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2015年2月

2015年2月25日 (水)

TOPO 10M + / Ver.3 の完成度は?

便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆


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(TOPO 10M + / Ver.3)

このたび、GARMIN純正の登山用GPS 地形図“TOPO 10M + / Ver.3”が発売されました。

これまで発売された地形図は、前バージョンの“TOPO 10M + / Ver.2”まで、部分的には信じられないような欠陥を含む地図でしたが、さすがにもうあのようなポカはしないだろうと考え、早速新しい“TOPO 10M + / Ver.3”を購入してチェックしてみる事にしました。

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(マイクロSD版の“TOPO 10M + / Ver.2”㊧、と“Ver.3”㊨)

ブログネタ探しには金が掛かります。(涙)

“TOPO 10M + / Ver.3”は従来のディスクメディアとマイクロSDカードの併売という形を採らず、マイクロSDカード版のみの供給となりました。

このため面倒なロック解除操作の必要もありませんし、GPSの機種変更の際も新規地図購入の必要が無く、カードの入れ替えだけでOKなので、今後GPSの買い替えを予定している方にもメリットは大きいと思います。
ただし、メディア内のデーターが破損した場合にも一切の保障が無いというのは少々気になります。
18,000円もする地図なのですから、メディア本体にホログラムシール等を貼付し適価でデーター復旧サービスが可能になるような体制を整えてもらえればより安心して購入できると思いますが・・・、まぁ、この会社には無理な注文でしょうね。(笑)

また、従来のマイクロSDカード版と異なり、地図のインストーラーが付属していますので、GRMINの地図管理ソフト“BASE CAMP”を使用してパソコン画面上に地図の表示が可能になりました。(画像↓)

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(“BASE CAMP”上での地図表示)


さて、この“TOPO 10M + / Ver.3”のセールスポイントは、昭文社の「山と高原地図」59冊分の情報と15,000区間のコースタイムが表示され、登山道も実踏に基づく正確で最新な情報が記載されているという事で、メーカーによると、新たに下記のデータが加えられたそうです。

・2万5千分1地形図の送電線、三角点、堰、植生記号などを新たに収録
 約110,000ヵ所の三角点
 約20,000ヵ所の電子水準点
 約17,000ヵ所の電波塔
 約232,000ヵ所の送電線
 約510,000ヵ所のダム、堰堤、堰

・昭文社独自の調査で情報を整備
 約15,000区間の参考コースタイムと約14,000ヵ所のコースタイムポイント
 約700カ所の尾根名データ
 約3,400ヵ所のキャンプ場データ(オートキャンプ場・野営地を含む)
 約17,000ヵ所の検索用山頂データ
 約3,300ヵ所の山小屋、木馬、危険箇所、注意箇所


詳細はI.D.A. ONLINEの商品説明をご覧いただくのが良いと思いますが、実際の地図画面でも、記号や尾根の名称など、中には特に必用が無いと思われる物も含め、かなりの情報が表示されます。

中でも私が一番ありがたいと思っているのは、送電線や堰堤の表示が充実しているという事です。
沢登りでは送電線を目印にしたり、下山路で送電線の巡視路を使ったりすることもあるので、山域やルートによってはかなり便利に使用できるかも知れません。

下は湯桧曽川上流部の送電線のある部分ですが、ここも送電線は良い目印になります。

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(“TOPO 10M + / Ver.2”㊧、と“Ver.3”㊨の表示)


次は尾瀬の実川水系から稜線に出て入渓点に戻るときに便利な送電線の巡視路の部分ですが、ここも巡視路自体の道表示は無いものの送電線の表示があると判りやすいですね。

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(“TOPO 10M + / Ver.2”㊧、と“Ver.3”㊨の表示)


それから、 Ver.2までの大問題だった南方島嶼部の表示もやっとまともになりました。
下の画像のようにVer.2 の致命的欠陥?だった於茂登岳南部の等高線もチャンと表示されますのでご安心ください。

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(等高線の欠落した“TOPO 10M + / Ver.2”㊧、と“Ver.3”㊨の表示)


その他、多分私は使わないと思いますが、目的地までのルート作成をしてくれる機能も充実したようです。
まぁ、私から見れば、必用の無い表示や機能を持ったハンディーGPS用地図ではありますが、バージョンアップとともに問題個所が修正され、少しづつ進化しているという点では好印象を持ちました。

社外品の地図を購入したり、地形図を切り貼りして自作の地図を作るのも安上がりで良いのでしょうが、情報量を含め新しい純正地図には数々の大きなアドバンテージがあるのは事実です。
価格的にはやや問題もありますが、“TOPO 10M + / Ver.3”は現在のところ間違い無く他に大きく差をつけたベストバイ商品と言って良いでしょう。

