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2010年7月 8日 (木)

“Dakota 20”は山でも使えるか?⑥(電池寿命編)

便利度 :★★★★☆
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★☆☆
危険度 :☆☆☆☆☆



Cflg
(GARMIN のDakota 20)

以前、GPSの電池寿命テストについての記事を書きましたが、そのテストでは Dakota のライバル機種ともいえる VISTA-Hcx が測位可能時間25時間27分(アルカリ電池使用)という好成績を示しました。

そこで、今回も同様な方法で、Dakota 20 の電池寿命について検証したいと思います。

dakota は Oreon よりディスプレーの精細度は1ランク下ですが、その分電池寿命はカタログデーターでは4時間も長いという事です。
私は、山用GPSとして画面の綺麗さより電池寿命を重視しますから、Dakota の電池寿命には非常に興味がありましたので、下記の条件で実地試験をしてみました。


★GPS 本体の測定条件
   ・測位モード     →WAAS
   ・コンパス    →OFF
   ・バックライト  →OFF
   ・セーブモード  →OFF(ON だと一定時間後に表示が消える)
   ・地図画面      →NORTH UP (TRACK UP より省電力)

★測定法
   ・外気温20度前後、
   ・GPS本体を室内南面の窓際に放置
   ・スイチONから電池切れまでトラックログを取得
   ・トラックログの始点と終点の時間を電池寿命とする

Dakota_runtime
(トラックログをカシミール3Dに読み込んで駆動時間を判定した)

測定の結果、満充電のエネループ(画像↓)を使用した場合、実験開始後17時59分に最初のログを取得し、翌日の10時38分には電池切れで停止していましたので、駆動時間は約16時間40分という事になります。
(GPS本体のトリップコンピューターでも「移動時間」と「停止時間」を合計すると微妙な差はあるもののほぼ同じ数字になりますが、前回のテストでもログで駆動時間をカウントしましたので今回もこの方法を採りました)

Eneloop

2000㎜Ah の Ni-MH 電池はこのような機器の場合アルカリ電池と同等な容量と考えてよい、という話を聞きましたが、エネループを使用した場合カタログのスペックと比較してもかなり電池寿命は短いようです。
(特殊なケースかもしれませんが、上越新幹線→ほくほく線というトンネルの多い列車移動をを含む行程で実際に連続使用した場合では、エネループ使用・セーブモードOFFで約14.5時間しかバッテリーがもちませんでした。)



次に測定条件を上記と同じにして、、以前行ったテストと同じく普通の電池の代表としてアルカリ電池(今回はパナソニックの通称“金パナ”)でテストを行ってみました。
この場合の結果は、17時間40分後にログ取得が停止していました。

エネループは何度も充電放電を繰り返した使用中のもので、アルカリ電池は未使用ですが数ヶ月前にまとめ買いをしたものの内の2本ですので、両者ともベストな状態ではないかもしれませんが、むしろ今回のこのような条件の方が実際の使用状態に近いとも思います。

最後に長寿命・長期保存可が売りのパナソニック“EVOLTA”の新品を使用してみました。
同条件のテストですが、結果は21時間35分と初めてカタログスペックを上回る良い成績を記録しました。
EVOLTAの宣伝文句に偽りは無かったというわけですね。

Evolta
(パナソニックの“EVOLTA”)

私は通常エネループを使用していますが、今後は数日に及ぶ山行の場合GPS機器と相性の良さそうなEVOLTAの使用を検討する必要がありそうです。

(単純に電池寿命を延ばしたいなら~2700㎜Ah の大容量 Ni-MH 電池や、リチウム1次電池の使用が考えられますが、前者は取り扱いがやや難しく、また後者は非常にコスト高なので特別の場合以外は現実的な選択ではありません ・また、オキシライド電池《現在生産停止中》もGPS機器程度の消費電力ではその能力を発揮できないでしょう ・この事から登山用GPSに使用する場合、EVOLTAは通常の電池の中では傑出した能力を発揮すると結論付けても良いと思います)

今回の実験ではGPSを固定しての測定ですが、実際の使用に際してはコンパスをオート(ON)にしたり、画面の向きがが頻繁に切り替わるヘディングアップの設定だとかなり電池を喰うようなので、通常の登山ではコンパスは必要時以外OFFにし、ノースアップの設定で使うのが基本だと思います。
また、セーブモードにしておくといくぶん電池寿命が延びると思われますが、このセーブモードというのは前世代のGPSには無い節電方法で、設定時間経過後完全に液晶表示が消えてしまい、次にスクリーンに触れるまで見た目上はスイッチが入っていない状態になるものです。
それなりの節電効果は期待できるとはいえ、バイクやチャリでは一々画面にタッチしないと確認できないというのも現実的ではない気がしますよね。


ともかくこのシリーズの機種は、設定によって以前の機種よりかなり電池寿命に差が出てしまうと思われます。
したがって、この定点試験だけではなんとも正確な判断はできないのですが、実際の山で使用するとなるとこの正負の条件が相殺したとしても、エネループでも通常のアルカリ電池でも、カタログ値の20時間までは事実上駆動できず、寒冷時でなくてもせいぜい16~17時間と考えておいたほうが良いでしょう。

1日目の行動の後に電源を切ってバッテリーの自己回復に期待したとしても、2日の行動計画の場合はもう2本予備の電池が必要になると考えた方が良さそうです。
VISTA なら、夏だと2日は余裕で電池が持ちましたから、3日目の朝に新しい電池に換えれば電池切れの心配なしに使用できましたが、 Dakota の場合は2日目の行動中に電池の残量を気にしなければならないということですから、これもチョットばかり面倒です。

まあ、新しいファームで電池寿命が改善される可能性も無い訳ではないので、あまり期待しないで待つことにでもしましょう。

さて、以上の実験の結果、山用のGPSとして考えると Dakota 20 は基本的に日帰り用、数日に渡る山行では VISTA を使用したほうが効率的だというのが私の結論です。


・・・と、いう訳で、私はもうしばらく旧世代機の VISTA-Hcx /J を山用として使い続ける事になりそうですね。


(この記事の連載は一旦終了ですが、漸次 Dakota 20 をテスト使用して必要があれば追って報告の予定です)

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