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2010年4月 8日 (木)

“Dynafit-TLT”ビンディングの取り付け(補足情報①)

便利度 :★★★★★
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★★★☆☆

(あくまでも自己責任で!失敗しても責任は持てません)

一昨年の記事『“Dynafit-TLT”ビンディングを自分で取り付けよう、 、 、 、』 で、数あるビンディングの内でも取り付け調整が少々難しい部類に入る、“Dynafit-TLT”ビンディングを自分で、しかも自宅で取り付ける方法について御紹介しました。

この記事について、非公開で「そんなに簡単ではなかった」との御意見(苦情?)を頂戴した事もあり、TLTを取り付ける際に失敗しないための注意点や、ヒントについて、Q&A形式でお話しをしたいと思います。
また、この内容はDIAMIRやNAXOなどの他の山スキー用のビンディングにも応用できますので参考になれば幸いです。 

Q1
【トーピースが曲がって付いてしまい、センターが合わないのですが?】
A1

以前の記事にあるようにビス1本1本を丁寧に調節をしてみてください。
また、例えばトーピース5本の内3本だったらセンターが出るのでしたら、まず3本をガッチリ固定し、後日ビスの接着剤が固まった時点での残りの2本を締めてみてください。

(トーピース前端のビスは以前のモデルではレバーの穴が小さく締め難いため、改造型のポジドライバーを使用するのがベターでしたが、09-10のマイナーチェンジモデルからはレバーの穴が広がり通常のポジドライバーでも締めやすく改良されました)

これはTLTだけでなく、DIAMIR等のビンディング取り付けにも言える事ですが、センターが出ない原因は、穴が正確な位置にあいていないからです。
テレマークのビンディングなら手抜きをしてセンターが狂っても大きな問題は起こらないのですが、このTLTビンディングではより正確な作業が要求されると考え、慎重に作業を行ってください。

Q2

【センターの取り付け誤差の許容範囲はどの位ですか?】
A2

誤差ゼロで完全にセンターが合っているのが理想なのですが、かと言って完璧にこだわる事も無用です。
必ず多少はズレると割り切っていたほうが気楽に作業ができるでしょう。

例えばTLTビンディングを取り付けたスキーでも、GARMONT のブーツでセンターが出ていたのにBDのブーツに換えたら同じスキーなのにセンターが合わなかったという事もありますから、それ程神経質にならなくても結構です。
下の画像は靴と板が離れているので判りにくいのですが約1ミリ位センターがズレています。
これが大体3ミリ位の範囲でしたら問題は無いと思って良いでしょう。

Hline

Q3
【3ミリもずれていて滑走時に問題は無いのですか?】
A3、

私の経験ですが・・・、実は初めてTLTを取り付けた時、不慣れだったせいか、どう調整しても3ミリほどセンターが狂ってしまいました。
使用するまで不安でしたが、このスキーでセンターがズレていた事が原因で誤解放が起こったりした事は(たぶん?)ありません。
装着時にヒールピースのピンとブーツのビブラムソールが当たり、気になるようならソールの角をカッターで削ってしまっても良いでしょう。

私も最近はTLTの取り付けに慣れてきたので、取り付け後の微調節無しでもほぼ許容範囲内に納まり、簡単な調節で誤差ゼロにできるようになりましたが、最初の1~2回はセンター合わせに苦労しました。


Q4
【センターのズレが少なくなるためのコツはありますか?】
A4
はい、基本は正確な位置にドリルができるか、と言う事に尽きます。
あらためて、初めての方が失敗せずに取り付けるためのコツを箇条書きで御紹介します。

①できたら不要なスキー板で予備実験をしましょう。(スキーが無ければ2×4材等の板でも良いがコツは掴み難い)

②紙ゲージを使うか、紙ゲージが無ければ、以前の記事で紹介した方法で作った紙ゲージを基に透明なポリプロピレン板で自作のゲージ(画像↓㊨)を作っておくと良いでしょう。

Dpg1  Dpg
(㊧紙ゲージの使用、と㊨DIAMIRとTLT用の自作のPP板ゲージ)

③罫書き針でビスの位置をスキー板の表面にマークしたら、センターポンチを軽く打って、もう一度紙ゲージ等を当て、位置の再確認をしましょう。(この段階で位置がズレていたら再度修正ポンチを打っておきます)
位置をチエェックしてOKだったら、再度強めにポンチを打って、ドリルの先端が暴れないようにしておきます。

③メタルジグを使用しないアマチュアの場合は、必ず2.0~2.5ミリくらいの細目のパイロットドリルで予備穴を明けてから3.5~3.8ミリの本ドリルでの穴あけをしたほうが安全です。
なお、ドリルは普段鉄工用に使っている古いものではなく、良く切れる新品だとポンチマークから逃げてしまう事もありません。
ドリルにはガムテープなどで代用せず、パイプを切っただけの自作でも構いませんので必ずシッカリしたストッパーを取り付けましょう。
私も大昔に、あわや!という経験がありますが、メタルを貫通した弾みでガムテープのストッパーが滑ってソールまで貫通してしまう危険があります。

Tap_4
(ドリルには必ず確実なストッパーを付けよう!)

特にスキーにメタルシートが使用してある場合は、いきなり本ドリルで穴あけをするとドリルの先端が暴れて位置が狂うので要注意!。(例えば、ほとんどのK2の山スキー用の板は硬いチタナルアルミのメタルシートを使用してありますが、このようなメタルのある板の場合、初心者は1.5→2.5→3.8ミリと3段階に穴あけをしても良いでしょう)

Tapb_8
(㊧がパイプストッパー付きΦ2.5mm、㊥㊨はストッパー付きの3.5~3.8mmドリル)

穴はできるだけ正確に垂直に明けるますが、不安ならボール盤を使うのも一法です。

正確にドリルができればセンターの位置が大きくズレることはありません
大きくセンターがズレるのはドリルの穴の位置が正確でないからで、その原因のほとんどが穴あけ時にドリルの先端がポンチマークから逃げたり、暴れたりするからです。
メタルジグを持たないアマチュアが正確にドリルするためには、とにかく慎重に正確に作業を行うかしかありません。

⑤慣れればオート・ポンチも便利ですが、打った瞬間にポイントがジャンプしてマークからズレる事がありますから、慣れない方は通常のポンチとハンマーを使用したほうが無難です。

Dpg2_2
(普通のセンター・ポンチが無難)



以上の注意を守れば、ポジ・ドライバー以外はホームセンターで売っている汎用の工具を使って、誰でも自宅でビンディングの取り付けが可能ですが・・・、専門工具を必要とするものの、TLTビンディングをメタルジグを使わず、さらに完璧に取り付ける方法もあります。

それは、正確な垂直にタッピングを行うということですが、この件については長くなりますので、後日記事にまとめようと思います。 (以下、続く)

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