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2015年2月15日 (日)

シェル出しツール“シェル・プレス”(仮称)を作る②

便利度 :★★★★★
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆

「シェル出しツール“シェル・プレス”(仮称)を作る①」からの続きです】


材料が揃ったら、早速組立です。

押し型は小指側の押し出し用に単純化した楕円型のパーツを2017アルミのブロックから削り出します。
グラインダーで粗削りし、最後は手ヤスリとサンドペーパーで形を整えますが、すべて手作業だと時間が掛かるかも知れません。

足型に忠実な押し型をアルミもしくは堅木で造るのも良いのでしょうが、私の試した限りでは、単純化した押し型でも、アジャスト部で前後のアジャスターの長さを変えて押し出す角度を調節すれば、リアルな木型と遜色なく加工できるはずです。

なお、必用ならピンポイント用の半球形押し型も作っておくと良いのでしょうが・・・、私は自作のピンチクリアーがありますので、今回のシェルプレスについては楕円の押し型のみ製作しました。

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(これを組み立てれば完成)

各パーツはタップでネジを切って組み立てますが、構造が単純ですので詳細は省略します。
下の画像は実験用で、ベース部は簡易型になっていますが、ここまでなら画像を参考に各自工夫をすれば誰にでも比較的容易に製作できると思います。
もちろん、この段階まででしたら、通常のハンドツールだけでの加工が可能です。


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(完成した“シェル・プレス”実験機)

以降、この器具を取り敢えず“シェル・プレス”と呼ぶことにします。

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(ベース部のビスはシェル幅に合わせて長短を交換)


使用法は、まず最短位置にした“シェル・プレス”の押し型をシェル内の任意の位置に当て、反対側のベースにある前後のビスをシェルの形状に合わせ、長さと角度を調節します。
シェルと押し型の間に重ねたウェスを挟み、シェルに接するビスの頭には滑り止めのゴム板を当てておくと良いでしょう。
当然第一バックルは適度に締めておいてください。

また、ビスの調整だけで寸法が合わなければ、長いビスに交換したり、あるいは適当なシムを挟んで遊びを無くしておくと良いでしょう。

器具の位置が決まったら、ターンバックルを指で回して少々圧力を掛けておきます。
これで準備完了です。

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(作業はこんな感じで・・・)

続いて、油圧シリンダーの時と同じようにヒートガンやスチームでシェルを適温まで加熱した後、ラチェット・レンチを回してターンバックルを伸ばし、シェルを押し出します。
所定の幅まで変形できたらあとはじっくり徐冷すれば完成です。急ぐなら流水で冷やしても良いでしょう。

ブーツが冷えたらラチェット・レンチのレバーを切り替えてターンバックルを弛め、シェル・プレスを取り外せば作業はすべて完了です。

実験機では上記の画像のようにベース部のトラスビスの頭がむき出しですがこれでも十分実用的です。


まぁ、実用上はこのままでも構わないのですが・・・、ついでなので完成バージョンとしてベース部のビスを、頭部にアルミの削り出しパーツを取り付け、シェルに当たる部分にウレタンスポンジのシートを張り付けたものに交換しました。
周囲にローレット加工をして回し易くしてありますので、狭いシェル内で寸法合わせをするのも簡単です。

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(シェルに接する面積を大きくし、滑り止めのクッションを貼った)



繰り返しになりますが・・・、この“シェル・プレス”は必要にして十分な基本構造だけなら、通常のハンドツールのみで製作できます。

そして、これさえ作れば、今まで高価な油圧シリンダーを持つプロショップの専業だと思われていた足指周りのシェル加工が、アマチュアにも簡単にできるようになるのです。

また、バーゲンやネットオークションで買った廉価なブーツが足に合わなかった場合でも、プロショップに持ち込みでシェル出しを頼むと、両足4~6ヶ所なら一回の出費は軽く“諭吉コース越え”でしょう。
(場合によっては、最初から面倒見の良いショップで定価のブーツを買った方が却って安上りという事だって考えられます・・・)

それを思えば一生使えるこの器具の製作費なんて廉いもので、一回使えばすぐに投資額は回収できます。

そんな訳で、今回ご紹介した自作の“シェル・プレス”は比較的簡単にしかも廉価で作成可能ですので、D.I.Y.に興味のあるスキーヤー(& 山スキー屋)には是非お薦めしたい工作です。

何かご質問がありましたら、遠慮なくコメント欄からお問い合わせください。

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2015年2月 5日 (木)

