カテゴリー「ストーブ・クッカー」の記事

2017年5月13日 (土)

“MSR/ウインド・バーナー”は“JB”を越えたか???

便利度 :★★★☆☆
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★☆☆☆
危険度 :☆☆☆☆☆

Msrwb_2
(MSRの“ウインド・バーナー”)

最近では山で使う“高速湯沸かし器?”も種類が増え、数社から販売されています。

現在、この手のストーブの代名詞ともなっているジェットボイルから数アイテム、MSRからも“リアクター”とこの“ウインドバーナー”に加えとそれぞれに専用ポットが何種類か発売されており、山道具道楽の私はたいして使わないにもかかわらず馬鹿みたいにその殆どを所有しているのです。

今回ご紹介するMSR の“ウインドバーナー”という1リットル・ポット付きのバーナーは、ガス険の関係で“リアクター”同様、日本での正規販売はされていなかったのですが、面白そうだったので海外通販で購入してみました。
(ついでに、あまり使わなそうな1.8リットルポットまで合わせてポチってしまいました ↓)

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まぁ、この製品自体はすでに2年ほど前から発売されていて、当初は“ウインドボイラー”という名前だったはずなのですが・・・、何かマイナーチェンジでもあったのでしょうか??

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(“リアクター”より一回り小さい)

そんな訳で早速使ってみましたが・・・。
宣伝の通り、たしかに風の強い時は“ジエット・ボイル”より沸騰にかかる時間は実感できるほど早いです。

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(競争相手はたぶんJBだろう・・・?)

しかし、残念なのは、この製品にはイグナイターが組み込まれていな事、そしてこのような輻射式のバーナーには同じMSR社の“ピエゾ・イグナイターも”使えないという事でしょう。
必ずマッチかライターを一緒に持つ必要があります。

条件によっては組み込み式のイグナイターでは点火に手間取る事もありますが、有れば有ったでとても便利であることは“ジエット・ボイル”で実証済みです。

この会社は、どうも機器にイグナイターを付けるのが好きで無いようで、MSRの名が知られるきっかけとなった初代“XGK”の最初の一時期フリント式の着火装置が付いていたくらいで、その後は別体型の“ピエゾ・イグナイター”を発売したものの、イグナイター一体型のストーブはあまり見かけませんよね。

そんな訳で、イグナイターを持たない、この“ウインドバーナー”の場合は一旦消火してからお湯を沸かし直ししようと再着火する場合、一度ポットを取り外して着火し、再びポットを取り付けなければならないのです。
しかも、バーナー部はポットのノッチに固定されているので片手でバーナー部を押えもう片方の手でポットを少し回さなければならなりません。

ジェットボイルだったらポットを取り外す事無く、イグナイターをカチッと押すだけで再着火できるのですから、この点で比較すると使い勝手は頗るよくありません。
また、ポットを取り付けた状態では風に強いとはいえ、ポットを外して着火した直後は炎が安定せず風に極めて弱いため、強風下での着火に手間取ることもしばしばです。(バーナーのメッシュが赤くなれば少々の風にもビクともしない!)

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(社外品はあるようだが、純正のポットサポートは発売されていない)

加えて、ジェツト・ボイルのように純正のポット・サポート(五徳)が無いので、普通の鍋を使用できないという事も、汎用性という観点からは大きなマイナス・ポイントでしょう。

そんな訳で、海外ではかなり高い評価を受けているとはいえ、私としては強くお薦めする山道具という訳ではありませんが・・・、まぁ、風に強いのは確実なので、取り敢えずジェット・ボイルの代わりに暫く使ってみて、何かあったらまた記事にしてみたいと思います。

いっその事、ダメモトで改造しちゃおうかなぁ~。(笑)

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2013年12月28日 (土)

G-Works “GAS SAVER + ”は、どこが変わった?

便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆





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(前モデルの “GAS SAVER ”)


過去に何度も登山用ガスカートリッジのガス詰め替えについての記事を書きましたが、多分この種の詰め替え器具としては、ほぼ完成形と思われる “GAS SAVER + ”という器具が販売されています。

過去の記事でレポートとすると予告しながらうっかり失念し、半年も経ってからの報告になってしまいました事をお許しください。


さて、この製品は以前もご紹介した韓国のG-Works 社から発売された “GAS SAVER  ”という前モデルからのバージョンアップ版です。

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(㊧ GAS Saver、 ㊨GAS SAVER +)

両者とも外見はあまり変わっていませんが、側面の押しボタンの有無で新旧製品の見分けがつきます。

ではこの新製品、どこが進化したのかと言うと、2次側つまり下になるカートリッジの内圧を下げるマニュアルのリリーフバルブが設けられたという事です。
先ほど述べた側面の押しボタンはモメンタリーにこの減圧弁を作動させるためのものなのです。

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(精巧な仕上げのリリーフバルブ)

