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2010年12月18日 (土)

シェル出し用ヒートガン の温度調節器を作る

便利度 :★★★★☆
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆
(改造は自己責任で!!!)


以前から御紹介しているように、スキー(ランドーネ)ブーツのシェル出しは“ヤル気”さえあればアマチュアにも可能です。(→その他の参考記事
ピンチクリアーの自作というハードルはありますが、マグネットを使用した正確な当たり位置の把握法と併用すれば、シェル出し自体はそれ程難しい作業ではありません。

しかしながら、チョットした気の緩みが数万円也の新品ブーツを一瞬にして粗大ゴミに変えてしまうかもしれない作業である事を考えると、やはり慎重な上にも慎重を期す必要があることも事実です。

そこで、熟練したプロのような経験とカンの乏しい私達アマチュアのために、非接触で表面温度を測定できる放射温度計でシェル表面の温度を監視しながらヒートガンを使用する方法を以前より御紹介し、また、より安全マージンを確保する方法として温度調節式のヒートガンを用いて万が一の過熱を防ぐ方法、さらにより安定した温度調節式ヒートガンへの改造についても御紹介してきました。

しかし、自分で作っておいてなんですが・・・、前回御紹介した温度調節式ヒートガンはテストという目的もあり、手持ちのスライダックを使用して電圧を変化させてヒーターの温度を制御する方式を採りましたが・・・、テストとはいえこれではさすがに大袈裟過ぎたようです。

そこで、今回はその進化型として、当初から予定していたトライアックという半導体を使用してヒーターを制御するデバイスを作ってみましたのであらためて御紹介したいと思います。
この装置は汎用の調光器・調温器として、白熱電球や半田鏝など抵抗負荷全般の制御に使用可能ですから一つ作っておくと種々の用途に便利に使用できるでしょう。

Hgad3
(今回自作したトライアック式電力調節装置)

重さはスライダックの数十分の一とかなり小型・軽量ですし、電子工作初級レベルで作製可能で費用も3,000円位しかかかりません。

なお、ヒートガン自体は前回のスライダックでの実験の時に改造した、ヒーター回路とブロワー回路を分離した状態のものを使用しますので、この部分については以前の記事を参考にしてください。
(無改造のヒートガンのプラグを直接この種の温度調節デバイスに接続すると、ファンの風量も同時に減少し過熱・発火の恐れもありますので、絶対に無改造のヒートガンを使ってはいけません・画像↓)

Hgad4
(外部に取り出したヒーター回路をこのデバイスに中継させる)

温度制御デバイス自体は「秋月電子通商」の“トライアック万能調光器キット(35A型)”を組み立ててケースに組み込むだけですので特に困難は無いと思います。
もっと小型にもできるのですが、AC100Vを扱う機械なので余裕を持ったケースに組み込むと良いでしょう。
また、10A以上は流れそうなヒートガンの制御の場合、トライアックはかなり発熱すると思われますので余裕を持ったヒートシンクを使って放熱を十分にしましょう。
今回私の使用したヒートシンクはジャンクBOXの中に転がっていた昔のパソコンか何かの物の流用ですのであまり見栄えはよくありませんが、これくらいの大きさがあれば20A 位流れても余裕だと思います。

Hgad1
(キットの基盤をヒューズやスイッチと共に余裕を持ったケースに組み込む)

さて、後はこのデバイスを専用コードを使って、以前改造したヒートガンのヒーター回路のバイパス・コネクターを介して中継させれば準備OKです。
温風の噴出し温度は、熱電対式の温度計を使ってヒートガンのノズルから数センチ離れたところで、取りあえず120℃位になるようにVRを回して調節しておけば良いでしょう。

実際の使用に際しては、放射温度計でシェル表面の温度を監視しながら温度を微調節すれば、アマチュアでもシェルを過熱でダメにすることも無く、安全にシェル出し作業が行えるはずです。
なお、シェルの塑性変形に必要な温度は、素材がポリウレタンかぺバックス(ナイロン系)かでも異なるようですし、素材が同系統でもメーカーやアイテムによっても適温は異なるようです。
表面温度が80℃以下ではこの作業には不十分ですし、かと言って100℃を超えると融けてしまう樹脂もありますので、アマチュアでしかも初心者の場合は表面温度が90℃を超えない範囲で作業をして様子を見たほうが安全です。

Hgad5
(温度調節式ヒートガン一式)

また、以前にも御紹介したサーモインナー用ノズルを自作すればこの改造ヒートガンを使って、サーモインナーを安全に成型することが可能ですから、この用途としてこの装置を自作するのもアリだと思います。


 ワックスアイロン用に以前製作した微積分処理で操作量を制御できる温度調節器(画像↓)を流用して、任意の設定温度でのサーモインナー成型の可能性をテストをしましたが、吹き出し口直近の温風の温度管理は難しいらしく、温度をピタッと安定させられませんでした・・・、よって現段階では今回御紹介した温度調節装置と熱電対式温度センサーによる温度監視を併用した方法が簡単でベストだと思います。

Tc

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