カテゴリー「その他・一般」の記事

2009年10月22日 (木)

山で使うナイフは?

便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆
(下に紹介した現在使用中の小型ナイフについての評価です)


昔から山登りに刃物は必携とされていました。
最近は死語となっているかもしれませんが、以前はやや大振りのフォールディング・ナイフを『登山ナイフ』などと呼んでいたことを御記憶の方も多いと思います。

確かに、沢旅や藪山、あるいはサバイバル登山(ナンチャッテも含む?)などで、いざという時に役に立つのはナガサや剣先鉈を含む大型のナイフ類であることは間違いないかも知れません。

しかし、私も以前はナガサを自慢げにザックのサイドに取り付けて沢を歩いたこともありますが、実際には岩魚をさばく時に「使いにくい包丁」として活躍したくらいで、本来の出番はあまり無く、今では物置の何処かで錆にまみれているはずです。
また、テント場の整地で笹などの刈り払いを行うときも、ナガサや鉈より“ゴム太郎”というノコギリのほうが意外にも大きな威力を発揮しますし、流木の薪作りも良く切れるノコギリはナガサの何倍?もの能率で薪を作ってくれます。

そんなわけで、私は此処十年程は山にはノコギリ以外の大型刃物は持参せず、調理と岩魚をさばく為の中型のフォールディング・ナイフ程度しか携帯していませんでした。
さらに、ULの流れもあってか最近は沢でも、さらに小型の刃物しか持っていかなくなりましたし、通常の登山の場合にはスイス・アーミーナイフの鋏とピンセットと爪楊枝の付いた、一番小型のナイフ(画像↓)だけで済ましてしまうことも多いのです。

Vic  Vic_1


さて、そんな小型ナイフの中でも私がお気に入りなのが“BUCK/HARTSOOK NeckKnife(S30V) ”と“Karshaw/NationalGeographic JEEVA”です。
前者は刃渡り4.8cm 重さ15gとかなり小さく、頼りなげですが、S30V 製のブレードは切れ味も鋭く、また刃持ちもよく、小さくても尺岩魚位までなら難無く捌くことも可能です。
(画像↓、の樹脂製のシースが古いモデルで固定が甘いため、不用意に抜けないように細引きで固定するようにしてあるが、現在のシースは改良されている)

Imgp3937  Hs

後者は樹脂のカラビナ状のハンドルがあるためナイフとしては使いにくいのですが、ザックやギアラックに掛けて置けるため、沢登りやクライミングの最中に咄嗟に使用する事も可能ですし、テントの中でループに吊るしておいたりできますのでとても便利です。
製作しているのは“貝印㈱”なので、刃もパッケージ出しの状態で産毛が剃れるほどしっかりしています。
またこのナイフも32gと軽くほとんど負担になりません。

Kar_1  Kar
(Karshaw/NationalGeographic JEEVA)


さらに小型のモデル(画像↓㊨)もあります。このナイフもブレードのロック機構こそありませんが、アルミ製のカラビナ部分の造りも良く十分実用的です。
なお、上記4種については刃渡り6cm以下なので、目的さえあれば(原則として)合法的に携帯が可能です。
(なお、同じメーカーの、さらに大型カラビナツールはドライバーが付いていたりして便利かもしれませんが、重さが200グラム以上あり山用としてはちょっと中途半端な感じがします)

Kar_3

また、クライミングや沢で、緊急時(?!)にロープを切断する時や、急遽ラペリング用の捨て縄を作るときなどもナイフは必須ですが、こんな目的に限定するなら、セレーション・ブレード(波刃)のナイフが絶対的に有利です。(画像↓)
また、波刃だと調理には不向きと思われがちですが(まぁ、実際に不向きなのですが・・・)岩魚の刺身くらいでしたら、私でもそれ程見栄え悪くなく造ることもできましたので、思ったより普通に使えます。

Buck  Buck_1
(このような大きな穴のあるナイフだとカラビナで吊るしておける)

また、普通の直刃のナイフでも普通に研いで鋭く刃付けをした後、ハンドルの付け根から3~4センチ位の部分を♯400以下の荒目のダイアモンドファイル等(画像↓)で、カッティングエッジの角度に添って軽くタッチアップして荒らしておくと、ロープの切断が頗る容易になりますので、ロープを使う登山に直刃のナイフを携帯する方は是非試してみてください。
(昔の武士がいざ出陣という時に、普段は剃刀のように研いである日本刀を、庭石に一撫してから門を出た・・・、というのと同じ原理ですね)

Imgp3932




(余談ですが・・・) -戯論・ナイフ考- 


実は、私・・・、現在は卒業してますが、秋葉原の事件以来、さらに日陰者扱いされるようになった、ナイフ・マニアだった時期がありました。

そういえば、あの事件以来ダガータイプのナイフは所持自体が非合法になりましたよね。
私としては、ダガーナイフに肩入れするつもりはありませんし、私自身もこんなナイフを持ち歩きたいとも思いません。
しかし、型の如何を問わず、必要な?道具を自由に持ち歩けないばかりでなく、所持すら禁止している国なんて、逆説的かもしれませんが、私はある意味でとても不健全な気もします。

実際に街中で腰に大型ナイフを帯びている人が居たら・・・、私だって、それは確かに異常だと思います。
「おい、おい!、お前はクロコダイル・ダンディーのマイケルか?」って感じですよね。

しかし、所持すら禁止っていうのは大きなお世話って感じるんです。
私の目から見れば、ナイフの収集は児童ポルノの収集よりもよっぽど健全(笑)ですし、違法薬物と同列に所持自体が禁止ってのは如何なものでしょうか?
「ダガーナイフは主として刺突を目的とした形状であるから、一般的に考えて、所持する合理的な理由は見出せない」というのが優等生的説明なんでしょうが、“それ”を美しいと感じて傍においておきたいという合理的理由のあるマイノリティーの存在は、統計上無視され、有意数とは考えられていないのです。
美術館には「人殺しの為」に作られ(しかもその目的で実際に使われた!)た日本刀が芸術作品として陳列されていますが、あれだって総ての人が美しいと感じる訳ではありませんよね。
だったら、まずはそんな危険な物から所持を禁止し、スクラップにしてしまえば良いんじゃあないでしょうかね。
拳銃や自動小銃えならいざ知らず、「たかがナイフ」・・・、たかがナイフなんですから。

まあ、刃渡り6センチ以下なら持ち歩いても良いそうですが、万が一職務質問された時にポケットから出て来ようものなら、どんな小さなナイフでも警察署まで連行される口実となってしまうのですから困ったものです。
70年安保闘争時代には、文房具のオルファ・カッターですら、持ち歩く時に新品の刃でも6センチ以下に折っておかないと、公安の職質で別件逮捕される(・・と、友人が言ってました、笑)ことも現実にあったのですから・・・。

むしろ、ダガーナイフ以上に危ない刃物だって身の回りには一杯ありますよ。
ほとんどの包丁は所持してはいけない刃渡り15センチ以上の刃物なんじゃないでしょうか。
私なんか、ダガーよりむしろ刺身包丁やアイスピックのほうにより恐怖感を覚えます。

しかも、大多数の健全な(?)ナイフマニアは大事なナイフを血で汚そうなんて思っていないはずです。
もし必要に迫られても(?)大事なコレクションには手を触れず、別の刃物を使うってのが本当のナイフ愛好者なんだと思いますよ。(多分?笑)

だいたい、あの秋葉原の事件にしたって、初めに群集に突っ込んで人の命を奪ったのはトラックじゃなかったでしたっけ?。
そして、我が国で、1年間に病気以外が原因で死ぬ人の直接の死因を分析したら、トラックが原因となる事件事故の方が、ナイフが原因となるものより何千倍も多いんじゃあないでしょうか?
だったら、まずトラックを所持禁止にしたほうが良いんじゃあないのか・・・と、真剣に考える私は、論理的なのか、それとも馬鹿なのか、どっちでなんしょうかね?

なんか、この国は都合の悪い事が起こると、象徴として、皆に分かり易い悪者をでっち上げて、それを槍玉に挙げて、(それも、多くの場合マイノリティーか反撃できない弱者を・・・) 皆でボコボコに叩いておいて、それで事足れり、と安心してしまい、本質的な原因はほったらかしにしてしまう、という悪い風習が幅を利かせている・・・。何かそんな風通しの悪さを感じちゃいますね。(“バイク乗り”なんか、いつも十把一絡げにこういう扱いをされてきました・・・し、ましてやナイフ愛好者なんてホビーの範疇ではモロにマイノリティーですから、ジャンケンする前から“鬼”にされちゃうんでしょうね)

私も、モラルやエチカなどという言葉を恥ずかしげもなく口にできる歳にはなりましたが、それでもなお、モラル・マジョリティーを自称する胡散臭い連中にはどうしてもシンパシーを感じられません。

(例によって論旨不明瞭につき・・・、閑話休題)

そんな訳で、我が家には数え切れない?ほどの刃物があります。
そればかりか、約25年ほど前にナイフメーキングに凝った時期がありまして、工作好きが高じて、最終的にはスプリングロックのフォールディング・ナイフの製作まで手を伸ばした経歴の持ち主なのです。(道徳的多数派から見れば、モロに変態かな?)

Kniv_8
(自作したナイフ達)

男子は総じて刃物に興味を持ちがちですし、工作好きの私としては当然の成り行きだったのでしょう。
当時は金も無く、高価なナイフ用のベルトサンダーも買えずコツコツと手造りをしていたのを懐かしく思い出します。
また、シース(鞘)作りのおかげで、レザーワークも上手になりました。

そんな訳で、ナイフの記事を書いたのを機会に、自宅に残っている作品を、久々に押入れの奥から引っ張り出してみましたので、ついでに幾つか御披露したいと思います。

まだ工作技術も未熟でしたし、さすがに四半世紀前の作品なのでミラーフィニッシュも曇り、ニッケルシルバーのヒルトも緑青が浮き、手縫いのシースもカビや経年変化でくたびれていました。
一応掃除はしましたがなかなか元通り綺麗にはなりませんでしたので、事情を斟酌してご覧ください。

Kn Kn_2 Kn_3 Kn_4

Kn_5 Kn_7 Kn_8 Kn_9

また、当時は、サバイバルナイフが流行だったためか、使いもしないのに、この種のナイフやファイティングナイフなど、ずいぶん物騒で非実用的なものを沢山作りました。
今考えれば赤面モノですね。

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2009年9月30日 (水)

“ピンチクリアー”を自作しよう

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


以前の記事で、スキーブーツを自分でシェル出しする方法をご紹介しましたが、その後非公開コメントでこの作業に使用する自作の“ピンチクリアー”についての問い合わせが現在まで数件ありましたので、改めてこの道具の詳細について紹介してみたいと思います。

Pc1

ピンチクリアーという道具は、本来スキーブーツのシェル出し以前に、皮製重登山靴の当たり出し用に古くから使用されていた道具です。
ペンチを巨大化したような形状、または懐の深いクランプのような形で、もともと受注生産的なツールですから価格も数万円~十数万円以上と非常に高価格な工具で、素人が趣味で持つことなど想定されていません。

私の足は比較的スマート(?)な足型なのですが、足指第1指・第5指の関節や舟状骨が出ており、また私はルーズな靴よりタイトなフィットのほうが好みなので、硬めの皮製登山靴を選んだ場合は往々にして履き慣らすまで痛い思いをしなければなりませ。
そこで、足に当たる場合には登山靴を購入したお店であらかじめピンチクリアーを使って当たりを解消してから履き慣らすことにしていました。

そこで、もちろんスキーブーツのシェル出しという目的が第一でしたが、このような事情もあり、自作のピンチクリアーを作ろうと思い立ったわけです。

また、最近の私の例では重登山靴だけでなく、トレッキングシューズにもこのピンチクリアーが顕著な効果をあげました。

画像は、以前、某登山用品店で」激安バーゲンだったのを思わず購入してしまった国産ブランドのトレッキングシューズです。
5.10 のステルスソールを使うなど、まずまずの造りの靴でしたが、実際に歩いてみると靴の構造と私の足の相性の問題で、シューレースを通すテープの部分の縫い目が指の関節と重なって、屈曲させるとそこが部分的に当たって違和感を覚えました。
そのため実戦投入せず、物置に仕舞い込まれていましたが、今回ピンチクリアーのテストのために久々に登板してもらうこととなりました。

Pcboots

まず、球の部分をヒートガンで暖め、当たり出しをする部分に軽く霧を吹いてからハンドルを締め込んでいけば作業完了で、後はそのまま1日ほど放置しておくだけです。
アッパーが軟らかい素材なので極端に変形したようには見えませんが、試してみたら気になった部分もウソのようにまったく足に当たらず快適に履けるようになりました。

Pcboots2

★さて、この自作ピンチクリアーの作り方ですが、文章では判りにくいので各パーツの画像を掲載し少々の説明を加えたいと思います。
なお、実際に製作したのは数年以上前のことです。

まず、ベースとなる深型Cクランプですが、これはホームセンターで購入しました。
ノーブランドでメーカーも不明ですが、75mm S-75D と刻印がありましたので開口が75mmで深型という意味なのでしょう。
深型のCクランプは全てのホームセンター・DIY店に在る訳ではないようですが2~3店探せば購入できるはずです。

Pc2

半球の部分は真鍮のΦ30mm丸棒からR15mm位に削り出し、タップを立てて2本のビスでCクランプの顎の部分に固定してあります。
下の右側の画像に一緒に映っているのはピンポイント用のRの小さな交換用半球です。関節部などの当たり出しにはなるべくピンポイントで出した方が効果的だと考えましたが、大きい半球で大体間に合いますので、こちらはあまり使用しません
真鍮でなくアルミでも良いと思いますが、この部分はシェル出しも含めて、作業時に温めて作業を行ったほうが効果的なので金属で作ることをお勧めします。

Pcball   Pcball2
(画像㊨の中央左にあるのはRの小さい交換パーツ)

最後にサークル状のパーツですが、ハッキリ言ってこれを作るのがこの工作のネックになる部分だと思います。
私は、2000系の快削アルミの厚板を四角く切断して、4ツ爪チャックに咥えて旋盤で挽きましたが、私の模型用旋盤では限界の大きさで、かなり苦労しました。

私の場合は画像のような構造となりましたが、このパーツは円形の穴があればどんな形状でも用が足りますので、この形にこだわらず、鉄工所で鉄筋を円く曲げて溶接をしてもらったり、場合によってはFRPやプラスチックまたは木製でも製作が可能だと思います。

Pcring   Pcring2
(アルミブロックから削り出したパーツをビスで結合した)

また、この円形部品は工作機械の送りハンドルなどのパーツを流用する事も考えられますし、ピンチクリアー全体をエンジン修理用のバルブスプリングコンプレッサーを改造して製作することもできるかもしれません。

Pcring3

また、このピンチクリアーは簡易型ですから、本物のように楕円形の押し型などのオプションパーツはありませんしスキーブーツの種類によっては作業範囲も少々限定されるかもしれません。
当然“ウン十万円~”もする、プロショップ用のシェル出し専用システムに比べればオモチャみたいな代物である事は否めないと思います。

しかし、私は実際の作業をする上では、ほとんどの場合アマチュアレベルとしては、十分満足できる加工ができることを確認しています。
制作費も2千円程度だったと思いますので、一回作っておけばスキーブーツに限らず、長い間家族や仲間内で重宝しますから、興味のある方は思い切って自作することをお勧めします。

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2009年6月 5日 (金)

ロープバッグを作ろう

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


Rb1

私は現在、岩攀りのロングルートや難しい沢には行きませんが、それでもロープを必要とされる場面にもしばしば遭遇します。
(・・・と、言っても現在の私は、骨折の後遺症で今後暫くロープを使う機会は無さそうです・・・涙!)

