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2010年5月19日 (水)

“自作ヒートライザー”でサーモインナーを焼く

便利度 :★★★★★
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆
(改造は自己責任で!!!)


以前の記事で、シェル出し用の温度調節式ヒートガンを御紹介しましたが、その時に予告した“自作ヒートライザー”のテストが完了しましたので、今回はその報告をしたいと思います。

さて、サーモインナーを焼く(熱成型する)には概ね二種類の方法があります。
一つは専用オーブンに入れて外側からインナブーツ全体を加熱する方法。(私はこれまでラボで使っている定温乾燥機を借り、この方法で成型していました)

もう一つはヒートライザーと呼ばれる器具でインナーの内部だけに熱風を送って温める方法です。

Hgunp
(ガルモント純正のヒートライザー・2本の円筒の先端から温風が吹き出す)

上記2種類の成型方の内、特にインナーブーツの表面に熱に弱いビニールレザーのパーツを使用した製品などではヒートライザー専用(オーブン使用禁止)と注意書きのある製品もありますが、それ以外のインナーでしたら、どちらの方法でも原則的には成型が可能ということになります。

しかし、ガルモント製インナーの取説などには、「オーブンも可」としながらも「ヒートライザーの使用を強く推奨」しており(画像↓をクリックしてください)、また私の経験でもオーブンでインナーの上部まで柔らかくしてしまうと、足を入れて足首のバックルを締めた時点でインナー上部が外側に開いてしまう事があり、これを防ぐために輪切りにしたストッキング等でインナー上部を固定するといった手間が掛かる場合もありました。

しかし、ヒートライザーを使用すれば、このような心配も無く、足指の関節や舟状骨・両踝などフィットさせたいブーツの下半部を重点的に加熱する事ができるのです。
ガルモントなどのメーカーがヒートライザーの使用を強く勧めているのはおそらくこれらの理由によるものなのでしょう。

Hgunp2
(ガルモント/G-FITインナーのマニュアル)

さて、自作ヒートライザーの製作は以前紹介した風量の大きい温度調節式ヒートガンさえあれば至極簡単です。

画像をご覧頂ければお判りのように、ヒートガンのノズルに合った内径の厚紙の筒の先端を画像のような形状に加工しただけです。

Hgun_7 Imgp4294 Imgp4293   

作業に当たっては、まず自作ヒートライザーの吹き出し口付近に熱伝対センサーを配置し、インナーから中敷(フットベット)を取り外したスキーブーツの中に挿入し、100℃~120℃程度を保つようにして、温風を15分程送ります。
そして、十分加熱できたら(柔らかくなり少々ボッテリと膨らんだ感じになります)中敷を戻し、“下準備”のできた足をブーツに入れ、バックルを締めて冷えるのを待てば完了です。
このとき足を動かしたり歩いたりしてみるのも良いでしょう。

(なお作業の“下準備”については、過去の記事を参考にしてください・また中敷は必ず取り外さないと十分加熱できないばかりでなく中敷表面の布が剥離する場合があります by 経験者!)

Imgp4298
(熱伝対センサー等で吹出し部での温度管理をしながらの作業が理想)

ただし、残念ながらメーカー純正の左右同時に加熱できるモノと異なり、私の自作ヒートライザーは単発式?ですから、左右2回同じ作業を繰り返さねばなりません。
下準備を含めて数十分の所要時間を要するのが問題といえば問題でしょう。
とはいえ、ショップで焼いたのと遜色無い仕上がりになりますし、少々へたってきたインナーも加熱すると再膨張し少なくても2~3回くらいは焼き直しできますから、その意味では簡単な工作の割には役に立つ自作道具という事ができると思います。

また、この記事の例のようにスライダックを使用した大仕掛けなシステムにしなくても、温度調節式のヒートガンと、温度測定機能付きマルチテスター(あるいは調理用の温度計でも・・・??)十分実用的なヒートライザーができると思いますから、興味のある方は是非お試しください。

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コメント

いつも記事を読ませていただき、スキーブーツのシェルの加工の参考にさせていただいています。
ありがとうございます。

インナーブーツの加工をこちらの記事を参考にして行おうと思っています。加熱したインナーに自分の足を入れねばならないと思うのですが、低温やけどが心配です。
その点はいかがでしょうか。

投稿: ひょうたんつぎ | 2015年11月27日 (金) 06時59分

“ひょうたんつぎ”さん、はじめまして。

早速ですが、ソックスを履けば足を入れてもそれほど熱くはありませんし、徐々に温度が下がるので火傷の心配はまずありません。
また、この記事は5年以上前の物で、さらに改良された方法の記事もありますから、そちらも参考にしてください。

しかし“ひょうたんつぎ”とは・・・、懐かしい言葉を久しぶりに聞きました。

投稿: 理事長 | 2015年11月27日 (金) 09時19分

早速のご回答ありがとうございます。
安心しました。
チャレンジしてみます。

投稿: ひょうたんつぎ | 2015年12月 2日 (水) 09時29分

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