« 2010年12月 | トップページ | 2011年2月 »

2011年1月

2011年1月28日 (金)

“シンコウ・カンジキ”を山用に弄る③(SK-2 編)

便利度 :★★★★☆
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆
(改造は自己責任で!!!)


以前の記事でも御紹介した新興電気工業㈱製の“シンコウ・カンジキ”は山でもそこそこ活躍してくれる製品です。

 現在製造元で『発売10周年記念感謝セール』をやっていて、かなりお買い得になっているので今回は別バージョンSKⅡの改造をご紹介することにしました。

Wakann_6 Sk2_7 
(改造後の、SK-Ⅰ㊧と、SK-Ⅱ㊨)

前回は、小振りな初期モデルSK-Ⅰの改造を記事にしましたが、同社にはもう一つ大型で浮力のかなり高いSK-Ⅱというモデルもあり、こちらは900g(メーカー公表値)とやや重くなりますが、浮力が大きいだけではなくフロントスパイクのあるアイゼンとの併用も可能で汎用性はさらに高くなっています。

Sk2_5
(SK-Ⅱではアイゼンの前爪との間に十分なリアランスがある)

SK-ⅠとⅡは基本的には大きさの違いだけなのですが、こちらの製品にはオプションとして“長爪”(画像↓)が選択できるという特徴があります。

このSK-Ⅱは、オリジナル状態では爪がSK-Ⅰと同じ形状でとても小さく、しかもフレームの両脇でなく足の下に位置していたため、本来の爪としては殆ど役に立たない代物でしたが、オプションの“長爪”を使用することで軟雪での押さえはかなり向上すると思われます。
また、この“長爪”は後付けや取り外しもできるので、必要を感じた段階で買い足したり、状況によって着脱するというような使い方も可能です。

Sk2_9
(標準では短いステンレス線のスパイクが付いていますが私は取り外してしまいました)

さて、SK-Ⅰを含め、この手の樹脂製の輪カンジキには一つ問題点があります。
それは、登山で使う伝統的な木製の輪カンジキは片面の両サイドに大きな堅木製の爪を持っており、これが雪面に刺さる事でトラバース時などのスリップを効果的に防いでくれるのです。
そして、柔らかい雪の時は通常の履き方でこの爪を効かせ、急峻な稜線の不安定なブレーカブル・クラストなどで踏み抜きを防ぎたい時(表面は硬いのにアイゼンだけだと3歩ごとに膝まで沈み10歩に1歩は股まで踏み抜くような泣きたくなるような状況)には、アイゼンと併用するという、通称(?)「アイゼンワッパ」という裏技で対応したり、また状況に応じ輪カンを裏表逆に履いて(画像↓)アイゼンのツアッケを効果的に効かせる事も可能だったのです。

Ew_5
(画像のようなトー側の上に反った形状のアルミ・ワカンは、裏返しにすると使い難いが・・・)

大昔は一本の細引きで輪カンジキを靴に縛り付けていただけですからこんな事も簡単にできましたし、その後、木製の輪カンに固定バンドを着けるようになった時もアイゼとの併用がができるよう、裏表どちらからでも輪カンが着けられる様な固定バンドの取り付け方を工夫したりしました。


それに対し、裏返しに装着できないこのSK-Ⅱでは長爪を装着すると、氷化した斜面や硬いクラスト面でアイゼンと併用をする場合には長爪が邪魔をしてアイゼンの爪が十分効かなくなる事も考えられるのです。

Sk2_4 
(SK-Ⅱはアイゼンとの併用も可能だが長爪装着だと少々邪魔になりそうだ)

・・・と、言う訳で私も後からこの長爪を購入したのは良いのですが、いまだ実際に長爪を装着して使用した事はありませんし、このSKI-Ⅱをアイゼンと併用した事も無いのでハッキリした事は言えないのですが・・・、実際に使用してみましたら改めて結果を報告したいと思います。
(お恥づかしながら、山道具の数と山行日数が極めて不釣り合いな現在、総ての道具を山でテストしてから記事にするわけにはいかないのです・・・笑!。また、現在この長爪を山行中に簡単に着脱できる方法が無いかも検討中です)


さて、このSK-Ⅱの改造ですが、このモデルは足の土踏まずが乗るサイドメンバーの横幅がSK-Ⅰよりさらに広く、オリジナル状態でのゴムバンド取り付け用のスリットを支点にすると、靴の両サイドに間隙ができて、トラバースの時など靴が横に回転してしまいそうなので、まずこの問題を解決しなければなりません。