そこで、ロープの携行法ですが・・・、ロープをループにして肩から斜め掛けにする方法は沢登りやピッチ間の移動などで多用しますが、いざ繰り出す時に絡まったりキンクしたりイライラします。
また、振り分け型にロープを纏めるのもキンクは少ないもののやはり絡んでしまうこともしばしばですし携行も厄介ですし。

そこで、ロープが絡まずに繰り出せるようなロープバッグを作ってみました。
ロープの保護の面からは紫外線を通さない生地が良いのでしょうが、今回は沢登りでの水抜けを考え、素材は丈夫なメッシュ地を使い縦長の円柱状の形に作ってみました。
(扱いやすさでは開口部が大きく浅型のトートバックのような形が良いのかもしれませんが、今回はこのような形状にして見ました)

Rb6  Rb2


構造は画像を見れば一目瞭然だと思います。

今回使ったメッシュ地は、縦と横で伸び率がかなり異なりましたが、バッグがロープの重みで“洋梨型”に変形してしまうのを避けるため、横方向に伸びない方向で生地の裁断を行いました。
また、乱暴に扱われるので8番の糸でガッチリ縫い上げ、手やカラビナで提げられる様に取っ手を付け、開口部は巾着状に絞れるようにしてあります。

今回は、10ミリ程度のシングル50メートルなら余裕を持って、8.5ミリ×50メートルのWロープだったら2本がギリギリ納まるような大容量の物を作ってみました。

またよく知られたアイデアかも知れませんが、内側には赤と青2色ナイロンテープのループを対角位置に縫い付けてあるのがこの製品の特徴です。(画像↓)

Rb3

使用に際しては、まずロープを収納する時に末端に8ノットを作りカラビナで赤いループに留めます。
そしてあとは無造作に端からロープをバックの中に落とし込んでいけば完了ですが、最後の部分にはやはり8ノットを作ってカラビナで青いループに留めて置きます。

Rb4

そしてロープを使用する段になった場合は青いループ側の末端をトップのハーネスに結び、ビレイヤーは赤いループの末端を結べばよいのです。
沢や簡単なルートでしたら、ロック付カラビナをそのままスワミベルトにクリップしてもOKでしょう。

Rb5

こうして常に『トップは青いループ』の末端、と決めておけば絡むこともキンクすることも無くスムーズにロープを繰り出すことができます。
適当な既製品のトートバックをロープ用に流用する時も、内側に色違いのループを縫い付けておくと便利に使用できると思います。


また、沢登りのラペリング(懸垂下降)では、ロープを投げ落とす時にブッシュなどに絡まって面倒なことになることも少なくありません。
そんなときは支点で折り返したロープの両端から、このロープバッグの中に落とし込み、このバッグをスリングで身体に提げてロープを繰り出しながら下降するとスムーズに行動ができるでしょう。

また、非常用に20~30メートルのロープを携帯する場合もこの形式で小型のロープバッグ(画像↓)を作っておくと、イザというときに迅速かつスムーズにロープの操出が可能ですし、バッグの中に数本のスリングとカラビナを入れておけば緊急時に慌てずに道具を準備できるはずです。

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(使用中の小型ロープバッグ)

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2009年5月 7日 (木)

KAJITAXのヒールレバーを削る!

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


山スキー用のプラスチック製のランドーネブーツやテレマークブーツは、滑降と歩行という相反する動作に対応するため、足首のヒンジの部分に前傾角度を固定したり開放したりする機構が必要となります。
しかし、その構造を収めるため、どうしても踵上部から足首にかけて大きく後ろ側にオーバーハングしているランドーネブーツがほとんどです。(画像↓)

Le1  Le2

一方ワンタッチアイゼンの多くはのヒールレバーは、基本的に登山靴のシンプルな踵のシルエットを前提に作られているものが大半でしたので、ランドーネブーツと相性がイマイチのアイゼンも存在したのです。
最近になって一部の欧米のアイゼンのヒールレバーは、山スキーやテレマークブーツでの使用を考慮してか(?)、ショートタイプにしたり構造を変えたりして、ブーツの足首固定・開放切り替え部分の突起と干渉しない形状のものが多くなってきたのはよい変化だと思います。

Lenp  Len2
(BD/ネーベプロのショートタイプのヒールレバー)

さて、私が他社のアイゼンのレバーを敢えて換装して使ったり、自作の改造スノーシューのパーツとして使っているのが“KAJITAX”製のヒールレバー(画像↓)ですが、この製品は完成度の高さと国産ならではの入手のし易さでは最高のものだと思います。

Leti
(ウクライナ製のチタンアイゼンも貧弱だったレバーをKAJITAXの改造レバーに交換した)

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(MSRスノーシュー/改・ワンタッチ仕様もKAJITAXのレバーを使用)

しかし、このヒールレバーも、登山靴のヒールのラインにはしっくりとフィットするのですが、ランドーネブーツに使用するとなるとブーツの出っ張りとレバーの一部がぶつかって、完全にレバーが倒れた感じがせず、ブーツの種類によっては少々不安に感じる事もありました。

そこで、画像のようにレバーの突起の部分を削り落として、ブーツとの干渉が起き難くしてみたのです。

Lel  Lel2
(ペンで指示した部分の突起を削った)

結果は、まずまず良好で、無加工の時より若干深い角度までレバーを倒すことができ、何かに引っ掛った拍子に外れてしまう危険性も少なくなったと思います。(画像↓)

Less2

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2009年4月22日 (水)

お気に入りアイゼンを小改造

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆

Pzb1
(今回ご紹介する“PETZL・バサック/改”)


私は極端ではないですが軽量化マニアみたいなところがあります。
ですから、アイゼンについても軽量化のため、雪上歩行が主となる山行には“MIZOのチタンアイゼン”か“ウクライナ製のチタンアイゼン”(SALEWAのコピー?スキー兼用靴用)を使用し、昨シーズンはスキーツアー用として更に軽量な“BDのアルミ合金製アイゼン”をただ軽いという理由だけで購入してしまいました。

しかしその一方、私は、岩稜の登高や岩場の通過が予想されるルートでは、多少重くてもなるべく従来型のクロモリ鋼製のアイゼンを使用することにしています
アルミ合金製のアイゼンも、岩場で使用できないことはないのでしょうが、本来アルミアイゼンはヨーロッパで“氷河歩き用”として売られている事からも判るように、ハードに使用した場合は強度的にも折損の可能性も大きいと思われます。
私がかつてKOHLAのアルミアイゼンを使用した実感でも、雪は付着しやすいし、すぐツアッケ(爪)の先がまん丸になりますし、直感的に強度不足だと感じハッキリ言ってあまり良い印象はありません。

シビアな場面でのアイゼンの故障は、事故に直結してしまうほど深刻な状況を招きます。(経験者は語る・・・です!)
最近は「軽ければ良い」的な風潮もありますが、アイゼンのように過酷な負荷が予想される道具については、多少重くても丈夫な道具を選んで破損のリスクを減少させるという慎重さも必要でしょう。

さて、数多いクロモリ鋼製のアイゼンの中で、私が一般の登山者や雪山入門者に一番お勧めしたいと考えているのは、現在私も使用中のPETZL・シャルレの“バサック”というアイゼンです。

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(画像は改造後のものです)

また、同社には基本設計を同じくする、よりスパルタンな“サルケン”というモデルもあります。
私もエキスパートっぽい感じの“サルケン”と、地味な縦走用といった感じの“バサック”とどちらにしようか店頭でずいぶん悩びました。
しかし、見栄を張る歳でもないし、“バサック”のほうが“サルケン”よりフロントポイントとセカンドポイントの距離が僅か数ミリですが離れている様な感じなので、地味ですが“バサック”買うことにしました。

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(本当は、以前のシャルレの“スーパーモンブラン”や“スーパー12”のようにセカンドポイントが真下に向いているのが現在の私の好みなのです・・・

私も昔は、セカンドポイントが前に出ているシモンの“マカルー”をずっと使用していたことがあり、それでも当時岩場でさして苦労した記憶もありませんので、現役バリバリのアルパインクライマーや脚力のある若い方でしたら、氷の急斜面で安定するようにセカンドポイントも前方に突き出しているタイプのアイゼンを選んだ方が応用が利いて良いかと思います。
しかし、体力と気力共にイマイチな現在の私の場合は、こんなタイプのアイゼンだとホールドに立ち上がるのが不安定になってしまうのです。
軟弱かもしれませんが、現在の私の場合、フロントポイントからセカンドポイントまでの距離が長いアイゼンでベッタリとフットホールドに乗らないと怖くて次の足が出せないんですね。(涙)
見栄を張って分不相応な道具を使い、落っこちてロクっても洒落になりませんから・・・。

また、何種類かのフイットシステムの選べる“バサック”の中でも、ブーツの爪先の形状に関わらずフィットさせ易い、フロントが樹脂製のストラップでヒールがレバー式のLLというタイプを選択しました。

実際に使用してみても、見た目も仕上げも工業製品としては最高ランクだと思いますし、調節も細かくできて非常に使いやすいし、最高に良い買い物をしたと思っています。

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(ジョイントの調節も独自の素晴らしい設計!)

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(新・旧のスノープレート↑/改良されて良くなったが、固定用のPZ1のビスは緩みやすい!)

しかし、“バサック”にも問題が無い訳ではありませんでした。
フロントの樹脂製のストラップがグリベルなんかの物より丈夫そうなのは良いですが、とても硬いのです。
履く前に反転させたり収納する時に内側に倒そうとしてもかなり反発力があり扱いにくいですし、このようにただでさえ硬いのに寒冷時にはさらに硬くなって、さらに扱いずらくなってしまうのです。
また、丈夫だと思っていたつま先のリングにはまっている樹脂部分が岩場で擦れて、数回の使用で簡単に磨耗してしまいまいました。(私の登り方が雑だというのも原因だとも思いますが・・・)

Pzf
(取り外した樹脂製のトーストラップ/丈夫だが硬くて扱いにくい)

磨り減ったとはいえまだまだ千切れてしまうようなことはないのでしょうが、何時もの「思い立った弾み!」で思い切って、この樹脂製のパーツを取り外してしまい、昔の所謂“固定バンド”式のものに交換する改造を行うことにしました。

画像でお判りのように、強度の確保を考えナイロンのベルトを三つ折にしてステンレス製のカシメでリングを固定しただけの、よくある簡単な構造です。

Pzb3  Pzb2

まあ、このナイロンテープ製のストラップは消耗品で、オリジナルの樹脂製ストラップよりは耐久性がないかもしれませんが、現場修理も容易ですし、柔軟で脱着や収納も楽になった感じです。

また、オリジナルのベルトに付いているバックルも緩みにくいのは良いのですが、手袋での取り外しには苦労しますし、装着時に締め付ける時も慣れないうちはしっかり締らない形状なのです。
そこで、このベルトも一般的なバックル(画像↓㊧)に交換してみました。

Pzrs
(㊨はオリジナルのバックル/慣れないと扱い難い)

実は、私も怪我をした関係で今シーズンは使用はしていないのですが、まぁ、少しは使いやすくなった感じがします。

【追記】最近山道具屋で新しいバサックを見たら、トーストラップの樹脂が柔らかいものに素材変更され、より扱いやすく改良されていたようです。

(余談ですが・・・)

「軽量化・考」

私もお恥しながら、年甲斐も無くウルトラライト・ブーム(?)の波に毒されているようです。
既に溢れんばかりの山道具に囲まれながら、「新製品・最軽量○○グラム!」などという広告を目にすると、やおら手持ちの道具をスケールに載せ、僅か20グラムほど重いという理由だけでそれまで使っていた道具に対する愛着は喪失し、新製品に対する浮気心がムクムクと起き上がり物欲に火が着いてしまう・・・・という、まったくアホな日常を繰り返している自分に反省しきりです。
普段は他人に「軽いばかりが能じゃない。軽い道具にはそれなりの理由があり、何かを犠牲にして軽くなっているんだ・・・」などと偉そうに講釈している私でもこの体たらくです。

こんな私のような症状にお心当たりの方も多いんではないでしょうか。
しかし、この症状がさらに進行し、ウルトラライト原理主義とでも言うべき信仰の道に入ってしまうとさあ大変!
今回話題にしたアイゼンにしてもそうですが、冬用のブーツにしてもテントにしても、軽さを用具選択の最優先順位にしてはいけないものまで、こんな視野狭窄の状態で選ぶようになってしまうことにもなりかねません。
こんな病状は早く治療しないと、安全登山という観点からも問題が生じないとも限りませんし、第一、極限の登山でもないのに、山での食事(お酒?)まで軽ければよいなんて考えるようになった日にゃ、自分の山登り自体が楽しくなくなっちゃうような気がします。

まあ、新年早々骨折して周囲の顰蹙をかった私が言うのも何なんですが・・・。
“山登り”なんて所詮は周囲に心配や迷惑をかけてしまう遊びなんですから、他人から見たら楽しくなさそうでも、本人が納得して「これが私のポリシーだ」とか「俺流の哲学だ」と言うんならそれはそれで良いんだと私も思います。
しかし・・・、絶対とはいえませんが、山の先人が多くの経験を積み上げる事で出来上がった“山の一般的常識”(?)から大きく外れた装備が原因で事故ったりしたのでは、そんな行為は「ポリシー」ならぬ単なる「自己拘泥」の結果であり、「哲学」どころか「無知」の産物だとの謗りを受けるかもしれませんから。

また軽量山道具オタクを自負する私の目から見ても、ウルトラライトBPに代表される、昨今の我が国の“野遊び”の新しい波の中で育ったハイカー(≒登山者)の一部には、“UL”だとか“軽量化”自体が目的化し、それが無思考で従うべき記号となっているのでは?・・・と思えてならない方もいるように感じます。
多分、雑誌や、真面目にULに向き合ってウェブ上でUL系のサイトやブログを立ち上げている国内外の方のサイトを見てULに関心を持ち、その外見の目新しさのみを見て、カッコイイ・新しいと感じ、なんとなくメーカーや山道具屋さんのカモにされてるって感じの方も多いんじゃあないでしょうか。(特にP社の信者の方に多いような気が・・・笑)

これまた、「本人が良けりゃあ良いんじゃない・・・」なんでしょうが、軽量化という同じ志向を持つ私が常に自分を省みていることは、本来の軽量化とは「手段」であって「目的」では無いと言う大前提を忘れてはいけないという事です。

まず言えることは、軽量化の基本は「何を持たないか」が基本だと思います。これは同時に「それを持つ事によって得られる快適さ(安全性)」を、自分はどこまで捨てられるかという判断力でもあり、そのためには学習や経験、あるいは鍛錬が必須だと思うのです。
例えば「2月のこの山だったら、半身用マットは当然としてスリーシーズンシュラフまで装備を絞っても、耐寒訓練をしとけば大丈夫だ」と自信を持って判断するのも軽量化の技術の一つですし、「この沢は長丁場で難しいから、入山祝の初日の晩以外は禁酒にしよう(笑)」という涙の決断力も同様です。
大昔ですが、冬の黒部の壁を登ったクライマーの『今回は軽量化のために“腕時計”を持参しなかったので正確な時刻は不明・・・』というような記録を読んで感心した記憶がありますが、手段としての軽量化とは、正にこのような事を言うんではないかと思うのです。


しかし、現代の一部のULブームの流れは、「荷を軽くするために、何を持たないか」ではなく、「軽い道具を、どれだけ数多く山に持っていけるか」といった感じや、さらには「どんな手段を使えば未輸入の最新の軽い道具が手に入るか」みたいな、物理的な豊かさを競い合うような展開を見せているかのように感じるのは私だけでしょうか。
『山具道楽者』の私としては、こんな“楽しいこと”を完全否定するつもりはありませんが、これでは二昔も前のバブル景気時の、物量投入大量消費型アメリカン・オートキャンプと、志向性を一にしているような気がします。
これまた、「本人が良けりゃあ良いんじゃない・・・」なんでしょうけど・・・、大量生産大量消費「それ行けドンドン!」の高度経済成長期当時と異なり、今の時代は“省エネ”“オルタナティブ”“エコロジー”“ローインパクト”がカッコイイ時代ですから・・・(笑)。


