« (番外編)犬用でいいなら・・・? | トップページ | スキー用シールをスプリットボード用に改造する »

2013年6月17日 (月)

クライミングスキンのメンテナンス

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆



【時期外れですが(笑)今回はシールのメンテナンスについてです】

 

最近は粘着性グルーを使用しないタイプのシールも登場しており、それなりに優れた点はあるようですが使いこなすにはやはり少々慣れが必要な気がします。

Ct
(CT40も使ってみましたが・・・)

私のような歳になると、慣れの問題もあるのでしょうがやはり30年以上連れ添った従来型のグルーを使用したシールに、しっかりメンテナンスをして使用した方が安心して使えるような気がします。

しかし、言葉でメンテナンスと簡単に言っても実際の作業はそう容易く快適な作業ではありません。
手間も時間も掛かる作業ですし、おまけに着衣や周囲が汚れて家族の非難を浴びることも少なくないでしょう。

そんな訳で、今回はシールのメンテナンスが少しでも楽になるようなヒントを、私の経験から述べてみたいと思います。

メンテナンスについてはウェブ上でも多く紹介され各人がそれぞれ経験に基づく方法を紹介しているので、屋上屋を重ねるの感もありますが・・・、中段に紹介する“シールメンテナンス板”など目新しいところもありますのでしばらくお付き合いください。

このメンテナンス用の板を使えば、テーブルの上での作業も可能で、自分が動かなくても板を送って順次作業ができますので本当に重宝します!。
私もこれが無いと作業をする気が起きないくらいの便利道具ですから、複数のシールを所持し長くシールとお付き合いするつもりなら是非お勧めしたい工作です。

なお、メンテナンス中の画像がありませんが、作業中は手もベトベトでカメラを持つ余裕がないためです、ご容赦ください。(笑)


私見ですが、接着力が少し落ちたくらいで、シート状のグルーリニューなどの全面張り替えはしない方が賢明だと思います。
とにかく面倒な作業ですし、私の経験から言えば、保存中にネバネバ状態になったりメンテナンス後の寿命が短くなったりしたのは、今思えば全面張り替えをしたシールの場合でした。

このタイプはシート張替え後にアイロンでグルーを定着させるのですが、私の場合そうして張り替えたグルーの寿命が明らかに短くなってしまった気がするのです。(私が念入りに熱を加え過ぎてしまったのが原因かもしれませんが、最悪のネチョネチョ糸引き状態になったのは自分で張り替えたシート状グルーと、ある時期のG3のシールだけです)
もしこのタイプを使うなら、代理店“ロストアローの”サービス情報を参考にしつつも、アイロンでの加熱は適温かつ最小限にしたほうが良いような気がします。(?)


シーズン初めに半年以上ほっておいたシールのグルーが乾燥して、きちんと貼っても折り癖の部分が板から離れてしまう程度の位接着力低下がある場合は、まず付着したゴミを“毛抜き”で丹念に取り除き、両方の糊面同士を直接張り合わせて剥がす動作を何回か繰り返してみましょう。

それでも接着力がイマイチと感じたら、チューブ入りのグルーをテール側と両サイドを中心に薄く部分塗りしてシーズン初めに1回使ってみましょう。
この場合、センターテープを避けて塗れば、テープは貼ったままで構いません。

それで問題無く使えるなら、そのシーズンはこれで乗り越えられます・・・、たぶん。(笑)

また、この程度だったら、グルー面にクッキングシートを当ててその上からアイロン(中温・80~90℃)をかけるだけで接着力が回復すると聞きましたが、これで効果があり、またグルー劣化の心配が無いなら簡単で好いと思いますので、誰か実験した方がいらっしゃったらコメントをいただければ幸いです。

Sk_2
(中央がセンターテープ)


貼り流しの場合はテール30㎝が重要で、特に後端の5センチは付着したゴミを取りのぞいて表面が平滑になるようにグルーを塗ってください。

それでもテール部分に凹凸があるようなら、そこだけ前述のような方法でアイロンやローラーをかけ、できる限り平滑にしておくのも良いでしょう。


全体に接着力がかなり低下した場合は全面に薄くグルーを塗り足します。
この場合は程度によりセンターテープを一旦剥がし、塗り直し後再度貼り付けるようにしても良いでしょう。
センターテープの一方を外しクルクル巻いて端に輪ゴムやピンで固定して作業をするか、面倒なら両端を切ってしまって別に保管しておき、予備乾燥後貼り直しても構いません。


Sk_3
(センターテープは剥がして作業しても構わない)



上記メンテナンス作業には専用の板を作っておくと圧倒的に作業が楽です。(画像↓)

Skin_1_3
(二十年以上?愛用の自作のシールメンテナンス板)

画像のような幅約20センチ、長さ180㎝位の厚めの合板で、両端でテンションを掛けてシールを固定出来るようにしておきます。(貼り流しの場合はピンでテール末端を固定します)
折り癖のついたシールでも真っ直ぐにピンと張ると作業は楽です。

ホームセンターで1枚のコンパネ合板を買ってその場で縦に4等分してもらえば2セット分作れますから、友人と相談して一緒に作ると良いでしょう

なお作業時には板とスキンの間に新聞紙をはさみます。

Skin_2 Skin_3
(㊧トップ側、中央の穴にオシャブリで留める、 ㊨テールはクリート型アジャスターでテンションをかける)


グルーの塗布は簡単なメンテナンスの場合ヘラやブラシを使わず「指」でグルーを少量づつ塗り拡げるとサイドにはみ出したりしませんし、結局楽に作業ができます。
楽をしようと1カ所にドバッっと絞り出してからヘラ等で塗り広げようとすると厚塗りになったり、塗りムラが出来たり横にはみ出したりするので要注意です。

粘着力回復が目的の場合、なるべく薄塗りにしたほうが経済的ですし、表面が凸凹にならずに済みます。

有機溶剤を使用しているので、マニュアルには直接触れるなと書いてあるのですが、私の場合自己責任で指を使ってグルーを延ばしています。(皮膚が過敏な方は絶対に真似しないでください!!)

