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2011年2月

2011年2月25日 (金)

トリチウム・マーカーをライトにインプラント!

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★★☆☆☆
(改造は自己責任で!)


ヘッドランプにトリチウムのマーカーを付けて暗闇でもすぐに探せるようにするというアイデア(画像↓)は前に記事にしてみましたが、今回はトリチウムのマーカーをランプのボディーに直接組み込んでしまうという試みを御紹介します。

Dscf2096
(前回はマーカーをベルト部分に縫い付けて固定した)

第1弾として試みたのは、山用のヘッドランプでではなく、私が就寝時に非常用として常時ベッドサイドに置いているマグライトのAA2本タイプの懐中電灯(画像↓)です。

T3d

これは数年前に通常バルブの懐中電灯として購入し、直後にバルブをLED3灯タイプのリプレイスメントキットに交換したものです。
初期のものなので現在のハイパワーLED1灯タイプのものよりは暗いですが、点灯時間もきわめて長く、また信頼性も高いので自然放電の少ないリチウム電池と組み合わせれば非常用として最適なライトだと思われます。

幸いな事にこのリプレイスメントキットはLEDの取り付けてある基盤部分にスペースの余裕があるので、ここにトリチウムのマーカーを固定する事にしました。

かと言って、キーリング用に作られたオリジナル状態プラスチックの外装(画像↓)のままではこのスペースに収められませんから、まずトリチウムを封入したガラス管本体を取り出さなくてはなりません。

T3a

私は細い金工用の糸鋸でプラスチックケースを切断しガラス管を取り出しましたが、一応は“放射性物質!”ですから、この作業は慎重に行いました。
取り出したガラス管は直径1ミリ程の、クシャミでもすればどこかへ飛んでいってしまいそうなごく小さなものなので扱いは丁寧にする必要があります。(画像↓)
トリチウムから出るβ線はガラスを透過できませんし、腕時計の文字盤にはこの状態で使われていますから危険は無いはずです。(たぶん!・笑)

T3b
(ボールペンの先にあるのがトリチウムを封入したガラス管)

この大きさからすると、この製品もおそらく時計の文字盤用に作られたものではないかと思いますが、こんな小さなものでよくこれだけ光ると、あらためて感心しました。

さて、あとはこの小さなガラス管をどうやってLEDの付いた基盤に取り付けるかですが・・・。
私はテントの縫い目の防水に使う“SILNET ”というシリコンのグルーを使うことにしました。

これでしたら、透明度はありますし柔軟性もありますからかなりのショックでも吸収してくれそうです。

まず基盤のLEDの足の部分に土台となるように“SILNET ”を盛り、そこにトリチウムのガラス管を植え込むように固定し、さらに“SILNET ”でカバーしました。

私は手持ちの“SILNET ”を使いましたが、入手の容易な変性シリコン系の多用途接着剤(透明のもの)でも同様に使用が可能です。

T3c
(↑このようにSILNET でトリチウム管を固定した)

さて・・・、結果は大成功です。
余計な付属物を付けて懐中電灯の形を変えることなく、暗闇でもランプの部分がハッキリ光り、暗闇でも一発で懐中電灯を手にすることができます。

万が一の時には、防災用品としても非常に有効だと思いますので、皆さんも試してみたらいかがでしょうか?


※ 現在、山用ヘッドランプのレンズ部にトリチウムマーカーを埋め込む工作を実行中なので、次回は完成版のマーカー付きヘッドランプを御紹介できると思います。

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2011年2月18日 (金)

廉価版“デジタルWAXアイロン”は使えるか?(&プチ改造)

便利度 :★★★★☆
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆

Vitra_4 
(昨シーズンに購入したVitora デジタルアイロン)


競技スキーと異なり、山スキーの場合はそれほどワックスに拘らなくても影響は無いだろう、とお考えの方も多いのではないでしょうか。
しかし、山でスキーやスノーボードをより楽しもうとするなら、面倒でもワックスに少々関心を持つべきだと思います。

極寒時や春の超湿雪、あるいは黄砂の場合など、ワックス掛けをしていないスキーやワックスの選択を間違えたりすると、まったく板が滑らず苦労するといった場合も少なくありません。
・・・と言う訳で、技術不足&パワー不足の中高年齢の私としては、少しでも楽に滑れるよう、ワックスにも最低限の手間は惜しまないことにしています。

私の場合、シーズン前にベースワックスでクリーニングと下地の基礎を作り、その上にまず硬めの低温用ワックスを掛けて下地を完成させておくことにしています。

しかし、この下地作りの時の硬い低温用ワックスは溶融温度が高く、アイロンの温度をかなり上げて作業しないとスムーズなワックス掛けができません。
だからと言って必要以上にアイロンの温度を高くすると、今度は煙が出てワックスが変質したり、ワクシングペーパーを使用しないとスキーの滑走面自体を傷めてしまいそうです。