さて、我が国の“野遊び”と“道具”の関係ですが・・・。
これは、40年近く前でしょうか、従来型の”登山”とは一線を画す形で米国より輸入された、日本の“所謂的アウトドアブーム”が“Whole Earth Catalog”をバイブルとしていたことはその端的な例かもしれません。
しかしこの書物の発刊の精神と、その意図するところを本当に理解していた日本人は殆どいませんでした。いわゆるカタログブームというのでしょうか、当時のアウトドア志向の若者(俺か?)は、アウトドア先進国(?)の米国の道具に憧れ、カタログ本を眺めながら、あるいは麻布の“スポーツトレイン”のショーウインドゥに額を摺り寄せながら、物理的にも金額的にも入手困難な米国の道具に恋焦がれたのです。

人間は道具を使うから人間であって、また遊ぶから人間なんです。ですから“野遊び”とそのための“道具”は、牙も被毛も持たない裸の猿である我々にとっては切り離して考えられないのは当然のことです。
そして、私たちは豊かさや満足感を求める時も、まず良い“道具(モノ)”を沢山所有し消費しすることを望みます。借り物の米国的文化と米国的豊かさを志向してきた我が国にあってはこれも当然過ぎる成り行きです。

その後の経済成長と自分の成長の結果、少しばかり豊かになった私は、気候風土の違いなどお構い無しに、カタログの写真そのまんまに米国の道具を使いだしました。
米国のトレイルでは有効だけど、日本の山岳地帯では邪魔なだけのフレームザックを得意げに担いで、これぞバックパッキングだ、などと言いながら山を歩いていた私は、若かったんでしょうか、それとも馬鹿だったんでしょうか・・・、今考えれば赤面ものです。

また、山以外でも当時のアウトドア教の、教祖様であられた芦○氏や油○氏の生活に「私淑」と言ってよいほどに憧れ、休日にはVANのジャケットをCPOジャケットに着替え、フライロッドを携えて里川に繰り出したりしましたっけ。

しかし、その本場アメリカのバックパッキングだって、その起源は60年代の米国で、反戦や反管理社会や反消費社会といった一連の対抗文化として巻き起こった、所謂カウンターカルチャームーブメントの産物であるわけですが、そんなことも知らず、私なんかはむしろ豊かな米国への憧れみたいに感じて、上っ面だけ猿真似をしていたわけですから能天気の極みもいいところです。
しかも、今考えれば、地勢や風土そして気候、そして使用する人間の体格さえ異なる外国の道具であることも理解せず「先進国アメリカで使用できる道具が日本で使えない訳がない・・・!」的な愚かさでしたから救いようがありませんでしたね。(そう言えば、高校生の時は訳も解らずヒッピーみたいな姿で闊歩してました。この当時の写真を他人に見られたら恥ずかしくて自殺しちゃうかもしれませんね・・・大笑)


そういえば“カウンターカルチャー”で思いつきましたが。
何故かアメリカ人は単純で大きなトレンドを起こすのも上手ですが、皆でそのトレンドを一方向に突走っていても、誰か必ず何処かで立ち止まって、大真面目に原点回帰を叫ぶ奴が出現する。
そうすると急に、あるまとまった一群はそいつに従って流れから抜け出し別方向に走り始める・・・こんな感じでしょうか。
米国は良い意味でも悪い意味でもカウンターカルチャー先進国なんです。

クライミングの世界でもこんなカウンターカルチャーはやはり米国で興りました。
わずか40年程前ですが、当時は道具を最大限に使い、自然を征服すべき敵にみなすようなクライミングが行われていたのです。
エアコンプレッサーを壁に持ち込み、パワーツールを使ってひたすらボルト穴をあけ続け、山頂まで直線のボルトラダーを築くような“ディレッテシマ”という下品な手法が最先端とされ、まさに鉄の時代の頂点を迎えていました。
文字どうり人工の道具を使うわけですから“アーティフィシャル・クライミング”(=人工登攀)と呼ばれていましたが、これはそんなスタイルの行き着く先だったわけです。現在のエイドクライミングとは一寸異なる概念ですね。

しかしその反動は、原点回帰という形で米国にフリークライミングというムーブメントを起こしたのです。「やはり人間、“モノ”より“心”だよね」って感じでしょうか、物に偏り過ぎていたことへの揺り戻しです。
そして、米国のクライマーたちは素早く、多少教条的ではありますが、道具に頼らず生身で対等に岩にかじり付くための技術と哲学の体系を完成させました。
堅苦しく排他的にも見えるかも知れませんが、このフリークライミングのあり方はある種の山登りの最も洗練され完成された形態の一つだと思います。(フアッション化と商業化に偏ったフリークライミングとは分けて考えたいですね)

また、スキーと言う“野遊び”についても同様です。
競技スポーツとして進化した結果、斜面を下るという機能に特化することで得た機能性と安全性とを引き換えに、歩くことと登ることというスキー本来の機能を犠牲にし、複雑で重く機械の様に味気なくなってしまったスキー用具と、その用具で滑降するためだけの技術を駆使する、アルペンスキーという商業化されたメガトレンドに対抗するカウンターカルチャーとして、やはり米国で蘇ったのがテレマークスキーです。
スキーの原点に立ち返り、軟らかい靴と細くて軽い板、そしてヒールフリーというシンプルな道具で、歩き・登り・そして滑るというスキーの原点回帰志向がモダン・テレマークというムーブメントの淵源だったわけです。
(まあ、フリークライミングと違いテレマークスキーは市場経済に近い位置にいたのが災いして、再び重く硬く味気ないが、しかし私たちの物欲を刺激するに十分な道具を駆使する楽しい?スポーツに変貌してしまいましたが・・・)

さて、「閑話休題」・・・で、本題に戻りますが・・・。

ウルトラライトというと、言葉自体もカッコイイですし、何か最新のテクノロジーを使った新素材を活用した最新の軽量な用具を駆使する先駆的なアウトドアスポーツみたいな印象をもたれる方も多いと思いますが・・・。
実は、このウルトラライト志向というのは、その逆で、上述と同様の流れの中で“原点回帰大好き人間”の総本山みたいな米国で発生したムーブメントの一つなんだと、考えると解りやすいと思います。

大量のモノを通して自然に関わるのではなく、なるべくシンプルに、そしてローインパクトに皮膚感覚で自然に接しようというわけですね。
そしてなるべく永く自然と接しよう、できるだけ遠くまで自分の足で歩いてみよう・・・しかも無補給・ノーデポで・・・。
・・・となれば、装備の軽量化は必須条件ですし、その軽量化の主題であり主要素であるべきなのは、やはり「何を持たないか」という判断力と「それを持つ事による快適さ(安全性)」を、自分はどこまで捨てるかという、経験に裏打ちされた意思なんじゃないか・・・つまり繰り返しになりますが、やはりULとは「手段」であって「目的」ではない、「ファッション(外見・流行)」ではなく「思想」であるべきだと思うんですが、いかがでしょうか?

そして、私たちがなるべくシンプルに、皮膚感覚で接しようとしている自然は日本の自然であって、けっして米国のそれではないのです。
当然米国の自然の中で育まれてきたULバックパッキングやULハイキングの用具や技術をそのままで我が国の気候風土の中でリプレイしたって、猿真似はやっぱり猿真似でしかありませんし、安全でも快適でも機能的でも、あるとは限らないのです。ハッキリしていることは山道具屋が儲かることぐらいでしょう。
また、我が国の自然は狭く、慢性的にオーバーユース状態であることを考えれば、広大な原野が広がる米国の流儀とは異なった倫理観と自己規範性が我々に求められるのは当然のことです。

35年以上も前のことですが、私が最先端を気取り、得意げに猿真似の米国風バックパッキングをしていた当時の自分の写真を見ると、懐かしさと同時に耳が赤くなるような恥ずかしさを感じてしまう・・・・、こんな事実を他山の石としてもらえば解ってもらえるでしょうか(笑)。
要は、借り物の文化は定着しないってことです。猿真似や教条主義に陥らず、自ら積極的に先人の智慧を学び、経験を積むことで、自分の合理的判断力を高め、そしてナチュラルでステディーな(借り物の言葉を使わないと「“自然”で“確固たる”」でしょうか?)自分なりのスタイルを確立できればそれが理想だってことですかね。

私も、米国発のULという思想とムーブメント自体には共感するところが多いし、これからの我が国の野遊びのあるべき姿の一つだとも確信しています。
しかし、これを米国サイズのまま身に纏うのではなく、日本の自然や気候風土そして文化という体型に合わせて仕立て直し、肌の一部のように着こなす・・・。これが大事なんじゃあないでしょうか。


例によって論旨がグチャグチャになってしまいましたのでそろそろお終いにしますが、最後までお読みいただいた方の忍耐力には感服いたします。(笑)
今回は、ULも原点は「やはり人間、“モノ”より“心”だよね」なんですから、それが“モノ”中心で語られるのは、「やはり本筋じゃないよね・・・」と、40年以上道具に躍らされ続けた道具マニアの私が、自分を棚に上げてお話した一席でした。お粗末!

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2009年3月17日 (火)

便利!“ショックコード入り伸縮リーシュ”

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


山スキーには流れ止めのリーシュが必要ですし、ハンマーやピッケルには落下防止のためのリーシュを付けるのが一般的です。

Leski   Leax
(今回紹介した伸縮リーシュコードを使用して作った“クイックリリースWリング式スキーリーシュ”㊧と、便利な“アックスリーシュ”㊨)

これらのリーシュは一定の強度が求められ、また、操作上余裕を持った長さが必要なのは言うまでもありません。
かと言って、これらのリーシュに余裕を持った十分な長さを持たせると、弛んでブッシュに引っ掛かったり、岩場で引き摺ったりと安全上でも色々と問題が発生します。

そこで、私は以前より、必要な時の長さを確保しつつ、使用しないときには邪魔にならない伸縮式のリーシュを自作して便利に使用しています。

構造は単純明快なので、画像をご覧になるとお解かりだと思います。
材料はチューブラー・クライミングテープとテント・フレームの連結用に使用するショックコード、そしてナイロンテープです。(画像↓)

Lemat

工作はそれぞれの用途に必要な長さのチューブラー・テープの両端にナイロンテープのループを縫い付け、テープの中心に必要な伸び代を考慮した長さのショックコードを通し、両端を8の字結びで留めれば完成です。
チューブラー・テープとナイロンテープの縫製はミシンで20番以上の太目の糸を使って往復縫いするか、あるいはレザークラフト用の糸を使って手縫いすれば良いでしょう。
いずれの場合も、両側の縫い目の間隔をショックコードが余裕を持って通り、8の字結びがしっかり止る寸法にしておく必要があります。
また、画像のように短く切ったビニールのチューブを8の字結びの前に通しておくとさらに確実に止るでしょう。

Le1   Le2_2   Le3   
(末端の様子㊧㊥ ・ ビニールチューブの末端を斜めにカットしておくと良い㊨)

また、もっと簡単にしたければチューブラー・テープの中に、予め末端に8の字結びを作った直接ショックコードを通し、チュブラーテープに直接太い糸で縫い止めてしまうという方法も可能です。(画像↓)

Leham1   Leham2

こちらの方法は、工作も簡単ですし、見た目もすっきりしていますが、両端の処理の仕方によってはショックコードのみ交換というわけには行かないという弱点もあります。

いずれにしろ、自分にあった長さで製作すると結構便利ですし、工作も難しくないですからまずはピッケル用のリーシュでも一本作ってみてはいかがでしょうか。

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2008年12月18日 (木)

ULパックを重く改造?

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆
(パック自体でなく補強についての評価です)


ウルトラライト装備の基本となるのが超軽バックパックです。
道具道楽の私としては、やはりULパックが気になって、3~4年ほど?前にGOLITEのDAWNという超軽量パックを買ってみました。

Gl1
(GOLITEのDAWN)

しかし、実際に使用してみるとシルナイロンの極薄素材は私の感覚としては、あまりにも華奢すぎると感じました。
特に角のある装備を詰めた時、岩などに擦れると簡単に穴が開いてしまうのでは?という不安が先に立ってしまいます。そこで防水バッグのインナーと二重にしたり、生地と装備の間にエンソライトマットを挟んだりしたのですが、これでは本来のULの意味が無くなってしまうような気がして、結局あまり使用しませんでした。

その後、もう少し生地の丈夫なULパックが無いかと探していた時、目に付いたのが同じくGOLITEの丈夫なダイニーマグリッドリップストップ生地を使ったJAM2という製品です。
『先代のJAMpackと比較して、容量は大きくなったのに軽くなったのは好いが、全体に雑な造りになった』という事前情報もあったのですが・・・。
このパックは背中の部分に薄いマットが内蔵されているため、半身用マット使用時の足載せにもつかえそうだ・・・、と関係の無い理由で自分を納得させ、結局購入することになりました。

Gl7
(丈夫な生地のJAM2)

購入して実際に手にとって見ると、細部はやはり以前のこの会社の製品より手抜きが感じられます。
下の画像(↓)はDAWNのトップストラップの取り付け状態ですが、ご覧のように裏に力布を当ててしっかりと補強されていますが、新製品のはずのJAM2ではこのような配慮は一切されていませんでした。

Gl2   Gl3
(以前のモデルのストラップは補強され、順方向に力が掛かるように造られている)

特に、トップストラップやアックスホルダー・サイドコンプレッションストラップ等、力が掛かる部分で当然バータック補強があってしかるべき部分にそれが無いのです。(後期ロットの製品には全ての部分に補強が入ったとの事ですが、初期設計の段階でこれらの箇所にバータックを入れないというのは明らかに手抜きでしょう)

しかも、トップストラップは前後両側とも、力が掛かると、逆に引き千切る方向に引っ張られる意味不明な設計となっています。

私の使い方では、まずここから壊れそうなので、裏から力布(テープ)を当て補強縫いをしてかなり頑丈にミシンを掛けました。

Gl5   Gl4
(私の下手くそな縫製で、補強テープの裏側には盛大に鳥の巣ができてしまいました・・・)

ついでに、アックスストラップ等、補強の無い全ての場所(なんと合計14箇所)に補強縫いを入れておきました。
今回は底に近い部分を縫うのに便利な工業用腕ミシンを使い、8番糸で往復縫いをしましたが、大型の家庭用ミシンでしたら、振幅・送り共小さく設定したジグザグを往復させるバータック縫いを掛ければ私の物よりも綺麗に仕上がると思います。
私は裁縫は上手ではありませんから、画像で分かるように仕上がりはお粗末なものですが、とりあえず強度だけは出ています。念のため、ほつれ止め“ピケ”を塗っておきました。

Gl6
(往復縫いで補強した状態)

さて、これだけやっても、このパックは数グラムは重くなっただけです・・・。
“UL”も良いのですが、メーカーさんにはユーザーにこんな事をさせなくても、必要な所には初めから必要な耐久力を持たせた製品造りをしてもらいたいですよね。

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2008年10月16日 (木)

焚火の着火剤・重要な補足情報

便利度 :☆☆☆☆☆
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :☆☆☆☆☆
危険度 :★★★☆☆
(残念ながら、古くなった場合はこんな評価ですね)


以前の記事でロゴス製の着火剤について、下記のように絶賛しました。

『それは、“ロゴス”という量販店向きのキャンプ用品を作っているメーカーの固形着火剤なのですが、火力も十分で炎の持続時間も長く、半分に切って使用しても焚き火の着火には十分な能力を持っています。
また、水がかかっても消えない程の火力を持っていますので、少々の雨の中でも短時間で焚き火を熾すことができそうです。
これも自信をもってお薦めできる製品です。』


Fire
(㊧ロゴスの固形着火剤、㊨小袋入りジェル状着火剤)

確かに、この着火剤は素晴らしい能力を持っていることは確認済みですが・・・・・・。
しかし、この着火剤にも致命的な欠点があったのです。(もっと早く記事で公表すればよかったのですが、忘れていて遅くなってしまいました、スミマセン・・・)

それは、古くなると乾燥してスカスカのラムネ菓子のようになって、焚火の着火どころか着火剤自身にすら全く火が着かなくなってしまうのです。

Fire1
(このようにスカスカに乾燥してしまうと点火すらできない)

そういえば、この着火剤のパッケージはブリスターパックの上面にアルミ箔を貼った状態で密封されていましたが、これは固化させた燃焼成分の蒸発を防ぐためだったようです。
“メタ”や“エスビット”などの従来の固形燃料がむき出しで置いておいても着火能力の低下が少ないのに対し、このロゴスの着火剤は比較的急速に能力の低下が起こるということなのでしょう。

この状態のままでしたら着火能力も2~3年位は十分保たれるのでしょうが、山に持っていくとなると1パックづつ切り離して小物袋に入れザックに放り込むわけですが、ザックの中で揉まれているうちにパッケージのアルミ箔に穴が開き、そこから揮発成分が蒸発してしまうようです。
知らずに山に持っていったら、火が着かない着火剤だった、というのも洒落になりませんから・・・・私は今シーズン初めからこの製品の使用をやめ、以前使用していた小袋入りのジェル状着火剤を再び使用することにしています。

Fire2
(やはり定番はこのジェル状着火剤でしょう!)

