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2012年11月

2012年11月28日 (水)

“新型/ウィペット”もBCボード用に短くする ②

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆
(改造は自己責任で!!、少しの改変でもメーカーの保障対象外となります)

「“新型/ウィペット”もBCボード用に短くする ①」からの続きです

さて、新型のフリックロックプロは旧型より明らかに進化し、丈夫で確実な固定ができるように改良されました。
また、丈夫なのは大歓迎ですが同時に構造上旧型のように簡単には分解できない製品になったようにも見えます。
しかし、ここで諦めたら改造マニアの名が廃ると言うものですから、早速検討を開始しました。

まず、ロックレバーの固定部の構造を推理して分解の仕方を考えなければなりませんが、観察すると幸いな事にリベットはパイプまで通しでカシメられてはいないようです。
とは言え、内側からリベットを押してみても簡単に動く気配はありません。

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(㊧リベットはパイプまで一緒にカシメられておらず、㊨穴にはまっているだけだった)

そこで、取り敢えずスペシャルサービスツール(笑)を作ってみることにしました。
スペシャルと言ってもアルミの丸棒に穴を空け細いステンレス棒のダボを作って打ち込んだだけですが、これをパイプの内側に挿入し梃子の原理でリベットの底を押し上げようという訳です。
私はアルミの端材があったのでそれを使いましたが、寸法の合った木の棒があればそれに小さな木ネジを挿しても良いでしょう。

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(㊧自作のスペシャルツールで、㊨内側からリベットを押した)

この自作ツールで内側からリベットの底を押してバンドを浮かせ、その状態でパイプからレバーアッセンブリーを引き抜けば容易に分解ができます。

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(これを設計した人に敬意を表したいほどの製品だ)

私はこの製品の分解が今回初めてなので、安全策を採ってスペシャルツールを自作しましたが、通常はレバーのベルトとパイプの間に小さなマイナスドライバーを差し込んでリベット裏側の突起を浮かせて、無理矢理パイプから引き抜くのが簡単でしょう。
パイプが変形しないように慎重に作業する必要がありますし、敢えて推奨はしませんが、わざわざワンタイムツールを自作するよりずっと能率的だと思います。


さて、レバー部が外れたら、次にパイプの末端を100㎜短くカットします。
もう少し短くしたい気もするでしょうが、これ以上短いとトレイルコンパクトの中下段に交換して使用する場合でも、中段の先端がグリップの底に当たって寸法が余ってしまうので、実質的にはこれ以上短くなりません。
調節の目安にもなりますのでキリの良い-10cmに改造するのが賢明です。

また、カットの方法ですが、私は卓上旋盤の主軸にパイプを通して突っ切り、同時に端面をスムーズに仕上げました。
この作業は金工鋸で行っても構いませんが、切り口はヤスリ等で綺麗に仕上げておきましょう。

なお、貫通穴から突き出したピック部が回転して危険ですので低速で作業し、ストラップは巻込み事故が無いよう確実にグリップに固定しておきます。

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(㊧旋盤で突っ切って10㎝短く切断する、㊨切断完了!)

次にパイプの端をフリックロック・プロに対応するように加工します。
オリジナルの寸法を測って、同様の状態を新たな末端に再現するのですが、旧モデルと異なりL字型のスリットに変更されたので加工には余計な手間が掛かるようになりました。

フライス盤があれば縦に固定したロータリーテーブルにパイプを咥えてΦ4㎜のエンドミルでL字に切り込むのが理想ですが、ドリルで2カ所に穴を空け金工糸鋸で切って行き小さなヤスリで仕上げるという方法でも良いでしょう。
私はフライスのセッテイングが面倒だったので後者の方法を採りましたが、十分綺麗に仕上がりました。(画像↓)

また、パイプの内側に鋭角な部分やバリなどがあると、レバーで締めつけた時に下段パイプに疵が付くので、専用のバリ取りツールを使って綺麗に仕上げておきましょう。

Wp2_1  Wp2_2
(㊧オリジナルの状態を再現した末端と、㊨バリ取りツール)