国内の実勢価格では“GAS SAVER + ”が3,000円弱、“GAS SAVER + ”が4,000円強ですから、この減圧弁が有るか無いかで前モデルの1.5倍、1,500円程度(韓国内でも32,000-20,000=8,000ウォン≒1,100円の差)も価格差がある訳ですが、今回はこの価格差に見合った性能の向上が在るのかを検証してみましょう。

製品を見てみると、単にリリーフバルブを取り付けただけでなく、アウトレット側のプッシュピンがパイプ状になっていたり今回、の改良に際しかなりの設計変更があり、この価格差もやむ無しといった感があります。

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(新製品は細かい点でかなり改良されている)

さて、まずこの減圧弁の効能について解説しておきましょう。
ガスの詰め替え作業とは、ガスカートリッジ上下に詰め替え器具で連結し、倒立した上のカートリッジから下のカートリッジにガスを移動させることです。

しかし、重力だけではガス缶同士のガスの移動は起こりませんので、上下のカートリッジの内圧差、つまり上側のカートリッジの内圧を下側より高くして、上側の液化したガスを気化したガスの圧力で、内圧の低い下側のカートリッジに注入するということです。

そんな訳で、上下のカートリッジに圧力差を付けガスを移動させるためには、下のカートリッジを冷やすか、上のカートリッジを温めるかして相対的に下側のカートリッジの内圧を下げる必要があるわけです。

私は普通下側(充填される側)のカートリッジを冷凍庫で10分以上キンキンに冷やしてから作業すのですが、特に下側のカートリッジが殆ど空っぽか液化したガス残量が少ない場合、上側の温度の高いガスが大量に流入するわけですから、途中で内圧差が減少しガスの移動が緩慢になってしまうと言う現象が起こってしまうのです。

そこで、この“GAS SAVER + ”の減圧弁は詰め替え前に下側のカートリッジに残った気化ガスの圧力を事前に逃がして充填効率を高めようという意図で設けられたもののようです。

使用に際して、“GAS SAVER + ”は“GAS SAVER ”と異なり上下の区別がありますから、ここだけ間違えなければ操作は旧来の詰め替え器具と変わりありません。
また、器具の上下は直感的には判断できず、慣れないうちは側面のロゴを見て判断する事になりますが。なぜもう少し判りやすい上下の表示をしなかったのか理解できません。

作業は従来品と同じく、上側に常温か温めたカートリッジを装着し、減圧弁のある下側には冷凍庫で冷やしたカートリッジを連結させ、後はメインバルブを開いてガスを移動させるだけです。

実際に使ってみた結果では、残量の多いカートリッジに少し注ぎ足し充填する程度の場合には、下側のカートリッジが十分冷やされているならこの減圧弁の有り難さをあまり実感できないかもしれません。

残量の少ないカートリッジに充填する場合には、メインバルブを開ける前に減圧弁のボタンを押して余分な圧力を逃がし、また流入した液化ガスで下側のカートリッジが温まって内圧差が少なくなり、ガス移動が緩慢になったと感じたら、一旦メインバルブを閉じ、その状態でまた減圧弁で余分な圧力を逃がしてから作業を再開すればよいのですが、この場合でも上下のカートリッジの間に温度差が無いとスムーズなガスの移動はできません。



価格差と効果の見極めは人それぞれの感覚でしょうが、私としては多少の出費増でも取り敢えず高機能なモノを、とお考えの方は“GAS SAVER + ”を、無駄な出費を抑え実用性重視でモノを購入したい、と考える方は従来型の“GAS SAVER ”を購入すれば良いんじゃないかと思います。

まぁ、私的には工作が可能なら、安価な“GAS SAVER ”を買って“GAS SAVER/押忍 ”に改造するのが一番だと思いますが・・・。




※ガスの詰め替えは火気の無い場所で行い、オーバーチャージにならぬよう1グラム単位で計測できるデジタルスケールを必ず併用して、自己責任下で行ってください。

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2013年12月16日 (月)

P-153 のウインドシールドを改良②

便利度 :★★★★☆
工作度 :★★★☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆


【“P-153 のウインドシールドを改良 ①”からの続きです】


今回も前回に引き続き、プリムスの“P-153”用ウインドシールド製作の第二弾です。

戸外でバーナーを使用する時、風をいかに遮るかで湯が沸く時間にも燃料消費量にも大きな差が出ますので、正規にオプショ設定の無いバーナーをご使用の場合は是非自作してみてください。

前回の記事で改良したウインドシールドは、数年前作ったピンで固定するものでした。
この方法はゴトクが不用意に動かないよう固定されるという副次効果もあって良かったのですが、反面、分離するピンが必要で、紛失の恐れもありました。

そこで今回は、スノピのギガパワー・マイクロマックス用のウインドシールドを作った方法と同じ、ゴトクに切り欠きを作り、そこにウインドシールドを固定する方法を採用してみました。

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(今回作った新しいP-153用ウインドシールド)