自分で薦めておいて申し訳ありませんが、この着火剤をご使用の方は事前に実際に火が着くかテストする必要がありそうです。


〈 余談ですが・・・『焚き火・考』 〉

以前の記事の「余談」で、私が沢で焚き火をすることについての私なりの釈明を述べました。
また、僭越ですが、私たちが自然の中で遊ばせてもらうためには、私たちが知的動物であるなら他の全ての生物の目で・・・、また私たちが社会的動物であるなら、社会の中で他者の評価という目で・・・、自己を客体視し己の行為の及ぼす影響に対しての規範性が個々に求められるのではないかと言うような事を述べました。

“万事アバウト主義”の私が、何故こんな堅苦しい話をするのかというと・・・。
それは、近年アウトドア系のメディアに焚き火の楽しさが度々紹介されたり、最近では山の老舗雑誌『岳人(9月号)』に尾根上の幕営時に焚き火を使用する記録が写真入で堂々と(?)紹介されていたことについて、これは少々問題かな?、と考えさせられたものですから、敢えて『雑音』を発信させていただいた、というのがその理由です。(『G』誌では焚火に批判的な意見を“雑音”と切り捨てています)
しかも、自ら“焚き火好き”を公言し、ブログに焚き火の写真や着火剤について紹介している関係で、私にも発言する責任が生じてしまったと言うことですね。

一つだけハッキリしていることは、アウトドア系の雑誌で採りあげる“焚き火”は管理されたキャンプサイトでのそれがテーマになっており、上記の某山岳雑誌『G』に掲載された記録は、サバイバル登山の第一人者 氏が、その経験に基づき氏なりの判断基準で責任を持って管理した上での焚き火だと言うことです。
法的な部分はいざ知らず、私個人としては、この山岳雑誌の記事にある、個別の“行為”に関しては格段に大きな異議を挟むものではありません(当然小さな異議はあります・・・!)、しかしこれを影響の大きい媒体に載せるかどうかとなると話は別だと思います。
私としては影響の大きさを考慮すれば、記事のこの部分は当然ボツにすべきだったと考えています。
焚き火は「こそこそ隠れて」、「痕跡を残さぬように」、「遠慮がちに」行う“日陰者”で良いんじゃぁないでしょうか?少なくても私はそう思っています。

以前、山のルール(?)は変遷すると述べましたが、戦前では森林限界を超えた場所でも登山者が焚き火で煮炊きすることは常識でした。旧制高校時代の先輩の話を伺うと今の常識に照らせば、当時はずいぶん無茶な事をしていたようです。

しかし、時は流れ昨今は中高年登山ブームの影響もあってか、日本百名山は言うに及ばず全国の美しく興味深い山域は慢性的オーバーユース状態ですし、混雑を嫌った登山者は、いきおいマイナーで人の居ない山域にまで足を広げるようになっています。
したがって、現代においては、少なくても環境へのインパクトの大きい林間や植生のある場所場所での焚き火は基本的にルール違反と考えるのが妥当だと思うのです。

こんな事は言いたくないのですが・・・、若い時に山岳会や大学の山岳部等で山のベテランとの山行を通じて、技術のみでなく精神的な部分までを体系的に学んだ中高年の方は問題無いのですが、中高年になってから突然登山を始められた方の中には、残念ながら山の中で、若い人よりも傍若無人な振る舞いをする方も多いようです。(まあ、若い方でもローインパクトに関心の無い場合は同じかもしれませんが・・・)
閑と金に物を言わせて結構なバリエーションルートをこなす程の年配者(別名をプロガイドの金ズル?とも言います)の中にさえ、私の目から見ても非常識だな、と感じる方が少なくありません。

バナナの皮を谷に放り投げるなどまだマシなほうで、コンクリートの土間とはいえ避難小屋の中までアイゼンで入り込んだり、酷い例では雪で半分埋まった山小屋のトタン屋根の上までアイゼンのまま歩いていって写真を撮っていた中高年の方も実際に目撃しています。

また、渓の中でも、岩魚の大量虐殺にしか興味を持たない源流釣り集団のあまりにも酷い野営の痕跡を目にすると怒りさえこみ上がってきます。(「自分を棚に上げて」と言われるかな・・・?)
彼らも話すと楽しい同年代のオッサン達で悪人には見えないんですが・・・。

山のルール以前に“いい大人”なのに自分の行為がどのような結果をもたらすか、という常識的な想像力すら働かないのでしょうか?・・・それとも、年齢を重ねていても、「面倒だから、誰も見ていないから(見ていても?)、楽しいから、楽だから・・・」、を常識よりも優先させてしまうのでしょうか?

私自身は“山登り”が本来的に自由なものであるべきだと考えていますし、個が「束縛からの解放」や「欲望の充足」を求める事自体を否定するものではありません。
しかし、かと言って、自らを束縛から解き放ち、欲望を満たすことだけが本当の“自由”を手に入れる途だとも私は考えません。
私は、「“自分の欲望”(本能?)に正直な行為」と、「“自分”(理性)に正直な行為」とではたぶん正反対の結果をもたらすと考えています。


これが私たちの大好きな“山”という遊び場を共有する人達の多様性の現実なのです・・・。
雑誌が焚き火の楽しさをを紹介すれば、何処ででも誰にでも許されるのかと勘違いした誰かが何処かで真似をし、私が「焚き火は楽しい」と書けば別の誰かが何処かで真似をします。
そして、その焚き火の跡を見た誰かが何処かで真似て焚き火をし、其処で楽しさを味わった登山者はまた別のところで焚き火をする・・・。

高速道路入り口付近の緑地帯に散乱する大量のゴミだって、最初の誰かがゴミを捨てなければ別の景色になっていたかもしれません・・・。

 ・・・これは明らかに悪循環の連鎖反応を引き起こしそうです、そうなったら私も少なからず良心の呵責を感じざるを得ませんし、下手をすると私も大好きな焚き火を自粛せざるを得なくなりそうですから・・・。

さて、小うるさい大人にはなりたくないと思っていた私が、先輩気取りで説教臭い『雑音』を述べていたら、いささか気分が悪くなりましたので、口直しに、私の好きな詩を紹介します。

なんでもない詩ですが、山の中で寝ころんでいると不思議とこの詩を思い出します。
そして、何だか“自然”にあたたかく抱きとられているような幸せと感謝を感じ、涙が溢れるのです。
皆がこんな感覚を持ってくれたら、山はもっと楽しいところになるんでしょうね。

「お日ひさん、雨さん」 金子みすゞ

ほこりのついた
しば草を
雨さんあらって
くれました。

あらってぬれた
しば草を
お日さんほして
くれました。

こうしてわたしが
ねころんで
空をみるのに
よいように。

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2008年9月10日 (水)

“山ラジオ”買いましたが・・・

便利度 :★★★★☆
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★☆☆
危険度 :☆☆☆☆☆
(山で使用した評価は後日・・・)


携帯電話で各種情報の入手が可能になったとはいえ、深い山中で気象情報などを入手するには、やはりAMラジオに頼るしかありません。
また「熊よけには鈴なんかよりラジオの方が良いよ!」と山仕事の方からアドバイスされたこともあります。

Yr
話題?の“山ラジオ”)

そんなわけで、現在私は山に小型ラジオを持っていくことが多いのですが、一時ラジオと非常用のトランシーバーの2台を山に持っていくのも無駄だと考え、アマチュア無線のトランシーバーでAM中波放送の受信可能な、スタンダードのVX-2をラジオ兼用で使用していた時期もありました。
しかし、この機種のAM中波の受信感度はかなり低く、社外品の中波兼用・専用アンテナもいろいろ試しましたが、感度や重さなど山で使うにはイマイチの域を出ませんでした。

Vx2
(VX-2㊧と、AM中波受信可能な非純正アンテナ各種)

そこで、最近は再び小さなラジオ(ブランドは国産だが中身は中国製?の安物)を山行に持って行っていたのです。

その後同じスタンダードから、AM専用のフェライトバーアンテナを内蔵したVX-2の後継機のVX-3が発売されたので、購入を考えていたのですが・・・

・・・そんな折、運悪く(?)雑誌の広告で「新発売・SONYの“山ラジオ”」というのを目にしてしまったのです。
調べてみたら実勢価格が9000円弱ということなので、いつもの悪い癖で早速購入。

と・・・、言うわけで、取り敢えずの使用レポートです。

【良いところ】
①名刺サイズで薄く、非常に軽量。

Yr_2
(画像では分かりにくいが、カードサイズでかなり小型、リール式のFMアンテナ兼用イヤフォーン一体型)

②アルカリ単41本でスピーカー使用時17時間(イヤフォンでは72時間)の長寿命。
③PLLシンセサイザー・チューナーで安定した受信が可能。
④山エリア選局ではワンタッチで中継局からの受信に切り替えられる。
⑤通常のエリアと山エリアがプリセットされていて受信が簡単。

Yrura
(通常エリア・セットの割り当て番号は裏面に記載があるが・・・)

⑥ノイズキャンセラーで声だけを強調することもできる。


【ダメなところ】

①「こんなもの誰が使うのか?」と思えるほど、馬鹿みたいに大袈裟なケース(画像↓)が付属。これは不要!

Yrcase

②ケース込みの為か、価格が高すぎるような気が・・・。
③思いのほか操作が難しく、暫らく使わないと使い方を忘れそう。
④山エリアの一覧表が無いと設定困難。(通常エリアの一覧は本体裏面に印刷あり)

Yrcard
(付属の“山エリア”割り当て番号一覧表)

⑤電源スイッチがザックの中で誤ってONされてしまいそうな構造。
⑥広告の写真で見るより、実物は全体的に安っぽい造り。

今後、実際に山で使ってみて、この製品の長短を報告してみたいと思います。

(訂正)
スミマセン!上記⑤については、ホールド・スイッチによりロックができる構造となっていました。  2009 1/8

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2008年8月28日 (木)

MiIZOの沢用ハンマーを小改造

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆
(改造は自己責任で!)


MiZOのハンマー“ロカ(穴開きタイプ)”は沢登りでは定番となっているほどの素晴らしいハンマーです。
最近MiZOからもっと軽い(310グラム!)ハンマー“チコ”が出ましたが、これではハーケンを打つのにも苦労しそうですしジャンピングを叩くには絶対的に軽すぎます、私の行けるような沢ではこれでも良いのかも知れませんが、やはり本来の用途を考えると“ロカ”のほうが使い勝手は数段上だと思います。

以前の記事でこの“ロカ(穴開きタイプ)”のピックにギザギザを加工して草付きや雪渓での支持力を増加させる改造をご紹介しましたが、今回さらに小改造を行いましたので報告いたします。

Roca2
(改造済みの“ロカ”)

MIZOの“ロカ(穴開きタイプ)”は穴の分だけ軽量ですし、その穴にカラビナを掛けてぶら下げる事もできて便利なのですが、穴の上側の縁が広すぎて小さなカラビナだと通す時に引っ掛かる感じがします。
特にRの小さなD型カラビナだと上手く回転せず不自然なぶら下り方となったり、イザという時に外し難くなったりしました。

Roca1
(㊨が加工前、㊧が加工後の状態)

そこで穴の上辺の部分を円弧状にグラインダーで削り、リューターで角を滑らかに仕上げてみました。
あまり極端に削ると強度が心配ですが、この程度でしたら全く問題にはならないでしょう。

これで小さなカラビナでもスムーズに穴に通せますし、ハンマーが自由にぶらぶら回転しますので違和感無く携帯できます。

Roca3  Roca4 
(小さなR のカラビナでもスムーズに1周回転できるようになった)

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2008年8月10日 (日)

“TYVEK(タイベック)”の泣き所!!

便利度 :★★★★☆
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆
(焚火のそばで使わなければ・・・)


以前の記事でも紹介しましたが“タイベックシート”は“建築材料”とはいえ、アウトドア用としてもコストパフォーマンス的にかなり優れたシート素材です。
しかし、小口での入手難もあってか、その風評についてはやや過大評価されて伝わっている感も「無きにしも有らず」、といったところでしょうか。

Tyvek1

さて、透湿防水性を持ちながら、軽い和紙のような外見とは裏腹に手では裂くことができないほど強靭な新素材といった印象のタイベックですが・・・、実は思わぬ所に弱点があったのです。

結論から言うと、タイベックは「極端に熱に弱い」のです。
過日、焚火のそばにタイベックシートを敷いて、沢音を肴に楽しく酒を飲んでいたのですが、流木を焚火にくべようと投げ込んだ途端、パ~ッと火の粉が舞い上がり風に乗りタイベックシートの方に飛んできました。
焚火からシートまでは1.5メートル以上はあったはずですから、普通のナイロンシートでしたら多分何でも無い状況の、よくある場面だったはずです。

しか~し!この時にタイベックシートがどうなったかは下の画像をご覧ください。

Tyvekb1   Tyvekb2

このように、あっという間に穴だらけになってしまいました。

まあ、穴が開いたら捨ててしまい、新しいのを使うというのが安価な消耗品としてのタイベックシートの正しい使い方なのでしょうし、そのために私は大量にタイベックを買い貯めしていますので、大袈裟に騒ぐ必要も無いのでしょうが・・・それにしてもこんなに熱に弱いとは・・・。

皆さんも焚火周りでタイベックを使うときは十分ご注意ください。

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2008年8月 7日 (木)

ザックにショックコードを!

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆

春山登山や残雪期のスキーツアーでは、使用するザックの大きさ選びに苦労しませんか?
この時期には、晴れればアンダーウェアーだけでも汗をかくし、いったん吹雪けばフリースとジャケットを羽織ってもまだ寒いという両極端を想定しなければならないからです。
最悪の状態を想定してフリースとジャケットをザックにつめるとなるとそれだけで二回りも大きなザックを使用しなければなりません。

また、行動中はシャツ1枚でOKでも、休憩したとたんジャケットを着ないと体が冷えてしまうという場面もしばしばだと思います。
そんな時、ショックコードが装備されたザックならそこに畳んだジャケットを挟んでおき、寒いと感じたらザックを開かずとも、すぐにジャケットを取り外して羽織るのもできるのです。

そこで、今回はザックの外側にジャケット等を簡単に固定するためのショックコードを付けるための加工をしてみました。
画像はオスプレー“エクリプス”の例ですが、スノーボードを付けてしまうとジャケットを固定する場所が無くなるので、このショックコードは大変重宝します。

Sc1  Sc2

工作は、適当な所にナイロンテープを縫いつけ、そこにショックコードをプラスチック製コードロックなどを利用して固定するだけです。
画像は厚物用の工業用ミシンで縫っているところですが、テープ2~3枚でしたらたぶん家庭用ミシンでも可能だと思いますし、ミシンが無ければ手縫いをしたってたいした手間にはならないと思います。

Juki1   Juki2

ジャケットだけでなく、濡れた雨具やスパッツなどを一時的に固定したりする時にも便利ですし、工作も簡単ですので皆さんもやってみたら如何でしょうか?