最後にレバーアッセンブリーを、リベットの突起がパイプの穴に収まる位置に嵌め込めば完成です。(画像↓)
BDのロゴも途中でカットされてしまいますが・・・、それは我慢しましょう。(笑)

Wp2_3

さて・・・、この“ウィペット・ショートタイプ/改”の上段には、オリジナルの下段ポールを組み合わせても良いのですが、旧・カーボン・プローブポールの下段(Φ14㎜)を組み合わせれば装備からプローブを省略することも可能です。

また、BD・トレイルコンパクト等のΦ14㎜の中段を持つ3段式ポールの中下段と組み合わせれば、BCボードの滑降時に短くしてザックに装着できるセルフアレストポールとして便利に使用できます。(画像↓)

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(画像は旧モデルの“ウィペット”のものです)

さらに、ピッケルを持つまでもないが万が一の滑落が予想されるスノーハイクの時も、通常のトレッキングポール代わりにこの“ウィペット・ショートタイプ/改”の3段ポールを使えば、不使用時にザックに着けても邪魔にならない理想的な冬用トレッキングポールとして使用できるでしょう。

なお、詳細は「“新型/ウィペット”もBCボード用に短くする①」の冒頭にご紹介した過去の関連記事をご参照ください。

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2012年11月21日 (水)

“新型/ウィペット”もBCボード用に短くする ①

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆
(改造は自己責任で!!、少しの改変でもメーカーの保障対象外となります)


以前、BCスノーボード用には長すぎるBD社のセルフアレストポール“ウィペット”を、短く収納できるようにカットする記事を掲載しました。

ところで・・・、“ウィペット”は最長140㎝まで伸びる仕様になっていますが、これは背の高い外人さん用サイズなのでしょうかネ?
タープのポールに使うのならいざ知らず、普通のスキーツアーなら130cm迄で必要にして十分でしょうし、オリジナルの上段ポールの長さだと、下段部分を3段式ポールの中下段に交換してよりコンパクトにしても、BCボードの林間滑降時に安心してザックに固定するには些か長すぎます。

そんな理由で前回改造した初代“ウィペット/改”シュートタイプでしたが、用途によってはかなり便利で有効な道具となりました。


そして、今期になってこの“ウィペット”がさらに改良され、アジャスト機構が“フリックロック・プロ”という金属製のより信頼性の高いパーツに変更されたのです。
これは以前の“フリックロック”より外観もコンパクトですし、インナーポールの締め付けもより強固になりました。
しかも・・・、旧価格の記憶は定かではないのですが、ニューモデルの価格設定はかなりリーズナブルになったような気がします。

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(“フリックロック・プロ”に改良された新型“ウィペット・セルフアレスト”)

私も訳あって(?)“ウィペット”を再度購入したのですが、当然以前と同じショートタイプに改造して使うことにしました。

しかし、マイナーチェンジされた新型の“ウィペット”は、アジャスト機構が金属製の“フリックロック・プロ”に改良されたため、残念ながら前回のように簡単には改造できなくなってしまいました。

4 Sarrestp_7
(㊧“フリックロック・プロ”と、㊨旧“フリックロック”のレバー部分)

というのは、旧モデルのように樹脂パーツがパイプにただ嵌め込んであるだけではなく、フリックロック・プロでは金属製のベルトがレバーのパーツとともにリング状に中空リベットで留められていて、このリベットのカシメ部分がパイプの穴に収まる形でパイプに固定されているからです。(分かり難い説明でスミマセン、画像を見てください)

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(リベットのカシメ部の突起とパイプの穴で固定されている)

幸いなことにリベットはパイプにはカシメられていないようですが、このリング状のアッセンブリーはパイプに固く嵌っているのでパイプから分離するのが困難に見えました。

そんな訳で、初めて弄る道具をここで無理して弄り壊しても勿体無いので、パイプの内側からリベットを押し上げるスペシャルサービスツールを自作することにしました。

(以下、続く・・・)

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2012年11月11日 (日)

沢用?、ビレイデバイスの落下防止策?

