« テープでシームシール | トップページ | ジェットボイル/Flash を使いやすく! »

2011年1月 7日 (金)

簡単なクライミングスキン(シール)のトリミング法

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


いよいよ山スキーシーズンとなりました。

新調したスキーをチューンナップし、シールをカットしてシーズンを待ちわびていた方も多いのではないかと思います。(私も一昨年の骨折にも懲りずウキウキしてました・笑)

そこで今回は私が考える、現在一番簡単で確実だと思われるクライミングスキン(シール)のトリミング方法をご紹介します。

シールはスキーに貼って両端をエッジに沿ってカッターでカットするのが一番簡単で、実質上はこれでも構わないのですが、スキー幅いっぱいにシールがかぶっているとエッジが効き難いし、糊がエッジに付着しますし、また貼る時に少々ズレてはみ出してしまったり、使い込んだヨーロッパタイプの薄いシールの場合など、端の部分が雪に引っ掛って剥がれてきたりする恐れも生じます。

そこで私は、以前からエッジの幅(約2ミリ)だけ内側にシールの端が位置するようにトリミングしています。

しかし通常のトリミングツールやカッターを使用してこのカットをするのは、貼り直しが必要でかなり面倒で時間も掛りますから、この作業を簡略にするため、私は自作のトリムツール( ・ )を使用して一発でエッジの幅(約2ミリ)だけ内側をカットできるように工夫していました。

Skin_cut_2
(自作のトリムツール)

その後“G3”から新型のトリムツールが発売され、貼り直し無しの一発カットが誰にでも可能になりましたが、両サイドをこのトリムツールでカットしてしまうとシールの両側がエッジから4~ミリ位内側になってしまい、(杞憂かもしれませんが)斜登行などの性能が低下してしまいそうな仕上がりになってしまいます。
そこで以前の記事で片側だけをこの“G3”から新型のトリムツールを使い反対側は普通のカッターを使用する方法を提案したのです。

そんな訳で、自分で提案した都合上、今回は自作のトリミングツールを使用せず、この方法でのシール・トリミングを実際に試してみました。

その結果、予想以上に素早く正確にカットできましたし、現実問題として私のと同じ自作のトリミングツールを作るのも面倒だと思いますので、今回は市販の道具だけを使って簡単に理想的なシールのトリミングを行うことのできるこの方法を、ちょっとしたコツを含めてご紹介したいと思います。

【使用する道具】
①“G3”の新型トリムツール ②大型のカッター(又は通常のトリムツール)
③ポリプロピレン薄板 ④金定規 ⑤スキー・バイスまたは作業台

Skin_cut_1_2
(新型トリムツール、大型のカッター、ポリプロピレンの端材)

【工程】
①シールをスキーに貼り付けます。
この時、完全にセンターに貼るのではなくセンターを2ミリ程オフセットするような気持ちで貼りつけて下さい。(画像↓)

Skin_cut_3

②表から見るとスキーのサイドに余分なシールが見えますが、そのはみ出し幅の大きい側を普通の大型カッターか従来型のトリムツールでトップからテール方向にエッジに沿って一気にカットします。(画像↓)

Skin_cut_4

※カットしたらその端切れの粘着面を使って遊び毛を掃除しておきます。


③反対側のはみ出し幅の小さい側は“G3”の新型トリムツールでカットします。

※この新型トリムツールは、糊面をセパレターで浮かせた部分のシールを切ることになるので、最初にシールに切り込んでいく部分での操作がシールを貼ったまま切る従来型のトリムツールに比べて少々難しくなります。
この最初にシールに切り込む部分で失敗したくなければ、予めカッターで引っ掛りを切り込んでおくという裏技を使うと作業がスムーズです。

※画像のようにソールと糊面の間にポリプロピレン板を挟み、カットラインになる部分に合わせて切り込みを入れておきます。

Skin_cut_6
(カッターでトリムツールの案内用切込みを)

※この切り込みにトリムツールの刃を合わせ、ガイドをエッジに押し付けながら一定速度で慎重にカットしましょう。
この時、切り落とした部分を持って後方に引っ張りながら作業をするとスムーズにカットできます。(もう一人助手がいれば切り落とした部分を持ってもらいましょう)

Skin_cut_7  Skin_cut_8
(ツールは糊面を剥がしながら進む)