今回は試作という事で、ウインドシールドの素材は、使用して凹んでしまったチタンクッカーの底の部分を使用しました。

クッカーの底を2センチ強の深さにカットし、上縁から4ミリくらいのところで折り返して板金加工で形を整えます。
縁の部分は切りっ放しだと手を切りそうですし変形しやすいので、折り返して二重にして補強しましょう。

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(クッカーの底部分を切り取り、画像のように加工する)

次にバーナーのゴトク部分に溝状の切り欠きを作ります。
ヤスリで切り込む位置に当たりを付け、金工鋸で切り込むか、リューターに切断砥石を付けて数ミリの溝を切ります。

私の場合、以前作ったウインドシールド用のピン穴がありますので切り欠きの位置をやや上にせざるを得ませんでした。
この位置だと荷重に対する強度が気掛かりでしたが、テストした限りでは2リッター程度のクッカーなら全く問題は無さそうです。
しかし、できるならもう少し下、ピン穴のある位置くらいが良いかも知れません。


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(ゴトク部分にウインドシールドが嵌る切り欠きを加工する)

続いて、溝の底の対角長を測り、それに合わせて金工用のサークルカッターの刃を調節し、まず0.5ミリ厚のステンレス板をテストピースにして、にボール盤でテスト用の穴を開けてゴトクに取り付けてみましょう。
そこでピッタリならOKですが、穴が大き過ぎたり小さ過ぎたりするようならサークルカッターの半径を調節してテストピースにリトライします。
なお、僅かに穴が小さ過ぎるような場合はゴトクの切欠きを少し深く削る方が簡単でしょう。

大きさが決まったらウインドシールドの中央にテストピースと同じ大きさの穴を開ければ完成です。
取り付けは、畳んだゴトクを展開しながらウインドシールドを切欠きに嵌めていくだけと超簡単です。
今回の試作では吹きこぼれが中心のバーナーに流れないように上面をややコンベックスにし、また五徳が動かないようにウインドシールドに4か所の凹みを設けてみましたが、後者は特に必要無いかも知れません。


失敗の許されない現物合わせの加工ですから、面倒でも必ずテストピースに穴を開けて寸法を確認しながら慎重に作業を進めてください。


まぁ、試作ということで、元々変形していたクッカーを素材として板金加工した作品なので、見栄えは悪いですが実用性は十分です。
いずれ、バーゲンで激安のチタンクッカーなどがあればそれを素材にもう少し美しい完成版を作ってみたいと思います。








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2013年12月 7日 (土)

P-153 のウインドシールドを改良 ①

便利度 :★★★★☆
工作度 :★★★☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆



私の現在のメインバーナーは“Snow Peak/ギガパワー・マイクロマックス”に自作のウインドシールドを組み合わせたものです。

しかし、先日久々に道具箱を片付けていたら“プリムス/P-153”を見つけました。
数年前の発売とはいえ“プリムス/P-153”は現在も軽量ハイパワーバーナーの定番商品ですが、私のP-153は限定品のチタン仕様を衝動買いしてしまったもので、勿体なくてあまり使用せず仕舞い込んでいたのです。

これも使ってあげないと可哀想だ・・・、と思いましたが、以前これ用に作ったウインドシールドが大袈裟でイマイチだったので、使用に際し少々改良し、さらに新たに別の取り付け方法のウインドシールドも作ってみる事にしました。

そんな訳で、始めに以前作ったウインドシールド(画像↓)を、使い易くなるように改良加工することにしました

153ws3 153ws2 153ws1
(以前製作したP-153用ウインドシールド・今回はこれを改造した)

この作品はチタンのウインドシールドをピンで固定する方式でしたが、少々深すぎるので適当な深さにカットし板金加工で上縁を折り返しました。
これで大きな鍋でも干渉せずに使用できるようになります。

153ws_1 153ws_2
(㊧高さを低くカットして、㊨縁を折り返す)

また、ピンで固定する方式なのでゴトク部も同時に固定され、不用意にゴトクが回転してしまう心配もありません。

153ws_3 153ws_4
(㊧ピンでゴトクごと固定、㊨改良完成!)


板金は下手糞ですし適当に加工したので、縁が多少凸凹になりましたが実用性には問題無いので勘弁してください。
上縁を真っ直ぐにしたければ専用の当て金を作って丁寧に加工すると良いでしょう。

さて、今回のピン式のウインドシールドの改良のついでに、新しい方法でP-153用のウインドシールドを試作してみましたので、次回はこれをご紹介したいと思います。
(・・・と言っても以前紹介した“Snow Peak/ギガパワー・マイクロマックス”と同じ方法 なので目新しさは無いかもしれませんが・笑 /画像↓)

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(ギガパワー・マイクロマックス/UL におけるウインドシールドの固定)




(以下、続く・・・)



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2013年10月25日 (金)

“GAS SAVER/押忍!”に改造! ②

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★★☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆
(手作業で行えば“工作度 :★★☆☆☆” です)


