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2014年1月

2014年1月27日 (月)

旧型“Whippet”を改良する ②

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★☆☆
推薦度 :★★★☆☆
危険度 :★☆☆☆☆

(失敗を恐れない勇気ある方には、推薦度★★★★★です!)


旧型“Whippet”を改良する ①  からの続きです 】


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(完成状態・なおゴチャゴチャしたショックコードはピックカバー用のものです)


さて、ヘッドの構造が判ったところで早速改造作業に取り掛かります。

まずリッパーでストラップの縫い目を解きヘッドから取り外します。

次に取り外したストラップを画像のように新たに縫製します。
オリジナル状態にはストラップに左右はありませんでしたが、今回はきちんと左右を分けるようにしてみました。

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(左右が判別できるように縫い付けた)

また、構造上ストラップを短い位置で固定できるようにテープを横断する位置にもステッチを3ヶ所平行して入れました。(画像↑㊧)

ストラップができたところで、いよいよグリップヘッド部分の改造に入ります。

まず、ヘッドカバーの後側のピンを抜いた穴(画像↓)をΦ3.5㎜のドリルで貫通させ両側とも面取りをしておきます。

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次に軟質樹脂のグリップの上面、ヘッドの穴の真下あたりから縦に、良く切れる新品のドリルで貫通穴を開けます。
穴はヘッドの両側2カ所で、下側は普通のグリップだとストラップが付いている位置に貫通するように加工してください。
失敗は許されませんので慎重に作業してください。(画像↓)

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(コードが通っているのがグリップに開けた穴、U字型に見える部分にストラップを通して固定する

これで、面倒な工作はお終いです。
あとは丈夫な呼び径Φ4㎜程度のナイロンコードを加工した穴とストラップに通し、強く締めこんでヘッドの穴に結んでしまいます。
念のため、結び目は接着剤で固めておくと安心でしょう。

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(㊧ヘッドの穴→グリップの穴→ストラップ→グリップの穴、と通し、㊨結んで固定)

これで、ストラップに掛かった荷重がコード経由で直接ヘッドに掛かるというかなり頑丈な構造ができたわけです。

ついでに、結んだコードの末端にはザックに固定する時のための小さなループを作っておきましょう。(画像↓)
またストラップの上端はカバーの固定を兼ね、タイラップで元々ストラップが付いていたスリットに固定しました。
タイラップは取り外したピンの代わりに左右のカバーを結合する意味もありますので、やや大きめのサイズが良いでしょう。

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(結んだコードの末端には小さなループを作っておくと便利)

これで完成です。
実際に握ってみた感じも改造前のような違和感が無く、普通のグリップを握っているようで、外見は少々ゴツくなりましたが、素人細工としてはまずまず大成功と言ったところでしょう。

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(㊧オリジナル状態、→ ㊨改造後、グリップ感は格段に向上)


さて・・・、これからセルフアレストポールを購入しようとしている人は非常にラッキーです。
お金さえ払えばこんな苦労をせずに、握りやすく、また錆びないステンレスピックのNew Whippet が購入できるのですから・・・。

そんな訳で、私同様旧型の“ウィペット”をお持ちの方で、新しい改良型の発売に悔しい思いをしている方は是非お試しください。

『今まで、よくあんなの使ってたなぁ!』と言いたくなるほどのグリップ感の違いにビックリしますよ!

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2014年1月17日 (金)

旧型“Whippet”を改良する ①

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★☆☆
推薦度 :★★★☆☆
危険度 :★☆☆☆☆



【今回は“Black Diamond ”のセルフアレストポール“Whippet”の旧型グリップを、 『今まで、よくあんなの使ってたなぁ!』と言いたくなるほど快適にする改造です】


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(改造後はこんな感じになります)


さて・・・、BCツアーにセルフアレストポールを持って行くと、ツアールートによっては装備リストからピッケルを省略することもできますし、ヤバイ場所での転倒・滑落という場合にもコレを持っていればオロクにならずに済むかもしれません。

私は、現在入手可能な市販品の内で一番実用的なセルフアレストポールはブラックダイヤモンド社製の“ウイペット”だと考え、自身でも使用していますが・・・。
しかし、そんな“ウイペット”にも実際に使用してみると不満な点は幾つもありました。

そこで、2セクションだった“ウイペット”を自分でBCボード用に3セクションに改造したり、ヘッドを持ちやすく改良したり、しまいにはピックを短く切ってしまったりと、自分なりに手を加えてずいぶん使いやすく改造してきたつもりです。