指がべとべとして不愉快ですが、刷毛やプラスチックのヘラで塗ったとしても結局グルーが手に付着しますのでそこは割り切って我慢しましょう。
作業後はウェスで手指を良く拭き取り、アセトンやシンナーでベトベトを落とす必要があります。

また、グルーは何でもよいのですが、私はBDの“ゴールドラベル”を使っています。
以前の缶入りからチューブ入りになって指での塗布作業が楽になりました。(笑)

Sk_1
㊤旧ゴールドラベル接着剤、㊦最近のゴールドラベル接着剤)

作業後は安全な所に吊るして少なくても一昼夜以上予備乾燥し、できれば次にスキーに貼って一昼夜置き表面を平滑にしてからチートシートに貼って保管しましょう。

室内で動物を飼っている方は予備乾燥の場所に十分配慮してください。
知人の失敗談に『通称・猫ホイホイ事件』や『通称・奥さんホイホイ事件』があります・・・、内容は敢えて述べるまでも無いでしょうが、両者とも結果が超悲惨だったことはご想像のとおりです。(笑)
そして、作業時の服装は捨ててもいいような物を着用しましょう。
服に着いたグルーは洗濯では絶対に落ちません。


※私も現在は山スキーに行く頻度が少なくなっていますので、スキーの買い替え(シールも買い替え)までの間は、ほぼ以上のようなメンテナンスで済んでしまいますが、使用頻度の高い方や一本のスキー(シールも!)を長く使う方は下記のリストア作業も必要になると思います。



表面のゴミが取り除けない程多くなってしまったり乾いて(?)ほとんど貼り付かなくなってしまった、あるいはネバネバ系の劣化が進行した場合には、グルースクレーパーで古い糊を取り除き新しいグルーを塗ります。
アイロンで紙に転写して除去するより電熱スクレーパーが便利です。
シール固定板にしっかり取り付け、電熱スクレーパーを使い端からロール状に古いグルーを一気に除去してしまいます。
私は大容量の半田鏝にアルミ板を取り付けて自作した電熱スクレーパーを使っていますが、とても能率よく糊の除去ができますし、スクレーパー部を取り外せばシールのカット面を焼くのにも便利に使用できます。


スクレーパーで古い糊を除去した場合は、厚めにグルーを塗ります。
そのため、シールの植毛面側から接着力の弱い養生テープや幅広のマスキングテープをシールの端からはみ出すように貼って植毛面にグルーが回らないようにしてから、この場合は指でなくカード状のヘラを使ってグルーを厚めに平滑に塗り拡げます。

できれば、半日乾燥してからもう1~2回同じ作業をしたほうが良いでしょう。

(糊面は平滑な状態が理想なので、この後クッキングシートを貼ってアイロンがけをすることを奨励している方も多いようですが私はやった事がありません)

シールの接着力がグルーの塗り足しでは回復不能と判断された場合、普通はグルーリニュー等のシート状グルーをアイロンで張り替えるのですが、私は冒頭に述べた理由で、この方法は最後の手段と考えています。


以上のように、シールのメンテナンスはなかなか手間の掛かる面倒な作業ですが、この手間を掛けることで『吹雪の中、泣きながら凍える手でシールと格闘しないで済む・・・』と思えば安いもんだと考えて頑張りましょう!(笑)

|

« (番外編)犬用でいいなら・・・? | トップページ | スキー用シールをスプリットボード用に改造する »

山スキー・バックカントリー 2」カテゴリの記事

コメント

理事長こんにちは。

僕も以前G3が、わずか1シーズンでベトベトに変質してしまったので
グルーの張り替えをしました。

現在はGecko、cooltexと言う粘着グルーで無いモノを使用していますが
cooltex CT40/Geckoともにメンテナンス、保管については毎年
迷ってます。

シールの保管、夏越えの良い方法?
理事長の方法など、また教えていただけたら幸いです。

理事長のおっしゃるとおり、グルータイプの2社の完成度と信頼性は別格ですね。ベトベトさえ無ければ、僕もこちらの方がメンテナンスできる分いいのですが・・・

投稿: Katsu | 2013年6月17日 (月) 12時16分

Katsuさん、まいどです!

CT40やGekoなら気を使わなくてもそのままほっておいて良いんじゃないでしょうか?
私はシールを山道具用の納戸の棚(いわゆる常温の冷暗所)に保管していますが経年変化は別にして、特に問題は無いようです。
また、棚の近くに塩ビパイプと軸流ファンで作ったサーキュレーターをタイマーで一日6回15分、通年で作動させていますが、一緒に置いてある山靴なども、空気の循環をさせていない時と比べてカビ等が発生しなくなりましたのでその効果もあるのかも知れません。
また、記事には書きませんでしたが、一度濡れたシールはきちんと乾かしてシール用の撥水剤を塗っておかないと、新雪で雪が付いてどうしようもなくなってしまいます。

では!

投稿: 理事長 | 2013年6月17日 (月) 14時59分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« (番外編)犬用でいいなら・・・? | トップページ | スキー用シールをスプリットボード用に改造する »