【 「“GAS SAVER/押忍!”に改造! ①」からの続きです】


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(最終的にこんな形になります)

完成したかに見えた“GAS SAVER/押忍!”だったのですが・・・、実際にテストしてみたところ、下のカートリッジに押し付ける時にチョット曲がったりグラついたりした時、ガスが一瞬「プシュッ」と漏れてしまうのです。

これはネジを締め付けた時に、器具の安定と締め付け過ぎを防ぐためGAS SAVERのボディーの縁がカートリッジ上部に接触するようになっているのですが、この部分がテコの支点ようになってカートリッジが傾いた時にOリングが座面から離れガスが漏れてしまうからです。

“つめかえ君”では可動式のフランジがこの役割をしていますから、邪魔なら取り外してしまえば良いのですが、この“GAS SAVER”の場合はボディーがワンピースのためそうもいきません。
そこで、カートリッジに当たるボディーの一部を削ってしまうことにしました。

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(“つめかえ君”のフランジは簡単に着脱・調節ができる)

二度手間で面倒なのですが、再度4ツ爪チャックに咥え直しての切削です。
このような異形断面の断続切削はワークに強い力が加わりますので今度はスプリングピンを抜きバルブステムを取り外し、ボディー全体をシッカリ固定しての作業になりました。


せっかく手間をかけてセッティングしたついでなので画像にあるように大きく切削してしまいましたが、本当は1.5㎜ほど切り込めば十分だと思います。

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(㊧加工前、→㊥㊨のようにカートリッジに接触する分を切削)

最後に・・・、これは特に必須ではありませんが、下側のOリングを低温でも柔軟なシリコン製に交換しておけば完璧でしょう。
(この用途では、常時液化ガスに接しているわけでないので低温下での柔軟性を優先しましたが、ガスバーナーでの通常使用にはNBR製のOリングが適しています)

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(㊧NBR製、㊨シリコンゴム製のOリング)



さて、作業後に思ったのは・・・、ネジ山を削り落すには何も自作バイトまで作らなくても、ワークがアルミですから低速回転で四角い精密ヤスリを手持ちでネジ山に押し付けても、問題無く作業が出来そうだという事です。

また、時間は掛かりますが、旋盤を使わずボディーを手持ちして回転させながら精密ヤスリ、あるいは鋼材で細い角柱状のキサゲを作ってネジ山を削っていっても同様な加工が出来そうです。

まぁ、ぶっちゃけた話・・・、ヤトイを作り、旋盤のチャックに咥えて、センター出しをして・・・、といった手間を考えれば、初めから手加工でネジ山を削り落としたほうが手っ取り早いと言う事です!。

また、ボディー下部とカートリッジの干渉を回避するための加工も、私はブログに掲載する関係で体裁にこだわり画像のように旋盤で綺麗に切削ましたが、実用性で考えればボディーの下部の角をグラインダーやヤスリで斜めに大きく面取りをする形に削っただけでもカートリッジとの接触は無くなりますのでそれでも十分でしょう。


とにかく、ガスの詰め替え作業がとても楽になりますから、“GAS SAVER”ユーザーにはかなりお薦めしたい改造です。




【余談ですが・・・】

ウェブ上には、もっと簡単なパイプと細径のゴムチューブなどで自作した簡単な「押し付け式の詰め替え器具」の実例が公開されています。

まぁ、自己責任で使う道具なのでそれはそれで結構な事なのですが・・・、ウェブからの情報を参考にこのような簡易型の詰め替え器具を自作するに当たっては、以下に述べる観点から十分な注意が必要だと私は考えます。

その理由は、市販の詰め替え器具の場合、座面からのプッシュピンの高さをOリングの潰れ代を考慮して適正に設定しているので、カートリッジ側のバルブを過度に押し開くことが無いのに対し、簡易型の詰め替え器具では場合によってはカートリッジ側のバルブを過度に押し下げて不具合を生じさせる危険性が排除できないと考えるからです。

幸いウェブ上で紹介されている幾つかの簡易詰め替え器具を拝見した限りでは特に問題は無さそうですが、これらを参考に自作に挑戦される方は下記の点に格段の配慮をお願いしたいと思います。

カートリッジ側のバルブは、適合するバーナーヘッドを使用するなら相当な回数の着脱(開閉)に耐えるように作られていますが、規格外の器具で想定されるストロークの範囲を超えて強い力でバルブを押し開いた場合、バルブ自体が損傷したり耐用回数が大きく減少してしまう事も十分考えられます。

そんな訳で、簡易型の詰め替え器具製作に当たっては、カートリッジ側のバルブに挿入される細径パイプの長さを十分に検討し、絶対に長すぎる事の無いよう注意する必要です。

そもそも、この手の簡易器具を含めガスの詰め替え器具全般は、ただでさえ法的にはグレーゾーンという理由で使用が黙認されているに過ぎません。
何らかの事故が起これば、それを口実にさらなる規制の強化がなされたり、販売禁止という暴挙にお墨付きを与える事にもなりかねないのです。

