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2013年1月 8日 (火)

“DEELUXE-Spark”のサーモインナーを焼く ①

便利度 :★★★★★
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆



エクストーリームな滑りをするならいざ知らず、普通の山ボードには登山靴でも十分通用します。
登山靴は足首の後ろ側が低いので長時間乗るとハイバックが脹脛に当たって少し痛いのと、ビンディングのアンクルストラップの裏が靴紐のフックに擦れて傷みやすい位で、冬用で硬めのアルパインブーツを選択すれば意外と普通に乗れてしまいます。

ビブラムソールの登山靴だとキックステップが効いて急傾斜でも心強いですし、岩場の通過や長い林道歩きがある場合などはボード専用のブーツより圧倒的に有利ですので一度お試しください。

しかし・・・、昨シーズンDEELUXE からBCボード用に登山靴と同じビブラムソールを使用した“Spark”というブーツが発売されました。
これでしたらキックステップもできそうですし、凍結路や岩場の通過でも普通のボード靴より安全に行動できそうです。

Spark
(ビブラムソールを装備したDEELUXE の “Spark” )

そんな訳で・・・、いつもの悪い癖で、興味が物欲を励起し・・・、勢いで購入決定!

しかし、正規代理店経由のブーツはかなり高価だったので、サーモインナーを自分で焼くことを前提に廉価な並行モノを購入しました。

そんな訳で・・・、いつものように自宅で熱成形です。
DEELUXE のサーモインナーは正規販売店では専用オーブンを使用して成型していますので、当初は職場のラボの定温槽を使おうと思いましたが・・・、それでは当たり前すぎて面白くないので今回はブログネタを兼ね、ヒートガンと紙筒を使った自作のヒートライザー(画像↓)で焼いてみることにしました。
(詳細は過去に幾つかの関連記事記事がありますのでご参照ください / また、トライアック・パワーコントローラーは改造したヒートガン以外で使用すると火災の危険がありますのでご注意ください)

Ti_1 Ti_3 Ti_2
(㊧トライアック出力調節器とヒートガン ㊥㊨熱伝対温度計とセンサー部)

作業の手順は簡単です。
自作ヒートライザーの吹き出し口部分に熱伝対のセンサーを取り付け、アウターシェルにインソールを取り外したインナーブーツを入れたままの状態で挿入します。

次にヒートガンのスイッチをONし、温度を監視しながらトライアック・パワーコントローラーのVRを調整し、120℃位で20分弱加熱します。

このトライアックを使ったデバイスは本来の調光用を含め多用途に使用できますので1つ作っておくと便利に活用できますし、費用も2~3,000円位ですみますのでお薦め工作の一つですです。
今回の用途でも、出力を0~100%まで無段階で変えられ微妙な温度調節が可能ですからインナーを焦がしてしまうこともありません。

Ti_4  Ti_5
(インナーに自作ヒートライザーを挿入し、温度管理しながら加熱)

加熱中は温度を監視しつつ、足にトーキャップやパッティング等の下準備をしてし中薄のソックスを履いて暫し待機です。

加熱が済んでインナーが柔らかくなったら手早くインソールを入れ、下準備をしたた足を入れ、靴紐をシッカリ締め少し屈伸しながら暫らく立っていましょう。
冷めれば完成です。

当初、オーブンではないのでインナー上部の脹脛部分が整形されないかな?とも思いましたが、全く問題は無いようです。

私が山スキーで使っているGARMONTのランドーネブーツの場合、オーブンを使って加熱し上段のバックルまで強く締めて成型するとインナーの上部がフレアーしてしまうので(これを防ぐためインナーにストッキングを被せる方法あり、)メーカーでは純正のヒートライザー使用を強く推奨しています。
スノーボードブーツの場合も、ヒートライザーを使用するとオーブン成型のようにインナー上部が開かないというメリットもあるかもしれません。
今回のDEELUXEのインナーの場合、上部の脹脛に当たる部分は軟らかいのでこの状態でも全く問題はありませんでした。
結果としては大成功です!



さて・・・、トライアック・パワーコントローラーが無くても温度調節のできるヒートガンがあればインナーの成型は可能ですし(温度変化に注意!)、熱伝対式の温度センサーも「秋月き電子」の安価な汎用テスター等を使用すればそれ程コストも掛りませんので興味のある方がチャレンジしてみる価値は十分だと思います。

これから家族や友人のブーツを含め、毎シーズンに何度も使用できることを考えれば、これ位は妥当な初期投資ではないでしょうか?。

並行輸入や海外通販で廉価なブーツを買っても、インナーを焼くために、ショップに持って行って頭を下げ、嫌な顔をされた挙句五千円以上請求されたり、高価なカスタムインソールの同時購入を条件にされたりしたのでは、せっかくブーツを安く買った意味がありませんからね。(笑)


さて・・・、サーモインナーの成型で失敗の多いのが爪先部分の「捨て寸」といわれるクリアランスが確保できないことで、この捨て寸が十分でないと歩行中に爪先がインナーに当たって辛い思いをすることになります。

そこで、次回は適正な捨て寸を確保するための、アマチュアでも簡単にできる成形法をご紹介したいと思います。


【以下、続く・・・】

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山スキー・バックカントリー 2」カテゴリの記事

コメント

なるほど。自宅にはガスオーブンがあり、100度設定ができるんですが、これでヒップベルトの成形など、できるのかな。

投稿: 村上 | 2013年1月 8日 (火) 09時15分

先生、まいどです!

家庭用のオーブンでも蓋の無い段ボール箱に大きな穴をたくさん空けてその中にヒップベルトを入れれば安全に成形できると思います。

でも、先生なら大学のラボに定温乾燥器があるはずですからそれを借りるのが一番良いんじゃないでしょうか?
私はオスプレーのヒップベルトを定温乾燥器で成形しましたが上手く出来ましたよ。

では!

投稿: 理事長 | 2013年1月 8日 (火) 09時47分

いつも役立つ記事、楽しく拝見させていただいております。

そもそもプロショップに行っても大して偉くもないスタッフが偉そうな態度で"我輩はブーツのプロである、えっへん"みたいな感じで焼いてくれますが、うまく焼いてくれたことなんて一度もありません!!
皺だらけ、きつい、当たる、そして焼き直しは有料!!

なので妻の分も含め自分で焼いてます。
方法は至って単純、ダンボール箱にヘアドライヤーをぶっさして15分ほど加熱するだけです。
内壁にぶつけて温風が循環するようドライヤーをグリグリすれば更に完璧、実に具合良くプクプクに膨らんでくれます。
捨て寸法は"5本指靴下+薄手靴下"で確保しています。
これで5セットほど焼きましたがどれも皆うまく出来、面白おかしく歩き滑れております。

投稿: jirokichi | 2013年1月 8日 (火) 13時22分

Jirokichiさんようこそ!

貴重なご意見ありがとうございました。
皆さんそれぞれ色々な方法でインナーを焼いているんですね。
やはり自分の使うものは他人任せにせず、自分でチューニングしたほうが(失敗しても自己責任とは言え)気分的にもスッキリしますよね。(笑)

では、今後とも『山道具道楽』をよろしくお願いいたします!

投稿: 理事長 | 2013年1月 8日 (火) 13時55分

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