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2013年12月

2013年12月28日 (土)

G-Works “GAS SAVER + ”は、どこが変わった?

便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆





Gworks_gs_5
(前モデルの “GAS SAVER ”)


過去に何度も登山用ガスカートリッジのガス詰め替えについての記事を書きましたが、多分この種の詰め替え器具としては、ほぼ完成形と思われる “GAS SAVER + ”という器具が販売されています。

過去の記事でレポートとすると予告しながらうっかり失念し、半年も経ってからの報告になってしまいました事をお許しください。


さて、この製品は以前もご紹介した韓国のG-Works 社から発売された “GAS SAVER  ”という前モデルからのバージョンアップ版です。

Gsplus_1
(㊧ GAS Saver、 ㊨GAS SAVER +)

両者とも外見はあまり変わっていませんが、側面の押しボタンの有無で新旧製品の見分けがつきます。

ではこの新製品、どこが進化したのかと言うと、2次側つまり下になるカートリッジの内圧を下げるマニュアルのリリーフバルブが設けられたという事です。
先ほど述べた側面の押しボタンはモメンタリーにこの減圧弁を作動させるためのものなのです。

Gsplus_4_2
(精巧な仕上げのリリーフバルブ)

国内の実勢価格では“GAS SAVER + ”が3,000円弱、“GAS SAVER + ”が4,000円強ですから、この減圧弁が有るか無いかで前モデルの1.5倍、1,500円程度(韓国内でも32,000-20,000=8,000ウォン≒1,100円の差)も価格差がある訳ですが、今回はこの価格差に見合った性能の向上が在るのかを検証してみましょう。

製品を見てみると、単にリリーフバルブを取り付けただけでなく、アウトレット側のプッシュピンがパイプ状になっていたり今回、の改良に際しかなりの設計変更があり、この価格差もやむ無しといった感があります。

Gsplus_2  Gsplus_3
(新製品は細かい点でかなり改良されている)

さて、まずこの減圧弁の効能について解説しておきましょう。
ガスの詰め替え作業とは、ガスカートリッジ上下に詰め替え器具で連結し、倒立した上のカートリッジから下のカートリッジにガスを移動させることです。

しかし、重力だけではガス缶同士のガスの移動は起こりませんので、上下のカートリッジの内圧差、つまり上側のカートリッジの内圧を下側より高くして、上側の液化したガスを気化したガスの圧力で、内圧の低い下側のカートリッジに注入するということです。

そんな訳で、上下のカートリッジに圧力差を付けガスを移動させるためには、下のカートリッジを冷やすか、上のカートリッジを温めるかして相対的に下側のカートリッジの内圧を下げる必要があるわけです。

私は普通下側(充填される側)のカートリッジを冷凍庫で10分以上キンキンに冷やしてから作業すのですが、特に下側のカートリッジが殆ど空っぽか液化したガス残量が少ない場合、上側の温度の高いガスが大量に流入するわけですから、途中で内圧差が減少しガスの移動が緩慢になってしまうと言う現象が起こってしまうのです。

そこで、この“GAS SAVER + ”の減圧弁は詰め替え前に下側のカートリッジに残った気化ガスの圧力を事前に逃がして充填効率を高めようという意図で設けられたもののようです。

使用に際して、“GAS SAVER + ”は“GAS SAVER ”と異なり上下の区別がありますから、ここだけ間違えなければ操作は旧来の詰め替え器具と変わりありません。
また、器具の上下は直感的には判断できず、慣れないうちは側面のロゴを見て判断する事になりますが。なぜもう少し判りやすい上下の表示をしなかったのか理解できません。

作業は従来品と同じく、上側に常温か温めたカートリッジを装着し、減圧弁のある下側には冷凍庫で冷やしたカートリッジを連結させ、後はメインバルブを開いてガスを移動させるだけです。

実際に使ってみた結果では、残量の多いカートリッジに少し注ぎ足し充填する程度の場合には、下側のカートリッジが十分冷やされているならこの減圧弁の有り難さをあまり実感できないかもしれません。

残量の少ないカートリッジに充填する場合には、メインバルブを開ける前に減圧弁のボタンを押して余分な圧力を逃がし、また流入した液化ガスで下側のカートリッジが温まって内圧差が少なくなり、ガス移動が緩慢になったと感じたら、一旦メインバルブを閉じ、その状態でまた減圧弁で余分な圧力を逃がしてから作業を再開すればよいのですが、この場合でも上下のカートリッジの間に温度差が無いとスムーズなガスの移動はできません。



価格差と効果の見極めは人それぞれの感覚でしょうが、私としては多少の出費増でも取り敢えず高機能なモノを、とお考えの方は“GAS SAVER + ”を、無駄な出費を抑え実用性重視でモノを購入したい、と考える方は従来型の“GAS SAVER ”を購入すれば良いんじゃないかと思います。

まぁ、私的には工作が可能なら、安価な“GAS SAVER ”を買って“GAS SAVER/押忍 ”に改造するのが一番だと思いますが・・・。




※ガスの詰め替えは火気の無い場所で行い、オーバーチャージにならぬよう1グラム単位で計測できるデジタルスケールを必ず併用して、自己責任下で行ってください。

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2013年12月16日 (月)

P-153 のウインドシールドを改良②

便利度 :★★★★☆
工作度 :★★★☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆


【“P-153 のウインドシールドを改良 ①”からの続きです】


今回も前回に引き続き、プリムスの“P-153”用ウインドシールド製作の第二弾です。

戸外でバーナーを使用する時、風をいかに遮るかで湯が沸く時間にも燃料消費量にも大きな差が出ますので、正規にオプショ設定の無いバーナーをご使用の場合は是非自作してみてください。