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2008年7月31日 (木)

小型風速計で遊ぼう

便利度 :★★☆☆☆
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★☆☆
危険度 :☆☆☆☆☆
(必需品というより玩具として・・・)


Sw3

山で一番恐ろしいものは何でしょうか?
昨年は幸いに山中で熊と出会うことはありませんでしたが、一昨年は何と一夏に2回も遭遇し肝を冷やしました。
あと“生き物系”では、キワドイ高巻きの途中でスズメ蜂に威嚇されるという恐ろしい思い出もあります。

また、ズルズルの5級草付きでのランナウトも全身の産毛が逆立ち、鼻の奥にアドレナリンの匂いを感じるような恐ろしさでしたし・・・。
それから・・・落石・・・。バウンドし粉々に弾けながら唸りをあげて耳元をかすめ、焼けたような独特の臭気を残して飛び去る落石なども失禁モノの恐怖です。

しかしそんなモノにも負けないくらい恐ろしいのが山での強風ではないでしょうか?
大昔・・・、冬の富士山・屏風尾根での強風初体験の思い出ですが・・・、耐風姿勢をとっても身体ごと持っていかれそうな恐怖感から数分以上も身動きがとれず・・・強風が息をついた瞬間に数歩登ってまた耐風姿勢をとって次のブローに備える・・・しかも滑落したら即アウトのカリカリの氷の急斜面でです・・・その数分が1時間にも感じられるような切実な死への恐怖を際限も無く強いられました。
なんとか吉田大沢に逃げ込んだ時には、さすがに精根尽き果てるほど参ってしまい、もう山は止めようとさえ思った記憶があります。

その後も強風には何度も叩かれましたが、その時の事を後日思い出して話をしても、その時の強風が風速何メートルだったのかは「たぶん○○メートルはあったと思う・・・」といった漠然とした話題にしかなりません。
ましてや普通の山登りの最中、今吹いているのは風速何メートルの風、などと言ったところで、それはほとんど主観の域を出ない数字ではないでしょうか?

ウン十年前の話ですが、大学の新入部員の時『風力階級(表↓)』というのを無理やり覚えさせられ、それが今でも結構役に立っているのですが、それとて山ではあまりあてにはできません。

風力1    風速0.3~1.5 (m/s) 煙がなびく。

風力2    風速1.6~3.3   顔に風をかんじる。木の葉がゆれる。

風力3    風速3.4~5.4   木の葉や細い枝がたえず動く。旗がはためく。

風力4    風速5.5~7.9   砂ほこりがたち、紙片が舞う。小枝が動く。

風力5    風速8.0~10.7   葉の茂った樹木がゆれ、池や沼にも波頭がたつ。

風力6    風速10.8~13.8  大枝が動く。電線が鳴り、傘の使用が困難となる。

風力7    風速13.9~17.1  樹木全体がゆれる。風に向かうと歩きにくい。

風力8    風速17.2~20.7  小枝が折れ、風に向かうと歩けない。 

風力9    風速20.8~24.4  煙突が倒れ、瓦が落ちる。

風力10   風速24.5~28.4  樹木が根こそぎになる。人家に大損害が起こる。

風力11   風速28.5~32.6  めったに起こらないような広い範囲の大損害が起こる。

風力12~風速32.7~   被害甚大。記録的な損害が起こる。



そんなことを思い出していた時、運悪く?ネット上でスイス製の小型風“Xplorer 2”(画像↓)なるものと出会い、例によって物欲に負けて購入してしまいました。
(他に高度計機能付の上級機種もあったのですが、私は特に必要性を感じませんでしたので風速と温度のみの2番目に安い機種を選びました)

Sw1  Sw2

たまたま、使っていなかったナイフのケースがぴったりサイズでしたのでそれに入れて山に持って行っていますが・・・、実際に計測してみると、若かりし頃憶えた風力階級と「当たらずとも遠からじ」といった感じだったりして結構楽しいですよ。

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2008年6月27日 (金)

“Princeton Tec”を使う理由

便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆

私は、日帰り登山、或はそれがハイキング程度のモノであったとしても必ずツェルトとヘッドランプをザックに入れることにしています。(・・・と言うより、これらを持たず山に入る事自体非常識だと考えてます)

さて、星の数ほど発売されているヘッドランプですが、その中で私が登山用として最高と判断し、ここ十年以上メインとして使い続けているのが“プリンストンテック”の製品です。
我が家では、現在でもこの会社のヘッドランプを3種類6個ほど所持していますが、どれも登山用、特にスキーツアーや沢のぼり用としては十分な性能を持った優れた製品だと確信しています。

Hedlamp1

私がヘッドランプを選ぶ基準は ①極端に明るくなくても良いが、必要な明るさがあること  ②電池の持ちが良いこと ③球切れの心配の無いLEDを使用していること ④降雨時や水に落下したくらいでは浸水しない防水性のあるもの の4点ですが、前の3つは条件を満たしていても最後の防水性という条件を合わせて満たしている製品は意外と少ないものです。
そんな中でプリンストンテックはアウトドア用ヘッドランプにも防水仕様のものが幾つかラインナップされていますが、これはこの会社が懐中電灯の専門メーカーとして、ダイビング用のライトを多く手がけてきたノウハウと、企業としてのポリシーの表れだと思われます。
(私は“チタン”と“カーボン”という言葉に弱いのと同様に“防水”と謳われている製品に物欲を感じてしまう性癖があるのです・・・)

Hedlamp2
("EOS"と"QUAD")

そんな訳で、私は"EOS"と"QUAD"と"SOLO"を用途に合わせて使い分けています。
"SOLO"は低温に強い単三リチウム電池が使用できますので、オプションのLEDユニットを高輝度ダイオードに自分で交換した物と組み合わせて冬季用に、"EOS"と"QUAD"は主に無雪期に使用しています。

Hedlampgas Hedlamp31m_2 Hedlamplitium_2
(防水対策された接合部分) (H2O 1Mと誇らしげなロゴ) (単三リチウム電池)

何れもバッテリーケースの結合部にOリングやガスケットを使って丁寧な防水対策を施してありますので、豪雨時の使用やザックの雨蓋にむき出しで入れたまま淵を泳いだりしても安心です。

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2008年6月13日 (金)

ラッセルリングを作りました

便利度 :★★★★★
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


雪山登山でも、簡単な山でしたらストックのみで何とかなりますが、積雪期に森林限界を超える山に登る場合は念のためピッケルを持参するとべきだと思います。
しかし登行の補助としてストックを持ち、セルフアレスと用にピッケルを持つとなると荷物が増えてしまいますよね。

そこで、私はピッケル用の“ラッセルリング”(何故か以前からこう呼ばれています)を自作してピッケルを歩行の補助用にもできるようにしています。

Ring3
(シャフトの下部がラバーやビールテープで覆われた物だと使用中ズレない)

市販の物もあるのですが、たまたま“LEKI”のパウダーバスケットが現品処分大特価で購入できましたのでラッセルリングの自作に挑戦しました。

画像でわかるように、ナイロンテープの輪とステンレス製のホースクランプを組み合わせ、ピッケルのシャフトに締め付けて固定できるようにしてあります。
市販のホースバンドのプラスチック製のツマミは取り外し、細径のドリルで明けた軸の穴にWリングを通したコンパクトなツマミに変更しました。(画像↓)

Ring1 Ring2

ピッケルのシャフトがテーパー状で、しかもラバーコーティングされていない場合は固定部が滑って外れ、雪の中に紛失という事もあるかもしれませんので、その場合は熱収縮チューブやビニールテープをシャフト下部に巻いておくとよいでしょう。

実際に使ってみたら、リングが大きいので軟らかい雪面でも押えが利いて、歩行の補助にとても有効でした。

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2008年6月 6日 (金)

斜め固定のスキーツアーパック

便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


スキーツアーでは岩稜・急斜面あるいは林道やブッシュなど、色々な場面でシートラーゲンを余儀なくされることがあります。
私は今まで、ザックの両側にスキーを固定する(俗に言うクワガタ・スタイル↓)オーソドックスな方法を採っていました。

Skipack6  Skipack4

スキーツアー用のザックの両サイドには、スキー固定用のループやストラップが装備されているのですが、一部のザックには両側装着以外にスキーを2本まとめて斜めに固定できる物(中には垂直に固定するものも・・・)もあります。

私は、今までスキーの斜め着けにはあまり興味がなかったのですが、今シーズン日帰り用のザックの新調に当りこの方法も採れるザックを購入してみました。
当初は、オスプレーの“スイッチ36”というザックの購入を予定して山道具屋に行ったのですが・・・、ちょうどその日、LOWEの“Fall Line35”(画像↓)という初めて見るザックがバーゲンに出ていたのです。

Skipack2

購入予定だったオスプレーも非常に良い造りだったのですが、容量のほぼ同じこのLOWEのザックも、両サイド装着・斜め装着の構造とも結構しっかりとしていましたし、何より40%OFFというプライスカードの魅力に負けてしまい、こちらを購入することにしました。

 Skipack3  Skipack
(春スキーでは泥の上を滑ったり、こんな辛い林道歩きを強いられることも・・・)

さて、使ってみると・・・・これが、大正解でした。
ルートの途中で、シールを貼る程でもない中途半端な登りなどでは、この「スキーを束ねて→テールからループに通して→上部をストラップで固定」する方式は、単独でなければ協力してザックを背負ったまま1分で完了してしまいます。

シビアな条件を長時間担ぐ時は従来どうりのクワガタ・スタイルで、一時的なシートラーゲンや安定した林道歩きには簡単な斜め着けでと、使い分けのできるこのタイプのザックはかなりお勧めできます。

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2008年5月22日 (木)

続・MSRライトニングの改造②

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★★☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


【“MSR/ライトニング・アッセント-改”Prototype No.3の製作】

前回の“ライトニング・改”もテストの結果が良好でしたので、今回はその結果を踏まえよりシンプルな構造で製作してみました。
新たに加わったコンセプトは、ランドーネブーツだけでなくソールのフラットな普通のスキー靴でも使用できる構造にするということです。

Shoe3 Shoe1
(こんなにシンプルな外観となりました)

 《これまでと変わった点は》

①ベースプレートを一調節機能の無いシンプルな構造にして、長さはシュー本体の滑り止めの付いたサイドメンバーの直前までとした。
素材はチタンの1.5mm.厚にしましたが、これはこれしか手持ちの材料が無かった関係で、本来は1.2mm厚にしたかったというのが本音です。

②トーベイルはMIZO製のワイヤー金具(要・加工)とした。
これは少々癖のあるパーツですが、ランドーネブーツでもつま先の細いアルパインブーツでもコバさえあればフィットさせることができます。

Shoetoe
(アルパインブーツやランドーネブーツなど、どんな爪先のRでも柔軟に対応できる)

また、このパーツを使用すると取り付け穴とつま先の位置関係がKAJITAXのベールより後方になってしまいますが、大勢に影響はなさそうなので今回はトー周りの設計は変更しませんでした。

③ストラップシステムは極限までシンプルにしようと試み、2本のストラップを踵の上でクロスさせ、サイドでバックル留める構造にしてみました。

Shoex1 Shoex2

または画像↓のようにストラップを踵のコバの上を回してから甲の上でバックル留めする方法にすると上記の方法よりもさらにしっかり固定できますが、脱着はちょっと面倒になります。

Shoek1 Shoek2

単純な方法ですが、この構造の場合ストラップの第一の役目はトーベイルに向かってブーツを前方に押し付けることですので、これでも結構がっちりと固定できます。

構造がシンプルなので画像を見ていただければ一目瞭然だと思います。
また重量はオリジナルの(07-08モデルよりも軽い)06-07モデルのビンディング単体で実測264gですが、今回の改造モデルでは材料の関係でメンズモデルでは271gと僅かに(7g!)重くなってしまいました。
しかし、ウィメンズモデルでは255gに仕上がりましたからこちらは大成功です。

Shoemw1 Shoemw2
(ウィメンズモデルではベースプレートの長さがやや短い)

さらに、1.2mm厚のチタンを使うか、強度は低下するかもしれませんが1mm厚のチタンを使えばオリジナルよりも格段に軽量化が可能だと思います。

バックル式の方が見栄えのカッコ良さでは勝っているのかもしれませんが、ストラップ式もシンプルイズベターではないでしょうか?
また、現在画像にある試作段階のアイゼンバンドからオリジナルのラバーストラップを流用する方式に改良中です。

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2008年5月 9日 (金)

パックタオルはXLサイズがお得

便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆

誰でも山にはタオルを持って行くはずです。
そして、山で使うタオルなどは高級品でも安物でも使い勝手にはあまり差はありませんから、見栄を張らなければ「○×工務店」などと印刷された貰い物のほうが気兼ねなく使えて良いのかも知れません。
しかし、山道具マニアの私としては、それでは味気無いのでMSRの“パックタオル”を使用しています。
タオルとしてはかなり高価格でコストパフォーマンスでは安物のタオルには及ばないかもしれませんが、吸水性や速乾性などを考えるとその機能性はそこそこ高いと言う事だけは確かです。
私も、使用するまでは「なんでタオルがこんなに高いの・・・?」と思っていましたが、一度使ってみたら結構気に入って現在まで使い続けています。

Pt2
(パックタオル各種・右端はMSRブランドになる前のパックタオル)

パックタオルには“パックタオル・オリジナル”“パックタオル・パーソナル”“パックタオル・ウルトラライト”の3種類があり、私はウルトラライトとオリジナルを持っています。
基本的に登山には単位あたりの重量がオリジナルの半分のウルトラライトが適していると思われますが、肌触りや吸水性などを考えるとオリジナルも捨てがたい魅力があるので、私はこれを多用しています。

また、パックタオルにはSからXLまで数種類の大きさがありますが、一番大きなサイズと小さなサイズを比べると、同じ素材であるにもかかわらず単位面積当たりの価格は約2倍の差があるのです。
そこで私は、オリジナルのXLサイズ(かなり大きい!)を購入し下の画像のように4~6分割して使用しています。

Pt1

大きい2枚は普通のタオルとして、正方形のは雑巾など多用途に、そして小さな長方形の2枚はスキーのシールと一緒に携行して(画像↓)滑走面の水滴をふき取るのに使用しています。

Pactow
(シールを貼る前の水分除去には最適です)

このように分割すると、引っ掛けるループ付きの部分は1枚になりますので残りの何枚かには自分でテープを縫い付けねばなりませんが、コスト的に考えても大変お買い得になると思いますよ。

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2008年5月 2日 (金)

過去の記事一覧(~2008/4月)

過去の記事を一覧表にしてみました。
(直接リンクはしていませんので、ご覧になりたい記事がありましたら年月日で探してください)