シェル出しツール“シェル・プレス”(仮称)を作る①

便利度 :★★★★★
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆

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(現在は㊙の“シェル・プレス”!詳細は続編にて・・・笑)


過去の記事でもご存知のように、私は自宅でできるスキー靴のシェル出しについて考察と試行を重ねてきました。
今回その締めくくり(?)として、最も工作が簡単で、しかも油圧機器を使うプロショップ同様のシェル加工ができる簡単な器具を作ってみたのでご紹介したいと思います。

要は加熱して柔軟になったシェルの内側から堅木か金属製の型を押し出せれば良いだけですから、油圧シリンダー程の操作性さえ求めなければ、方法は幾らでも思い付きます。

私もパンタグラフ式やギア式など幾つか試案をしてみましたが、動作が速くかつシンプルで小型化でき、しかもアマチュアの技術でも簡単に製作できるという条件から“ターンバックル”を使う方法を選定しました。

普通のボルト&長ナットでも良いのですが、両側に正逆の繰り出しネジを使用したターンバックルだと回転に比例して2倍の速度で伸長することができるので、シェルが冷めないうちに迅速な加工が可能となり、また構造もシンプルにする事ができるからです。

条件に合うターンバックルを探したところ、ただの鉄のネジにしては少々高価でしたが強度があり最短長が適当なモノが見つかりました

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(今回使用したターンバックル)

これをメイン・パーツとし、片側に成型用押し型、そのオポジション側にイニシャル長の調節できるベース部を取り付ければ良い訳です。

試作として、押し出し用の型は強度のあるアルミ合金とし、反対側はブーツの幅に合わせてスクリューでアジャストできるような仕組みの設計にしました。

押し型は、熱伝導率も低く加工も容易な木製のほうが良いのかもしれませんが、今回はアルミ製でテストし、状況を見ながら改良していきたいと思います。

その他、短縮長を短くするためターンバックル本体の正逆の繰り出しネジを数ミリカットしたりといった調整も必要ですが、詳細は画像でご判断ください。


ターンバックルを回すパーツとしては所謂“ラチェットレンチ”と呼ばれる物を使いますが、シェル内部という狭い場所での作業となりますので取り回しを考え、なるべくラチェットの山数が多い物を選びましょう。
私は72山のラチェットを使いましたが、これだと5度刻みでストップが掛かりますので操作性は良好です。

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(“モノタロウ”のラチェットは値段の割に良い造りだ)


またこれが一番重要な事ですが、レンチは必レバーで正逆の回転切り替えができる物を選んでください。
そうでないと、ブーツから器具の取り外しができなくなります。

その他必要な物は、アルミの平角棒やビス類ですが詳細は画像でご判断ください。

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(これが今回使用したパーツのほぼ全て)


さて、材料が揃ったら、早速工作開始です!


《以下、「シェル・プレスを作る②」へ続く・・・》



【余談ですが・・・】

いやぁ、まったく酷いもんですね・・・イスラム国。

亡くなられたG氏とご家族のお気持ちは、私達などには察するに余りあることでしょう。心からご冥福をお祈りしたいと思います。

でも今回一言モノ申したいのはこの事件そのものに対する論評などではありません。
今回の事件をきっかけに、またぞろ批判の対象となった所謂「自己責任論」みたいなことと、もう一つは、人の命に軽重は無い!とか綺麗事を言いながら・・・、現実の社会では人の命の重さに大きな差をつけちゃうのは何故なんでしょう?という疑問を“山屋”の立場から戯論で茶化したらどうなるか試してみようというわけです。

さて、今回の犠牲者となったG氏のこれまでの活動についてのお話を聞くにつれ、巷間でこのような立派なお仕事をされていた方がいらしたのかとあらためて驚かされました。
メディアの氏に対する右へ倣え的な褒めちぎり報道には些かうんざりですが、氏の足跡を知るにつれ、もし存命なら今後も余人をもっては代えがたいお仕事をされたであろうと想像し、本当に残念でなりません。

さて、さて、・・・。
だけど人質になったのがジャーナリストではなく、御上の警告を無視した能天気で無謀なツーリストだったら世間の評価はどうだったんでしょう?
多分正反対の評価になっていたことは確実ですよね。

また、たとえジャーナリストだったにしても、私が以前お話を聞いた事のある、やはり海外で紛争や災害などをテーマに写真を撮っているという方も、お話は面白いのですが、その背後には「どうだ、俺は凄いだろ!」みたいな傲りや、功名心みたいなものが見え隠れしているように感じました。
私的には他人の不幸で飯を喰ってるような気がして、あまり尊敬に値する人物には見えませんでしたね。
同じジャーナリストでも、今回のG氏のような方ばかりではなく、ピンキリだという事なのでしょう。

