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2012年1月18日 (水)

続・再流行?の“スプリットボード”をハードブーツで!

便利度 :★★★★☆
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆
(純正品ですが下記の改造をしたほうがべターです)


「再流行?の“スプリットボード”をハードブーツで!」の続きです・・・。


今シーズン再ブレークの兆しをみせる“スプリットボード”・・・、2回目の流行が何時まで続くかは不明ですが、私としてもこの第二次ブームの帰趨を興味もって見守りたいと思っています。

さて、この流行に便乗して一人でも多くの“無駄遣い病”仲間を増やそうと企み(笑)、以前私が行ったスプリットボードをハードブーツ(ランドーネブーツ)で乗るための改造について記事にしました。
しかし、この完璧とは言えない改造を行うにしても、ハードビンディングの需要が減少し値引き幅もわずかになった現在、最低2万数千円もするF2のハードビンを1組潰さなくてはならず、結構金が掛かります。

Splt_5
(F2/改、スプリット仕様)

そこで今回は、もう少しリーズナブルな方法として7,000円程度で買える“Voile”純正のキットを使う方法をご紹介したいと思います。

この“Voile”純正のハードビンディングキットとは“マウンテンプレートキット”という名称で、10年近く前から現行と同一の商品を売っていました。
また当時は、ほぼ同一仕様で後ろバックルの“テレプレートキット”というテレマークブーツでスプリットボードに乗るためのビンディングも並行して発売されていましたが、いつの間にかカタログ落ちし、現在では“マウンテンプレートキット”のみになっているようです。

Mtp_5
(Voile マウンテンプレート・ビンディング)

さて、純正でリーズナブルとはいえ、以前の記事でも述べたようにこの製品はお世辞にも所有する喜びを感じさせる道具とは言い難いシロモノです。
しかも、ただ造りが雑というだけならまだしも、取り付けに際してユーザー側で若干の加工をしてやらないとマトモには取り付けられない、と言うほどの酷さなのです。

で・・・、過日偶然知人にマウンテンプレートキットのフィッティング作業を依頼される機会がありましたので画像に収め、あらためてこの製品について記事を書くことにしました。

さて、この製品も片側492g(スライダートラック・ビス&ナット込)と、とても軽量でシンプル且つ頑丈そうで、実用性は十分ですので、イチオシとは言えませんが十分推薦に値すると思います。
ちなみに自作の“F2/改”の重さはは619g(同)です。

Mtp_1
(全体が耐衝撃性樹脂で造られ、ベイルも中央で溶接してあり、極めて丈夫そうだ)


Mtp_6
(厚みのある本体は爪先と板の間隔を広げ回転域を確保する意味もある)


現在の製品は改良されているかもしれませんが、以前私の使ったモノがそうだったように、今回加工を依頼された製品についても、少々手を加えないと普通に取り付けができないような代物でした。

その最たる部分とはヒールピースの樹脂製のブロックで、これは明らかに欠陥品と断言できる酷い造りです。
ヒールピースのビス穴のピッチが縦・横とも4×4規格の寸法に合致しておらず、40㎜でなく38.5㎜位しかないのです。
トーピースでは正しい寸法になっているのに全く不可解な話です。

金型を作るときにメトリックスケールをアバウトに換算してインチフォーマットの機械で削ったのでしょうか?、縦横とも4センチ当たり1.5㎜ほど穴のピッチがずれているのです。
金型を作り替えると莫大なコストが掛かるので、何とか使えるこの状態のまま販売してしまったとしか考えられません。
まったく酷い話ですが・・・、まぁ Voile なので赦しちゃいましょう。

結果としてスライダートラックとヒールピースの穴の芯がズレてしまい、遊びのおかげで一応は取り付けられるものの、Tナットの収まりは見た目にもシックリしません。

そこで、横のピッチだけでも40㎜にするためミーリングで穴を長円形のルーズ穴に加工しました。
一般的には丸ヤスリを使うと良いでしょうが、穴は両足で24ヶ所もあり少々面倒です。(画像↓)


Mtp_2
(外側に1mmほど穴を広げる)