前回の記事で改良したウインドシールドは、数年前作ったピンで固定するものでした。
この方法はゴトクが不用意に動かないよう固定されるという副次効果もあって良かったのですが、反面、分離するピンが必要で、紛失の恐れもありました。

そこで今回は、スノピのギガパワー・マイクロマックス用のウインドシールドを作った方法と同じ、ゴトクに切り欠きを作り、そこにウインドシールドを固定する方法を採用してみました。

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(今回作った新しいP-153用ウインドシールド)

今回は試作という事で、ウインドシールドの素材は、使用して凹んでしまったチタンクッカーの底の部分を使用しました。

クッカーの底を2センチ強の深さにカットし、上縁から4ミリくらいのところで折り返して板金加工で形を整えます。
縁の部分は切りっ放しだと手を切りそうですし変形しやすいので、折り返して二重にして補強しましょう。

153ws_5 153ws_6
(クッカーの底部分を切り取り、画像のように加工する)

次にバーナーのゴトク部分に溝状の切り欠きを作ります。
ヤスリで切り込む位置に当たりを付け、金工鋸で切り込むか、リューターに切断砥石を付けて数ミリの溝を切ります。

私の場合、以前作ったウインドシールド用のピン穴がありますので切り欠きの位置をやや上にせざるを得ませんでした。
この位置だと荷重に対する強度が気掛かりでしたが、テストした限りでは2リッター程度のクッカーなら全く問題は無さそうです。
しかし、できるならもう少し下、ピン穴のある位置くらいが良いかも知れません。


153ws_9 153ws_8
(ゴトク部分にウインドシールドが嵌る切り欠きを加工する)

続いて、溝の底の対角長を測り、それに合わせて金工用のサークルカッターの刃を調節し、まず0.5ミリ厚のステンレス板をテストピースにして、にボール盤でテスト用の穴を開けてゴトクに取り付けてみましょう。
そこでピッタリならOKですが、穴が大き過ぎたり小さ過ぎたりするようならサークルカッターの半径を調節してテストピースにリトライします。
なお、僅かに穴が小さ過ぎるような場合はゴトクの切欠きを少し深く削る方が簡単でしょう。

大きさが決まったらウインドシールドの中央にテストピースと同じ大きさの穴を開ければ完成です。
取り付けは、畳んだゴトクを展開しながらウインドシールドを切欠きに嵌めていくだけと超簡単です。
今回の試作では吹きこぼれが中心のバーナーに流れないように上面をややコンベックスにし、また五徳が動かないようにウインドシールドに4か所の凹みを設けてみましたが、後者は特に必要無いかも知れません。


失敗の許されない現物合わせの加工ですから、面倒でも必ずテストピースに穴を開けて寸法を確認しながら慎重に作業を進めてください。


まぁ、試作ということで、元々変形していたクッカーを素材として板金加工した作品なので、見栄えは悪いですが実用性は十分です。
いずれ、バーゲンで激安のチタンクッカーなどがあればそれを素材にもう少し美しい完成版を作ってみたいと思います。








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2013年12月 7日 (土)

P-153 のウインドシールドを改良 ①

便利度 :★★★★☆
工作度 :★★★☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆



私の現在のメインバーナーは“Snow Peak/ギガパワー・マイクロマックス”に自作のウインドシールドを組み合わせたものです。

しかし、先日久々に道具箱を片付けていたら“プリムス/P-153”を見つけました。
数年前の発売とはいえ“プリムス/P-153”は現在も軽量ハイパワーバーナーの定番商品ですが、私のP-153は限定品のチタン仕様を衝動買いしてしまったもので、勿体なくてあまり使用せず仕舞い込んでいたのです。

これも使ってあげないと可哀想だ・・・、と思いましたが、以前これ用に作ったウインドシールドが大袈裟でイマイチだったので、使用に際し少々改良し、さらに新たに別の取り付け方法のウインドシールドも作ってみる事にしました。

そんな訳で、始めに以前作ったウインドシールド(画像↓)を、使い易くなるように改良加工することにしました

153ws3 153ws2 153ws1
(以前製作したP-153用ウインドシールド・今回はこれを改造した)

この作品はチタンのウインドシールドをピンで固定する方式でしたが、少々深すぎるので適当な深さにカットし板金加工で上縁を折り返しました。
これで大きな鍋でも干渉せずに使用できるようになります。

153ws_1 153ws_2
(㊧高さを低くカットして、㊨縁を折り返す)

また、ピンで固定する方式なのでゴトク部も同時に固定され、不用意にゴトクが回転してしまう心配もありません。

153ws_3 153ws_4
(㊧ピンでゴトクごと固定、㊨改良完成!)


板金は下手糞ですし適当に加工したので、縁が多少凸凹になりましたが実用性には問題無いので勘弁してください。
上縁を真っ直ぐにしたければ専用の当て金を作って丁寧に加工すると良いでしょう。

さて、今回のピン式のウインドシールドの改良のついでに、新しい方法でP-153用のウインドシールドを試作してみましたので、次回はこれをご紹介したいと思います。
(・・・と言っても以前紹介した“Snow Peak/ギガパワー・マイクロマックス”と同じ方法 なので目新しさは無いかもしれませんが・笑 /画像↓)

Nnws1 Wsnew2
(ギガパワー・マイクロマックス/UL におけるウインドシールドの固定)




(以下、続く・・・)



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