しかし最後まで残った不満はストラップの使い難さでした。
通常のポールだとストラップがグリップ上部に取り付けられているのですが、ウイペットはヘッド後端のスリットに縦にストラップが取り付けられているため、グリップを握って体重を掛けると、親指がグリップから引き離されるような力が働き、スキーポールとしては最低に近いグリップ感なのです。

これは、悪い言い方をすれば、設計者の思慮の浅さが製品に具現化された端的な例と言っても良いでしょう。

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(普通のポールのストラップ取り付け位置)

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(旧型ウイペットのグリップはかなり握り難い)


私もこのグリップを使い難いとは感じながらも、原因が基本設計に起因する問題なので改良を諦めていたのですが・・・、昨年の春、次のシーズン“Whippet”がマイナーチェンジされるとのうわさを聞き画像をチェックしてビックリしました。

3セクションのカーボンポール(仕舞寸法70㎝)がラインナップに加わることも驚きでしたが、私的に一番びっくりしたのが常々不満に思っていたストラップの取り付けが・・・、なんと!理想的な位置に変更されていたことです。(画像↓)

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(新型のウィペットの画像・代理店サイトより)

まぁ、為るべくして為った事とは言え、これは画期的な改良です。

(そんな訳で・・・、旧モデルがどんなに廉くバーゲンに出ていたり、オークションに出品されていても決して買ってはいけませんよ!)

私も一瞬物欲が暴発しそうになりましたが・・・、冷静に考えると、まだ使える道具を買い替えるのも勿体無い話ですし、自分で手を加えて使いやすくした愛着のあるウィペットを物置の隅に追い遣ってしまうというのも不本意です。

そこで、意を決して旧型ウィペットのストラップを新型と同じような位置に取り付ける改造をすることにしました。

改造に先立ちピックのプラスチックカバーを観察すると、両側を留めているリベットの頭のようなものが左側面の前後に二つありました。
そこで、この後ろ側のリベットを外してそこをストラップの支点にしようと考えたのです。(画像↓)

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とは言え、このリベット状の物はどうやってピックを挟んだ樹脂製のカバーを固定しているのか外見上では判断できませんし、一見尋常の手段では取り外し不可能にも見えます。

そこで、ブログネタのためなら弄り壊しも覚悟の上、一か八かでリベットの頭の中心にドリルで小さな穴をあけ、エキストラクターという折れネジ抜き取り工具で引っ張り出してみる事にしました。
このくらい根性が据わっていないと山道具系ブロガーはやってられないのです!!(笑)

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(このドイツ製のエキストラクターは国産より使い易い)

結果は下の画像のとおりで、左右の樹脂製カバーを留めていたのは、私の半ば想定していた通りの単なるスパイラル打ち込みピンだったのです。(画像↓)

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(左右のカバーは結束力の小さな打ち込み式のピンで留められていた)

この種のピンは通常力の掛かるところには使用しないのですが、ここで使用しているという事はこのピンが無くても左右の樹脂パーツ同士の嵌合で一定の強度は確保されているという事なのでしょう。
また、このカバーの下部はピックと共にポールに固定されていますので、後部のピン一本位は無くても大きな問題は無さそうです。


さて、構造が判ればこっちのモノ!、2個目以降は面倒なエキストラクターなど使わず、樹脂カバーの裏側からピン尻の位置にドリルで穴をあけ、細いピンポンチで表側に叩き出すことで簡単にピンを抜くことができました。
同様な改造をしようとお考えの皆さんには後者の方法をお薦めします。


で、早速改造開始です。


【以下、続く・・・】

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2014年1月10日 (金)

合法“トリチウム・マーカー”を買ってみた!

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆


以前の記事で登山用のヘッドランプにトリチウム管のマーカーを付け、山小屋や暗夜のテント内でも容易に位置が分かるようにする工作を何度か紹介しました。

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(トリチウム管を移植したプリンストンテック・EOS)

その後、私がトリチウム管を購入した業者が許容量以上のトリチウムを封入した製品を販売して検挙され、さらにあのフクシマの事故以来、この手の放射性物質を利用した製品を紹介することが憚られるような雰囲気となりましたので、私も蓄光シートを利用した登山用ランプのマーカーに切り替えていました。(画像↓)

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(蓄光仕様のBD/Storm )

また、このような世情を受け、トリチウム管やトリチウム管をマーカーとして使用したキーホルダーについても、業者が摘発を警戒して販売を自粛したせいか、一時はウェブを検索しても取り扱いをしている業者を見つけるのが困難になってしまいました。
微罪にも拘らず、放射性物質の規制に抵触したというだけであれだけ新聞やテレビで顔出しされるという見せしめ的報道がなされれば、合法なモノでも販売自主規制せざるを得ないのも当然でしょうネ。