※カット時、トリムツールのセパレーター部分がソールと糊面の間を剥がしながら進むため、かなりの抵抗があり、それが刃の進行をぶれさせる恐れがありますので、トリムツールのガイドをエッジに押し付けて直角に密着させ、トリムツールが傾かないように慎重に作業をしないと刃が内側に食い込んでカット面が曲がってしまいます。(画像↑)
できれば板を縦に固定できるスキー・バイスに固定して作業できれば理想です。

※カットしたらこちら側も切れ端の糊面を使って遊び毛を取り除いておきましょう。

④テール側の末端はトリムツールの性質上少し外側に曲がって切れてしまう場合が多いので、この部分はポリプロピレン板を挟んでシールの鋭角部分をカッターでスムーズにカットしましょう。(画像↓)

Skin_cut_16

⑤この段階で片側はエッジの際まで、もう片側はエッジ内側4mm位の位置にシールの切断面が位置しているはずです。(画像↓)

Skin_cut_17
(G3のトリムツールではカットラインがかなり内側になる)

⑥最後に、一度シールを剥がして再びセンターに張り直してチェックしましょう。(画像↓)
これで、両側がエッジ幅(2ミリ)だけ内側に位置する、(私の考える)理想的なトリミングが完成しました。
しかも、一度も貼り直す事無くトリミングできますから、慣れれば一組30分以内で作業を完了できます。

Skin_cut_11 Skin_cut_12
(㊧両側をカットし終わった状態 → ㊨センターに貼り直した状態)

⑦また、トリムツールのセパレーターが糊面を剥がしながら進むときに、糊面に帯状の凸凹傷が付くことは避けられませんが、作業後スキーに強く貼った状態で半日程ほって置くとかなり修復することができます。


※以上のヒントを参考にすれば、より簡単かつ短時間にシールのトリミングができますので、参考にしていただければ幸いです。
まあ、慣れてしまえば普通のカッター一本で、貼りなおしをしながらトリミングするのが一番手っ取り早いのですが、慣れるまでは貼り直しをしないで済むこんな方法も悪くなんじゃあないでしょうか。

では、Schi Heil!

|

« テープでシームシール | トップページ | ジェットボイル/Flash を使いやすく! »

山スキー・バックカントリー 2」カテゴリの記事

コメント

G3ツール+カッター方式やってみました。うまくいきました。スキーの真ん中あたりまで切り進んだあたりで、シールが浮いて4ミリの幅が保てない傾向があるように思いました。今季からTLT Speedを使い始めました。いろいろ参考にさせてもらってます。

投稿: telematic | 2011年2月23日 (水) 22時23分

telematic さん、ようこそ!

拙い記事ばかりですが、何かの参考にでもなれば幸いです。
正直を言えば・・・、一般的にはシールのカットも慣れてくれば貼り直しながらカッターのみで作業するのが一番手っ取り早いのかも知れませんが・・・。(笑)

しかし、自慢するわけではないですが(?)、実際に一番簡単なのは私の自作トリミングツールだと思いますよ。

では今後ともよろしく!

投稿: 理事長 | 2011年2月23日 (水) 22時59分

理事長、新規セットを購入したのでこの方法で!!

※現在台湾出張しているのですが現地ホテルネットからパソコンだと通常方法ではコメント出来ないようです、業務パソコンの特殊なアプリで日本環境?にして書き込めました。

投稿: | 2017年1月13日 (金) 09時25分

〝宙”さん、ようこそ!

この記事もすでに6年も前のものでしたね。
時間の流れの速さをしみじみと感じちゃいました。

G3のトリムツールでカットする時は、シールが撓んだりトリムツールが傾いたりしない様に注意して、ゆっくり作業を進めてください。
カッターの挙動に注意しないと曲がったりしますから・・・。

では健闘を祈ります!

投稿: 理事長 | 2017年1月13日 (金) 19時12分

現地からです。
今回同梱されてたG3トリムツール(灰色、理事長のサイトでもこの灰色を見たような気がしましたが。)で、ほぼエッジラインでカット出来ました。この灰色トリムツールは設計値3ミリ(物差しで測定)のようです。

後程、帰宅して時間が出来たら記事にします。

投稿: 宙 | 2017年1月28日 (土) 10時28分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« テープでシームシール | トップページ | ジェットボイル/Flash を使いやすく! »