではありませんよ。》

④使用する道具を揃えましょう。

・電動ドリル
・ドリルビット(Φ3.5/4.0mmの2本でほぼ間に合いますが、パイロット穴用の2.5mmと板の指示によっては3.6/3.8/4.1mmもあると便利です/テーパーリーマを使えば穴の直径を微調整することも可能です)
・センターポンチ&ハンマー
・ドライバー/PZ3(必ずポジドライバーを使用しましょう)

Ddrill
(ストッパー付きドリル、面取りカッター、PZ3ドライバー)

・接着剤(木工ボンド、又はエポキシ系接着剤)
・メンディングテープ、筆記用具、油性マーカー、定規、etc  (スコッチの幅広メンディングテープは筆記用具が使えて便利ですが、この記事では画像でテープが見えやすいようにマスキングテープを使用しています)

Stape

・面取りカッター(大径ドリルでも代用可)
・スキービス用タップ(メタルスキー用にあると便利・アメリカ製のビスにはVoileのテレマーク用などにピッチの異なるビスがあるので要注意です!)

Dtap
(スキービスピッチのタップと段付きドリル)


【有ると便利な自作スペシャルツール】

・ドリル・ストッパー
画像↓の㊤はネジ止で任意長に調節できる自作のドリル・ストッパー、㊦はパイロットドリルの真鍮パイプ製の簡易ストッパー。(最初の画像の右側にあるような赤い市販のプラスチック製のものは力を掛けるとズレる恐れがある)

Dst1

・スペシャル・ポジビット
TLTのトーピース前端のビスはレバーの穴にドライバーを挿入して奥のビスを締めますが(画像↓㊨)、通常のPZ3のシャフト規格はΦ8mmなので穴の内径ギリギリでかなり締めにくいのです、そのため画像㊥の右側のポジビットを旋盤でΦ6.7mmに挽いた左側のようなTLT専用ビットを自作しました。これは大変便利でストレスを感じることなく前端のビスを締められます。市販品でしたら“エムズウイング”のビンディング用ポジビット(画像↓㊧の一番下)がシャフト先端径7mm/中央部5mmですから同様に使用できます。

Pz3   Dst3 Tpst


ドリルビットはスキー専用の段付きドリルがあれば1回で面取りまでできて便利なのですが、種類を揃えると非常に高価ですしメタルジグを使用しないアマチュアには不要です。
しかし、下手をするとドリルでスキーを貫通させてしまい、大泣きをする恐れもありますから必ずストッパー(金属パイプでも可)を取り付けておきましょう。
直径は3.5 、3.6 、3.8 、それと4.1mm(メタルのある場合)があれば理想ですが、普通はΦ3.5と4.0mmでほぼ間に合います。
(板によっては、“Φ3.8×9mm”などと、使用ドリルの直径と穴の深さが記載されているのでそれに従うのが確実ですが、大体は上記の2本で何とかなるはずです)

ショップではメタルジグと専用の段付きドリルを使って正確に穴あけをしますが、アマチュアの場合はΦ2.5mm位のドリルで先行穴をあけてから正規の直径のドリルで穴を広げるのも良い方法でしょう。
私はこのΦ2.5mmのパイロットドリルで穴を開けてみて、ウッドコアは硬いか?、フォームコアなのか?メタルは入っているのかいないのか?等を判断する事にしています。


また、私はメタルスキーやビンディング取り付け用プレートが内装された板の場合でもΦ4.1は使わずΦ3.5か3.6mmで穴を開け、タップで一周くらいネジ山を切っています。
メタル入りスキーに取り付ける場合、タップを持っていないならドリルはΦ4.1mmが必要といわれますが、わざわざ買わなくてもドリルセットに入っているΦ4.0mmでも大丈夫でしょう。


⑤位置決めの準備をします。

まず、スキーの縦中心にメンディングテープ(マスキングテープでもガムテープでも可)を余裕を持った長さで貼り、画像のようにアングル材の端材とノギスを使って前後でスキー幅の中心を出し、そこを結んでテープに縦のセンターラインを引いておきます。