そんな訳で、ジャーナリストと皆一括りにしてはいけないのかも知れませんが・・・、結局それって所詮は職業上の肩書きなんですよね?。
不遜な言い方かもしれませんが・・・、「ジャーナリストという職業は単なる“Business”などではなく、崇高な使命を持った“Beruf(独)”だとか“Vocation(英)”と表現すべきモノなのだ」だ、と自ら祀り上げるような表現をされると、「オレたちは特別なんだ!」って聞こえて鼻に付きませんか。

ジャーナリストという肩書だって何も特別なモノなのではなく、他の職業と区別するための“Occupation”の一分類にすぎないはずですよね。
そして、そこに身を置く目的は、生甲斐や使命感なんてのもあるかも知れませんが、根本は生きるための糧を稼ぐ“Job”であって“Business”・・・、つまり生業(なりわい)って事ですよね。
私の知人に“街の魚屋”である事に使命感を持ち、生甲斐を持って働いていた(過去形です!)方がいましたから、何も使命感がジャーナリストの専売特許だなんて言われたくありません。
その意味では、ジャーナリストだって他の職業と比べなんら優位性を与えられた肩書と言うわけではないはずです。

まぁ、テレビ局だって元キャバ嬢(?)を理由に内定取り消しをして訴えられることもありましたから、メディアにはジャーナリストは清廉でキャバ嬢は下賤だって考える、本音の職業差別は存在するのかもしれませんが(笑)・・・、本来職業に貴賤上下は無いってのが現代の日本ではバリバリの建前でしょ。

そればかりか、憲法を持ち出すまでも無く私たちの生命はみんな等しく尊重されなければならないっていうのも鉄板的建前なんですよねぇ?。

だとしたら、ジャーナリストかサラリーマンかキャバ嬢か、あるいは無職か、そんな“Occupation”の区別はもちろん、崇高な仕事の最中だって、風俗店でサービス提供中だって、山登りをして遊んでたって・・・、一たびその国民の命が危険にさらされたなら、御上は一切の区別無く本気で救助しなきゃあ駄目だって事なんじゃあないでしょうか?。
しかも無償でです!。(笑)

今回についても、メディアには「政府は助けられた命を失政によりみすみす失わせた」みたいな意見が結構あるようですが、登山者が救助の遅れでオロクになっても、誰もそんなことは言ってくれませんよね。
また、救助が遅れた責任を国会で追及されることだってありません。
なんでだろ~?なんでだろ~?(古っ!)って気がします。

今回の褒めちぎり一色の報道も、メディアにありがちなネポティズムだから仕方ないにしても、対象の肩書がジャーナリストだと自己責任論については些か論調の歯切れが悪い気がします。

まぁ、日本の大手マスメディアが危険な取材をフリージャーナリストという安価なアウトソーシングに委ねている立場上それも仕方のない事かも知れませんね。

フランスのメディアはフリー・ジャーナリストに無茶をさせないよう、その種の記事の買い取りをしないというルールを持っていると聞きましたし、アメリカの通信社だって(多くの場合当事国だから当然なんでしょうが)、紛争地に自前の記者を送る時は地元有力者と金銭交渉までして協力を仰ぎ、さらに軍事訓練を受け軍隊並みの武装をした私設警備員を多数随行させるなど、命と安全に対する莫大な予算を組むといいます。

それら諸外国のメディアの姿勢を考えれば、我が国の大手メディアは安全なオフィスで「ジャーナリストには事実を伝える義務がある」なんて大上段に構えた建前を振り回しながら、その実、言い方は悪いですが彼らフリーランスを「使い捨てて」いる、との謗りを受けても仕方が無いんじゃないでしょうか?

まぁ、極めていい加減な個人主義者の私からすれば「事実を伝える義務という崇高な目的を持っているんだから、他にどんな影響があろうと勝手にやらせろ!一応自己責任とは言っとくが、なんかあった時にはよろしくネ~」なんて御茶目な自分勝手も悪くは無いと思いますが・・・。

しかし、その論法だと、目的が崇高なら「“目的”は“行為(手段)”を正当化できる」って事になっちゃって、チョットまずいんじゃあないでしょうか?
だって、崇高なんてのは極めて主観的な概念ですから、イスラム国の連中だって彼らの言い分では「世界をイスラム化するという崇高な目的を達成するため」に誘拐や殺人を起こしてるわけで・・・、前者を認めるんならこっちの言い分も認めてあげなきゃあ不公平になっちゃいますからね。