つきましては、こんなに便利で省エネにも貢献する(?)道具を、これ以上後ろめたい気持ちで使わねばならぬような息苦しい世の中にしないためにも、詰め替え器具全般の自作に当たっては、特に慎重な配慮を重ねてお願いしたいと思います。

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2013年10月17日 (木)

“GAS SAVER/押忍!”に改造 ! ①

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★★☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆



私は中途半端に残ったガスカートリッジの残量を一つにまとめたり、JETBOILで使った110型カートリッジに500型カートリッジからガスを補充するのに現在は “つめかえ君・押忍/Speed” をメインに使っています。

ブログネタ用に“GAS SAVER”や“GAS SAVER +”(画像↓)なんかも入手しましたが、結局“つめかえ君/押忍/Speed”が一番便利だからです。

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しかし、“つめかえ君”よりも安価で、ガスの移動も早く、小型で内部残留ガスも少なく、バルブのON/OFF操作も素早くできる、(ネジ山の強度以外は)良い事尽くめの“GAS SAVER”を、“つめかえ君/押忍”のように、下のカートリッジに押し付けてバルブを開くだけで、素早くガスの移動ができるようになれば、理想の詰め替え器具になるはずです。

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(韓国製の“GAS SAVER”)

では、私はなぜ今までこの“GAS SAVER”を“押忍タイプ”に改造しなかったのでしょうか?。
それは・・・、この改造には手間も暇もかかる事が予想され、単純に面倒臭かったからです。


“つめかえ君”のカートリッジ取り付けネジ部は長ナット状の6角形で、しかも簡単に分解できますから、旋盤の三ツ爪チャックに簡単に咥えられますし、センターも自動的に合わせられます。(画像↓)

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“つめかえ君/押忍”のカートリッジ取付け部

それに対し“GAS SAVER”のボディーは四角柱状ですから、旋盤のチャックを4ツ爪インディペンデントチャックに交換せねばなりませんし、ワークのセンター合わせにもかなりの手間が掛かります。

そして、一番厄介なのがカートリッジ取付け部の中央にあるプッシュピンの存在です。
“つめかえ君”のプッシュピンは分解時に取り外せますので、小さい中繰りバイトなら入るスペースが十分あり、内側のネジ山を簡単に削り落とす事ができました。

一方“GAS SAVER”のプッシュピンはボディーに嵌合されていて取り外しができず、それが邪魔になって小さな中繰りバイトすらワークの中に入らないのです。

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(普通のバイトでは中央のピンとネジ山の間に入らない)

しかし、これしきの事で諦めたのでは山道具道楽の名が廃る・・・、という訳で、ブログネタ用にまたショウモナイ改造をしてみることにしました。


そんな訳で、取り敢えず工程を説明しておきます。

①まず“GAS SAVER”のボディーを旋盤のチャックに咥えるための簡単なヤトイを作ります。
本体のバルブステムはスプリングピンで留められているので、分解も可能ですが、今回は分解せずにバルブステムを逃げる溝を作ったヤトイを介してボディーを4ツ爪チャックに固定します。(Oリングとワイヤーノブを取り外し、切り子が入らないようにガスの穴を塞いでおきます)

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②次に面倒なセンター合わせをします。
4つの爪を交互に少しづつ締めたり緩めたりを繰り返し、最後にダイヤルゲージを見ながら微調節します。(画像↓)

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③次もまた面倒です。
極細の中繰りバイトを作らなければならないのです。

私は先が折れて廃棄するタップをグラインダーで粗整形し、ダイヤモンドラッパーで刃先を整えました。(画像↓)
1回だけ使用できれば構わないのでかなりテキトウに作りましたが、それでも十分使用に耐えました。

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(丸シャンクにはV溝のある敷板が必要)

④この折れタップで作った丸シャンクの自作バイトを、V溝のある敷板で刃高と刃角を合わせながら刃物台に取り付け、ネジ山を削り落とします。
バイトが細いので折らないよう少しづつ削り、時々110型カートリッジのネジ部をゲージにしてギリギリ挿入できるまで内径を拡げます。

以上、加工対象が小さいので模型用旋盤でも十分加工が可能でした。

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(㊧自作のバイトで、㊨ネジ山を削り落とす)

これで目出度く完成です・・・、と言いたいところだったのですが・・・。

しかし・・・、実際にテストしてみたところ、“GAS SAVER”を下のカートリッジに押し付けてガスを移動中、チョット傾いたりグラついた時、ガスが一瞬「プシュッ」と漏れるのです。

これは“GAS SAVER”下部のガスカートリッジに接する部分の形状に問題があるからなのです。
それに気付かず作業完了だと思ったのですから、私もずいぶんと焼が回ったものです。