そこで、サイドメンバーの上面に滑り止めの凸凹みを刻み、さらにSK-1の改造と同様、フレームの内側に新たに支点を作ってそこから前回の改造同様MSRのウレタンストラップで固定できるように改造しました。

Sk2_6 Sk2_1 Sk2_2   

SK-Ⅰとほぼ同じ形式なので画像をご覧頂ければ御理解いただけると思いますが、こちらもこの改造で使い勝手はかなり向上します。
また、ウレタンのストラップでは頼り無く感じるかもしれませんが、オリジナルの黒ゴムベルトよりも数倍シッカリ固定できますので御安心ください。


【余談ですが・・・】
あとは、このカンジキのフレームの両側にMSRのスノーシュー“デナリシリーズ”のようなノコギリ状の金属製レールを取り付けられれば、長爪もアイゼンとの併用も必要としない完璧な“登山用輪カンジキ”になりそうな気がしますので・・・、現在改造を検討中です。

| | コメント (2)

2011年1月21日 (金)

DYNAFIT/TLT-Speed という選択

便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


私は比較的古い時期から“DYNAFIT”のビンディングを継続して使用しています。
しかし、これまで私が使用してきた機種は、“TLT-Comfort”とその後継機種である“Vertical”(画像↓)だけで、“TLT-Speed”を使ったことはありませんでした。

Dyna3  Tlt_speed_5
(㊧Vertical-ST、㊨TLT-Comfort)

※↑画像㊨のTLT-Comfortは、純正クトーをシッカリ取り付けるためトーピースを金属補強板の入ったVerticalのベースプレートに交換してある。
またこの画像の年式のComfort は素材の品質や精度が良好なので海外のショップ等で見つけたら即入手しておこう。
また、このペイントのトッププレートからクローム鍍金のトッププレートに変わった初年式の製品はトーピースのベースプレートの破損やヒールのロッキングピン折損という重大な問題のある
明らかな欠陥品だ。


これまでDYNAFITの標準モデルとも言うべき“TLT-Speed”を私が使用してこなかった主な理由は、この機種がブーツに対する調節幅が前後で僅か6mmと微調節程度しかなかったという単純な動機で、調節幅が25mm程度はある“TLT-Comfort”や“Vertical”のほうがブーツ交換等で融通が利くと考えたからです。

また、TLT-Comfort /Vertical の2機種は標準でブレーキが装着できますが、“TLT-Speed”については、現在ブレーキの装着は不可となっているようです。(以前はオプションパーツ利用で無理矢理に?装着もできたのですが・・・)

Tlt_speed_2
(TLT-Speed/改・市販のオリジナル品はヒールピースにヒールリフターが有る)

しかし、私は通常のスキーツアーの際には、このビンディングの軽さを生かすためと、スキーの紛失を避けるため、敢えてブレーキは装着せず昔ながらのリーシュコード(流れ止め紐)を装着しています。

リーシュだと転倒して板が外れた時、跳ね返って自分に当たるから危険だ、との意見も無い訳ではありません。
しかし、私が大学生時代までは現在のようなスキーブレーキなどいうモノは存在せず、ゲレンデでも皆リーシュを使用していましたが、稀に自分の板のエッジでで額を割った(!)という武勇伝を聞く程度で、私自身もそれ程危険な経験をした事は多くありません。

また、欧州のオートルート・ガイドツアーなどでは、ブレーキ付きのビンディングでも併せてリーシュの装着をツアー参加の条件としている例も多いようです。
オートルートでスキーを紛失するということは、パーティー全員の命を危険に曝す事になり、自分が怪我をする危険よりも総合的な意味でリスクが高いと考えているのでしょう。
まぁ、唯一の難点はブレーキが無いと板を束ねて持ち歩く時にバラけ易い事でしょうか?。(笑)


・・・そこで、スキーブレーキを使用しない私は、・・・考えました。
履くブーツは決まっているし、ブレーキも必要無いのだったら、“Vertical-ST”よりペアで150gほど軽い“TLT-Speed”の方が(見た目は地味ですが)ツアーにはむしろ有利ではないだろうか、と・・・。



そんな訳で、昨シーズン“TLT-Speed”を載せ替えて使用してみました。
幸いにDYNAFIT はほとんどの機種でビスのパターンが一緒なのでビンディングの載せ替えはいたって簡単です。

Tlt_speed_6   Tlt_speed_1
(㊧TLT-Comfort 、㊨TLT-Speed /改・チタントップカバー仕様)

