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2010年9月 9日 (木)

プラティパスのハイドレーションを使いやすくしよう。

便利度 :★★★★☆
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆



最近のハイドレーションシステムは丈夫で高機能な物が多くなってきました。

その代表は米軍のMIL SPEC 適合の“キャメルバック”やイスラエルの軍装品メーカー“SOUCE”社の物などでしょうが、これらの製品は非常に堅牢なだけでなく、チューブとリザーバーをつなぐ部分がオートバルブ付のコネクターになっていて、チューブをザックにセットしたままリザーバーを取り外しても水が漏れず、内部洗浄も容易でとても使い勝手がいいのですが・・・、その分やや高価ですし、普通の水筒としては使えない(正しくは、非常に使い難い)という難点も併せ持っています。
したがって、これらの高機能ハイドレーションシステムは普通の登山やハイキングで使うのには些か大袈裟過ぎ、かなりのオーバースペックといった感じも否めません。

Hy1
(SOURCEの民生用ハイドレーションシステムも高品質だ)

私自身も高価すぎると感じながら道具マニアの悲しい性で、特に必要も無いのについ購入してしまいましたが・・・、あんなビニール袋とホースに数千円もの金額を払うのをためらう方も多いのではないかと思います。

そんな訳で、これからハイドレーション・システムを試してみようと考えている方にお勧めしたいのが“プラティパス”の水筒とハイドレーションチューブを使う比較的廉価なシステムです。
プラティパスには高機能なハイドレーション専用のアイテムもありますが、この水筒を利用する方式でしたら、純正の“ドリンキング・チューブキット” だけ購入すればお持ちのプラティパス水筒と組み合わせるだけで簡単にハイドレーション・システムを構築できます。

これでしたらシンプルで軽く、手軽に使用できますし、戦場(笑)や過激なハードユザーでなければMIL SPEC のキャメルバックやSOURCE のハイドレーション専用器具でなくても、これで必要にして十分でしょう。

Hy2
(通常の登山では、軽くそして廉価なプラティパスのハイドレーションで十分!)

しかも、この場合チューブをザックに取り付けたままリザーバーだけを取り外して、別に持参した水筒のキャップ(画像↓)に付け替えれば、テント場などで普通の水筒として炊事・調理などに利用できますから、通常の登山では単能の高級ハイドレーションシステムよりかえって便利に使用できるという利点もあります。

Fil6
(チューブ㊧を外し、通常の水筒として使うには、別に㊥か㊨のようなキャップが必要)


さて、ここからが本題なのですが・・・。

あるとき私は『もしプラティパスのキャップの部分に、高級ハイドレーション・システムの専用リザーバーと同様なオートバルブ付のコネクターを付加できれば、この水筒を行動時はハイドレーションのリザーバーとして使用し、テント場や水汲みの時はコネクターを外すだけで(わざわざ予備のキャップを持参しなくても)普通の水筒として便利に使用できるはずだ・・・!』と考えたのです。

そこで、このコネクター部のみ入手できないか物色してみたところ、“プラティパス”社と“SOUCE”社のハイドレーション関連アイテムの中に、このコネクター部分のみのパーツ販売があるのを見付けました。
製品名はSOUCE社では“クイックコネクター”、プラティパス社では“クイック・ディスコネクトキット”となっています。
“ハイドラパック”社からも同様なパーツが販売されていますが、この製品はオートバルブが他社とは反対に♂側のコネクターについているようで使用できないと思われます)


さっそく価格の安かったSOUCE社の“クイックコネクター”(画像↓)を購入しプラティパスのハイドレーションシステムを小改造することにしました。

Hy3

仕組みは簡単、プラティパスのハイドレーションチューブのキャップ直近の部分を切断して、このコネクター・パーツを付加するだけです。
プラティパスのチューブ径がやや細いようなので、チューブを熱湯かドライヤーで暖めて柔らかくしてから挿入すると作業は楽でしょう。

改造後はリザーバー直下にオート・バルブが付きますので、コネクター部で水筒とチューブを切り離しても水が漏れることもなく、ハイドレーションチューブをザックに固定したまま、リザーバーだけ取り外した状態で水筒単体として使用できるので大変便利です。
(また、各社のバイトバルブとリザーバーを自由に組み合わせて使うことも可能ですし、内容の異なった複数のリザーバーを付け替えて使用することも可能となります)

Fil5  Hy4

パーツ代に1,000円ほどかかりますが、工作を楽しみながら道具の機能がかなり向上することを考えれば、やってみても損はないと改造だと思いますよ。




【余談ですが・・・】

以前は山の水筒というと、所謂“ポリタン”が主流で、あの独特のポリエチレン臭のする水を飲むと「あ~、山に来たんだな・・・」と、妙な感慨に耽ったことを思い出します。

ところが、最近はどこの山に行ってもポリタンは稀になり、プラティパスの水筒ばかりになってしまいました。

かく言う私も山ではほとんどの場合プラティパスの水筒を使っています。
軽いし水に臭いが移らず、空になったら畳んでしまえば嵩張らずとても便利だからです。

しかし、私は最近このプラティパスの水筒も良い所ばかりではないということを再認識させられる経験をしました。

と言うのは、最近一回の山行中一日で2個のプラティパスの水筒が続けて水漏れを起こすという経験をしたからです。
以前にもプラティパスの水筒の水漏れは一度ならず経験していましたし、プラティパスの類似品の“フレキシ・フラスコ”という製品などは新品なのにもかかわらず溶着不良?で水漏れならぬ“酒漏れ”を起こし、ザック内を酒浸しにしてしまった最悪の経験もありますが、一日で2個も水筒が破損してしまったのはこれが初めての経験でした。

そこで私の体験からのアドバイスですが、年季の入ったプラティパスを使っている人は、山行前に面倒でも本体のラミネートの剥がれやネックの取り付け部の溶着状態を確認し、できれば水を満たしてチェックするくらいの点検はすべきだと思います。

今回の私の場合はテント山行だったため、炊事用の水入れとして余裕を持った容量の水筒を用意していたため、その後の行動に大きな支障はありませんでしたが、ぎりぎりの容量の水筒しか持っていない場合はかなり深刻な問題になると思われます。

今後は、プラティパスを使用する場合には日帰りでも+1Lくらいの予備水筒はお守り代わりに持って行くことも考えたいと思います。
また、ラミネートが剥がれかかった物や顕著な皺のあるものは、思い切って廃棄してしまう勇気も必要かもしれませんね。(笑)

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コメント

はじめまして!

プレティパスについて調べていたのですが、とても参考になりました。

水漏れすることあるんですね。

水ならまだしも、ジュースやお酒いれての漏水は最悪ですね(^_^;)

とても参考になりました。

ありがとうございます!

投稿: 登山・トレッキング漫遊記 | 2011年3月24日 (木) 23時48分

登山トレッキング漫遊記、さんはじめまして。

私自身冗談半部でやっている道具弄りをご披露しているだけですので、たいして参考にならない記事ばかりですが、今後ともよろしくお願いいたします。

投稿: 理事長 | 2011年3月25日 (金) 08時11分

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