そんな訳で・・・、この状態でも使えない事はないのですが、より使い易い道具にするために少々追加改造を行う事にしました。


【以下続く・・・】

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2013年9月 3日 (火)

“つめかえ君・押忍!” 改め “押忍!/Speed”

便利度 :★★★★★
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★★☆☆☆


※ガスの詰め替えは火気の無い場所で行い、オーバーチャージにならぬよう1グラム単位で計測できるデジタルスケールを必ず併用して、自己責任で行ってください。


過去何度も記事にしていますが、中途半端な残量のガスカートリッジのガスを移し替えておくと、余計な荷物を担がずに済みますし、また省エネ?にもなります。

そんな訳で、我が国では法律的に問題が有るようですがカートリッジ間でガスを移し替えるための器具は自作することも可能ですし、意外な事に堂々と市販されていたりします。(画像↓)

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(古い画像を流用しました!)

その代表が国産のアルバ“つめかえ君”と、韓国G-Works社製の“GAS SAVER”でしょう。
両者とも基本性能は変わりませんが、コストパフォーマンスで比較すれば国内でも3,000円以内(韓国なら千数百円!)で購入できる後者が圧倒的に優位に立っています。

Tsumekae_10 Gworks_gs_3
(㊧ つめかえ君/N-N タイプ、㊨ GAS SAVER)

また、細かい事ですが“Gassaver”の方が“つめかえ君”よりもガスの移動速度が早く、バルブも少ない回転量で全開になるので作業がスムーズに行えるようです。

さて・・・、私は、“つめかえ君”を改造し“つめかえ君・押忍!”と言うフザケタ命名をして使用していますが、これがまた自画自賛したくなるほど便利なのです。

オリジナル状態だとガスを移動させている途中でガスカートリッジの重量をチェックするため下側のカートリッジを回してネジを外さなければなりませんが、度重なるとかなり面倒ですし、オーバーチャージになってガスを捨てなければならないという無駄も起こりがちです。

また、上下のカートリッジの温度差が大きいほど詰め替えはスムーズなので、普通は下側のカートリッジを冷凍庫で冷やして作業するのですが、チェックのため何度もネジを外していたのでは、せっかく冷えたカートリッジが温まってガスの移動速度も低下してしまいます。

しかし、私の改造した“つめかえ君・押忍!”なら、上側のカートリッジにこの“つめかえ君・押忍!”を取り付けて、下側のカートリッジに押し付けてバルブを開くだけでガスの移動が始まり、チエックのためにカートリッジを取り外す時も、バルブを閉めて“つめかえ君・押忍!”の付いた上側のカートリッジを持ち上げるだけです。
この時プシュッとガスが漏れますが、ネジを回して取り外す時より漏れる量はかえって少ないくらいです。

そこで今回は“つめかえ君・押忍!”をさらに改良し、ガスの移動速度を早くする改造をおこないました。

加工したのは2種類3ヶ所です。

まずはカートリッジ取り付け部のプッシュピンの加工です。
“つめかえ君”では、カートリッジ取り付け部のプッシュピンでカートリッジ側のバルブを押して開く点では他ストーブや詰め替え器具と同じですが、この製品ではピン自体がパイプ状となってその内部をガスが通るようになっているのです。

また、このパイプ状プッシュピン末端にはガスがパイプ内部に流れ込むための細いスリ割り溝がありますが、ここがオリフィスとなってガスの流量が制限されてしまうようです。

そこで、プッシュピン中央の穴をΦ1.2㎜に広げ、溝も深いV字型に拡張し、末端もカートリッジ側のガスケットを傷付けないように丸みを帯びた形状にしました。
この加工を両側のカートリッジ取付け部2カ所に行いますが、分解してプッシュピン単体で加工すると作業が容易になります。
また、組立の時にはネジ部に配管接手用シールテープを巻いて気密を保ってください。

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(ガスの流路が大きくなるよう中央のプッシュピンを加工、㊧→㊨)

続いてバルブを少ない回転で全開にするため、バルブステムの先端の細い突起部分を短くカットしました。
この部分はガス流量(火力)の微調節が必要な調理用ストーブでは必要な部分ですが、全開か全閉かで良いこの用途には必要が無いので、半分以下の長さにしてしまいましょう。

とにかくガスの詰め替作業はスピードが大事です、上下のガスカートリッジの温度差が縮まらないうちに作業を終了できるよう、素早くバルブの開閉ができるようにした訳です。

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(バルブステム先端の突起を短く加工した)

以前改造したものをあらためて記事にしたので、加工前の画像が無く説明不足かもしれませんが、要はガスの流路を太くし、バルブを少ない回転で全開になるように改造したという事です。
結果としては、詰め替え作業がスピードアップしてより快適になりましたので、まずまずのお薦め改造と言ったところでしょう。

・・・で、とりあえず“つめかえ君・押忍!/Speed”とでも命名してしておきましょうか。(笑)