また、通常のアイロンは、バイメタル&接点式のサーモスタットを使用してON/OFF 制御を行っているため、ダイアルの温度目盛りも正確ではなく、またアイロンの表面温度は設定温度を中心に大きくハンチング(上下に波打つような温度変化)してしまうのです。
特に熱量の小さい小型アイロンを使い、寒い部屋で冷えたスキーにワックスを掛けようとする場合などはアイロンを一定温度に保つことすら難しくなります。

また、この種のサーモスタットのハンチングは、設定温度を超えてからOFFになる直前には設定温度を大きく上回ってしまうのが普通ですが、この時アイロンの種類やケースによっては設定温度を二十度近く上回る瞬間が存在する事もあると聞きました。

そこで、かなり以前からナショナルチーム等のプロ・ワックスマン達は、バイメタル式サーモスタットの宿命でもあるこのハンチングを極力抑え、アイロンの表面を安定した温度に保つことのできる、1000Wを超える大熱量のデジタル制御アイロンを使用していました。
しかし、この優れたデジタルアイロンはプロ用の少量生産品という事もあり、一昔前でも国内価格換算で5万円前後と、アマチュアがおいそれと手を出せるような代物ではなかったのです。

ところが、かつては高嶺の花だったデジタルアイロンの値段も最近はだいぶこなれてきて、アマチュアでも購入できる2万円程度の製品や、中には定価でも1万円を切るような製品も登場してきました。
そこで私も以前のアイロンが落下で壊れてしまったのを機会に“VITORA(ヴィトラ)”の定価1万円以下の(私の購入価格はバーゲンで約7,000円)廉価版デジタルアイロンを購入してみました。

画像のような製品ですが、グリップ前端部のダイアルでデジタル表示を見ながら5℃刻みで温度を設定できるようになっており、恐らく表面近くに埋め込まれた温度センサーからの信号により、頻繁にヒーターのON/OFF を繰り返すことでハンチングの少ない温度制御を行っているようです。

Vitra_2
(マニュアルの記載では温度の安定度は上下2℃の範囲とのことです・・・?)

しかし、実際に使ってみるとこのアイロンは温度調節ダイアルの直径が異様に大きく、しかもハンドルから突き出ていてワックス掛け中に不用意に触れて設定温度が変わってしまいそうな状態でした。
そこで、一旦分解してダイアルの直径をハンドルの端面ギリギリになるよう削ってから組み立てる、という小改造を行いました。(画像↓)

Vitra_or  Vitra_5
(㊧オリジナル状態のメーカーサイトの画像と、㊨小径に改造したダイアル部)

Vitra_3
(ダイアルは直径を削り、滑り止めのナーリングを施した)

使用してみた結果は、温度が数字で目視でき、安心して硬い低温用ワックスを溶かせるという点と、あとはデジタル制御とは直接関係が無いかも知れませんが、このアイロンが800Wと大熱量のM字型ヒーターを使っているためか、ワックス掛けが非常にスムーズでした。
これでしたら、寒冷時にもより安定したワックス作業が行えるでしょう。

Vitra_6
(ワックス掛け作業自体は非常に快適)

ただし・・・、好き嫌いもあるのでしょうがこのアイロンのハンドル形状は使用中に落っことしそうな感じで、私にはイマイチ使いづらい気がしましたし、ゴムっぽい表面処理もあまり快適でないような気がします。(慣れの問題かも知れませんが、やはり私は普通のグリップ型ハンドルのほうが良いような気がします・・・)

あと、分解した時に中を覗いたら、中国製のマイクロリレーを使ってヒーターをON/OFF 制御している仕組みのように見えました。
温度変化を+/- 2℃の範囲に抑えているということは、通常のサーモスタットよりON/OFF の切り替えがかなり頻繁になる筈ですのでリレー接点の耐久性に少々心配が残る気もします。

5万円のデジタルアイロンと比べるのは可哀想かもしれませんが・・・、このVITORA のアイロンは1万円以下の価格設定相応のチープな造りで、外見上の高級感?は感じさせてくれません。
しかし、性能的には価格以上の能力を発揮してくれそうな、自信を持ってお薦めできるワックスアイロンだと思います。



※現在、微積分制御の温度調節器とソリッドステートリレーを使用し、ハンチングを極小にしたデジタルWAXアイロン・・・、などという馬鹿馬鹿しいほどオーバークォリティーな製品を半ば冗談で製作中です。
パーツ代と手間を考えたら、ハイエンドモデルのデジタル・アイロンを買ったほうがむしろ安上がりだったかも知れませんが、後悔先に立たず・・・、は毎度のことです。(涙)
コントローラー部(画像↓)はすでに完成していますので、追って御紹介予定です。
Tc

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2011年2月11日 (金)

トリチウム・マーカーをもう一度!

