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2013年6月23日 (日)

スキー用シールをスプリットボード用に改造する

便利度 :★★★★★
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆



【失念して続編を書き忘れていましたが、1年以上前の記事『スプリットボード用スキンに改造する!(テール編)』の続きです】


以前はVoileしか選択肢の無かったスプリットボード用のクライミングスキン(シール)も、最近は複数のメーカーから発売されるようになりました。

しかし、残念ながら需要の少ないスプリットボード専用のクライミングスキンは通常でも値引き率が低く、シーズンオフになっても滅多に大バーゲン価格にはなりません。

一方スキー用のシールはシーズンオフに、ショップや通販サイトによっては結構な値引きで販売される事も珍しくはありません。
そこで、今回はスプリットボードのみ購入してシールをどうしようか考えている方にバーゲンで廉く買ったスキー用シールをスプリットボード用に仕立て直す方法について述べてみたいと思います。

さて、改造するスキーシールは最近のブラックダイヤモンド製“STSアセンション・スキン”のようなアジャスタブル・チップループを使ったものが改造しやすいでしょう。(画像↓)

Bdsts

モヘアでもシンセティックでも、スプリットボードで使うなら思ったほどの違いはありません(?)ので、価格で選んでも問題無いでしょう。
また、バーゲン価格で買えるなら最近話題のニュータイプのグルー(?)を使ったものや、ハイトラクションタイプのスキンをスプリット用に改造しても面白いかも知れませんね。

幅は140㎜が基本ですが、使用するボードの幅に合わせて決めてください。
今回の画像で例にしたボード、K2/Panoramic なら130㎜でもなんとかなりそうです。

また、以下の画像で例示したG3のトップフック部をラミネート構造にしたシールはこの改造には向きませんが、今回の例で使用したBDの“アジャスタブル・チップループ・キット”や、ヨーロッパタイプのトップフィックス金具をが入手できればそれをリプレースできます。

しかし、残念ながら“アジャスタブル・チップループ・キット”は今シーズンから代理店L社のカタログからは落ちてしまいました。
本国のカタログには今でも載っていますので、日本の代理店が面倒なので小物の取り扱いを止めたのでしょうか?。
どのような理由かは別にしても、本国で買えるものを日本の代理店が取り扱わないというのもどうかと思いますよね。

Skiskin_6
(BD製のチップループとG3のシールの合体・センターテープはこの後20㎝カット)

“アジャスタブル・チップループ・キット”が入手できなければ、入手の容易な従来型のカシメで留めるヨーロッパタイプの金具をパーツで購入すればG3だけでなく何処のメーカーのシールでも改造が可能です。(画像↓)

Tloop


改造のポイントはチップループの角度ですが、スプリットボードの先端にコンパスの針を置き、ストレート側とカーブエッジ側に等距離のマークをしてその2点を結ぶ線を目安にチップループの角度を決めましょう。(画像↓)

Skiskin_7

テール側のストレッチベルトの引き代を考えてシール後端の位置を決め、ストレートサイド側のエッジから2㎜離した位置にシールを貼り、先ほどマークした線を目安にシールを斜めにカットします。
後は説明書通りにチップループを取り付ければノーズ側は完成です。(画像↓)

Skiskin_4

続いてテール側に、画像のように改造したテールクリップを取り付けます。
この改造の詳細については過去の記事を参考にしてください。
ノーマルのG3/テールクリップだとストレッチベルトがストレートエッジ側に斜めに引かれてしまうので使用は難しいでしょう。
G3のテールクリップを改造するのが難しいなら、お金はかかりますがSpark製のテールフックを使うことも可能です。
(この例のK2のスプリットのようにトップとテールにスリングホールのある板の場合はこれを利用してシールを固定する方法も工夫できそうです)

Skiskin_3 Skiskin_5
(改造したG3製テールフック)

最後に、ストレートエッジ側のシールの端をエッジから4㎜の位置に貼り直し、サイドカーブ側の端をエッジに沿ってカットし、一旦剥がして再度左右をエッジから2㎜の位置に貼りなおせば片側は完成です。

続いてもう一方も同様に加工しますが、スキーと異なり左右がア・シンメトリカルなので、くれぐれも同じ形のものを2個作るという失態だけはしないように注意しましょう。(笑)

チョット手間はかかりますが、VOILEやK2のコンプリートセットではなく、スプリット・ボードを単体で購入される予定の方は、スキー用シールのバーゲン品を格安で購入して改造すれば、テールフィックスタイプのスプリット用シールを定価で購入するよりはずいぶん安上がりで作れるはずです。

シーズンオフが格安のシールを入手するチャンスですから、来季に備えてスプリットボード用のシールを調達するのはいつですか? 
「今でしょう!」(笑)。



【余談ですが・・・】

先ほど、太平洋をヨットで横断中遭難した某ニュースキャスター氏が無事救助されたというニュースを聞きました。

このニュースキャスター氏は建前だけではなく、本音のコメントも織り交ぜて語るので私も結構お気に入りだったので、救助の報を聞いて本当にうれしく思いました。
また、あれだけの遠方に居ながらラフトにE-PIRBが装備されていて、海上自衛隊が動けばこんな短時間で救助出来るものなのかと感心した方も多いんじゃないでしょうか。