さて・・・、これからこの種の詰め替え器具を購入するなら、コストパフォーマンスの高いG-Works社製の“GAS SAVER”か、チョット高価ですが気化ガス排出弁が付いてよりスムーズにガスの移動ができる?新製品の“GAS SAVER +(プラス)”(後日レポート予定!)でしょうから、もう元祖“つめかえ君”の出る幕は無いかも知れません。

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(“GAS SAVER +”)

とは言え、既に大枚5,500円も払って“つめかえ君/N-N タイプ”を買ってしまった方も、悔しがってばかりでは能がありません。
お持ちの“つめかえ君”にこの改造を行って、『見栄えも性能も良いのに安価な後発製品』に一矢報いてはいかがでしょうか。
詰め替え作業がより快適にできるようになりますよ。



※通常のアウトドア用カートリッジ(通称OD缶)に、家庭用の安価なカセットコンロ用ガス(通称CB缶)を詰め替えてガス代を節約しようとお考えの方も多いと思いますが・・・、これだと夏のキャンプ場では問題無いとしても、登山では高所や低温時、また気化熱でカートリッジが冷えた時、ガスの燃焼効率が低下しますので、私は登山用としてはお薦めしません。

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2013年5月25日 (土)

“JET-BOIL/SOL”のバルブをさらに改良する

便利度 :★★★★☆
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆


Jbnob_9
(今回はこれを作りました)


以前にも話題にしましたが、“JET-BOIL/Flash”や“JET-BOIL/SOL”のコントロールバルブのワイヤー製ノブは、カートリッジを取り外した状態でしか折りたためないため、バーナーとカートリッジを組み立てたままコンパニオンカップに収納できない設計になっています。

まぁ、原則としてはカートリッジを取り外して収納するのが正しいのでしょうが、JETBOILは名前の通り「何時でも何処でも短時間で湯が沸かせるか」が命ですから、使うたびに一々カートリッジを着脱しなければならないのではJETの名が廃るというものです。

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(㊧使用時、 ㊨収納のため折り畳んだ状態)


自宅で保管する時は別にしても、短い山行中くらいはJETBOILをすぐ使える状態で持ち運びたいですよね。
(SOLの場合、組み立てた状態ではコンパニオンカップの蓋は完全に閉まりませんので、もう5㎜カップが深ければ・・・という恨みはありますが)

そこで私は以前記事にしたようにワイヤー製のバルブノブを改造してカートリッジとバーナーと一体化した状態で収納できるようにしました。

しかし、オリジナルのワイヤー製ノブを短く改造しただけでは反転した時の変形も大きく、耐久性も心配だと考え、その後ショートタイプのノブをワイヤーで自作することにしました。

素材は“ステンレス・バネ線”を使用し、直径はオリジナルと近似寸法のΦ1.5㎜にしました。(画像↓)
通常のステンレス丸棒は弾力性に欠け変形しやすいので、今回の用途にはこのバネ用の素材を使う必要があります。
焼なましてから整形しその後再焼き入れをすれば加工の自由度は大きくなりますが、線材とはいえステンレス鋼のT6処理は素人には難しいので、そのままの状態で曲げ加工したほうが良いでしょう。

Jbnob_3

構造はオリジナルの一重のベイル状ではなく、折り畳んだ時に応力が分散しやすい二重のスプリング構造にしました。

Jbnob_7
(㊧オリジナル、㊥改造品、㊨今回自作したもの)

弾性の強い“ステンレス・バネ材”を任意の形に曲げ加工するのは、想像以上に難しいものです。
二重のスプリング状に加工する部分は、加工後の戻りを考慮した直径の丸棒で専用の治具を作り、旋盤のチャックに咥え手回しで巻いて行くと良いでしょう。
体裁を気にしなければ適当な丸棒に手で巻いて作っても構いません。

次にバーナー下部への収まりを考えながら寸法を決め、プライヤーやペンチなどで整形します。

Jbnob_1  Jbnob_2 Jbnob_4
(㊧自作治具で、→ ㊥このように巻いて、→ ㊨ペンチで仕上げる)

後はこれをバーナーに取り付ければ完成ですが、微調整も必要となるので詳細は先にリンクした記事の後段をご参照ください。(画像↓)

Jbnob_8

また、ノブの取り外しはできなくなりますが、取り付け後に末端を直角に曲げておくとより堅牢な構造にすることもできます。(画像↓)
なお、この場合ワイヤーの末端のみ“焼なまし”しておくと取り付け後に末端を曲げるのが楽になります。

Jbva
(こちらは“JETBOIL-SUMO”用のやや長いバルブノブ)


目立たない小さな改造ですが、JETBOILを組み立てたまま収納できるようにしておくと、吹雪の中、安全な場所を見つけてなんとかツェルトにもぐり込み、一刻も早く温かい飲み物を口にしたいといったシビアな状況だけではなく、頻繁にティータイムを楽しむようなのんびりハイキングにも結構便利に使えるはずですよ!

