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2015年11月

2015年11月27日 (金)

BC用バックパックを使い易く!

便利度 :★★★★☆
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆


さーて、遅かった雪の便りもボチボチ届き始めましたね。
もうそろそろ、今シーズンのBCに備え道具の点検でも始めましょうか・・・。


さて、山ボードの場合、スプリットボードを使用したとしても、どうしても板をザックに固定して歩行しなければならないシチュエーションに遭遇します。

Bct
(BCにはボードをシッカリ固定できるザックが必須だ!)


そのため、BC用のバックパックには板を取り付けるためのストラップが装備されていますし、またショベルやプローブなど専用のコンパートメントが区切られている場合も少なくありません。

まぁ、それはそれで良いのですが・・・、設計者が過剰な機能や複雑なストラップの取り回しなど、盛り沢山の工夫を盛り込むと、むしろ複雑で使い勝手の悪いパックになってしまう事も無い訳ではありません。

私の使っているオスプレイの“KODE 38”というBC用バックパックも、高機能である反面、そんな過剰装備のパックの一つのようです。

“KODE 38”は雨蓋付きでパネルオープンという変わった造りでアバランチギア用のコンパートメントが独立していたり、またストラップの取り回しも複雑で、初めて使う女性などはどこを開けたら必要な物を取り出せるか?、どのバックルを留めたら良いか?・・・、など考え込むほどです。

Kode38

(オスプレイの“KODE 38”)


まぁ、一つ一つ指摘しても仕方が無いのですが、中でも一番気になるのがボード取り付け用のストラップが左右計4カ所の支点で取り付けられており、ボード取り付けの際、真ん中のバックルを留めてから、両サイドの2か所でテープを引いて締め付けなくてはならない事です。
些細な事ですが、これではボード着脱の度に少々イライラしますので、思い切って改良することにしました。

Bpr_1
(中央のバックルを留めてから両側のロック付きバックルを締めなければならない)


改造の概要については画像を見ていただくという事で詳細は省略しますが、要は独立したボード着脱用のバックルを新設し、サイドコンプレッションとは系統を独立させるというものです。
これでしたら、初めに左右のサイドコンプレッションを調整しておけば、1か所のバックルで簡単に固定と締め付けができてとても便利です。

改造は手縫いでも可能ですし、家庭用のミシンでも30番程度の糸でバータック縫いができる物なら問題無いでしょう。

Bpr_2 Bpr_3
(㊧改造後のストラップの取り回し、㊨完成後の外見)

Bpr_5
(私は8番の糸を使用したが、30番程度の糸でも可)



なお、新設するバックルは通常のタイプではなく、雄・雌両側に折り返しアジャスト機能を持つ両引きのタイプを選んだほうがベターだと思います。

K38
(㊤片引きのバックル、㊦両引きのバックルの例)

せっかくメーカーの設計者が知恵を絞って創り上げたザックを改造するのは失礼のような気もしますが、やっぱり道具は使い易くてナンボ!ですからね。

また、山道具全般に言えることですが、気になる所があったら遠慮なく自分が納得ができるよう手を加えて使う、というのも登山の楽しみ方の一つだと思いますよ。

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2015年11月10日 (火)

BC用ポールのグリップヘッドを少し弄る

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


ずいぶん以前からの事なので、ご存知の方には「何を今更・・・」と笑われるかも知れませんが・・・、ブラックダイヤモンドのBC用ポールは目立たない部分に実用面で有効な工夫が見られますよね。

例えば、リングの一部を切り欠いてそこに上向きのギザギザを付けているのは、そこに引っ掛けてディアミール等のツアー用ビンディングのヒールリフターを上下下げするためです。
しかし、残念ながらこの位置ではスノーシューのヒールリフターの操作には使えません。

Pole_4
(BDのノーマルリングには一部上側にもギザギザがある)

同じ目的で、少なくても数年以上前からBDのスキーポールのグリップヘッドには小さな引っ掛かりが設けられています。

Pole_3
(以前は控えめだったが㊧、最近は引っ掛かりが大きくなる傾向が・・・?㊨)

