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2012年9月

2012年9月26日 (水)

“チェーンアイゼン”って・・・、沢ではどうよ?①(レビュー編)

便利度 :★★★☆☆
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★☆☆
危険度 :★★☆☆☆
(外れなければもっと高評価ですが・・・)


2
(一部で話題の“チェーンスアイゼン”)

沢登りの時、フェルトソールだと巻きや詰めの泥壁やグズグズ斜面を登るのは結構苦労しますよね。

そんな時役に立つのが“ピンソール”“ピンソール・ミニ”などの渓流釣り用滑り止めです。(←リンクの記事と、↓画像は5年以上前の記事のものですが・・・)

ピンソールは渓流足袋やウェーディングシューズのフェルトソールで使用することを前提とした製品で、ソールに接する面にあるスパイクがフェルトに噛んでズレを防止するという“㈱昇栄”のアイデア商品です。

私も数年前初めて使用した時は予想外の効果にビックリしました。
しかし、着用が意外と面倒でしかも時々外れてしまうため改造して使用していましたが、数回使った段階で踵パーツが曲がり、その後接続部が壊れてしまいました。

Pin1 Pmini1
(㊧ピンソール ㊨ピンソール・ミニ)

また、横着な私はアプローチから下降まで靴を履き替えないで済む“アクアステルスソール”を使用する機会が多いのですが、残念ながら“アクアステルスソール”と“ピンソール”を併用すると靴底が傷だらけになってしまうため使用を控えていました。

そんな訳で、私は現在“ピンソール・ミニ”と同じタイプの小型の沢靴用滑り止めを、エキスパート・オブ・ジャパンの簡易アイゼンを沢用に改造して使用していますが、これも嵩張らず軽い割にはかなり役に立つ道具です。

Pin_mdx
(小さくても泥壁や詰めでは十分有効だ)



さて・・・、最近源流釣りをする方から、雪道での滑り止めとして売られている“チェーンアイゼン(チェーンスパイク)”を沢で使うと快適だと言う話を聞きました。

“チェーンアイゼン(チェーンスパイク)”はずいぶん前から雪上歩行用として登山やハイキング系のブログでも紹介され、それなりに高評価でしたが、沢の泥壁や草付きなどでの使用報告はあまり目にしていません。

着脱もピンソールより簡単そうですし、泥壁でも結構効きそうな感じはしますが、本当に使えるかは実際に自分で使用してみないと何とも判断できません。

ま、ダメだったら雪道用にすればいいし、ピンソールとちがい“アクアステルスソール”との併用も問題無いでしょう・・・、という訳で、早速購入決定!

ウェブで検索すると、国内や海外ブランドで数種類のほぼ同一な類似商品が販売されていますが、どれも結構な価格設定です。

東大門・鍾路5街の登山用品通りで日本の半額以下で山積みされていた記憶がありますから、殆どの商品は韓国メーカーのOEMだと思われますが・・・、それにしては日本での価格には少々のボッタクリ感は拭えませんね。(笑)

さて、実際に手に取ってみると構造は画像↓のように滑り止めのスパイク付きのチェーンを柔軟なモールディングラバーに取り付けたもので、スリッパのように爪先から靴を入れ、後端のラバー部分を引っ張って踵に被せれば簡単に装着できます。

また、本体とは別に足の甲部分を留める補助的なベルクロストラップが付属していました。
気になる重量ですが・・・、私のMサイズのペアで345グラムと予想以上に重く、また嵩張るので、装備の多い泊まりの沢には持参を躊躇しそうです。

Chsp_3  Chsp_2


で・・・、この夏、実際に沢で使用してみたところ、確かに効果は抜群で、グズグズ斜面のトラバースなどでも良く効き、スリップの危険性を大幅に軽減してくれました。
また、沢からの下降で道の無い樹林帯の急斜面を下降するのにも役立ちそうです。

しかし、実際に沢で使ってみると良い点ばかりではなく、この製品には重さ以外にもいくつか問題点があることが判りました。

最初の問題は、付属のベルクロストラップを甲の部分で留めるのが少々面倒で、“チェーンアイゼン”を必要とするような足場の不安定な場所での装着にはかなりイライラします。
そこで私はこの部分のストラップを、プラスチック製の差し込みバックル式に交換しました。
これで紛失することも無く、斜面の途中でもワンタッチでカチッと装着することが可能となります。

次が、この“チェーンアイゼン”の最大で最悪の問題ですが・・・、私が使用中、泥壁の急斜面を登っている時に突然靴から脱落してしまったのです

これにはかなりビックリしました。
草に引っ掛って下まで落下しなかったのは幸いですが、不安定な急斜面の途中で、外れた“チェーンスアイゼン”を手に持ったまま、立木のある安全な場所まで暫く移動しなければなりませんでした。
稀な事なのでしょうが、ハッキリ言ってこれでは危なくて使えません!