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2013年4月15日 (月)

“JETBOIL-SOL”(旧タイプ)のハンドルを補強

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆
(該当モデルを改造した場合の評価です)



“JETBOIL-SOL”が最近(といっても去年ですが・・・)になってマイナーチェンジされ、ハンドルが安心して使えるものに変更されました。
昨シーズン発売の“SUMO”と同じテープとベルクロでコジーの上下を締め付けられるように改良されたのです。

Jbsumo_10
(改良されたハンドル)

これは喜ばしいニュースなのですが・・・、しかし、私の1個目の“JETBOIL-SOL ”はもちろん、2個目に買ったSOLも残念ながらモデルチェンジ直前の使い物にならないハンドルのものだったのです。
途中で変えるくらいなら最初っからこうしておいてくれれば良かったのに・・・、もう少し待ってから買えばよかったと後悔しきりですね。


そもそも、初代以来、“JETBOIL”のコンパニオンカップには固定されたハンドルは無く、保温用のコジーに縫い付けたテープなどをハンドルにしていますが、どうしても湯を入れたカップをこのハンドルで持ち上げると不安定になってしまいますから、私は初代以来この部分を補強して使用していました。

Jbs_3
(熱湯を扱う器具としては欠陥と呼んでも良い状態!)

そんな訳で、私の“JETBOIL-SOL ”もまた改造開始です!

今回は普通の黒いベルクロデはなく、Ti 用コジーの色に合わせてグレーのものを探していたら“RIP-TIE/ラップストラップ”という両面ベルクロを見つけこれを使うことにしました。
グレーを含む数種類の色が選べ、今回使用した3/8 inやもっと細い1/4in などサイズのバリェーションも豊富です。

改造といっても、コジーのハイパロン製のハンドルの付け根にRIP-TIEの末端を縫い付けカップを一周させるだけですから簡単です。
コジーの色に合ったグレーの“RIP-TI/ラップストラップ”は違和感も無く、見栄えも悪くありません。

Jbsti_4_2  Jbsti_1
(㊧RIP-TIEをハンドルの付け根に縫い付け ㊨一周して固定)

私同様旧タイプを既に買ってしまい、悔しい思いをしている方は是非お試しください。

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2013年1月28日 (月)

“つめかえ君・押忍!”をスープアップ?

便利度 :★★★★★
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★☆☆☆
危険度 :★★☆☆☆
(改造と使用については自己責任でお願いします!)


“つめかえ君”関連の記事は過去にもいくつか書きましたし、最終的に分離型の詰め替え器具を作ったところで最終回となる予定でしたが・・・。

分離型の詰め替え器具も悪くは無いのですが・・・、実際に使ってみると結局“つめかえ君・押忍!”が操作も単純明快で便利だ!という結論に達したので、今回は“つめかえ君・押忍!”の改良を行ってみました。

まぁ、改良と言ってもカートリッジ側のOリングの材質を変更するだけです。

以前の記事で通常のNBRを素材にしたOリングは、液化ガスの気化熱で冷やされると硬化して密着性が悪くなり、ガス漏れを起こしやすくなると指摘しましたが、今回は低温に強いシリコン製のOリングに変更してみることにしました。

Tkk_1
(㊧NBR製、㊨シリコンゴム製の運動用Oリング)

NBRと異なり通常のシリコンゴムは耐燃料油性が極めて低く、ガソリンなどに接すると膨潤して脆くなってしまうのですが、同じ炭化水素であっても登山用のガスストーブに使われるイソブタンなどの液化石油ガスに対しては、連続して触れない限り大きな問題は起きないようです。
つまり、“つめかえ君”のように時々使う程度でしたら、耐燃料油性の面でそれほど心配する必要は無いと言う事ですから、今回は低温でも硬化しにくいというシリコンの特性を優先することにしました。
また、NBRより耐オゾン性が高いシリコンは長期使用でもひび割れなどは起き難いというメリットもあります。

で・・・、さっそくP-8のシリコン製Oリングに交換です。
シリコンゴム製のO リングはバーミリオンカラーでなかなかカッコイイですね。
また、“つめかえ君”の、出口側のネジ山を削ってしまった方に付いていたフランジは無い方がかえって作業が楽なので、3本のイモネジを緩めて外してあります。

Tkk_2  Tkk_3
(㊧ピックで古いOリングを除去し、㊨シリコン製Oリングを装着)

そんな訳で・・・、早速実験してみました!

結果は、劇的に良くなったという程のものではありませんが、Oリングの低温硬化によるガス漏れは心持ち少なくなったような気がします。


この“つめかえ君・押忍!/改”、普通に使った分のガスの補充や、中途半端に残ったガスカートリッジの一本化(?)に使うのでしたら、重量を量るために一々カートリッジを捩じって外す必要がないので、かなり能率的に作業ができますよ。

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より以前の記事一覧