グリップに引っ掛りがあると便利なのは、スノーシューのヒールリフターの上げ下しの時です。
最近この引っ掛かりが大きくなったのは、スノーシューの使用を考慮してという事なのでしょうが、事実この形状のグリップは、構造上、リング部での操作ができないスノーシューのヒールリフターを頻繁に使用する場合に大活躍してくれます。

Pole_1_2
(大昔は無かったが、㊧ ちょっと前には小さな溝が㊥、そして 最近では顕著な溝が㊨)


特に重い荷物を持った時など、屈まずに立ったままで作業が行えますから、大幅に体力を節約できそうです。
最近のスノーシューではヒールリフターが指を掛けやすい形状に改良されているとはいえ、頻繁に屈まなくて済むと大助かりです。

また、簡単にヒールリフターを起こせるようにタブやループを後付していた方も多いと思いますが、このポールがあればそれも必要無くなります。


下の画像をご覧いただけば使用方法はお判りになるとと思いますが、上の画像にあるように当初は控えめだったこの部分が、最近はより顕著なフック状の形状になってとても使い易くなりました。

Exp3_6 Exp3_8
(㊧グリップヘッドにあるフック状部分 ㊨このように便利に使える)



“ウィペット”などのセルフアレストポールを使用する時はピック部でスノーシューやビンディングのヒールリフターを上げ下げできて便利なのですが、通常のポールを使用する場合でも、グリップにフック状の引っ掛かりのあるポールを使えば同様な操作が簡単に行えて便利ですよね。
さすがBD!と言いたくなるような、小さいながらもユーザーの立場に立った実用的な改良だと思います。
山道具のみならず、使用者の声が着実に製品にフィードバックされている、と実感できるメーカーの製品は使っていて気持ちがいいですよね。


ただし、BD社のラインナップでは基本的にこの工夫は“スキーポール”が主な用途とされるモデルが中心のようで、トレッキング用のポールには設定されていない場合も多いようです。

下の画像、左はトレッキングポール“ウィメンズ・トレイル”、右はスキーポールの“エクスペディション 3”のグリップエンドです。
何れもBD製ですが、後者の方が明確なフック形状になっているのがお判りだと思います。
“エクスペディション 3”程度の顕著なフック形状なら、“ウイペット”のピックと同じようにTLTビンディングのトーピースにあるロックレバーを起こすのにも使えそうですね。

Pole_6
(“ウィメンズ・トレイル”㊧、“エクスペディション 3”㊨のグリップヘッド)


また、他社製のポールでは“G3”社等の一部を除き、あまりこのようなフック形状になっている製品は少ないようです。
したがって、スノーシュー・トレッキングやBCボードのハイクアップ用に市販品で対応するなら、BD社製でスキーポール用として設定されたモデルか、G3社の“ヴィア”シリーズ 、あるいは本来の目的とは違うかもしれませんが LINEのバイクグリップタイプのポール 等を選んだ方が良いという事になるでしょう。

・・・とは言え、これだけの理由でポールを新しく買い換えるのも馬鹿馬鹿しいですよね。
そこで、試しにこのようなフック形状でないポールのグリップに、BDのグリップを参考にした凹みを加工してみました。(画像↓)

Pg2  Pg1
(加工はリューターや丸ヤスリ、軟らかい材質なら彫刻刀でもOK)

この改造グリップをスノーシューのヒールリフターで試してみましたが、たったこれだけの加工で操作がずいぶん容易になりました。
実際の雪山の中ではこの操作感の差は、より以上に大きく影響すると思います。

また、要は引っ掛かかればよいだけですので、この例のような溝の加工ではなく、小さな突起をビス留めしても良いかも知れません。

工作は簡単ですが、これで現在使用中のスキー or トレッキング・ポールがBCやスノーシューイング仕様に変身しますので興味のある方は是非お試しください。

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