・・・と同時に、最近は、池に落ちた犬を岸から棒で突いて喜ぶような健全な精神を持った人が増えましたから(笑)、私は今後このニュースキャスター氏が一部の世論でバッシングされるのかなぁと少し心配になっています。

海自が航空機まで出動させたとなれば、今回のケースでは短期間で救助されたとはいえ民間のサービスに換算すると、おそらく千万円単位のコストが掛かったということになっちゃうからです。

一般論ですが、漁師の仕事中の遭難でも、大金持ちが数億円のクルーザーに乗って遊んでいる時の事故でも、それが海の上の出来事ならすべて“海事(maritime affairs)”の範疇ですから、救助費用は全部税金持ちです。
助けられても「どうも有難うございました。御恩は一生忘れません」の言葉以外当事者の身から出ていくものは何も無いのです

一方では山での遭難ではどうでしょう?
県警のヘリや常駐隊の方だけが出動するならいざ知らず、民間のヘリを使えば10分ウン万円・・・、地元で民間の救助隊が組織され出動すれば日当@○×△・・・、で信じられないくらいの救助費用が当事者に請求されてしまうのです。
まぁ、これで無事救助されれば金は掛かったとしても一応は目出度し目出度しなんですが・・・、不幸にして最悪の結果に終わった場合は、さらに救助に当たられた方へのお清め代まで遺族の肩にのしかかってきます。

二次遭難の危険も顧みず命懸けで救助に当たってくれる方々の行為は、金銭には換算できない崇高なものだと感じざるを得ませんが・・・、昨今、山岳遭難の場合に、これまで公費で負担していた分の救助費用にまで受益者負担の原則を持ち込もうとの動きがあり、また世論的にも広く賛同を得ているようなのはとても気がかりです。

特に、私みたいな貧乏人はクルーザーなんか買って遊ぶ金も暇もありませんから、山登り位しか自然に親しむ手段が無いんですよね。
だいたい山登りを楽しむ方は殆どが私と同じような境遇なんじゃないでしょうか?(失礼!)

某総理大臣在任時以降、自己責任で・・・、とか、受益者負担で・・・、とか言われると正論めいて聞こえる空気が広がっちゃったようですが、なんか嫌な感じですよね。
そんなに金を払うのが嫌なら、万が一の時に備えてたっぷり保険に入っとけ!と言われそうですが本質はそんな事ではないと思うんです。

憲法を持ち出すまでもなく、私達は須らく平等であって、金持ちでも貧乏人でも命の重さは同じだという建前は万人が認めることだと思います。
だったら、金持ちでも貧乏人でも、仕事でも遊びでも、海でも山でも命が危険にさらされた時に、経済的な要因でその対処に差が生じるような事があってはダメだろうと私は思うんです。

山の遭難の場合では「好きで山に遊びに行って、自分の不注意で遭難したのに、俺達の払った税金を使ってで助かろうなんて虫の良すぎる話だ!自業自得で、他人を危ない目に合わせて迷惑かけてるんだから金くらい自分で払え!」という言葉が正論に聞こえる社会は、それは文化的に貧しいと言うことなんじゃないでしょうか?

だんだん酔いが回ってきて論旨がぐちゃぐちゃになりそうなのでこの辺で終わりにしますが、私は自然の中で遊ぶことを楽しみとしている人や、自然を相手に冒険している人を温かい目で見る人の多い社会こそ本当に豊かな社会なんだと思いたいのです。
私たちは“ホモ・ルーデンス”なんですから、本気で真面目に遊んでいる人を、本気で真面目に働いている人と同じくらいリスペクトする社会であってこそ本当に素敵な社会と言う事になりますよね。

最近の三浦雄一郎さんの本気の遊び(半分は商売ですが・笑)と、結果としての快挙に対するメディアの反応を見て、日本もそんな楽しい社会になりつつあるのかなぁ?と喜んだんですが、今回の遭難でニュースキャスター氏が「もう二度とこんな冒険はしません!」みたいな台詞を口にするのを聞いてちょっと寂しくなっちゃいました。
確かにスキッパーのニュースキャスター氏とハンデキャップのあるクルーの御両人に、どれだけ外洋帆走の経験があったのかなど、私にも突っ込みたい点は沢山あるんですが・・・、今回は「盲亀浮木の譬え」みたいに希な、漂流物との衝突が原因のようですし、取り敢えず命を懸けた挑戦をしたけど失敗して、本来なら死んじゃうところを辛うじて助けられたわけですから・・・、私としてはまず「助かってよかったね、今度はもっと準備をして再挑戦だね!」って言ってあげたい気がします。

・・で、酒が回って何を言いたいのか分らなくなりましたので、明日シラフになったらこの記事は削除するかもしれません。(笑)

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コメント

茨城の名無しです。このサイトの余談は、やみつきになりそうです。ははは。

投稿: OJer | 2013年6月23日 (日) 21時48分

“茨城の名無し”さん、ようこそ!

酔っぱらいの駄文に過分なお言葉有難うございます。

しかし、今日もたくさんこの事故の詳細が報道がされましたが・・・、この某ニュースキャスター氏の言行は結構カッコ良かったですね。

では!

投稿: 理事長 | 2013年6月23日 (日) 22時46分

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