Dcent1   Dcent2   Dcent3
(スキー幅を計り、アングルをソールとエッジに当て、ノギスで正確に1/2幅を割り出す)

次に、板に自分で決めたブーツセンターのマークも正確に印をつけておきましょう。(私はこのロッカータイプのスキーの場合、コアセンターの70mm後ろがメーカー推奨位置の約15mm後ろになりましたが、ここをブーツセンターとしました。)
通常のスキーでは迷わずメーカーのセンターマークを利用しましょう。

Dbc1   Dbc3  Dbc2
(スキー板のセンターラインにブーツセンター位置をマーキング)
  

⑥取り付ける位置決めをしましょう。

ブーツを板に載せブーツセンターを合わせます。画像のようにスコヤを使うと正確ですが三角定規でもかまいません。
次にDYNAFITビンディング用のピンの嵌るピボット穴の位置とヒール末端の位置を、同様にスコヤ等を使って正確にマークします。

ビンディングの底面を実物コピーして作った紙ゲージでは、5個の穴うち後ろ横2列の間隔の1/2の所がピボットのラインです。(2段下の画像㊧の紙ゲージを参照)

Dbc01  Dpin   

次にトーピース・ヒールピース用の紙ゲージをセンターラインおよび前後のマーク位置を合わせて貼り付けます。(画像↓㊧)

ゲージの位置を再確認したらセンターポンチをゲージのビス位置のマークに合わせて木槌で叩いてドリルを案内する凹みを付けましょう。(画像↓㊨) 

最後に、左右の板を比べて同じ位置にポンチが打たれているかを確認します。
(最近はコストの関係で、チュニジアなどという、およそスキーとは縁の無い国でスキーを生産しているメーカーもあり、板によってはセンターマークが左右で何ミリかずれてプリントされている粗悪品もあるので要注意です!)

Dpg1_2   Dpg2

私はここで自分のブーツ専用の自作プラスチックゲージを使いヒールピース用のビスも同時にマークしてしまいますが、付属の紙ゲージ又はビンディング本体を実物コピーして作った紙ゲージを使用する場合は、後に解説するDYNAFITビンディングに必要かつ重要なブーツの縦センター合わせと、ヒールピースのクリアランス合わせを考えると、まず始めにトーピースのみドリリングして取り付けてしまう方法を選択したほうが良いでしょう。

そのため付属の紙ゲージを使う場合でもヒールピースのポンチは軽く跡が付く位に弱めに打っておき、ビンディングの底面を実物コピーして作った物をゲージとして使う場合はこの段階では何もしないでおきます。

時間が許せば、この段階で前端のビスのみ穴あけ面取りをしてビス1本でトーピースを仮固定し、トーピースにブーツを装着して、ブーツヒールのセンターマーク(後述)とスキーのセンターラインを合わせてからトーピースが動かないように慎重にブーツを外し、それぞれのビス穴の中心にポンチマークが来ているか確認しておきましょう。
そして、大きな位置の違いがあったら修正ポンチマークを新たに打ち直しておけば、後の縦センター合わせの作業がずいぶんと楽になります。

(以下、続く・・・)

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コメント

TLTは仰るとおり、取り付けに最新の注意を払わないと、誤開放をしてしまう締具ですね。現在締具には紙ゲージは付属していません、自分は透明アクリル板で作って使用していますが。英文の取り付け説明書には、締具のネジを締めてゆく順番が記載されており、そのとおりに閉めてゆくと大体うまく動作するようにはなっているようですが、店の店員さんは英文の取説を面倒がって読んでおらず、誤開放しまくり板を渡されました。クレームをつけ、板を交換してもらいました。今度は輸入商社に相談してしっかり取り付けたようですが、キッチリセンターが出ている訳ではありません。この締具を取付けるには、マニュアルどうりではキチッと付きませんね! 店員さんにも取付作業に愛情を込めてもらわないと、こちらでも納得のいく取付けはできないようですね。(商業ベースにはのり難いですが・・・)ただ、ベテランのような顔をして、売るためだけの商品知識しか持っていないような店員さんには腹が立ちますね。

