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2010年4月19日 (月)

110型カートリッジ用パワーブースターの試作 ①(構想編)

便利度 :★★★☆☆
工作度 :★★★☆☆
推薦度 :★☆☆☆☆
危険度 :★★☆☆☆



最近はガスカートリッジの寒冷時性能が上がり、厳冬期でも短期の山行ではガソリンストーブに代わりガスストーブが主役になってきました。

Powerb_6
(これらのカートリッジなら冬でも使用可能)

以前は寒冷地用カートリッジといっても、冬に連続使用すると気化熱によってガスが冷え極端に火力が低下してしまい、それを防ぐためは炎の熱をカートリッジに回帰させてカートリッジを加温するためのパワー・ブースター(パワー・チャージャー)というオプションを使用しなければなりませんでした。
しかし、冒頭に述べたように近年はライナーを内装した物などカートリッジの寒冷時性能が向上したせいか、以前冬のガスストーブの必需品(?)だったパワー・ブースターもあまり売れていないようで、PRIMUSなどは製品のラインナップから外してしまったようです。

(山用ではありませんが、500型カートリッジを正立で使う大出力のキャンプ用ストーブなどはガスの気化量が多いので冷えやすく、また安価なノーマルカートリッジを使用する場合は夏でもパワー・ブースターを使わないと出力が安定しません)

Powerb_2  Powerb
(廃番となったPRIMUS製パワーブースター、画像は改造したもの)

とは言え、厳冬期に分離型でないガスストーブを使うとなると、やはりパワーブースターを使った方が格段に燃焼が安定します。
私は現在、すでに廃番になってしまったプリムスのパワーブースター(500型用を改造したもの)を所有していますが、この製品はEPIの同等品より軽く、使い勝手も良いので是非復活を望みたい製品です。

しかし、この製品も250型と500型カートリッジには使用できるのですが、残念ながら愛用の“JETBOIL”の110型カートリッジには直径の違い(画像↓)から使用できないのです。

Pb2_3
(㊧250型、㊨110型)

しかも、110型カートリッジ用のパワーブースターはメーカー・オプションとしては製造も市販もされていないので、欲しければ自分で250用を改造するか完全に自作するしか方法はありません。

そこで、当初EPIストーブのオプションとして現在も市販されているパワー・ブースターを改造しようと考えましたが、値段が4000円以上とお遊びの材料としてはやや高価だったので、市販品の改造は中止し、全部を自作する事にしました。

さて、自作にあたっては、まずメインのパーツとなる“ヒートパイプ”を入手しなければなりません。
ヒートパイプとは、中空の銅管の中で動作液が相転移する時の潜熱の吸収・放出を熱伝達に利用したもので、同じ直径のムク材の棒の数分の一の重さで、数十倍以上の熱移動能力を持っており、NASAが宇宙船のために開発したデバイスだとか言う話ですが・・・、真偽の程はわかりませんが、とにかくこのような用途には最適の素材です。

Powerb_3
(PRIMUSのパワーブースターも細いヒートパイを内蔵している)

このように四半世紀前はハイテク技術だったヒートパイプですが、幸いな事に現在はコンピューターのCPUの冷却などの目的で自作PCパーツ店などで比較的容易に入手が可能となりました。

Powerb_4
(自作PC用パーツとして入手可能なヒートパイプ)

工作は画像(↓)をご覧になればお判りになるように、熱吸収部に2000系アルミを旋盤で削り出したフィンを嵌め込み、熱放出部は銅版を110型カートリッジのRに合わせて曲げ、ヒートパイプ嵌合部のパーツを銀ロウ付けしました。
また、熱放出部の銅版はショックコードでカートリッジに密着するように固定される構造です。

Powerb_7
(自作パワーブースター・試作1号機の全体像)


その後、熱放出部の銅版が大きくて重いので少し小さめに改造を行うことにしましたが・・・。
 (・・・以下、続く)

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