『同様に“G3/ONYX”も先輩をリスペクトしたのか?ビスのパターンを“DYNAFIT”同じにしてありますので、載せ替えは簡単です。
しかし、“ONYX”はブレーキレスでも実測で1500g弱、一方この“TLT-Speed”は実測で700gですからその差は2倍以上。
“ONYX”が解放時のエラスティティーやモード切替の容易さで優位とあっても、ツアースキーに限定するならこの歴然とした重量差では圧倒的に“TLT-Speed”が優位に立つでしょう。
また、“DYNAFIT”でも
以前紹介した自作道具を使えば、ブーツを外さずに滑降モードから歩行モードに切り替えられますしね。
だいたい、1.5キロもある“ONYX”と“ディアミール”の二者選択しか途が無かったら、TECシステムに理解のある私でも迷わず“ディアミール”を選択する気がします。』




ただし、“TLT-Speed”は“Comfort/Vertical ”より板の表面からブーツソールまでの間隔が狭く(画像↓)なりますので“VOILE”のスキークランポンを装着している場合はクランポンのベースを少々後ろに移動する必要が生じるかもしれません。

Tlt_speed_4   Tlt_speed_8
(㊧TLT-Speed 、㊨TLT-Comfort 、の板とブーツソールの間隔の相違)

Tlt_speed_3   Tlt_speed_7
(歩行モード時、㊧TLT-Speed では踵が直接ベースプレートに乗るが、㊨TLT-Comfortではヒールピースの突起に踵が乗る)


さて、使用してみた感想としては、当然といえば当然ですが歩行・滑降とも“TLT-Comfort/Vertical”と”TLT-Speed”の使用感に全く差異はありませんでした。
ヒールピースハウジングの形状とピンの長さ、そして板の表面からブーツソールまでの間隔が若干異なりますが、使用する上では全く同様か、あるいはファットスキーの場合はむしろ登行・滑降とも安定するような気もします。
(ただし、“TLT-Speed”を自分で取り付ける場合は、ヒールピースの可動域が微調節程度なので位置決めは慎重に!)
   

そんな訳で・・・、“TLT-Speed”という機種は、スキーブレーキは必須だとお考えの方や、DIN-11以上の解放値が必要な滑りを志向する方には全く不向きかもしれません。
しかし、ツアーを主目的と考えるなら、“Comfort”や“Vertical”と使用感もほとんど変わらず、さらにスキーを軽量化できる、この“TLT-Speed”のほうがベターな選択と言って間違い無いと思います。
どんな新しいTEC システムのビンディング(↓)が登場しようと、この“TLT-Speed”がオールドファッションとして世界のツアーシーンから消え去らないことを祈りたいですね。


【余談ですが・・・】

そういえば、永らく基本設計やビスパターンを死守していたDYNSFITも、ここに来てようやく画期的な“TLT -Radical”というマイナーチェンジ以上の変更を行った新製品を出してきました。
“TLT -Radical”では、トーピースにブーツをセットする時、まさに画期的といえるほど容易になったということなので、私も大いに期待をしています。
しかし、使いやすくなるのは結構なのですが、とにかく『TEC システムは軽さが命!』・・・、“TLT -Radical”が“G3/ ONYX”みたいに重たくなっていないと良いのですが・・・。

| | コメント (3)

2011年1月14日 (金)

ジェットボイル/Flash を使いやすく!

便利度 :★★★★★
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆
(改造は自己責任で!!!)


“ジェットボイル”の改良版として登場した“フラッシュ”の変更点については過去の記事でもご紹介しました。
そこでも述べましたが、この新製品は基本設計こそ変更されなかったものの、バーナーヘッドからボトムキャップに至るまで、細部に渡り設計の見直しがなされたようです。

Jb3
(JETBOIL/Flash は初代製品より着実に進化したが・・・)

しかし、このモデルチェンジに伴う改良で、従来品で気になった部分の多くに改善がなされたものの、実際に山で使用するという観点からは、“私的”にはむしろ使い勝手が悪くなったと言わざるを得ない部分も存在します。

その一つがバルブのノブの形状です。
“フラッシュ”では、同社“ヘリオス”や、スノーピークの“マイクロマックス/UL”と同じ形式の、折り畳めるワイヤータイプに変更されました。

Jb2
(初代JETBOILのバーナーは標準的な形状の小型のノブだった)

大型になったお陰で手袋のままでの操作も容易になりましたが、その反面使用のたびに一々カートリッジを取り外しノブを折り畳まないと一式をコンパニオンカップに収納できないという問題が生じます。

Jb5  Jb6  Jb4
(㊧使用状態、 ㊥収納状態、 ㊨使用状態では収納不能)