PRIMUS"EtaPower"をモディファイしよう②      08/04/24 
PRIMUS"EtaPower"をモディファイしよう①      08/04/17   
PRIMUS/Etapower を早速いじる!       08/04/14 
大型のシール袋を作ろう        08/04/11   
MIZOのチタンスコップを小改造       08/04/03 
“ポジドライバー”って?        08/03/26   
ディアミールのヒールレバーに安全対策を!      08/03/19   
ロータリーブラシを買いました       08/03/11 
絶対お奨め!“ブーツドライヤー”       08/03/04 
ツインチップ用にシールを小改造       08/02/26   
VISTA /Hcx の不具合・続報④       08/02/20   
“スキートレーサー”を作ろう!       08/02/19   
新・自作スプリットシール ②(パーツ編)      08/02/12   
VISTA /Hcx の不具合・続報③       08/02/08 
新・自作プリットシール ①        08/02/08   
VISTA /Hcx の不具合・続報②       08/02/07
新型スキーシール・トリムツールを作る②     08/02/04   
新型スキーシール・トリムツールを作る①      08/02/02 
ファン付きゴーグルをプチ改造      08/01/31 
今度は“BDとLIFELINKの”合体だ!       08/01/25   
VOILEのクトーは好いですよ!       08/01/17 
VISTA/Hcx の不調(続報)        08/01/10   
スプリットシールを自作する!②       07/12/19   
DAINAFITはどう変ったか        07/12/17   
続・MSRライトニングの改造        07/12/15 
DYNAFITのクトーを改良する        07/12/13   
GPS3種類の燃費?比較       07/12/11   
スプリットシールを自作する!①       07/12/09   
Vista-HCx 日本語版、その性能は?②      07/12/08
D.I .Y. サーモインナーを焼く ③       07/12/07   
DYNAFIT/ヒールリリーサーの製作       07/12/05   
DYNAFIT の冬、到来!        07/12/05   
Vista-HCx 日本語版、その性能は?①      07/11/29   
MSRライトニングの改造④        07/11/28   
MSR・ライトニングの改造③        07/11/27
“JETBOIL”の系譜         07/11/25 
MSR・ライトニングの改造②        07/11/22
MSR・ライトニングの改造①        07/11/16 
PRIMUS・P-123S・改/チタン仕様       07/11/13
D.I .Y. サーモインナーを焼く ②       07/11/09
D.I .Y. サーモインナーを焼く ①       07/11/02   
“タイベックシート”まだありますよ       07/10/29   
“フロアレス・シェルター”の限界は?      07/10/26
MPシェルター用ポールジョイントを作る      07/10/19 
“MSAS”運用開始!しかし・・・       07/10/12 
“ゴム太郎”お薦めします!        07/10/05
“LED”を交換する        07/09/28   
“タイベック(Tyvek)”シートを使う       07/09/21   
個性派シェルター/MSR・ミッシングリンク      07/09/15   
便利だよ“つめかえ君”        07/09/08 
D.I .Y. スキー靴の“シェル出し”③        07/08/31
焚き火の“着火剤”         07/08/24   
トリチウムの“ヘッ電”マーカー       07/08/17   
“ヒルノック”は登山でも有効か?       07/08/10   
D.I .Y. スキー靴の“シェル出し”②       07/08/04   
“塩化アルミニウム”によるフットトリートメント  07/07/27   
D.I .Y. スキー靴の“シェル出し”①       07/07/22   
強力!“パワー森林香”        07/07/19 
MSRスノーシューの改造        07/07/16 
ダイニーマロープ用デセンダー       07/07/16   
防虫ネット付きシュラフカバー①       07/07/16 
プリムスP-113“ ウインドシールドDX”の製作      07/07/16   
GARMIN/MAP60CsX日本語版        07/07/16   
MIZOの沢用ハンマー         07/07/16   
アクアステルス沢靴インプレッション       07/07/16   
プリムスP-113用ウインドシールドを作る      07/07/16   
ダイニーマロープを使う        07/07/16 
ジェットボイルをいじる        07/07/16   
“プリムス P-153” 用ウインドシールド      07/07/15 
絶賛!GARMIN用の社外品地形図       07/07/15   
BC用軽量ピッケルに改造しちゃおう       07/07/15   
ダイニーマロープ With バッグ       07/07/15   
防虫ネット付きシュラフカバー②       07/07/15   
アクアステルス用“ピンソールもどき”        07/07/15
“熊スプレー”と“自作ストッカー”        07/07/15
“ピンソール・ミニ”もいじっちゃう        07/07/15
丸型飯盒はスグレモノ     07/07/15     07/07/15
ピンソールをいじっちゃう     07/07/15

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2008年4月 3日 (木)

MIZOのチタンスコップを小改造

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


大昔の話ですが、スノースコップは重くて大きく、テントの防風壁作りや雪洞掘りが主目的で山中泊を要する山行にしか持参していませんでした。

しかし現在では主にアバランチ・レスキューを主目的として、日帰りのスキーツアーでもスコップは必携品となっています。
そのためか、最近のスコップは軽く小さくなってきてきました。
雪洞掘りなどの場合はスコップは角型で、大きければ大きいほど効率は良いのですが、逆に締まったデブリを掘る時は大き過ぎるスコップでは雪に刺さりにくくかえって労力を要するとも思われます。
また、私自身は本チャンのアバランチ・レスキューは未経験ですが、プラスチック製のスコップでは埋没者のレスキューは事実上難しいのではないかと考えています。
特に下の画像右のハンドスコップだと非常時の半雪洞くらいでしたら何とかなっても、レスキュー用としてはまったく役に立たないでしょう。

Sco1
(プラスチック製のスコップヘッドとハンドスコップ)

理想を言えば、日帰りでも多少大き目で丈夫そうなアルミ合金製のスコップを持参すべきなのでしょうが、私はお守り代わり(不謹慎かもしれませんが)に持参するスコップは軽くて嵩張らない事が第一だと考えています。

そこで私が選んだのが“MIZO”チタン製スコップ・ヘッドです。
これには純正で専用のハンドルもあるのですが、私は軽量ピッケルをハンドルにしていますので本体の重量290グラムの負担だけでスコップ携行の義務を果たしているのです。

Sco2
(使用時の状態・スコップにある小穴はデッドマンとして使用できるように明けたもの)

雪洞を掘る時などは些か小さすぎて効率は悪いのですが、ストレートな形状の為硬い雪にもよく刺さり、イザと言う時はそこそこ有効だと思います。

また、オリジナルの状態ではハンドルとの固定にナイロンベルトを使うようになっていたのですが、ピッケルをハンドルにしようとする時などしっかり固定ができずスッポ抜けてしまいましたので、画像のようにステンレスのスクリュー式ホースバンドを加工したものとエラストマー軟質樹脂のスペーサーを組み合わせて、しっかり固定できるように改造してみました。
下の画像のように、市販のホースバンドのプラスチック製のツマミを取り外し、細径のドリルで明けた軸の穴にWリングを通した出っ張りの少ないコンパクトなツマミに変更してあります。(画像↓)

Sco4  Sco3
(㊧画像下はオリジナルのストラップ、㊨は固定部分のアップ)


ストレートな形状なので嵩張らず、ザックの中にも収納しやすく、緊急用としては理想的な製品だと思います。

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2008年3月 4日 (火)

絶対お奨め!“ブーツドライヤー”

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆

これは数年前に私のホームページでもご紹介したものなのですが、私もかれこれ十年ほどの間にいくつか製作して大変重宝していますので、あらためてご紹介したいと思います。

Dry1

最近のランドーネブーツ(スキー兼用靴)のサーモインナーは足にもフィットするし保温性もあるので、すでに定番となっていますが、唯一の弱点はやや乾きにくいと言うことではないでしょうか。
しかも無理に乾燥させようとストーブの上に吊るしたりすると、下手をすると焼きが戻って再成型しなければならなくなる恐れだって無い訳ではありません。

そこで私は、熱風でなく常温の風をインナーの中に循環させてインナーを乾燥させるタイプのブーツドライヤーを自作して使っています。
温風でなく室温の風ですから、当初はその効果に過度に期待しないで製作したのですが・・・実際に使ってみると予想をはるかに上回る効果があり、以後山行の後には必ず使用するようになりました。
熱を加えませんので、一晩送風したまま放置したとしてもインナーブーツに悪影響を与える恐れが全く無いのも大きな長所です。

パーツはご覧の通りで、秋葉原のジャンク屋で100円くらいで売っている小型の軸流ファン2個とあり合せのホースをタイラップで繋ぎ合わせただけで完成です。
あとは誰の家にでもある使わなくなったACアダプターがあれば、即作動します。

Dry2

私の場合は定格DC24Vのファンを12ボルトのACアダプターで駆動させるという形式にしました。
これは12Vのファンを定格の電圧で作動させると風量は多くて良いのですが、かなり音が煩いので、敢えて定格以下の 電圧で駆動することにしたしたのです。
私の場合、たまたまジャンク屋でただ同然で売っていたのが24ボルト用だったので数個まとめ買いをしただけの話で、12Vのファンを6ボルトで動かしたり、5Vのファンを直列でつないだりと、条件に合わせていろいろな工夫ができると思います。

Dry3

また画像には写っていませんが、シガーライタープラグを使用すると車内でも使用ができますが、この場合はやはり24Vのファンを探して使用したほうが良いでしょうね。
車内の後部座席でもヒーターとエアコンを効かせれば3時間くらいでかなり乾燥させることができます。
また、当たり前の話ですが湿ったグローブなども暖房の効いた部屋ならあっという間に乾かすことができますので、小さな子供をスキー場に連れて行くときにも重宝しますよ。

何かの機会に安い軸流ファンのジャンクを見つけたら、是非この簡単な工作にチャレンジすることをお奨めします。

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2007年12月15日 (土)

続・MSRライトニングの改造

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★★★
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


【“MSR/ライトニング・アッセント-改”Prototype No.2の製作】

さて、Prototype No.1 のベースはそのまま利用して、さらなる軽量化を目指して改良した2号機を作ることにしました。

1号機では、ヒールレバーで踵を固定していましたが、結局最後はストラップをバックル留めしなければならないので、次はレバー無しでストラップ1本で靴を固定する為にはどのような構造にすればよいのか考えてみました。
一回のストラップ操作で固定できて、シンプルな構造というコンセプトで考えたら、やはりオーソドックスなワイヤー式に落ち着きました。
画像をご覧いただければ、特に説明は要らないと思います。

No2_plate Plate4

工作は簡単です、1号機のヒールレバーが付いていた所にΦ2mmのワイヤーをリング状に固定するだけです。
ブーツの後端に当たる部分には保護用のウレタンチューブを通し、踵の下の部分でワイヤーをスリーブで圧着固定しブレードホースでカバーしてあります。

Msrwire1 Msrwire2
(スリーブは画像のようなハンドスゥェージャーで圧着する)

また、現在は試作段階ということでアイゼンバンドを使用して締めるようにしてありますが、将来的にはラチェット式に改造する事も考えられます。

No2_bootsura No2_bootyoko

1号機より見栄えは悪いのですが、構造がシンプルで軽く、故障する場所の少ない機能的な改造だと思います。
今回は調節式のため多少重量が増加しましたが、メンズモデルのビンディングアッセンブリーはオリジナルが264グラム、改造モデルはストラップを入れても275グラムで仕上がりましたから僅か11グラムの増加で済みました。
比較したのは06-07モデルの3ストラップビンディングですから、07-08モデルの4ストラップのものと比べればオリジナルより確実に軽くなっていると思います。

もし、調節式でなく、自分の使うブーツ専用の固定サイズで造ればさらに軽量なスノーシューとなるでしょう。

No2_finish No2_boots1 No2_boots2

実際にこのデバイスを“ライトニング22”(ライトニング・アセントのヒールリフター無しバージョン)に換装して、実際に雪山でテストしてみたのが下の画像です。
使用は実質2日間程で十分とはいえませんが、MSRのビンディングがやや苦手とするハードブーツをしっかりと固定でき、特にトラブルらしいトラブルもありませんでしたので、まずまずは大成功と言う所でしょう。

Imgp1608 Imgp1609

また、現在新しいヒールストラップの構想もまとまりましたし、さらにトーベイルも使用しないワイヤー固定式のアイデアも固まりつつあるので、暇があったら再度改造にチャレンジしてみたいと思います。

以下、続く・・・かも?

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2007年11月28日 (水)

MSRライトニングの改造④

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★★★
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


【“MSR/ライトニング・アッセント-改”Prototype No.1の製作】続き・・・

今度はヒールレバーの改造です。
KOHLAのヒールレバーはサイドのワイヤー部分のアジャストスクリューで長さを調節するようになっていますが、土踏まずのアーチ部分をヒンジにするとなると長さが足りなくなります。
そこで、ステンレスの長いビスを頭のところで90度曲げて、ロングサイズのビスを作らなくてはなりません。
ビス頭の近くでネジ山に傷をつけずに曲げるのは簡単なようで結構難しく、急遽専用の治具を製作して加工しました。何種類か作ってみて具合の良いのを選びました。

90bis

トーベイルはKAJITAXアイゼンのパーツを使用しましたが、このトーベイルはこのメーカーのアイゼンに合わせた左右非対称のカーブになっています。そのままでも良いのですが私は左右対称な形に曲げ加工しました。

さて、パーツが揃ったら組立に入ります。
クランポンとチタンのフロントプレートの接続には、前2本はトーベイル取付金具と共締めとなり、使用時に力も加わる場所なのでΦ5mmのステンレスブラインドリベットを使用してガッチリ固定します。
後側の2本は当初ブラインドリベットを使用しましたが末端が裏側に出っ張り、ハイパロンデッキを傷める恐れがありますので、アルミのリベットの使用に変更しました。
リアプレートの後端にはヒールレバー取付金具をΦ4mmのアルミリベットで取り付けておきます。

次に前後のプレートを靴に合わせてみて長さを決め、ビス留めしますが、この時に使用するナットは必ず“ゆるみ止めナット”を使用しましょう。
ゆるみ止め用には“ナイロンナット”が一般的ですが、画像(↓)のようなスプリング式の方が出っ張りが少なく、またゆるみ止め効果も高いのでお薦めします。

Nut

組上がった状態が下の画像です。

Pltomote Pltura
(以下一連の画像は仮組み状態を撮影したものです、後2本もまだブラインドリベットを使用した状態です)

靴を装着してみましょう。大成功です!

Pltboot

最後に、ピン&リングでスノーシューに組み付けました。

Shoe1 Shoe2

好い感じ!しっかり固定されています。
しかも、我ながらカッコイイです。便利そうです!

これでまずは完成ですが、今回の試作機は長さ調節用のビスが上面に出っ張っている為、ランドーネブーツ(山スキー兼用靴)や冬用登山靴などワンタッチアイゼンが使用でき、かつソールに独立した踵と土踏まずのアーチがあるブーツでしか使用できないという問題もあります。
したがって、通常のスキー靴を使用し、登行にはスノーシューを使用するエキストリーム系スキーヤーは、前作の“デナリ・改”のほうが向いているでしょう。

しかし・・・まてよ・・・どうせレバーを操作してからストラップを締めるんだったら・・・
一本のストラップだけで固定できれば、重いバックルを省略できて、この超軽量スノーシューのメリットをスポイルしないで済むのでは・・・・

と、言う訳で・・・【“MSR/ライトニング・アッセント-改”Prototype No.2の製作】へ、続く!

