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2014年12月 7日 (日)

シェル出し用“油圧シリンダー”を作っちゃおう!(試行編)①

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★★☆☆☆


《御注意!》
今回の一連の記事も、当ブログの常として、あくまでアマチュアの悪戯の範囲での試行としてお考えください!
使用した機材等も正式な用途外のモノを流用していますので、耐久性・安全性共に全く保証しかねます。
早い話が、使えるには使えるが・・・、原則論では“根本的に間違っている”工作だという前提でお楽しみいただければ幸いです。



S_pump_15

(今回はこんなのを試作してみました)

スキーブーツやランドーネブーツなどの樹脂製のハードシェルは、革製の靴と違い使っているうちに自然と足に馴染んでくる事はありません。

足に当たるブーツは滑っても歩いても苦痛ですが、かと言ってワンサイズ大きなシェルのブーツを買うと、スキーのコントロール性が悪くなって滑走自体を楽しめなくなったり、バックルをきつく締めても踵が浮いて快適ではありません。

特に欧米製のスキーブーツの場合は、一般的な足型の日本人でも足指内外の関節や舟状骨などがシェルに当たる傾向があるようです。
サーモインナーの熱成型で改善する範囲なら問題無いのですが、それでも当たってしまう場合はシェル自体を熱成型して足型に合わせる、所謂「シェル出し」行う必要が生じてしまいます。

私も以前からこのブログで、この「シェル出し」を自宅で行う方法についてご紹介してきましたが、行きがけの駄賃で、今回はとうとうシェル出し用の“油圧シリンダー(ハイドロ―リック・シリンダー)”の自作という禁断の領域に足を踏み入れてみることにしました。

当初私もこの自作に挑戦するのを躊躇っていたのですが、それはシリンダーとピストンを旋盤で正確に挽いた後、内面をホーニングしないと気密が保てないという、私には困難な課題があったからです。
ライブスチームや模型用のレシプロエンジンを作れるような高い技術を持った本格的な工作マニアならいざ知らず、私は単なる工作好きの『山道具道楽』ですから、そこまで技術的なスキルが達していないのです。

そんな訳で、シリンダーを既製品から流用できないかと考えていたのですが、手頃な小型の油圧シリンダーはなかなか見つかりませんでした。(油圧専用で耐圧も数MPa以上のFA用小型シリンダーもあるにはあるのですが安価な中古品はまず見つからないのです)

そんな折、ふと気が付いたのがFA機器などに多用されている小型のエアシリンダーを流用できないか?・・・、というアイデアです。
エアシリンダーでしたら種類も豊富ですし、ジャンクを探せば1個数百円~千円程度での入手も可能なはずで、この程度だったら工作遊びの対価としても許容範囲です。

S_pump_3
(小型のエアシリンダーを流用してみた)

問題は本来空気で作動するピストンに作動油の圧力が掛かった時の耐久性と、オイルシールと作動油の相性がどうかという事です。
今回の用途の場合、重機などの油圧系などと異なり必要とされる油圧もせいぜい1~2MPa程度と低圧でしょうし、空圧機器メーカーの仕様書を確認したらピストンパッキンもNBR(ニトリルゴム)のようですから作動油によっての膨潤や劣化も起こらないだろうと思われます。

02
(構造/メーカーのカタログより)

そんな訳で早速材料の調達です。
エアシリンダーはネットで新同の工場取り外し品らしきものを探し、ホースを接続するニップルはエア用ではありますが、樹脂製でなく金属製の物を調達しました。

シリンダーはボアがφ20㎜~25㎜程度でストロークも40㎜程度あれば理想なのですが、安価なジャンク品となると選択肢も絞られますので、今回の試作ではポンプ側もシリンダー側もφ20㎜×ストローク30㎜を使用しました。

パスカルの原理で、シリンダー側にボアの大きい物を使えば同じ内圧でも大きな力がでますので、耐圧の低いエアシリンダーを流用する時は大き目のボアが良いのですが、ブーツ内で余裕をもって作業できるかという条件を考えると兼ね合いが難しいところです。

S_pump_5
(φ20㎜なら余裕でブーツ内での作業ができる)


平均的な小型エアシリンダーのスペックでは最大耐圧が1.5MPa程度はあるようなので、ボアφ20㎜だとピストンを45㎏程度の力で押し出せることになりますから何とか使えるはずです。(ちなみに内圧が1.5MPaだと、φ25㎜で概ね70㎏、φ32㎜だと120㎏位の力が出せます)

また、エアシリンダーは非接触スイッチ対応の物だと同じストロークの機種でもマグネットの分だけ全長が大きくなりますので、作業性を考え可能ならシンプルな機種を選びましょう。
その他、継手接続部分にはエア用のオリフィスがあるので、当初ここを拡張しようとも考えましたが、動作が低速ですからさして支障は無いだろうと考えそのまま使う事にしました。

問題はホースです。
作動油を通す関係で一般的なエア用のウレタンチューブでは少々心配だったのですが、なんとか作動油に耐性があり、また3MPaの耐圧を持つウレタンの小径ホースを見つけることができました。
ただし内径は希望したφ2.5㎜ではなく、φ4㎜とやや太目です。

ニップルはホースに合わせた差し込み式の物を使いカシメ式のホースクランプで締め付ける事にしました。
締め付けキャップ式ニップルの方が体裁が良いのですが、作動油の圧力が掛かる部分なのでこの方法を選んだのです。

S_pump_12_2




さて、早速工作開始です。


以下、続く・・・



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コメント

こんばんは。以前シェル出しピンチクリアーをコピーさせてもらいました。あれは大変便利で、クオリティーの高い作業と結果が大変満足しています。
そして今回ブログを拝見させてもらうと…ついにと言うか必然というか(;^_^A油圧にたどり着いたのですね。
これから大変興味を持ってみさせて貰います。

投稿: FOES | 2014年12月14日 (日) 19時44分

“FOES”さん、ようこそ!
私の拙い記事が参考になったなら幸いです。
これからも『山道具道楽』は酔狂な挑戦を続ける所存ですので今後ともよろしくお願いいたします。

投稿: 理事長 | 2014年12月15日 (月) 07時43分

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