ストラップをバックル式に交換してシッカリ締まるように改造した後の事なので、その時は「クソッ!高い金を払って役に立たない道具を買ってしまった!これだったら自作“ピンソール・ミニもどき”のほうがよっぽど安全じゃないか!」と一瞬後悔しました。

その後、冷静になって何とかならないものかと、装着状態を良く観察すると、ストラップを締めてもラバーが伸びてつま先に近い所にストラップが移動し、チェーンを靴底に押し付ける力が不足してしまうことが主要な原因のように見えました。

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(ストラップがもう少し足首に近い位置にあると良さそうだ)

そんな訳で・・・、せっかく買った道具を、このまま使わないのも勿体無いので、ダメで元々!、外れにくいよう自分なりに改造を試みることにしました。


(・・・以下、続く)

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2012年9月17日 (月)

“つめかえ君”の究極バージョンを作る②(完成編)

便利度 :★★★★★
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★☆☆
危険度 :★☆☆☆☆
(ガスの詰め替えは自己責任で!!!)



「“つめかえ君”の究極バージョンを作る①(試作編)」からの続きです

前回の実験で分離型のつめかえ器具が何とか実用になりそうだという事が判ったので、今回は完成型を作ってみました。

要は、詰め替え器具の両端とも分離型ストーブのカートリッジに取り付けるバルブ部分にしてしまうということです。

詳細は画像をご覧になれば理解できると思いますが・・・。
まずALOCS“Gss Adoptor”のバーナー取付け部からホースを取り外します。
この部分はNBRホースをステンレスメッシュで被覆した上から真鍮のスリーブをカシメていますので外すのは少々厄介です。
私はスリーブにリューターの回転砥石で溝を入れそこから割って取り外しました。

バーナー取付け部を取り外したホースの末端に、反対側と同じバルブパーツを嵌めこみ、アルミパイプの自作スリーブをカシメた上から熱収縮チューブでカバーしました。(画像↓)

Tkk_s_1

また、私が改造に使った製品は細部の仕上げが悪かったので、ついでに分解して粒度の細かい耐水ペーパーで擦動部を磨き、回転部のOリングにシリコングリスを塗って動きをスムーズにしておきましたが、こうしておけば重量の測定誤差も多少は少なくできるはずです。

Tkk_s_2
(手持ちだと重さに誤差が出てしまうが・・・)

さて、使用法は前回の試作品と同じですが、上側のカートリッジを適当な台に乗せ動かないようにし、ホースはU字型にしてホース接続部が平行な位置関係になるようにしたほうがよいでしょう。
こうするとホースの重量と弾性がスケールに表示される重量に与える影響を少なくできるからです。

実験の結果、一回でほぼ適正重量までガスを充填することができましたが、やはりホースの剛性や回転部の摩擦抵抗でスケールの表示にはどうしても誤差が生じてしまう事は否めません。
詰め替える量を控えめに設定し、最後にカートリッジ単体で重量を測定してオーバーチャージになっていないかの確認が必要でしょう。

なお、今回は見栄え重視でオリジナルのステンレスメッシュホースを流用しましたが、実用性を考えると寧ろ重く捩れ剛性の高いメッシュホースでないほうが良いと思います。

できれば、見栄えは悪くても柔軟な細径のNBRゴムホースを単体で使うか、軽く耐圧性の高い細径のウレタン製エアホース、(ブタンやプロパンに対する耐久性心配ですが・・・)を使用する方がベターでしょう。

まぁ・・・、今回の作品も見掛けは立派ですが、既製品に比べてもたいして便利になるわけではなく、むしろ市販の器具の方が操作が単純で良いかも知れません。(笑)
そんな訳で、誰にでもお薦めできるとは言い難いマニアックな道具ですが、中国製品を素材に使えば、工作をする楽しさを味わいながら、しかも元祖“つめかえ君”の半分以下の出費で楽しい玩具が作れますので、遊び半分で試してみるのも悪くないと思いますよ。

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2012年9月 6日 (木)

“つめかえ君”の究極バージョンを作る①(試作編)

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★☆☆
危険度 :★☆☆☆☆

(ガスの詰め替えは自己責任で!!!)