投稿: 行当×有 | 2010年12月22日 (水) 10時53分

行当×有 さん、ようこそ。
アマチュアのビンディング取り付けには、メタルジグを使用するショップと異なり少々創意工夫が必要ですが、慎重に作業を行えばショップに依頼するよりかえって信頼のおける仕上がりとなりますよね。
私も大昔、バイトでショップでの取り付けを担当していた経験がありますが、今考えればその時私の取り付けたスキーには自分自身が乗りたくないというのが正直な感想ですから・・・。

投稿: 理事長 | 2010年12月31日 (金) 21時47分

こんにちは、はじまして。

長野のほろにがと申します。
小谷周辺や乗鞍などをメインに山スキーを楽しんでおります。
当方も3台ほど、TLTを使用しておりますが、今回、K2のObSETHedを購入しました。HELLBENTと迷いましたが、センターは15mm程細い117mmですが同じ169cmでも重さが250G程軽いのが決め手となりました。
白乗の大斜面を滑るのが楽しみです。

さて本題ですが、今回は自分で取り付けをしてみたいと思います。お店で取り付けてもらったのに左右の前後差がひどかったり、ネジ穴がバカになっていて接着剤で誤魔化してあったりと自分でやった方かマシでは?思う様になりました。
是非、このHPを参考に挑戦してみたいと思います。
質問とお願いがあります。

メタルスキーの場合はタップ立てをした方がいいとありますが、入手方法が分かりません、なんと言う規格のタップか教えていただけると助かります。ObSETHedはメタルが入ってるか分かりませんが、どんな板でも対応できる様に手に入れておきたいと思っています。

あと、当方もTLTのテンプレートが欲しいのですが、メールにて添付して頂くことはお願いできますでしょうか?

大変お手数をお掛けしますが宜しくお願いします。

また取り付け後に報告したいと思っています。

宜しくお願いします。


投稿: ほろにが | 2011年1月17日 (月) 20時40分

“ほろにが”さん、ようこそ。

早速ですが、ご依頼の件はメールをご覧ください。

私も昔ですが、SETH-Pistolに取り付けたことがあるのですが、メタルは入っていなかったような(?)気がしますよ。
しかし、ツインチップのロッカー板の場合ブーツセンターの位置決めには悩みますね。
前に乗っても浮きますが、あまり前にしてしまうとテールが下がって登行に支障が出ますし・・・。

また、タップはハンドルタイプでしたら馴染みのスキー販売店に行ってプロショップ用のツールを注文すると入手できますよ。

では、ご不明な点がありましたら遠慮なく問い合わせてください。

投稿: 理事長 | 2011年1月17日 (月) 21時13分

はじめまして。
如泥と申します。

このブログを参考にTLTの取り付けにチャレンジしています。
接着材にエポキシを使用した場合ですが、シリコン等の離型材を使わないとビスやビンディングの底面が接着されてしまい、ビンディングを他の板に乗せ換えるときに苦労しそうですが、いかがでしょうか?

お忙しいところ恐縮ですが、エポキシ接着剤を使用した場合の状況について教えていただけないでしょうか?

よろしくお願いします。

投稿: 如泥 | 2015年10月26日 (月) 20時22分

“如泥”さん、はじめまして。

早速ですが、エポキシ接着剤を使用してもご心配のような問題は経験上起こらないと考えます。
万が一、エポキシで固着したビスが取り外しの際回らなければ、60W位の半田鏝を数秒間ビスの頭に押し当てれば簡単に回ります。
しかし、ポジドライバーを使えば半田鏝を使うようなケースは稀な筈です。

初めてだと心配も多いと思いますが、まずやってみないと前には進めません。為せば成るです!

健闘に期待します。

投稿: 理事長 | 2015年10月26日 (月) 22時23分

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