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2007年11月27日 (火)

MSR・ライトニングの改造③

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★★★
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


【“MSR/ライトニング・アッセント-改”Prototype No.1の製作】続き・・・

さて、メインのプレートですが、前半は1.2mm厚、後半は0.8ミリ厚のチタンを使用しました。
少々薄く感じますが、靴底に沿って柔軟性を持たせたかったのと手持ちの端材の都合で今回のプロトタイプではこの厚みの板を使ってみることにしました。

画像のように切断と穴あけを行いますが、後半プレートの長さ調節用の連続穴は1センチ間隔ですが、前半プレートには1.5センチ間隔で2箇所固定用の穴を開けていますので、何れかの穴を使うかで5ミリづつ長さを変更できるように設計しました。

Mainparts

続いてトーベイルとヒールパーツを取り付ける部分(↑画像の左上と右下)を作ります。
材料は2ミリ厚のチタン板で、切断後、手製のベンダーを使って「コの字」に曲げました。
トーベイル取付金具は、トーベイル穴と本体取り付け穴をオフセットさせ(画像↑の左上のパーツ)、前後を反対に取り付けることで、靴の大きさによる拇指球位置の差に大まかにではありますが、対応できるようにしてあります。
また、ベイル末端は外れ止め用に潰してありますので、差込穴はルース穴(長円)又は画像のようなUFOシルエットのような形に加工する必要があります。
普通長円穴は45度傾けて加工するのですが(↓左)、トーベイル取付金具は前記のように向きを前後逆に取り付けることも可能なように前後に並行方向(↓右)に穴を長円加工しました。

Ufo1_2 Ufo2

これでメインパーツの加工はほぼ終わりましたが、まだヒール部分の製作という厄介なワークが残っています。

以下、続く・・・

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2007年11月22日 (木)

MSR・ライトニングの改造②

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★★★
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆

【“MSR/ライトニング・アッセント-改”Prototype No.1の製作】続き・・・

さて、先ずはシューから、クランポン付きビンディングアッセンブリーを取り外します。これはPIN&RINGでとまっているので簡単に分解できます。

次に、クランポンとウレタン製のビンディングを分解しますが、これはリベットの裏側から太目のドリルで揉んでカシメた部分を削ってからポンチなどで叩き出せば簡単です。デナリのリベットは鉄製でしたが、ライトニングのはアルミ製になりましたから分解はより簡単になりました。

Bunkai1

続いて、クランポン部分で後半にある魚尾状の部分は邪魔なので切り取ってしまいます。
薄いですが熱処理されたクロモリ鋼らしく結構硬度がありますので、切断砥石を着けたグラインダーで切り取り、切断面は体裁良く仕上げておきます。(此処まで来るともう後戻りはできません・・・)
また、画像のように男性用(画像、↓右)と女性用のモデル(↓左)では幅と全長が異なりますが、前半の4つの穴の位置は共通です。

Bunnkai2

さて、次はメインのプレートを加工します。
材質はチタンを使用しました。チタンは加工が難しいのですが、軽量で強く、また雪の付着も少ないのでこの種の工作には理想的な素材です。

以下、続く・・・

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2007年11月16日 (金)

MSR・ライトニングの改造①

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★★★
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


Shoe1
(完成するとこうなります)

BCボーダーを中心に始まったスノーシューのブームですが、現在では登山やスノーハイクまでその裾野を広げているようです。
私は、ただの雪道の登行やスノーハイクが目的であるならアトラスのスノーシューを使用します。アトラスのスノーシューはどんなに乱暴に扱っても絶対に壊れない、という安心感ではこの右に出るものはいないと思っているからです。(特にテールエンドがTIG溶接されている旧モデルは最高です!画像↓)

Atlas

しかし、このアトラスのシューもクラスト斜面やトラバースなどでは少々頼りなく感じる場面もしばしばありました。

そこで私は並行してMSRの“デナリ”シリーズを使用しているのですが、これは外観は少々無粋ですが、悪条件の斜面では抜群の安定感を誇っています。
また、私は数年前からBCボードにも山スキー用のハードブーツ(ランドーネブーツ)を使用するようになりましたので、面倒なシューの脱着を簡単にするため、アイゼンのパーツを利用したワンタッチシステムに改造して使っていました。

しかし、その後デナリと同じMSRから超軽量の“ライトニング”シリーズのスノーシューが発売されたのです。
見た目は華奢で壊れやすそうに思えて敬遠していたのですが、使用者より予想に反して結構丈夫だとの話を聞くに及んで・・・・やはり購入!。(私は“最軽量”という言葉にも弱いのです)

そして、お決まりの改造を決行!

【“MSR/ライトニング・アッセント-改”Prototype No.1の製作】

こうして、哀れ“ライトニング・アッセント”は、一度も雪面に足跡を印すことの無いまま手術台に昇ることとなったのです。

しかし、早くも問題発生。
以前の改造犠牲者である“デナリ”はプラスチックのデッキを使用していたため、一枚のチタンプレートをベースにして、そこにトーベイルとヒールレバーを付ければ良かったのですが、ライトニングの場合、デッキは柔軟なハイパロン素材を使用しているため、踵をフレームのサイドメンバー一箇所で支持する構造となっていたのです。(画像、↓左)
これではデナリのような一枚のプレート構造では問題が発生しそうです。(画像、↓中・右)

New1 Old1 Old2

そこで、本来踵の下に位置すべきヒールレバーのヒンジをデッキと干渉しない土踏まずのアーチ部分に持って来る構造としなければなりませんが、本来は斜め下方にテンションをかけるワンタッチアイゼンのレバーを、より浅い角度でテンションをかけることになり、少々工夫が必要となりそうです。
ヒンジが土踏まずの位置だと前回の“デナリ・アッセント-改”に使用したKAJITAXアイゼンのヒールレバー(画像、↓右)のような長さ調節にレバー側支点の位置の移動を伴う構造では、長い寸法のワイヤーを自作して組み込んだにしてもヒールレバーの回転半径分のクリアランスの関係で作動に問題が生じそうです。
そこで、長さ調節に支点の移動を伴わずがワイヤー側にアジャストスクリューのあるイタリアの“KOHLA社”のアイゼンのレバー(幸い使用予定の無い手持ちがたくさんありました画像↓)を使用することとしました。なおKOHLA社は現在アイゼンを作っていないみたいです??・・・

Lever2p Kohla4
(左画像の右がKAJITAXのレバー、左がKOHLAのレバー、右画像はKOHLAのアイゼン)

・・・と、問題が解決したところで、意を決してあの“美しき生け贄”をバラし始めることにしました。

以下、続く・・・

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2007年9月28日 (金)

“LED”を交換する

便利度 :★★★★★
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆


ここ数年、白色LED技術の進歩は驚くばかりで、現在は登山用のヘッドランプのシェアの大半はLED仕様のものとなってしまいました。

“標準型のLED”も数年前はせいぜい10カンデラ程度の物しかありませんでしたが、現在では最大で25~30カンデラの出力のものもありますし、ハイパワータイプでは数ワットというとんでもなく明るい物も出現しました。
しかし、技術の進歩が速いと言う事は、製品の陳腐化も速いと言う事で、ほんの数年前に大枚払って買ったヘッドランプでも、光量では新型の物と比べるとかなり見劣りしてしまうというのも現実です。

Led1

私も、数年前まだ珍しかったプリンストンテックの“SOLO用LEDリプレースメントユニット”をかなりの値段で購入しましたが、あらためて現在の物と比べるとかなり暗く感じてしまいます。
そこで“OPTOSUPPLY社”の25~30カンデラのLED秋月電子で購入し交換を試みることにしました。

Led2led

LEDリプレースメントユニットの分解は慎重を要しますが、基板に半田付けしてあるLEDを半田鏝と半田吸い取り器を使って取り外し、新しいLEDを半田付けするだけですから、さほど困難な作業ではありません。
交換後はすぐに実感できる程明るくなりますので、この機種以外でも数年以上前のLEDランプをお持ちの方はトライする価値は十分あると思います。

Led3

(参考)
白色LEDは発光素子自体が白い光を出すのではなく、青色に近い光を出す素子の前に白色光の蛍光物質を置き、間接的に白色光を得るシンチレーション発光という形式を採っています。
明るい白色LEDが出てきたと言うのはこの蛍光物質の技術革新が進んだと言う事なのですが、その反面、明るい蛍光物質ほど劣化で輝度が低下する時間も短くなるというのも避けては通れない事実なのです。
特に高輝度の白色LEDは三色合成LEDを除き、本来長時間の連続点灯や照明用に作られたものではありません。
つまり、これまでの電球のように突然球切れということはめったに無いでしょうが、長寿命といわれるLEDでも通常の白色光のものは徐々に暗くなると言う事を覚えておいた方が良いでしょう。
また、静電気のサージで突然ダイオードが破損することも稀にではありますが発生します。
LEDランプの場合、以前のように必ず持参していた予備電球と交換するという行動中の対処が不可能な事を考えると、登山用としては新型のハイパワーLEDを1個使用したものより、むしろ一世代前の標準型の高輝度LEDを複数使用したモノの方が、フェイルセーフの観点からはベターなのかもしれません。

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2007年8月24日 (金)

焚き火の“着火剤”

便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆


沢登りの隠れた楽しみの一つが「焚き火」ではないでしょうか?
ローインパクトを信条としているナチュラル志向の登山者からは『焚き火など以ての外』と叱られるかも知れませんが、楽しいものは楽しいのですから・・・。
私は最大限の注意をすれば、沢の流木を利用した焚き火くらいだったら、許されるのでは・・・と考えています。

Fire2

焚き火上手の人は、マッチ一本と少々の新聞紙だけで短時間で立派な焚き火を作れますが、私のような未熟者では何らかの着火剤を使用しないと失敗も多いのです。
また、源流釣り師などは補修用に持参しているガムテープをて着火剤としても流用しているようですが、短時間で確実な焚き火を熾したいのなら市販の着火剤を使った方が確実です。

Fire
(左がロゴスの固形着火剤、右がジェル状の着火剤)


私は、以前には登山用品店で売っている“META”や“エスビット”という固形燃料を使っていましたが、たまたま手持ちがなかった時、近所のホームセンターでキャンプ用の小さなパッケージに小分けされたジェル状の着火剤を購入して使用したところ、これが大正解でした。
炎が大きく強力で、それまで使っていた小さなMETAのように火床にした丸太の隙間から下に落ちてしまうような事もなく、確実に焚き火を熾す事ができたのです。
という訳で、以来しばらくこのジェル状の着火剤を使用していました、が・・・ホームセンターのキャンプ用品売り場、恐るべし!。
昨年、このジェル状着火剤に勝るとも劣らない(・・・と言うか、完全に勝っている!)着火剤を見つけたのです。

それは、“ロゴス”という量販店向きのキャンプ用品を作っているメーカーの固形着火剤なのですが、火力も十分で炎の持続時間も長く、半分に切って使用しても焚き火の着火には十分な能力を持っています。
また、水がかかっても消えない程の火力を持っていますので、少々の雨の中でも短時間で焚き火を熾すことができそうです。
これも自信をもってお薦めできる製品です。

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2007年8月17日 (金)

トリチウムの“ヘッ電”マーカー

注意!)
2008年7月17日にこれを作っていた業者が放射性物質規制関係の法律違反容疑で逮捕されちゃったようです。
記事の削除は行いませんが、一応違法商品のようなのでお持ちの方は御使用を中止したほうがよさそうです。
ところで、時計の文字盤や外国で売ってるこの種のマーカーは大丈夫なんでしょうか?


便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆(高価なのが難点!)
危険度 :★☆☆☆☆(安全とはいえ、放射性物質ですから・・・)


Tri_4

テント泊の深夜、キジ撃ち(トイレ)や水を飲むために枕元にあるはずのヘッ電(ヘッドランプ)を探したが、真っ暗闇の中で手探りで、見つけるのに苦労した事はありませんか?

以前、暗闇でも一発で場所がわかるようにするには、家庭用の照明のスイッチ紐の末端に付いているような蛍光を発するマーカーをヘッドランプに付けておけば良いと考え、蛍光テープと称するモノをヘッドランプに張ってみたのです。
しかし、現在はこの手の蛍光と称するモノは正しくは“蓄光”と呼ぶべき物であって、事前に光を当てておくと、長くても数時間ほのかな蛍光を発する性質を持っているに過ぎず、夜中には既に全く光らなくなってしまい役に立ちませんでした。

昔の時計の文字盤などには一晩中光っている本物の夜光塗料が使われていましたが、これらの発光体には安全とは言いがたい放射性物質が露出した形で使われていた為、現在では規制がかかり、替わりに安全な蓄光材を使用しているとの事です。

しかし、最近では放射性物質の中でもかなり安全な部類に入る“トリチウム”というガスを、内側に蛍光物質を塗った細いガラスチューブに封入した発光デバイスが一部の腕時計などに再び使われるようになりました。

Tri_1

そしてこのデバイスをキーホルダーなどに転用し、暗闇でも場所のわかるキーホルダーとして商品化しているメーカーもでてきましたので、早速購入してみました。
トリチウムは半減期が12年という放射性物質ですから、蓄光性の物質と違い暗闇の中でも(徐々に減光するとはいえ)20年以上は光り続けるそうです。

Tri_3
(画像では判りにくいですが暗闇ではかなり目立ちます)

私は、ヘッドランプにこのトリチウムの発光体を少し小さく加工して着けていますが、真っ暗な夜のテント内でも枕元のヘッドランプを瞬時に手にすることができ、大変重宝しています。

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2007年8月10日 (金)

“ヒルノック”は登山でも有効か?

便利度 :★★★★☆
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆

Hiru2

最近は近郊の山でも“山ビル”の被害が増加しています。
メジロアブの猛攻撃も辛いですが、初めて山ビルに吸血され、ズボンやソックスが血だらけとなっているのに気付いた時のショックは、一生忘れられない嫌な思い出になります。

特に、ヒルは麻酔成分と血液を凝固させない成分を出しながら吸血しますから、一切痛みを感じませんが、普通で数時間、人によっては2日程出血が止まらない場合もあり、結構精神的な苦痛と不快感を味合わされます。

下の画像は南アルプスの深南部某沢の山ビルですが、歩いていると靴底だろうが何処だろうが体の前後にある吸盤で吸い付き、尺取虫式にあっという間に沢靴とネオプレーンスパッツの間から脛まで上がってきて吸血します。吸血したあとは最後の画像のように拭いても拭いても出血は止まりません。

Hiru_a Hiru_b Hiru_asi

山ビルの被害を避けるため山仕事の人たちは安価な食塩を使ったりしていますが、登山用としてより強力な効果を持つ薬剤としては『ヤマビルファイター(忌避剤)』『ヒルノック(忌避剤)』「ヤマビルジェット(殺蛭剤)』等があります。
ヤマビルファイターは塗料成分を含み山仕事の長靴などには適しているようですが、山靴・沢靴やズボンに使用するには ??を感じますし、ヤマビルジェットは大きな忌避効果もあるようですが基本的に農薬なので人体に使用するには不安を感じます。

そこで、塗料成分を含まず比較的毒性の低いジエチルトルアミドを主成分とし、雨に濡れても効果の落ちにくいという触れ込みの『ヒルノック』を実際の沢で使ってみました。
忌避効果としては、吸血中の山ビルにスプレーしてみた所一瞬で落ちましたので十分だと思います。
残念ながらその時は写真を撮る余裕がありませんでしたので、テン場でやってきたヒルに『ヒルノック』を使って見たのが次の画像です。
獲物を狙って元気に動く山ビルも軽く一吹きで悶絶していました。

Hiru_bs Hiru_nk

この『ヒルノック』を登山靴やズボンにスプレーしておけば、かなり長時間効果を発揮する事を確認しておりますので、山ビルの生息情報のある山域に入る場合は念のため持参すると良いでしょう。

しかし、残念ながらこの『ヒルノック』は登山用としては、自信を持って推薦できますが、渡渉を繰り返す沢ではやはり短時間で効果がなくなってしまうようです。
とは言え、沢では靴の濡れないアプローチで山ビルの被害を受ける場合も多いのでその意味では大変有効ですし、吸血中のヒルを剥がすのにも使えますので、沢に持っていっても損にはならないと思います。

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2007年8月 4日 (土)

D.I .Y. スキー靴の“シェル出し”②

便利度 :★★★★★
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :★★☆☆☆(ブーツがダメになっても保障しません!)


道具が揃ったら、まずシェルを出す位置を正確に割り出さねばなりません。

(使用するのは)
①小さなネオジウム等の強力磁石2個(ピップエレキバンでも場所により使用可能かもしれません?)
ダーマトグラフ(色鉛筆等でも可)
③テーピングテープ

Innermark

できれば1回ブーツを使用し、足の当たる部分を確認してからインナーのみを履いてみます。
そして、当たる場所をインナーブーツにダーマトでマーキングし、そこに強力磁石をテーピングテープで貼り付けます。
その状態でインナーをシェルに入れ、シェルの表面から別の強力磁石を近づけるとインナーに貼った磁石の位置にピタリと張り付きます。
シエルのその位置にダーマトグラフでマーキングします。(→下の写真)

これで、正確にあなたの足の当たる部分がシェルのどの位置に対応しているのが割り出されたことになります。ちなみに、この磁石を使う方法は私のオリジナルアイデアだと思っています!

ただし、内踝や舟状骨の場合は足が内転することを考慮して、その位置から5~10ミリ程下の位置を加工したほうが良いと思います。

Bootsmark
(マークの位置がずいぶん上のように感じるが、これが舟状骨の正しい位置)

さて、これで準備は整いました、次回は実際のシェル出し作業について解説します。

ブーツのシェル出しは本来、足の骨格と運動を熟知しスキー技術に長けたプロが、シンデレラフィットシステム等の専用の道具を使用して行う技術とされています。
しかし実際には、フィットするまで何度でも嫌な顔一つせず誠実に対応してくれる方もいる一方、長々と薀蓄を語る割には値段不相応なかなり中途半端な仕事しかしてくれないプロもいるのです。
競技用のブーツならいざ知らず、スキーツアー用のランドーネブーツの当たり解消程度でしたら、正確なシェル出しの位置さえ判れば、足の当たる状態を一番知っている自分自身で作業を行ったたほうが、納得のできる仕上がりが期待できると思いませんか?
私はこれまで10足以上のブーツを加工してきましたが、失敗した事例は皆無です。

続く!

