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2014年10月21日 (火)

“自作ピンチクリアー”の改良

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★★☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆

Pcn_7
(今回は“ピンチクリアー/HDタイプ”のリングを換装しました)



ピンチクリアーを一つ作っておくと、登山靴の当たり解消や、スキーブーツのシェル出しなどが自宅でできますし、自分の靴だけではなく家族や仲間内で大活躍してくれます。

私も今まで2種類のピンチクリアーを作り、また自宅でできるスキーブーツのシェル出し法なども考案し紹介してきました。
(文末に一覧を載せておきますので興味のある方はご参照ください。ただし、古い記事もあるのでその点はご容赦ください。)

今回、過去に作った“ピンチクリアー/HDタイプ”の受けを側のリングをアルミ製の物に改良してみましたのでご紹介したいと思います。

自作の“ピンチクリアー/HDタイプ”の懐は15万円もするプロショップ用の専用品ほど深くはありませんが、それでもブーツ加工の9割方の作業は可能でかなり便利な道具です。

ただし受け側のリングが鉄製で、頑丈なのは良いのですが重い上に赤錆が出ると加工時にブーツを汚してしまうという弱点がありました。

Pcn_2

(鉄は頑丈だが錆る!)

そこで今回、このリングをアルミ製に変更する事にしました。

素材は前回同様工作機械用のハンドルパーツの流用ですが、今回はアルミ製のハンドル車(φ80㎜)を選んでみました。

素材が軟らかいアルミなので、リング本体の加工は以前の鋳鉄製よりはずいぶん楽です。
しかし、私の小さな旋盤ではチャックを逆爪にしても把握できるギリギリの直径でしたが、何とかスムーズな曲面に仕上げる事ができました。

この部分は、旋盤が無くても電動ドリルと回転ヤスリで粗削りしてから手ヤスリで仕上げる事も可能でしょう。

しかし、前の鋳鉄製のハンドルはシャフト用の穴が無かったので任意の穴明けができたのですが、今回のアルミハンドルは予め貫通穴があけられているのでかえって加工は難しいものとなりました。
シャフトからの荷重を受け止めるためのライナーを作らなければならないためです。

Pcb_1
(真鍮製のライナーを取り付けた状態)

私はまず、真鍮の丸棒に前作で加工したクランプのスクリューシャフト先端の形状(画像↓)に合わせた穴をあけてから、丸棒全体をフランジ付きのトップハット形状に加工しました。

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次に、この真鍮のパーツをその直径に合わせて穴を拡張したハンドルに圧入しました。
ここは手で挿入可能な大きさに仕上げて、エポキシ接着剤で固定しても良いでしょう。

Pcb_2
(リングを熱してからハンドプレスでライナーを圧入した)

これでリング部はクランプのスクリューシャフトからの荷重をシッカリ受け止めることができるようになった訳です。

あとは抜け止め用のビスを入れる穴にタップを切ればリングアッセンブリーは完成です。

Pcn_1  Pcn_8
(㊧タップを立て、 ㊨抜け止めビスでリングを固定)


リングがブーツに当たる部分もRの大きなスムーズな曲線にしましたので、加工時にリングがブーツを押してしまう事も無く、また楕円球状の押し型で加工しても改良前のものより上手く仕上がりそうです。

Pcn_3  Pcn_5  Pcn_6
(㊨新旧のリング形状の比較、 ㊥㊨楕円押し型での使用状態)


また、今回のように大袈裟なクランプを使わず、ホームセンターで売っている深型のCクランプとアルミ製のハンドルを組み合わせれば、より廉価にピンチクリアーの自作が可能です。

私はブログの記事にする関係で見栄えが良くなるように加工していますが、体裁に拘らなければ十分実用可能なピンチクリアーがもっと簡単に作れるはずです。

一つ持っていると、プラスチックシェルのブーツ加工だけでなく、トレッキングブーツや皮革製のアルパインブーツの当たり出しにも大変便利に使える一生物になりますので、皆さんも思い切って自作してみてはいかがでしょうか。


【参考記事】

D.I .Y. スキー靴の“シェル出し”①~③ 《掲載日→2007年7月》

スキー靴のシェル出し(補足情報) 《〃→2008年5月》

“ピンチクリアー”を自作しよう  《〃→2009年9月》

失敗しないシェル出しシステム?①~② 《〃→2011年7月》

“ ピンチクリアー / HDタイプ”を作りました  《〃→2013年2月》

自作ピンチクリアーのグレードアップ  《〃→2013年7月》

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