しかし、相変わらず一部の高級腕時計の文字盤にはトリチウム管が使用され堂々と市販もされていたことを考えれば、基準内の量(1.00GBq 以内/1製品)だったら、売ろうが・買おうが・使用しようが合法で、遠慮など要らないはずなのです。

まぁ、蓄光マーカーも登山用としては良いのですが、防災用の懐中電灯として防災袋や物置の中にしまっておくような場合、暗闇で探そうとしても、いきなりは発光しませんから、少々不都合です。
しかし、トリチウムのマーカーでしたら、十年以上勝手に光っていますから何時でも目印になり、これ以上のモノは無いのです。

さて、そんな訳で・・・、もうそろそろ熱(ホトボリ)が冷めて合法的なトリチウム管の販売が再開していないか・・・とウェブを検索したら・・・・、有るじゃありませんか合法版のトリチウム管の販売が!

そんな訳で、早速購入!

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(一番安かったΦ2㎜×L10㎜のトリチウム管)

私の買ったのは特価の3本1,932円の物ですが、これだとΦ2㎜×L10㎜とちょっと長いので、Φ2㎜×L8㎜の3本で2,583円~(色により異なる)のほうがヘッドランプの改造には良いかも知れません。
なお、地味ですがグリーンの物が一番明るいと思います。

さぁ、これでまた堂々とトリチウムマーカーを付けた登山用ヘッドランプが使えるようになりましたので、皆さんもお持ちのヘッドランプを改造してはいかがでしょうか。
参考になる記事は当ブログのバックナンバーの中にもたくさんありますのでご参照ください。




【余談ですが・・・】

また、上記トリチウム管のショップには面白い蓄光製品が売られていましたので、登山には使う予定は全くありませんでしたが・・・、興味本位で同時に買ってしまいました。
こちらも想像以上に明るく、発光時間も長いので、玩具として暫く遊べる製品だと思います。

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2014年1月 4日 (土)

スキーポールのストラップに一工夫?

便利度 :★★★★☆
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆



スキーポールのストラップには慣例的に左右があり、ストラップの末端が外側になるのが正しい持ち方だとされていました。
ただし、これはストラップがクローム皮でバックルもコキ(日の字型バックル)だった頃の話で、ナイロンストラップと折り返しバックルが主体になった現在では以前の慣例に従うとバックルの位置は内外逆という事になってしまいます。

そんな訳で、現在は左右に拘る必要もないのでしょうが、変にストラップに手を通すとストラップが捻じれて、もう一度持ち直さなければならなくなったりして面倒なことになります。
私の場合、吹雪いていたりバテて思考力が低下した状態だと、装着の際よく間違えて持ち直さねばならず結構イライラしてしまいます。

そのため、一部のモデルでは一目で左右の判別ができたり、構造的に間違えない形状になっている物もありますが、残念ながら山スキー用ポールの90パーセントはそうなっていないのです。

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(10年位前のBDのポールはバックルの色で左右を判別できた)

Strap_2
(最新のBDポールは形状から左右間違えたりストラップが捻じれる事も無い)

Black Diamond社のポールでは、上の画像で例示した大昔と現在の2例は良いのですが、私が現在メインに使っているその中間の時期のモデルでは普通のストラップになっていて、一目で左右の区別が判り難いものとなっていました。


まぁ、左右反対に使っても特に問題は無いですし、バックルを外側にして持つとストラップ末端が内側になり歯で噛んでストラップを引いてバックルを締めることもできるのでかえって使いやすいかもしれませんが・・・、かと言って装着時に誤った状態で手を入れるとストラップが途中で捻じれて反転してしまい、微妙にグリップの感覚が気になったりします。

そんな訳で私はグリップの左右が判別しやすく、下から手を入れるだけで、ストラップが捻じれたりせず、そのまましっくり握れるように簡単な改良をしています。

超簡単な割には、そこそこ便利なのでご紹介したいと思います。

画像を見ればお判りだだと思いますが、ストラップを正しい状態で両側に振り分けた状態で、中央を縫いで留めてしまうのです。

Strap_3
(正しく手を通せるように両側に分けて縫い付けてしまう)


太いナイロン糸でざっくり手縫いすればOKなのですが、その際面倒でも左右の縫い糸の色を変えておくと左右の判別ができてより便利になります。

Strap_4 Strap_5
(左右で縫い糸の色を変えておくとより便利)


また、縫い付ける位置はなるべくグリップに近いところにしないと、輪が小さくなってストラップに手を入れる時にキツくなってしまいますのでご注意ください。

私はかなり以前からやっていることなのですが、結構便利ですし、針と糸さえあれば誰でも簡単にできますので、騙されたと思って一度お試しください。

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