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2007年7月27日 (金)

“塩化アルミニウム”によるフットトリートメント

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆


山スキー用のランドーネブーツ(スキー兼用靴)も、最近は熱成型で自分の足にフィットさせるサーモインナーを採用するものが主流になってきました。
確かにサーモインナーは足にフィットしますし、通常のインナーブーツよりもかなり軽量ですし保温性も十分で、理想的なインナーブーツといっても過言ではないでしょう。
しかし、唯一の欠点は通気性に乏しく、かなり足が蒸れてしまうという事です。
まあ、これはプラブーツ全般に言えることなのでしょうが、厳冬期であってもの運動量の多いツアーの時など、普段から足に汗をかきやすい私の場合は1日行動しただけで、靴下がかなり湿ってしまいます。

Al1

靴下が濡れると不快であるばかりでなく靴擦れにもなりやすいし、条件によっては凍傷の最大の原因ともなります。
特に雪洞泊などの場合には、着干し以外に濡れ物が乾く事はありませんから、インナーブーツをシュラフに入れて寝ても十分な乾燥は期待できません。
可能ならば足だけでも汗をかかなければ・・・と思ったことはありませんか?

そこでご紹介したいのが“塩化アルミニウム”を使用した足の制汗法です。
用意するものは、試薬として売られている結晶状の“塩化アルミニウム”と“消毒用アルコール(エタノール)”、そしてスプレー式のプラスチック容器です。
作り方は100gのエタノールに20gの“塩化アルミニウム”結晶を溶解させるだけです。
水溶液でも良いのですが、エタノールのほうが処置後の乾燥が早いので私はこちらを使用しています。
塩化アルミニウムはエタノールにも比較的容易に溶け、上記の重量比で大体十数パーセントの“塩化アルミニウム”溶液ができたことになります。これを、百円ショップなどで売っているスプレー容器に入れておくと使い勝手が良いでしょう。

Al2

使用法は、靴下を履く前に足全体に薄くこの溶液をスプレーし、乾くまで数分そのまま放置し、乾いたら靴下を履くだけです。この時足が完全に乾いている状態でスプレーすると制汗効果が高まるようです。
効果については、複数日有効だとは言えませんが、1日でしたらかなり足の汗を抑えることが出来ます。
私も数年前始めて試したときにその効果に驚き、以来愛用しています。
実際に医療でも使われている薬品で、副作用もほとんど無いそうなのでご紹介しますが、あくまでも自己責任の範囲でお試しいただきたいと思います。

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2007年7月19日 (木)

強力!“パワー森林香”

便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆


夏の沢やヤブ山でのタープ野営では、蚊やブヨなどの吸血昆虫に悩まされますよね。
そこで、何らかの虫対策をしなければならないのですが、一般的な虫除け法として筆頭に上げられるのは、やはり蚊取り線香ではないでしょうか?

Katori

もちろん普通の蚊取り線香でも良いのですが、ここでご紹介する“パワー森林香”は太くて煙の量も圧倒的に多く非常に強力な製品です。
林業関係者も愛用しているという謳い文句も、あながち大袈裟ではないと思います。

ただ、通販などで買うと結構割高になるので地方の釣具屋さんなどで見つけた時に買っておくと良いでしょう。

また、太いので専用の蚊取り線香ケースを使うようにとの注意があるようですが、私は普通の吊り下げ式のケースを使っていますが、特に問題は起きていません。

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2007年7月16日 (月)

MSRスノーシューの改造

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★★☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


これは以前の作品で、私のウェブサイト(現在脳死状態!)でも紹介したので詳細は省きますが、MSRのデナリ・アッセントというスノーシューをハードブーツや山スキー用のランドーネブーツで使用できるように改造したものです。

Ss1 Ss2

ベースプレートはチタンの1.5mm.厚を使い、KAJITAXのトーベイルとヒールレバーを改造して取り付けてあります。クランポン部との接合にステンレスのブラインドリベットを使用したりして軽量化を図りましたのでさほどの重量増加は有りませんでした。

Ss3 Ss4

シューに足を乗せてレバーを起こすだけで装着できますのでかなり便利になりますよ。
特にスキー靴に通常のビンディングを組み合わせと使用しているエクストリーム系の山スキーヤーや、ハードブーツ使用のBCボーダーには最高の改造だと思います。

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ダイニーマロープ用デセンダー

便利度 :★★★★★
工作度 :★★★☆☆
推薦度 :☆☆☆☆☆(全くお薦めしません)
危険度 :★★★★★


ダイニーマロープは細径でも伸びが少なく、ラペリング(懸垂下降)も不安は少ないのですが、唯一の弱点は径が細いため普通の8環などのデバイスではフリクションが十分効かず下降スピードのコントロールが難しいということでしょう。

当初私も8環の小さい方の穴を使ったりしましたが、その後PETZL社から“ルベルソ”を小型化した細径のツインロープ用ビレイデバイス“ルベルシーノ”が発売されたので購入してみました。

Ruve1

しかし実際にテストしてみると、小ぶりな外観とはいえにさすがにメーカー指定の範囲を下回る6mm径のロープではビレイでもラペルでもフリクションが十分ではないと感じました。

その後PETZL社は、この製品固有のフリクション不足ついての指摘を受け、一部部品の形状を変えた改良型に切り替えました。これが現行のモデルです。
私のルベルシーノはΦ8mmのロープでもフリクション不足を指摘された旧型ですから、設計基準外のΦ6mmロープでは制動力不足なのも当然だったわけです。
そこで、デバイスを分解しロープが接触するパーツを自作の削り出しのパーツとリプレースし、Φ6mmロープでもフリクションが効く、ダイニーマロープ専用のデバイスに改造してみました。

Ruve2 Ruve3

パーツは2017アルミを削り出しましたが、分解してみたところオリジナルのパーツは外見からは判らない複雑な形状をした部品(→写真)だったので、切削には予想外に手間がかかりました。
取り外したピンは再使用不可能なので、現在は加工したステンレスのボルト・ナットで留めてありますが、ゆくゆくはチタンのピンに交換しようと思っています。

いずれにせよ、命に関わるこのような改造は本来やってはいけない事の範疇ですし、当然メーカーの保障対象外となります。素材の特性や耐力を熟知した上、でリスクが自己の責任にあることを十分承知して行うべき改造でしょう。

                                                                                                            

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防虫ネット付きシュラフカバー①

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆



沢登りではテントやシュラフを使わず、タープとシュラフカバーだけで夜を過ごす方も多いと思います。
しかし、まさしくオープンエアーのタープ生活では、薮蚊・ブヨ・ヌカ蚊などの吸血昆虫の多い時期には苦労させられますよね。
特に就寝時に集中的に顔を攻撃されると、翌朝は出来損ないの“いかりや長介人形”みたいな顔になって泣きたくなります。
DEETなどの忌避防虫剤も仕方なく使用しますが、強いものはかなり苦味がありますし目にも沁みます。また、最近毒性が問題になっていますし、できたら寝る時くらいは使用したくないと思いませんか。

Neta

そこで、ジャングル戦用の軍用シュラフのようなモスキートネット付きのシュラフカバーを作ってみました。
材料はネットオークションで激安入手したキャンプ用の蚊帳です。
モスキートネットの目の大きさには1インチ平方にあるメッシュ数が200~1000位のものがあるようですが、200だと小さなヌカ蚊などは通り抜けそうですのでできたら500メッシュ以上のものを選んだほうが良いでしょう。
ベースとなったシュラフは透湿防水素材のもので、工作はただシュラフカバーの開口部に合わせて裁断したネット生地を縫い合わせ入り口部分にファスナーを取り付けただけです。

実際に使ってみると上を向いて寝た時は顔にネットが当たって鬱っとおしいものの、横を向けばなんとか快適に就寝できました。
虫に好かれやすい体質の沢登り愛好家の方は、試してみる価値は十分あると思いますよ。

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ダイニーマロープを使う

便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆(買うだけ!)

推薦度 :★★★★★
危険度 :★★★★☆


私は沢登りに行く時はどんな簡単なルートでもロープを持っていきます。また通常の縦走でもなるべくロープを持参するように心がけています。多少荷物は増えても、山道・桟道の崩落箇所の通過や増水した川の渡渉、また万が一レスキューが必要なアクシデントに遭遇した時、ロープが無いのでは話にならないからです。
簡単な沢登りなどでは通常Φ8mmのロープを20mも持てば必要にして十分ですが、下降する沢を間違えて予想外の滝が現れラペリングの必要が生じた場合など、どうしても40mが欲しくなる場面も無きにしも非ずです。

とは言え、クライミングロープではΦ8mm~9mmの40mだとボリュームの点でも重量の点、でも気軽にザックに入れる気は起こりませんよね。
そこで強度のある細いロープを探していた時に出会ったのがヨット用のダイニーマロープです。

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写真は“Wing社の ダイニーマロープ”のΦ6mm・40mですが、この製品は実質7mmくらいの太さがありますのでゴボウで掴む際も比較的握りやすいロープです。
また、引っ張り強度も1600kgと十分ですし、細いわりに伸びが驚くほど少ないのでダブルの20mの空中懸垂でもクライミング用の細径ツインロープのようにビヨ~ンと伸びて恐ろしい思いをする事もありません。

ただし、このロープはあくまでもクライミング用のダイナミックロープではなく、ショックアブソーバー作用の無い所謂スタティックロープです。ラペリングおよび滑落程度の確保でしたら特段の問題は無いでしょうが、クライミング中の距離のあるフォールの場合はロープは切れなくても人間の身体の方が損傷する可能性が大です。
ヴィアフェラータ用のエナジーアブソーバーを使用すればこの問題は解決するかもしれませんが、それも実用的ではないので、このロープの特性を理解して、割り切った使い方のできる方以外にはこの種のロープはお薦めしません。

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2007年7月15日 (日)

BC用軽量ピッケルに改造しちゃおう

便利度 :★★★★★
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


バックカントリーツアーやスノーハイクの時に、ストック以外にピッケルを持って来れば良かったと思うことが時々ありませんか?
私も山スキーの時にはなるべくピッケルを持参するようにしており、一昨年からブラックダイヤモンド社のレイブン・ウルトラという50cmのピッケルをBC用に使っていてかなり気に入ってはいるのですが、それとは別に簡単なルート用にメチャクチャ軽いピッケルが欲しくなりました。(写真はBDのレイブンウルトラとCASSINのオールアルミピッケル)

Cassin1

そんな時、山道具の大バーゲンに行ってみたらCASSINのオールアルミ・ピッケルが激安で売っているのを見つけたのです。長さが75か80cmと長めのものばかりでしたから、たぶん長すぎて売れ残ってバーゲン品となったのでしょう。
その時ヒラメイタのです。この長いピッケルを、最近の軽量ピッケルのようにシュピッツェ部分を竹槍カットして50cmにしたら・・・そう考えて私はその大特価のイタリー製のピッケルを2本も購入することになりました。

工作は簡単です。通常この手の竹槍ピッケルは45度にカットされているものが多いようですが、私はそれではあまりにも竹槍っぽくなってしまうような気がして、取り敢えず40度で長さ50センチにカットしてみました。
このままでも緊急用としては必要にして十分なのでしょうが、切りっぱなしでも能が無いので末端にナイロン樹脂を削り出した脱着可能なエンドプラグを付けました。
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ほんとに軽くて、スノーバーやスノースコップの柄を持つ感覚でピッケルを携行できそうです。
皆さんもバーゲンでアルミの軽量ピッケルを見つけたら、ぜひこの工作にチャレンジしてみてください。

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ダイニーマロープ With バッグ

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆(ミシンが必要です)
推薦度 :★★★★★
危険度 :★★★★☆

私は、バックカントリーツアーや岩場の通過が予想される山行にはルートの予想難易度に係わらずロープの携行を強く推奨しています。
と言っても、軽い細引きでは強度不足で肝心なときに役に立ちませんし、さりとて本格的なクライミングロープでは重過ぎてザックに入れるのを躊躇しますよね。

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そこで私はバックカントリーツアーを中心に、ダイニーマのΦ6mm・20mロープを自作の収納袋に入れて携行しています。
また、このような非常用のロープはループ状やコイル状にして持っていたのではイザという場合に素早く展開できません。そこで携行に便利で素早くスムーズにロープを繰り出せる良い方法を模索し、水難救助用のスローロープを参考にして山用のロープバッグを作成してみました。

ロープはYAMAHAのダイニーマロープのΦ6mmです。このロープは同じ呼び径Φ6mmのWingのダイニーマロープよりも若干細めで、引っ張り強度も1500kgと十分ながら非常にコンパクトにまとまります。

ロープバッグは420ナイロン布をメインに、一部通気性を考慮してナイロンメッシュを配しました。入り口はスタッフバックのように巾着状に絞れるようにし、底面にはグロメット付きの穴を明けロープの末端を通してあります。

バッグの中にロープを端から順次収納していくとバッグの中でロープは無秩序に押し込まれているように見えますが、こうして収納しておくと末端を引っ張り出すだけで絡んだりキンクしたりする事無く全長をスムーズに伸ばす事ができます。
軽いのでザックのショルダーストラップに下げておけば、任意の長さで繰り出せますので、沢登りの“お助けひも”としても活用できます。
これは結構便利ですよ!

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防虫ネット付きシュラフカバー②

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


前回製作の“防虫ネット付きシュラフカバー①”もかなり役に立ったのですが、新たに薄くても保温力のあるブレスサーモをライニングしたゴアテックス・シュラフカバーを購入したので、前作の経験を生かし、ネットを取り外して通常のシュラフカバーとしても使用できるように改良してみました。

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前作との違いは、ネットの形状を楕円にして上下2本のファスナーを付けたという事です。ファスナーを2本とも開放するとネットの取り外しができますので、虫のいない季節は通常のシュラフカバーとして使用できるようにしてあります。
実は、まだ1度も山で使用してはいないのですが、さらに快適に使用できると思います。

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“熊スプレー”と“自作ストッカー”

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆(むしろ安全)

最近山で熊に出会った話題をよく聞きます。
私も昨年は奥秩父と八幡平で2回も熊さんに遇ってしまいました。幸いにも2回とも先方さんから退散してくれたので無事でしたが、アドレナリン系のパニックで結構ビビリました。その他、最近山で日本ザルに遭遇する機会も以前より多くなっているような気がしますが、サルも間近で見ると結構恐ろしいものです。

私はここ10年ほど、沢には“熊スプレー”を持参しています。イザとなった時どれだけ冷静にそれを使用できるかは疑問ですが、最悪のケースを避ける可能性という選択肢を持っているのといないのでは安心感が違いますので「お守り」と考えて持って行く事にしています。

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しかし熊スプレーが直接の起因となった被害も在る事を忘れてはなりません。
又聞きですが、押入れに保管中の熊スプレーの突然のリークで暫く自宅に入れなくなった方(2日ほどホテル暮らしをしたそうです・・・)も居るようですし、万が一車の運転中に突然リークでもしたら交通事故の原因ともなりかねません。

アメリカでは熊スプレー専用のセーフティーストッカーなるものが発売されているようですが、日本での入手は困難でしょうし買えたにしても恐ろしく高価なものになってしまいそうです。
そこで、塩ビパイプと配管パーツを使用して熊スプレーのストッカーを製作してみました。
材料は何処のホームセンターでも売っているパーツで、蓋のところはOリングで気密が保たれるようになっているので安心です。組み立ては硬質塩ビ専用の接着剤をたっぷり塗って嵌め込むだけと極めて簡単です。
内部には薄いスポジを入れてスプレー缶が動かないようにしておきましょう。

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これで安心して“熊スプレー”の保管・運搬ができると思えば材料費の数百円はタダみたいなものです。
熊スプレー愛用者(?)の方は是非お試しください。

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