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2014年4月 1日 (火)

自作インナー・オーブンを試す①

便利度 :★★★★☆
工作度 :★★★☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★★☆☆☆


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(今回は、自作のオーブンでインナーを焼いてみました)

私は以前からランドーネブーツやスノーボードブーツのインナーブーツを自分で熱成型しています。

幸いにしてこれまで失敗も無く、今ではプロショップに依頼するより納得ができるようなインナーを焼けるまでになりました。

インナーの成型には職場のラボにある恒温槽(定温乾燥器)を使うのが手っ取り早いのですが、それでは上手く出来て当たり前で面白くないので、これまでブログのネタとして純正のヒートライザーと同様の温風式など、色々試して成型してみました。

話は変わりますが・・・、私は山ボード用にビブラムソールを使用した“DEELUXE/Spark”を使っていますが、このブーツは山では良いのですが・・・、ゲレンデのリフト乗り場やアイスバーンの駐車場などでは予想外に滑り、よくコケそうになっちゃいますし、ヒールの後ろの部分が少し剥離してきました。

そこで今シーズン、ゲレンデ用に柔らかめの“DEELUXE/Deemon-TF”を購入しましたので、今回はそのインナーを自作のサーモインナー・オーブンを作って成型することにしました。
定温乾燥器を使えば簡単なのですが・・・、手間も暇も金も掛けなければブログネタにはならないのが辛いところです。(笑)

・・・とはいえ、わざわざ専用の箱まで作るのも面倒ですし、まずは試作と言うことで段ボールの箱で実用性を探ってみることにしました。

本当はヒーターの熱を閉じられた空間でファン循環させる方式が効率的にもベストなのでしょうが、今回は汎用のヒートガンで熱風を段ボール箱の中に吹き付けるという方法を試してみました。

ここで問題になるのが、箱の中の温度をインナーを焦がすこと無く成型するのに適正な110℃~120℃という温度でいかに安定させるかということです。

そこで、私が以前遊び半分で“究極のワックスアイロン”を作った時に組み立てたデジタル温度調節ユニットを流用することで安定した温度を保つことにしました。

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(オムロン“E5CX”を使った改造前の自作温度調節ユニット)


この種の最新のFA用温度調節器は、センサーからの入力を比例制御と微分・積分動作を組み合わせたPID制御という、私の文系頭脳では理解できないほどの高度な制御をしてくれますから、多少の外乱要素があってもオーバーシュートやハンチングの少ない安定した温度環境を維持することが可能なんだそうです。

しかし、私がこれまで使っていた自作の汎用温度調節ユニットは、超高性能ワックスアイロン等でも活躍(・・・と、言うか無意味な過剰性能だった・笑)してくれましたが、これは古いオムロン製デジタル温度調節器“E5CX”を組み込んだもので、サンプリング周期も1秒と長く、現在では些か陳腐な感じがしたので、この機会に新型の汎用デジタル温度調節器オムロンの“E5CB”に換装することにしました。

時代の流れは速いもので、以前は2万円以上した同社の温度調節器が、機能を絞り込んだとはいえ、サンプリング周期250mSで、しかも“2自由度PID制御”と、さらに高性能に進化しているにもかかわらず、実勢価格8,000円程度で買えるのにはびっくりです。

また、機器自体の容積も半分位になり、交換後はケースの中がスカスカになってしまいました。

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(㊧新旧の大きさを比較する、 ㊨新型に換装するとケースに無駄な余裕が・・・)

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(“E5CB”に換装した新しい温度調節ユニット)


温度調節ユニットを自作する場合は、多機能な温度調節器でなくても、トライアックのSSR(ソリッドステートリレー)を駆動できる電圧出力が1回路あれば十分ですから、今回のような用途には基本性能が高いにもかかわらず機能を絞り込むことでローコスト化を実現した“E5CB”は最適な機器だと思います。

また、ニクロム線ヒーターはコールドスタート時のラッシュカレントが定格の数倍以上に達しますので、SSRの許容電流にはかなり余裕を持ったものを選びましょう。

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(トライアックには余裕のある定格のものを選び、十分な放熱対策を!)


またこれを一つ作っておくとデリケートなペットの飼育環境の管理や孵卵器(たぶんやらないと思いますが 市販のウズラの卵は有精卵が混ざっていて、孵卵器で雛になるそうです・笑)などにも応用ができますので、遊び半分で作っておくのも面白いんじゃあないかと思います。

さて、この温度調節ユニットを使用すれば、サーモインナー・オーブンの自作はごく簡単です。

構造はヒーター回路を独立させたヒートガンの熱風で庫内の温度を上げ、上部に刺したK型熱電対からの入力を元にデジタル温度調節器でヒーターの操作量を制御し、定温を維持しようというものです。

Ov_2
(段ボール製インナーオーブン)

インナーを焼く前に試運転をして機器のオートチューニングを作動させると、対象の熱容量に最適な操作量のパターンを自動演算してくれますので、見掛けは不細工でも、非常に安定した温度管理の行える恒温槽が出来上がるという訳です。

【以下、続く・・・】

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