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :★☆☆☆☆

(一応は放射性物質ですから、危険度★☆☆☆☆としました)

かなり以前の記事で、トリチウム発光体を利用した、真っ暗闇でもすぐにヘッ電(ヘッドライト)が探せるマーカー (画像↓)を御紹介しました。

Tri_4
(この以前使用していたマーカーは眩しいほど?明るかったが・・・)

この製品は、ガス状のトリチウムという放射性物質と蛍光物質を封入したガラス管をプラスチックのケースに納めたもので、トリチウムが半減期12.33年ということを考えると、徐々に減光するかもしれませんが、少なくても20年以上は暗闇でも光り続けるというスグレモノです。

渓筋の樹林帯での野営、しかも新月の夜だったりすると空間識を失うような真の闇となり、手探りでヘッ電を探すのにも苦労する場合がありますよね。
かと言ってラニヤードで小型ライトを首に提げて寝るのも鬱陶しいし・・・。

そんな訳で私は以前、蓄光素材のシートなどをライトに貼ってマーカーにしようと試みたこともありましたが、これだと光を当ててから2~3時間しか有効な発光を維持できず真夜中には既に光らなくなり、まったく役に立ちませんでした。

(最近は残照10時間以上と謳っている蓄光素材もありますので後日実験をして見たいと思っていますが、マーカーという機能に関してはトリチウムに敵わないと思われます)

そこで、このトリチウムのマーカーをヘッドライトに付けたところ、暗闇でのライト探しにとても重宝したので、上記の記事で御紹介したのですが・・・。
その後、何と!、突然その販売業者が放射性物質の取り扱いに関する法規違反という容疑で警察に検挙されてしまったのです。

ニュースを聞いたときは一瞬ビビリました(笑)。
しかし、この種の放射性発光物質は軍用のコンパスや照準器のみならず、民生品としても高級時計など身に着けるものにも使われていますし、放射されるβ線もガラス1枚で遮蔽できるほどのエネルギーしか持たず、そんなに目くじらを立てる程危険なものでないことは明らか(?)です。

・・・で、過日ウェブを巡回中、国内からも容易に購入でき、しかもマーカーに最適な小型のトリチウムキーホルダー (画像↓)を比較的廉価で取り扱っている輸入代行業者を偶然発見し、早速購入してみましたので、あらためて御紹介したいと思います。

Dscf2061  Dscf2064
(小さいし、@¥1,200なので用途は工夫次第!)

今回の製品はたいへん小型で、以前御紹介した『逮捕された業者さん』の物より光量はずっと少ないのですが、このような用途としては必要にして十分だと思います。

ヘッドライトのゴムバンドに画像のような状態で取り付けてみましたが、小さくても暗闇ではかなり目立つので十分実用になりました。

最近は微弱電流で2000時間以上マーカーを点灯できる既製品もあるようですが、このトリチウムだと電池に一切負担を掛けませんので、その意味ではエコな方法と言えなくはないでしょう。(笑)

Dscf2096  Dscf2097
(太目の糸でバンド部に縫い付けた)

また、戸外のテントの中よりも、消灯後の山小屋の中のほうが暗闇度(?)は高いかもしれませんので、むしろ小屋泊りの場合にこの道具が活躍するかも知れませんね。

『さらに、山ではありませんが、今回のインド・ネパール旅行でもこのマーカーを付けた小型懐中電灯(画像↓)が大活躍しました。
インドで私の利用するような“豪華ホテル?!”では、シャワーのお湯が突然冷水になるのは当然として、よく停電にもなります。
そのため、ホテルはサイドテーブルに蝋燭とマッチを用意してくれているのですが・・・、今回はマーカーのお陰で咄嗟の停電にもすぐ懐中電灯を探せてとても助かりました。』


Dscf2095


【余談ですが・・・】

ただし・・・、この輸入代行業者に注文しても、現地で荷造り発送をする業者や、配送を取り扱う郵便事業は中国人や中国のお役所な訳ですから、納期については日本の通販の尺度で言えば、かなりのんびりしています。
注文する側もこの辺の事情を斟酌し、おおらかな気持ちで気長に待つ覚悟で注文しましょう。
特に春節の前後1ヶ月間はトラブルを避けるためこの業者さんも輸入代行業を取り止めているようですから、スムーズに取引を行うためにはクリスマスから春節にかけての期間は、注文自体を控えたほうが無難かもしれません。(笑)

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