いずれにせよ、このフリーランスとの係りかたという点について、日本のマス・メディア側も真摯な自己言及が必要でしょう。
この事実を横に置いて政府の対応を責任転嫁的に批判したり、あるいは亡くなってから祀り上げたり褒めまくったって、それは免罪符にはならないはずです。


そう言えばこの前・・・、神楽で「コース外滑走」を「無届けで」楽しんでて遭難し、九死に一生を得たドレッドの兄ちゃんなんか、メディアでも「ルールも守らず遊びで人に迷惑を掛けた非常識人間・・・」みたいな言い方をされた挙句、ネットではもうあの頭で街を歩けない程ボロクソに言われ、おまけに3,245,000円という結構な救助費用を請求されちゃったと聞きます。全く踏んだり蹴ったりです。

お金のことは言いたくないんですが・・・、今回の人質事件はどうだったんでしょう?
副大臣以下、大勢が現地で対策本部を起ち上げ、高給取りのお役人が何十人も連続で徹夜したんですから、延べ何人の方が必死に働いて、一体いくらのお金が掛かったのでしょう?

「あなた自身が危険に遭遇するかもしれないし、そうなったら他人に迷惑を掛けることになるから“入っちゃダメ!”」という看板を無視してコース外に出て遭難をしたら無謀だとボロクソに言われ、かたや「あなた自身が危険に遭遇する確率が非常に高いし、そうなったら他人に多大な迷惑を掛けることになるから“行っちゃダメ!”」っていう場所に敢えて行って被害に遭ったら、お役所に半旗まで掲げて追悼され、その勇気を称えられ褒められるんだから・・・、世の中ってなんかよく判らんですね。

今回のような状況を見ると・・・、「そう言ゃあ、この前の辛坊さんの海難事故の時も、1機150億もするP3-Cを2機も飛ばして延々と捜索し、さらにこれまた1機100億円のなけなしのUS-2を無理矢理着水させて救助したのも、彼がジャーナリストだったからって理由じゃないか?」って下衆の勘繰りもしたくなりますよね。


それから今回の事件でも、政治家の中には、テロを誘発する中東への人道支援・援助を止めよとか、人の命は地球よりも重いんだから政府は即座に交渉し、身代金を払ってでも解放させるべきだなんていう心温まる御言葉を宣う先生もいたようですが・・・、イイんじゃないですかそれ!。

何故なら、その論法で行くと、山で心ならずも遭難した方に高額の救助費用を請求したりする必要だって無くなる筈ですよね。
200億も払った気になりゃぁ300万の捜索費なんて廉いもんでしょう!

まぁ、そうもいかんでしょうから、私達にできる良い方法を考えてみたんですが・・・。
それは、私達“山スキー屋”や“BC愛好家”が全員“フリー・山岳ジャーナリスト”になっちゃうという事です。
肩書だけなら自分で勝手に名乗っちゃえばOKですし、取材内容をブログにでもアップでもしとけば、誰に文句を言われる筋合いも無い立派なジャーナリストの出来上がりです。
何人かで“山岳フリージャーナリスト協会”とか“国境無き山岳フリージャーナリスト団”なんていうお洒落な名前の団体を立ちあげて徒党を組むのも悪くありません。

そして「山の楽しさ、怖さを大衆に伝える」という使命感を持って山に入り、「真実を伝えるために」立ち入り禁止のロープをくぐっちゃえば良いんです。
万が一遭難したって、貴方は「崇高な目的を持った山岳ジャーナリスト様」なんですから、御上は全力で救助してくれるでしょうし、捜索費の請求も無いはずですよね。
たまには死んじゃう事だってあるでしょうが、死んだら死んだで皆が「勇気ある山岳ジャーナリストだった」って褒めてくれるんだから・・・、それはそれで良しとしましょうよ・・・。

などと・・・、馬鹿な事ばかり言ってオフザケが過ぎると、顰蹙をかいそうなのでこの辺でお開きにしますが・・・、世の中って理不尽な事ばかりで難しいですね。


そんな訳で・・・、崇高な使命を背負って危険な場所に行った本物のジャーナリストだって、遊びで危険な山に入ってよろけて遭難した馬鹿な爺さん(≒私)だって、命の重さは建前上同じなんですから、少なくても命に関するダブルスタンダードは止めて平等にしてもらいたい・・・、なんて馬鹿な事を考える今日この頃です。

(年寄りの酒の上の妄言とは言え、自身でも些か論旨に無理のある出鱈目過ぎる文章だと承知しており、じきに削除の予定なのでツッコミはご容赦願います)

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