繰り返しになりますが・・・、中途半端にガスの残ったカートリッジを1個にまとめたり、500缶から110缶に小分けにしたりする、“つめかえ君”などのガス詰め替えアダプターは自己責任で的確に使用できるなら、かなり重宝な道具です。

Tsumekae_8 Gworks_gs_3
(㊧“つめかえ君/初期型”、㊨“Gas saver”)

現在国産の“つめかえ君”や韓国製の“G-Works/Gas saver”などが購入可能ですが、これらの器具の最大の弱点は、度々器具からカートリッジを外して注入するガスの重量を計測しながら詰め替え作業を行わなくてはならないという点です。

慣れれば少ない着脱回数でほぼ適正重量にすることができますが、それでもこの作業は結構面倒ですし、安全の観点からはオーバーチャージは絶対に避けなくてはならないので少々気を使います。

Gworks_gs_4
(異なった種類のガスの詰め替え・混合も避けたほうが賢明!)

そこで前々回の記事でご紹介した“つめかえ君”を「押し付けタイプ」に改造した物を作ったのですが・・・。
せっかくここまでやったなら、ついでに究極の“つめかえ君”を目指そう!と少々悪乗りしてみることにしました。(笑)


・・・で、一発で適正値までガスを移す方法は無いかと考えていた時に思いついたのが分離型のつめかえ器具です。
分離型なら充填するカートリッジをデジタルスケールに乗せたまま、リアルタイムでガスの重量をチェックしながら作業ができるはずだからです。

しかし、物好きな山道具マニア(笑)とはいえ、高価な一流メーカーの分離型ストーブや分離キットを、冗談半分の工作のために潰してしまうのも勿体無い話ですよね。

そんな時、ネット検索で中国製の安価なガスストーブ分離用アダプターを見つけました。
どうやらこのALOCS社の製品は、トランギアタイプの風防と小型ストーブを連結するためのもののようです。
まぁ、中国製のこの製品なら千円台で購入できますので、失敗しても洒落で済みますから気が楽です。

Tumekaeb_2 Tumekaeb_1
(ALOCS社製の“Gas Adaptor”、見栄えは良いが品質は・・・?)

この器具と“G-Works/Gas saver”を組み合わせれば、分離型の詰め替え器具の可能性を探る実験ができるだろうと考えて早速購入してみました。

実際に手にとって見ると・・・、遠目での見栄えの良さとは裏腹に細部は日本的な品質管理の観点からは最悪の部類の製品ですが、改造のベースとしてならこれで十分でしょう。

工作は簡単、分離アダプターから風防へのアタッチメント部を取り外し“Gas saver”を取り付ければ準備完了です。
言うならば中韓合作ですな。

Tumekaeb_5 Tumekaeb_6
(ALOCSの“Gas Adaptor”と、G-Worksの“Gas saver”を連結する。

さて、作業はまずガスを充填される側のカートリッジの重量を量り何グラム充填するかを計算します。(例えばプリムスのウルトラガスが満タンで369gだったのに、現状の重量が250gだったとすると、119グラムのガスを充填すれば良いことになります)

次にそのカートリッジを冷凍庫で冷やし、この詰め替え器具で上側になるカートリッジと連結しスケールに乗せます。
寒い時期なら上側のカートリッジを湯煎で温めても良いでしょう。(画像↓)

Tumekaeb_3

この段階でホースの弾力と重量が計測値に影響を与えないような位置に上側カートリッジの高さを固定し、スケールを0アジャストします。

あとはバルブを開き、スケールの表示を見ながら予定した重量の直前まで液化ガスを移動させます。
最後に倒立状態だった上側のカートリッジを反転正立させ、ホースに残った液化ガスを移動させ、バルブを閉めれば作業完了です。

この状態でも一応は機能しますが、上側のカートリッジを手持ちにすると動揺とホースの重量や捩れによりガス重量の表示に少々誤差がでてしまいます。
できれば、カートリッジを固定する台や脚などを工夫したほうが良いでしょう。

と・・・、言う訳で、分離型の“つめかえ君”の実験は取り敢えず成功のようです。
この結果を踏まえて、次回は“Gas saver”を介さない形式の、もっと単純化した完成型を製作する事にしましょう。


(以下続く・・・)

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