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2012年8月17日 (金)

“つめかえ君” 改め、 “つめかえ君・押忍!”

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★☆☆
推薦度 :★☆☆☆☆
危険度 :★★☆☆☆
(改造と使用については自己責任でお願いします!)


Tsumekae_10
(初期型の“つめかえ君/NNタイプ”)

中途半端に残ったガスカートリッジの整理に便利なのが元祖の“つめかえ君”や、最近はアマゾンでも買える”Gas Saver”などのガスつめかえ専用器具です。

本来は「裏」道具なのですが堂々とネット通販されていますし、私としも自己責任で使うなら省エネの観点からも大変便利な道具だと考えますので敢えて記事にさせていただきます。

ただし、ガスを所定量より多く入れ過ぎてしまうと、最悪は爆発・炎上・大火傷ということになりますので、使用においてはデジタルスケールを用い、ガスの重量をグラム単位で計測しながらの慎重な作業が必要であることを強調しておきたいと思います。

さて、この作業で面倒なのが、重さをチェックするたびに下側の充填するほうのカートリッジを回してネジを外さなければならないということです。
慣れれば2~3回以内の着脱で所定量の近似値までガスを詰めることが可能ですが、生まれつき横着な私は一々カートリッジのネジを回して着脱しなくてもいいように下側のカートリッジに結合する部分を「押し付け式」に改造する事にしました。

アルバの“つめかえ君”を押し付け式にしたので、とりあえず“つめかえ君・押忍!”とでも命名しておきましょう(笑)。

改造自体は単純なので画像をご覧頂けば理解できると思いますが、要点のみまとめてみます。

①まず“つめかえ君”の片側のフランジを3本のイモネジを緩めて取り外します。

Tsumekae_5

②次にカートリッジに取り付ける“7/16 - 28TPI ”の雌ネジを切った長ナット状のパーツ(画像↓中央)を取り外します。

Tsumekae_7

③このパーツからOリングを取り外し、旋盤のチャックに固定して内側のネジ山を中繰りバイトで削り落とし、底の部分にオーバーサイズのOリングが収まる溝を加工します。(詳細は後述)

Tsumekae_3 Tsumekae_4
(㊧ネジ山を削る前、㊨加工後の状態)

④バルブハウジングの雄ネジ部分に密閉用のテフロン・シールテープを巻いて、③で加工したパーツを再組み付けします。

⑤新しいオーバーサイズのOリングを取り付けます。

⑥最後に、最初に取り外したフランジを、カートリッジに押し付けながら適当な位置を見つけ、3本のネジで固定したら完成です。(このフランジ部分は取り付けなくてもかまいません)



注意点としては、通常のガスストーブのカートリッジ取り付け部にはOリングの収まる内溝が加工されているのに対し、“つめかえ君”は手を抜いた構造で、カートリッジの入る雌ネジの内径に合った小さめのOリングがただ嵌め込んであるだけなのです。
したがって、ネジ山を削ってしまうと、Oリングが容易に脱落してしまう恐れがあるわけです。

Tsumekae_11
(㊧プリムス純正Oリングの規格は“P-8”、㊨つめかえ君のは一回り小さい“P-7”)

そこで、プリムス純正の径の大きなOリング(画像↑)が嵌るように、ネジ山を削り落とした後、底面近くにOリングの収まり代の内溝を加工しました。
通常の中繰りバイトでは2mm幅の溝を削れないので、廃品の金工鋸の刃を整形した手製のバイト(画像↓)を手持ちで押し付けて溝を削りましたが、ワークが真鍮なのでこれでも十分加工ができました。
これで不用意にOリングが脱落することもありません。

Tsumekae_12
(Oリングの溝削り用自作バイト)



さて、使用方法は、言うまでも無いと思いますが、上側になるカートリッジに“つめかえ君”をネジ込み、下側のカートリッジに押し付けてからバルブを開けてガスを移動させます。
頃合を見てバルブを閉め、下側のカートリッジを外してデジタルスケールで重量をチェックしながら規定値になるまでこの作業を繰り返せばOKです。(画像↓)

Tsumekae_9
(手前のカートリッジは、内圧差を設けるため冷凍庫で冷やしたので結露している)

押し付ける時に結合部が曲がると液化ガスが漏れて噴出します。
一度ガスが漏れると気化熱でOリングが冷やされて硬化して密閉度が低下し、さらにガス漏れしやすくなるようなので要注意です。
Oリングの材質をシリコンに変更したりなど、更なる改良が必要かも知れません。

まぁ、少々ガス漏れは発生するものの、一々カートリッジを回して取り外さなくても良いので、作業はかなり簡単になりますが・・・、正直な話、よほど物好きな“つめかえ君”ユーザー以外にはお薦めできない改造だと思います。(笑)


【付記】
ガスを詰め替える際、上下のカートリッジが同じ温度だと内圧も同じになりガスの移動が起こりません。
内圧差を設けるには、上側のカートリッジを湯煎で暖めるか、下側のカートリッジを冷凍庫で冷やすか、あるいはこれらを併用するかです。
私は下側のカートリッジを冷却する方法を主に用い、寒い時期と下側の残量が少ない時には同時に上側のカートリッジを暖める方法をとっています。
また、下側のカートリッジが空に近いほどガスが移動し難いようですし、残量の少ないカートリッジから残量の多いカートリッジに充填するほうが作業がスムーズだと思います。
なお、当然のことですが周囲にストーブなどの裸火があるところでの詰め替えは厳禁です。

くどいようですが・・・、この手の器具の使用については、あくまで自己責任です。
くれぐれも、オーバーチャージにならないよう慎重に作業をしてください。

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コメント

供給側のボンベを加熱するには
風呂に、防水処理して抱いて入るのが一番かも
釜茹でにならない限り
43度どまりで、ほぼ安全です(爆)
受けるほうは、冷凍庫に15分間放り込む(笑)
deg40 あれば、スッキリ移動します

投稿: JSB | 2013年9月19日 (木) 02時16分

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