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2016年5月 5日 (木)

スプリットボードにスリングホール?

便利度 :★★★★☆
工作度 :★★★☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆

Shole_10_2
(スプリットボードのテールに穴をあけました)

山ボードの時、ボードのノーズかテールに細いロープが通せる程度の貫通穴があるとボードをトーイングしたり、いざという時に橇にして曳っ張ることもできます。

山スキー用の板では在って当たり前のようなこのスリングホールですが、ボードの場合は専用シール取り付け用を兼ねた穴がある“PANORAMIC/PSLIT”等のK2のスプリット・ボード以外、BC用の板でもこのスリングホールのある板を最近はあまり見なくなりました。

大昔ですが、K2のBC用の“ELDORADO”という板のテールには、誇らしげにスリングホールがあけられていたのを懐かしく思い出す方も多いのではないでしょうか?

そこで今回はブログネタも兼ね“FISH/Split”にスリングホールを加工することにしました。

まず、任意の位置にホールソーを使って穴を開けます。
スプリット・ボードの場合は、チップクリップの可動範囲を考えて位置を決めてください。
高価なボードにドリルを立てるのは勇気が要りますが、思い切りが肝心です。

Shole_1_2
(チップクリップと干渉しない位置に!)

今回はスプリット用の小さめの穴ということでφ12㎜のホールソーを使いましたが、これは内径10㎜/外径12㎜のアルミパイプをスリーブとして使用するためで、通常の板ならもっと大な穴でも良いでしょう。

また、多くの山スキー板がそうしているように、穴をあけたままで断面にエポキシ系の接着剤を塗っておくだけでも良いのですが、山道具道楽的にはそれだけでは面白くないので、今回はアルミのスリーブを取り付けて強度を上げることにしました。

12㎜のアルミパイプをボードの厚みを考慮した長さ(板の長さ +2~2.5㎜)にカットします。
ここは旋盤を使って突っ切るのが簡単ですし、また精度も出ます。(画像↓)
また、パイプ断面には内外とも面取りを十分に行っておきましょう。

Shole_3_3


次に切ったパイプをミリサイズのフレアリングツールに咥え、コーンで一方の切断面にフレアー加工を行います。
フレアツールとは冷媒や油圧系配管に使われる継手の45度テーパーに合わせ、パイプの端面を拡張するツールです。
空調の冷媒用などはインチサイズが主流なので知人や取引業者から借用するのも難しいかも知れませんので、新調する場合は廉いミリサイズを探すと良いでしょう。

アルミパイプに加工硬化が見られる場合は、バーナーで赤くならない程度に焼鈍しをしてから加工すると良いでしょう。

Shole_4_2 Shole_6_2
(ミリサイズのパイプフレアーで加工)

また、“鍔出しツール”を使ったり、フレアーさせる部分の長さを大きくしてプラハンマーなどで苛めて完全にフランジ形状にしたほうが強度は出るのでしょうが、今回は外見が上品?になるよう、“K2/ELDORADO”のようにフレアー部をボードの両面からあまり突き出さない仕上げにしています。

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(㊧小さなフレアー、㊨フランジ状に加工)

このためボードの穴の両面を90度のカウンターシンクで大き目に面取りをし、パイプのフレアー部の納まり代を作っておきましょう。

そしてエポキシを塗ったボードの穴にこのパイプを挿入し、自作の90度三角錐の押し型をセットしたハンドプレスで反対側をフレアーさせます。
(画像↓)

Shole_8

これで板の表裏がリベット留めのようにシッカリ固定されました。
後は仕上げとして、必要に応じてヤスリや小型ハンマー等で形を整えれば完成です。
開けっ放しの穴でなく、このようにスリーブを入れておくと、橇として引っ張った時の強度も増しますし、また板の先端の剥離を防ぐ効果も発揮するはずです。(画像↓)

Shole_9

今回はスプリットボードでの例を紹介しましたが、通常のボードでもテール(又はノーズ)部にスリングホールを設けておくと、イザという場合だけでなく長い緩斜面を登る時など、腰に付けた細いロープでトーイングするとラクチンです。

さて、今回敢えてスプリット・ボードにこの加工を行ったのには、もう一つ別の目的があったのです。

それは、このスリングホールをスプリット・ボードには欠かせないクライミングスキンのテールフィックス用にも使いたかったからですが・・・、それについてはまた後日紹介したいと思います。

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