メーカーの推奨する方法ではないかもしれませんが、私としては山行中はカートリッジをバーナーに装着したままコンパニオンカップに収納しておきたい・・・。

つまり、私は『必要な時には取り出して即熱湯を得ることができ、また使用後には速やかに収納できる製品』であることが“ジェットボイル”の名称の所以であり、また存在意義であると考えているのです。

誰だって吹き曝しのツエルトの中で、休憩するたびに凍えた手で一々カートリッジを着脱するのは嫌ですよね。

そこで、この私の考える“ジェットボイル”本来の姿(?)を取り戻すべく、敢えてこの折りたたみ式を止め、スタンダードな形のノブに改造をする事にしました。

Dscf1986
(㊧オリジナルのワイヤー製、と ㊨自作のノブ)

自作のノブは、2017アルミの丸棒から画像のような形状に旋盤で削り出し、摘む部分は手袋のままでも回し易いようにローレットを掛けました。(画像↓)

Dscf1985  Dscf1987  

現在テスト段階ということで、取り外したワイヤー製ノブの末端が入っていた穴を利用し、取り外しの容易なステンレスの割りピンで自作ノブを留め、いつでも現状復帰できるようにしてあります。(画像↓)
この状態で使用し続けるなら、細いスプリングピンに交換しても良いでしょう。

Dscf1988  Dscf1990
(改造したJETBOIL/Flash )

さて、実際に使用してみると、グニャグニャと柔らかく節度のなかったオリジナルのワイヤー製ノブより微調整も容易で格段に使い勝手が良くなった感じです。

また、当然ですがバーナーにカートリッジを取り付けたまま収納でき、しかも『“スタビライザー”→“組み立てた状態のバーナー”』の順でコンパニオンカップ入れると、蓋がバーナーの周囲を押さえてガタつきもほとんどありませんし、収納時にカートリッジ底縁部の赤錆でカップの底面がリング状に汚れることもありません。

私としては、とても使いやすくなり大満足です。

Dscf1991
(改造の結果、カートリッジを装着したままコンパニオンカップに収納できた)



【余談ですが・・・】

あとは、以前紹介した自作のパワーブースターを装着するという課題が残っていますが、そのためにはバーナーのステンレス製ディスクにヒートパイプを通す穴を開けなければなりません。

そして、その加工のためにはバーナー部を分解する必要がありますが、スプリングピンで固定されているバルブ部をどうやって取り外すか・・・、がデッドロックになってなかなか実行に移せません。

現在のところ、軸を延長した小径タップを捻じ込んだり、細いエキストラクターを自作してスプリングピンを抜き取る位しかアイデアが浮かばないのです。
無理して「弄り壊し」になっても勿体無いですし・・・、メーカーでは修理の時、どのような分解手順を想定してるんでしょう?
どなたか、『手の届かない奥の位置にある盲貫穴にツライチまで打ち込んである細いスプリングピン』を抜く方法についてのアイデアはありませんかね?

| | コメント (2)

2011年1月 7日 (金)

簡単なクライミングスキン(シール)のトリミング法

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


いよいよ山スキーシーズンとなりました。

新調したスキーをチューンナップし、シールをカットしてシーズンを待ちわびていた方も多いのではないかと思います。(私も一昨年の骨折にも懲りずウキウキしてました・笑)

そこで今回は私が考える、現在一番簡単で確実だと思われるクライミングスキン(シール)のトリミング方法をご紹介します。

シールはスキーに貼って両端をエッジに沿ってカッターでカットするのが一番簡単で、実質上はこれでも構わないのですが、スキー幅いっぱいにシールがかぶっているとエッジが効き難いし、糊がエッジに付着しますし、また貼る時に少々ズレてはみ出してしまったり、使い込んだヨーロッパタイプの薄いシールの場合など、端の部分が雪に引っ掛って剥がれてきたりする恐れも生じます。

そこで私は、以前からエッジの幅(約2ミリ)だけ内側にシールの端が位置するようにトリミングしています。

しかし通常のトリミングツールやカッターを使用してこのカットをするのは、貼り直しが必要でかなり面倒で時間も掛りますから、この作業を簡略にするため、私は自作のトリムツール( ・ )を使用して一発でエッジの幅(約2ミリ)だけ内側をカットできるように工夫していました。

Skin_cut_2
(自作のトリムツール)

その後“G3”から新型のトリムツールが発売され、貼り直し無しの一発カットが誰にでも可能になりましたが、両サイドをこのトリムツールでカットしてしまうとシールの両側がエッジから4~ミリ位内側になってしまい、(杞憂かもしれませんが)斜登行などの性能が低下してしまいそうな仕上がりになってしまいます。
そこで以前の記事で片側だけをこの“G3”から新型のトリムツールを使い反対側は普通のカッターを使用する方法を提案したのです。