また、本体のビス頭の沈め穴の直径も付属のトラスネジだとギリギリなので、頭径のやや小さなバインドに変更して頭部の収まりに遊びを設けました(画像↓㊨)。
こうしないと本体の穴を長円に加工した効果が活きてきません。
画像では使用していませんが、できれば加工したワッシャーを挟む方がベターでしょう。
なお、トーピースは付属のビスでOKです。

Mtp_4  Mtp_3
(㊧標準のトラスとバインドの頭部、㊨両者の納まり)

これで何とかストレス無く取り付けられるようになりましたが、いずれにしろ調節ピッチ幅の刻みが大きく、センター合わせを含め30分ほどビンディングと格闘し、トライアンドエラーでフィッティング作業をしなければなりませんが、ブーツによってはどうしても「緩過ぎるか・きつ過ぎるか何れかで・・・、イマイチフィットしない」といった中途半端な状況になるかもしれません。
どうしてもブーツの寸法と合わせられない場合は、ヒールピース上面にラバーシートで作ったシムを貼り付けると良いでしょう。

また、ヒールベイルのカーブが通常のランドーネブーツの踵のRよりもかなり大きく、イマイチフィット感が無いのも気になります。
さらに、1日の使用で再調整の必要がでてきたり、ベイルの軸部分の回転抵抗が無くなり自立せずに自然に後ろに倒れるようになって、ブーツを履くときに一々手で起こしてコバに掛けなければならずかなり面倒です。etc. etc.・・・

以上、いろいろと問題のあるマウンテンプレート・キットですが、製品自体が粗削りな分、少々手を加えるだけでずっと使いやすくなりますし、安価で入手し易く、シンプルで軽量なスプリットボード用ハードビンディングとしての価値は十分ありますので、皆さんもハードブーツ(ランドーネブーツ)でのスプリットボードにチャレンジしてはいかがでしょうか。

あと、この製品は欧米人男性用に設計されたのか?標準設定ではソール長が30㎝未満のブーツでは使用できませんが、トーピースを前後逆に(ベイルも裏返し)すればソール長28㎝位までは使用できそうです。
女性や足の小さな方で、ソールが28㎝以下の場合は無改造では使用できないと思います。

Mtp_7
(トーピースを前後反対にすれば小さいブーツにも対応できる)

また、上から4段目の画像は標準設定でソール31cmのブーツを装着した状態ですが、このソール長だとご覧のようにトー側ソールのオーバーハングがかなり長くなっています。
かといって、トーピースを前後反対にすると前に突き出した部分がツーリングブラケットと干渉してしまいます。
この問題についても以前改造を行いましたので、以前の改造品を物置の奥から見つけだしたら、いずれご紹介したいと思います。

今回の画像は、知人の所有する1~2年前のマウンテンプレートを今シーズンになって加工した時のモノを使っていますので、現在の製品にもこの加工が必要かは不明です)


さて・・・、そんな訳で・・・、私は前回のスプリットブーム末期、このマウンテンプレートキットや、以前ご紹介した“F2改”など、いろいろと思考錯誤をしてみましたが・・・、間もなく世間のスプリットブームが下火となり、前後して私の中のスプリットブームも冷めてしまい、再び普通の山スキーに逆戻りしてしまったのですが・・・。

しかし、それから数年・・・、最近になってメジャーを含め複数のメーカーからスプリットボードが販売されるほどの人気回復ぶりを見て、私ももう一度スプリットを弄ってみたい・・・、という懲りる事を知らぬ道具道楽の血が騒ぎだしました。
これはマズイ展開だ!、・・・と、思いつつも、再び泥沼に嵌り込みそうな、今日この頃です。(笑)

Bb_1_2

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コメント

理事長、お久しぶりです。スプリットボードネタ、またイロイロお願いします。

投稿: yoko | 2012年1月21日 (土) 22時49分

yokoさん、毎度です!

スプリットについても色々記事にしたいのですが・・・。
Voileがアバウトな製品を作る会社なもんで、初期セッティングのテクニックだけでも膨大な紙数を費やしそうで躊躇しています。

では!

投稿: 理事長 | 2012年1月22日 (日) 08時15分

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