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2017年6月14日 (水)

軽いボードブーツ用アイゼンが欲しい! ①

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★★☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★★★☆☆

※当然の事ですが・・・、命にかかわる山道具の改造は100%自己責任にて実施してください。また、改造や修理を個人で行うとメーカーの保障は一切受けられない事も御承知おきください。


BCスノーボードでアイゼンの出番は少ないとはいえ、特にスノーシューを持参しない残雪期のツアーの時など、もしアイゼンを携行していたらこんな怖い思いをせずに済んだのに・・・、というシチュエーションにも時々出会いますよね。

そこで・・・、ボリュームのあるボードブーツに合うアイゼンといえばまず思いつくのが“グリベル G10/ワイド”でしょう。
私のは旧モデルなので少々改造して使っていますが(画像↓)、大きなボードブーツでも無理なく装着できます。
なお、新しいモデルはトーストラップが改良されましたので大きなブーツにも無改造でフィットします。

Bdnbb_11
(ストラップが適正な位置に乗るように小改造)
 
その他、“BD/コンタクト・ストラップ”を使っている方も多いようですね。
しかし、私もこのステンレス製のアイゼンを持っていますが・・・、ボードブーツでも履けることは履けるのですが、爪先部分の幅が狭く、“グリベル・G10/ワイド”のように安定した装着状態にはなりません。

特に“DEELUXE/Spark” のようなボリュームの大きなブーツの場合、爪先のストラップの掛かりが浅く、アイゼンバンドの締め付けが緩いとインサイドのポイントで岩角に乗った時など回転して外れてしまいそうです。

Bdnbb_9
(コンタクトはボードブーツには爪先幅がやや狭い)

そんな理由で“グリベル・G10/ワイド”が山ボードの定番となっているのでしょうが、このアイゼンの問題点は、お守り代わりにザックに入れるには些か重いという事です。

そこで軽い山ボード用のアイゼンが欲しくなり色々と物色してみたところ・・・、これは!というものはなかなか見つかりません。

“グリベル・エアーテックライト/ワイド(ニュークラシック)”というアルミ合金製のアイゼンがボードブーツにも合うようなのですが、山ボードのお守り代わりに使うには12Pは少々仰々しく、デザインも私的にあまり好みではなかったのです。

BDには上述の“コンタクト・ストラップ”と全く同じ形でアルミ合金製の“ネーベ”という製品があり、軽さとデザイン的には理想なのですが・・・、当然“コンタクト・ストラップ”と同じ爪先幅ですから大きなボードブーツにはジャストフィットとはいきません。

そこでこの軽量な“ネーベ”の爪先部分をワイドタイプに改造することにしました。

改造の概要はアイゼンの内側に付いている樹脂製のストラップを外側に移動させることで爪先幅を12㎜広げようというものです。
これは、グリベル・アイゼンのスタンダードとワイドの構造差が、ストラップが内側にあるか外側にあるかという違いであるのと同じ事です。

手順は、まずストラップと本体を固定している中空リベットの丸頭側に切断砥石で回り止めの線状の溝を入れマイナスネジの頭のような形にして、そこをマイナスドライバー代わりの鉄板を咥えたバイスに押し付けながらボール盤とφ5㎜のドリルで反対側のカシメ部分を皮一枚のギリギリまで削ってしまいます。

良く切れる新品のドリルならそのまま削っても上手くいく場合もあるでしょうが、リベットがドリルと共回りしないよう面倒でも頭の溝加工はしておいた方が良いでしょう。
あるいは、未確認ですがリベットの頭の先端をヤスリなどで削って凹凸を作り、下に敷いた硬質ゴム板等に押し当ててフリクションが生じるようにし、共回りを防ぐという手段も考えられます。
次に削ったほうの穴にオートポンチを当ててショックでリベットを弾き出して外します。

次にφ5㎜×12㎜の中空リベットを使い、裏表を逆にした樹脂製のストラップを本体の外側にカシメて留めればOKという訳です。

Bdnea_1
φ5㎜×12㎜の中空リベット)

といっても・・・、言葉では簡単ですが、実はそう簡単に作業は進みませんでした。

まず、φ5㎜×12㎜のステンレス製中空リベットは1,000本ロットでしか購入できず、小口で入手できるステンレスの中空リベットはφ5㎜×10㎜の物しかありませんでした。
カシメ代の標準が直径の60%必要であることを考えると、10㎜長だと素人加工ではカシメられないと思われます。

検索して何とか鉄にニッケルメッキのφ5㎜×12㎜を入手できたのですが・・・、打ち棒は入手困難なので自作する必要があります。

中空リベットは工業的にはプレスとメカニカルダイスでカシメますので、手打ちのφ5㎜用工具など一般に市販されていないのです。

ハッキリ言って、素人加工でも上手く中空部をカールさせる先端構造の打ち棒を作るのはそう簡単ではありませんでした。
私は試行錯誤の末、旋盤と自作バイトでステンレス丸棒の先端を粗削りし、続いて回転させた丸棒に丸いダイヤモンド砥石を付けたリューターを当てて仕上げ、何とか自作の打ち棒を作る事ができました。(画像↓)

しかし、所詮素人の手造り工具による加工ですから、末端は中途半端にしかカールしませんでしたので、最終的には丸頭リベットの打ち棒でカシメ部分の形を整える必要がありましたが・・・、最終的には何とか上手く仕上がりました。

Bdnea_3
(打ち棒はステンレスシャフトの先端を画像のように加工する)

ストラップを外側に付け替えた後の状態は画像(↓)の通りですが、外見でもかなりワイドになった事がお判りだと思います。

Bdnea_6  Bdnea_5
(いずれの画像も、㊧改造前 ㊨改造後 → 爪先幅が12㎜ワイドになった)


Bdnea_7  Bdnea_8
(上から見た ㊧改造前 ㊨改造後、フロントポイントの突き出しも適正に)
※撮影角度の関係で爪の出方が誇張されちゃってるます!
画像のとおり、フロントポイントもあまり突き出さず、ストラップもしっかり爪先を包み込む位置に収まりました。
色々と苦労はありましたが・・・、これで安心して使用できる理想のボードブーツ用アイゼンが完成したわけです。
今シーズンの出番はありませんでしたが、来シーズンが楽しみです。


Bdnea_10  Bdnea_9
(横から見た ㊧改造前 ㊨改造後 → ストラップも安定した位置に)



しかし、改造が成功したとはいえ私的には中空リベットがステンレスでなく錆び易い鉄製というのも納得いきませんし、特に今回の手法はご紹介しても誰でもできる種類の改造ではないという大きな問題もあります。

そこで、次の段階として、普通に入手できる素材を使って“ネーベ”を山ボード用に改造する方法を考えて再改造を実施してみましたので、近日中に記事にて御紹介してみたいと思います。

(以下続く・・・)
 
 

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コメント

叶山で以前も連絡しました菅原です。メール欄が見いだせなかったのでコメント欄で失礼いたします。管理人様は叶後の写真はお持ちでしょうか。お持ちでしたら是非拝見したいのですが。

投稿: 菅原敦夫 | 2017年7月 5日 (水) 20時04分

菅原さんご無沙汰でした!!
「叶後」の件ですが、私の撮った写真は50年も前なのですでに散逸してしまいました。
検索した画像データーがある筈なのですが今チョット探しただけでは見つかりませんでした。
探せば必ずどこかにある筈なので、見つかり次第ご覧いただきたいと思います。
ではよろしく!

投稿: 理事長 | 2017年7月 5日 (水) 22時14分

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