そんな訳で、自分で提案した都合上、今回は自作のトリミングツールを使用せず、この方法でのシール・トリミングを実際に試してみました。

その結果、予想以上に素早く正確にカットできましたし、現実問題として私のと同じ自作のトリミングツールを作るのも面倒だと思いますので、今回は市販の道具だけを使って簡単に理想的なシールのトリミングを行うことのできるこの方法を、ちょっとしたコツを含めてご紹介したいと思います。

【使用する道具】
①“G3”の新型トリムツール ②大型のカッター(又は通常のトリムツール)
③ポリプロピレン薄板 ④金定規 ⑤スキー・バイスまたは作業台

Skin_cut_1_2
(新型トリムツール、大型のカッター、ポリプロピレンの端材)

【工程】
①シールをスキーに貼り付けます。
この時、完全にセンターに貼るのではなくセンターを2ミリ程オフセットするような気持ちで貼りつけて下さい。(画像↓)

Skin_cut_3

②表から見るとスキーのサイドに余分なシールが見えますが、そのはみ出し幅の大きい側を普通の大型カッターか従来型のトリムツールでトップからテール方向にエッジに沿って一気にカットします。(画像↓)

Skin_cut_4

※カットしたらその端切れの粘着面を使って遊び毛を掃除しておきます。


③反対側のはみ出し幅の小さい側は“G3”の新型トリムツールでカットします。

※この新型トリムツールは、糊面をセパレターで浮かせた部分のシールを切ることになるので、最初にシールに切り込んでいく部分での操作がシールを貼ったまま切る従来型のトリムツールに比べて少々難しくなります。
この最初にシールに切り込む部分で失敗したくなければ、予めカッターで引っ掛りを切り込んでおくという裏技を使うと作業がスムーズです。

※画像のようにソールと糊面の間にポリプロピレン板を挟み、カットラインになる部分に合わせて切り込みを入れておきます。

Skin_cut_6
(カッターでトリムツールの案内用切込みを)

※この切り込みにトリムツールの刃を合わせ、ガイドをエッジに押し付けながら一定速度で慎重にカットしましょう。
この時、切り落とした部分を持って後方に引っ張りながら作業をするとスムーズにカットできます。(もう一人助手がいれば切り落とした部分を持ってもらいましょう)

Skin_cut_7  Skin_cut_8
(ツールは糊面を剥がしながら進む)

※カット時、トリムツールのセパレーター部分がソールと糊面の間を剥がしながら進むため、かなりの抵抗があり、それが刃の進行をぶれさせる恐れがありますので、トリムツールのガイドをエッジに押し付けて直角に密着させ、トリムツールが傾かないように慎重に作業をしないと刃が内側に食い込んでカット面が曲がってしまいます。(画像↑)
できれば板を縦に固定できるスキー・バイスに固定して作業できれば理想です。

※カットしたらこちら側も切れ端の糊面を使って遊び毛を取り除いておきましょう。

④テール側の末端はトリムツールの性質上少し外側に曲がって切れてしまう場合が多いので、この部分はポリプロピレン板を挟んでシールの鋭角部分をカッターでスムーズにカットしましょう。(画像↓)

Skin_cut_16

⑤この段階で片側はエッジの際まで、もう片側はエッジ内側4mm位の位置にシールの切断面が位置しているはずです。(画像↓)

Skin_cut_17
(G3のトリムツールではカットラインがかなり内側になる)

⑥最後に、一度シールを剥がして再びセンターに張り直してチェックしましょう。(画像↓)
これで、両側がエッジ幅(2ミリ)だけ内側に位置する、(私の考える)理想的なトリミングが完成しました。
しかも、一度も貼り直す事無くトリミングできますから、慣れれば一組30分以内で作業を完了できます。

Skin_cut_11 Skin_cut_12
(㊧両側をカットし終わった状態 → ㊨センターに貼り直した状態)

⑦また、トリムツールのセパレーターが糊面を剥がしながら進むときに、糊面に帯状の凸凹傷が付くことは避けられませんが、作業後スキーに強く貼った状態で半日程ほって置くとかなり修復することができます。


※以上のヒントを参考にすれば、より簡単かつ短時間にシールのトリミングができますので、参考にしていただければ幸いです。
まあ、慣れてしまえば普通のカッター一本で、貼りなおしをしながらトリミングするのが一番手っ取り早いのですが、慣れるまでは貼り直しをしないで済むこんな方法も悪くなんじゃあないでしょうか。

では、Schi Heil!

| | コメント (5)

« 2010年12月 | トップページ | 2011年2月 »