便利度 :★★★★☆
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★☆☆
危険度 :☆☆☆☆☆



Petzl_r4_4
(今回はこんなモノを作りました)

大きな声では言えませんが(笑)、私自身「これではいけない・・・」と思いつつも、沢でのビレイはかなりいい加減になっていて、万が一のことを考えると反省しきりです。

沢登りであっても油断せず、リードに対してはもちろんフォローに対してもしっかりとしたビレイはすべきですし、そのためには沢にこそ8環ではなく、シンプルかつ確実で、下降器も兼ねる多用途のビレイ用器具を持つべきだと考えます。

そんな訳で、私は現在セカンドの確保にも使用できるバケット型のビレイデバイスを使用していますが、これでしたら沢での確保に使用するときもロープの繰り出しがスムーズですし、セカンドの確保をする時も肩絡みより格段に確実です。
また、8環などに比べロープセットはやや面倒ですがスムーズな下降が可能で、またロープが捩れないため回収に手間取ることもありません。

ところが・・・、昨年、使っていたBDの“ATC-Guide” というこのタイプのビレイデバイスを懸垂下降のロープセット時に不注意から落下させてしまったのです。

この種の器具にはワイヤー製のループが取り付けてあり、滅多には落とさないはずなのですが、高巻きの降りで不安定な足場で灌木に掴まりながら片手でロープをセットしようとしていて不覚にも落としてしまったのです。
仕方なくフリクションヒッチで下降し、落とした“ATC”を探しましたが・・・、水中に落ちてしまったのか、また色がブルーグレーと目立たない色であったためか、どうしても見つからず回収を断念せざるを得ませんでした。

その後、再度同じメーカーのモノを買うのも芸が無いと思い、今度はPETZL の“ルベルソ4”という同じタイプの軽量ビレイデバイスで、目立つ黄色のものを購入しました。

その時、「再度これを失くした時には、さらに口惜しい思いをするだろうなぁ・・・」などと考え、少々馬鹿馬鹿しいとは思いましたが二度と落下させないための改造を試みる事を決意(?)したのです。

そして、悪い頭で色々考えた結果・・・、市販のメーカー製品でもPETZLの“ユニベルソ”というカラビナに半固定されたビレイデバイスがありますので、この方式を真似して、シンプルでしかも自由に取り外しができる方法を思い付きました。

Universo
(PETZLの“ユニベルソ”、画像はメーカーサイトより無断拝借!)

出来上がったモノが下の画像です、これでしたら、立木等の支点を利用してフォローの確保をするときも、ハーネスのビレイ用カラビナから簡単に取り外すことができます。

Petzl_r4_2
(両面ベルクロとテープを縫い付けただけで完成!)

構造は柔らかいナイロン・テープの輪と両面ベルクロをL字型に縫い付け、デバイスのワイヤーループに取り付けただけです。
セットは、デバイスを普通にカラビナにセットし、両面ベルクロをカラビナのシャンクに巻きつければ取り付け完了です。
ストレートな部分では自由にスライドしますが、屈曲部で止まるので誤って脱落させることも無さそうです。

Petzl_r4_3
(両面ベルクロはもう少し短いほうが良いかも・・・)

で・・・、見た感じではビレイ操作時に邪魔になるかなぁ・・・?、という感じはしましたが、ロープを繰り出す時に少々擦れる程度で実用上は全く問題無く、ラぺリングの時にはロープと接触することも無く普段と同じように使用できました。

まぁ、一般にはビレイデバイスを落下させることも稀でしょうから、今回の記事は私の不注意が発端の「羹に懲りて膾を吹く」という喩えの典型のような駄改造かもしれませんが・・・、老舗のPETZLが同様の商品を製造しているくらいですから、私と同類のオッチョコチョイの方には、万が一の失敗を防止するのに少しは役立つかもしれませんよ?(笑)

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