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2011年8月 6日 (土)

初心者でも失敗しないシェル出しシステム?②

便利度 :★★★★☆
工作度 :★★★☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆
(シェル出しは自己責任で!)


“初心者でも失敗しないシェル出しシステム①”からの続きです。


さて、早速このシステムでランドーネ・ブーツのシェルを加工してみましょう。
私の場合、このガルモントのブーツだと、両足の舟状骨と小指の中足骨の関節部分を計4箇所ピンポイントで出さなくてはなりません。
信頼のできるプロショップに頼むと、合計約壱萬円也の出費ですから、自作の工具でD.I.Y.すれば1回で投資の元本が回収できる計算ですね。(笑)

St_2  St_6
(スチーム式なので戸外で作業したほうが良い?)

ヒートガン式と違い、あらかじめピンチクリアーをセットしてから加工に入りますが、押し出す半球の部分は熱が逃げないようシェルとの間に重ねたウエスか雑巾を挟んでおきます。

作業環境としては、室内でも大きめのバットやお盆を用意しその上で作業すれば可能でしょうが、水滴が出ますので作業をするのは室内よりベランダや戸外のほうが良いと思います。


また、このシステムでは加工中もスチームを当てますのでリング部分が数十度の温度になってしまい、直接シェルに接触する部分の表面にリングの痕跡が残ってしまそうですから、それを防ぐためドーナツ状のゴム板をシェルとリングの間に挟むと良いでしょう。(画像↓)

St_5
(リングとシェルの間に3mm厚のゴム板を挟んだ状態)

作業手順としては通常と大差ありません。
シェルを出す位置にダーマトグラフ等でマークを付け、そこにリングの中心が来るようにピンチクリアーをセットし、スチームクリーナーのプラグをコンセントにつなぎます。

(なお、作業全体の流れや、私の考案した強力マグネットを使用したシェルを出す位置の決め方は、過去の記事や、さらに前の記事等をご覧ください)

暫くすると沸騰が始まり、レバーを押すと蒸気が噴出すようになりますから、そうしたら自作の微調整用のノブを回し適量の蒸気がシェルに当たる様に調整します。

このシステムでは、放射温度計でシェルの表面温度を測るのが困難ですが、概ね90℃くらいまで上昇したらさらにピンチクリアーのハンドルを締めこんで、シェルを押し出してゆきます。
その状態で1~2分スチームを当て続けた後、プラグを抜きます。
あとは、冷めるまで放って置けば作業完了ですが、急ぐなら冷水で冷やすと良いでしょう。


で、・・・結果は・・・。

大成功でした。
当初は、誰も試した事の無い新しいシステムなので上手くできるか心配でしたが、とりあえず上手くシェルを加工することに成功しました。

下の画像は舟状骨部分を加工した前後の状態です。
この部分は、大きく押し出してしまうとブーツの操作性に影響が出ますので、ピンポイントで最小限に出す必要がありますが、左側の加工前のシェルに比べて、右側の加工後のシェルは上手く加工されているのがお判りになると思います。

St_4
(㊧加工前・㊨加工後、 画像中央、左右のシルエットの違いに注目!)


まぁ、ヒートガンを使うより仕掛けは大げさですし、簡単といっても少々のコツと勘は要求されますが、アマチュアでも絶対に失敗しない方法としては、まずまずのシェル出しシステムと言っても良いでしょう。

今後の課題としては、リングと押し出すための半球部分の素材を耐熱性のある樹脂に作り変える事や、半球部分の先端表面近くに熱電対かサーミスタの温度センサーを埋め込んでリアルタイムでシェルの温度が判るようにすることでしょうか。

また、ピンチクリアーのリングの部分を、全く新しい形状にするアイデアも煮詰まっておりますので追って御紹介したいと思います。

“山道具道楽”は「駄目で元々」精神に則り、興味の赴くまま、馬鹿馬鹿しい事にも真剣に挑戦し続けます!(笑)

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