カテゴリー「山スキー・バックカントリー 2」の記事

2016年6月 8日 (水)

スプリット・ボード用のシールを改造する

便利度 :★★★★☆
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆

Tst_8 Sp_2
(今回はシールのテール・フィックスをシンプルに改造しました)


さて、前々回の記事でスプリットボードのスリングホール加工をご紹介しましたが・・・。
この穴の加工は、実はクライミングスキンのテールフィックスに使用したいという意図もあったのです。

スプリット・スキンのテールフィックスには、通常既成のパーツで対処できますが“FISH/Split” の場合はテールの形状が特殊なため自作パーツを使用せねばなりませんでした。

そんな折、“SALOMON/Derby”というスプリット・ボードの純正のスキンのテールを見てそのシンプルさに驚きました。
それは、スキンのテールに取り付けたショックコードをボード後端に設けられた切欠き経由で、チップクリップのリベットの末端に引っ掛けるだけという、超簡素な方法だったのです。

Sp_1
(画像では判り難いが、チップクリップのリベットを利用して固定している)


実際問題、スキンの末端がソールのコンベックス面に位置しているとそこから剥離が始まってしまいますが、その部分だけソールのカーブに沿って引っ張られてさえいれば、実際には大袈裟なベルトやクリップは必ずしも必要無いともいえるのです。

そんな訳で、テールの末端に以下の加工を行ってみました。
また、スプリット用のシール改造の詳細については過去の記事をご参照ください。



※ ・・・と、言っても話が途中からだと解りにくいと思いますので、本題の前に、シール後端の加工について補足しておきます。


今回の改良の前は、POMOCAのシールのテールにBDのウレタンストラップをリプレイスし、自作のテールクリップで固定していたのですが、まずはBDのウレタンストラップを取り付けるところから復習しておきたいと思います。

使わなくなったシールから取り外したBDの金具を利用しますが、アルミのリベットは再使用できませんので新たに用意します。
リベットの寸法はφ3㎜×6㎜程度が丁度良いでしょう。

Tst_3
(φ3㎜×6㎜のアルミリベットはホームセンター等で入手可)

加工は画像の通りですが、オリジナルと同じ大きさに四角い切り欠きを作り、リベット用の穴を熱したワイヤーで開け、両側の金具を押し付けながら潰しリベットを小型ハンマーで叩けば完成です。

Tst_1 Tst_4
(㊧オリジナルと同じ形状にカットし、㊨プレートをリベット留めする)

通常はこの金具にウレタンストラップを通せば完成ですが、今回は新しいシステムとしますので、ストラップの代わりに短いナイロンテープの輪を通すことにします。

Tst_7 Tst_5_2
(㊨本来は純正のストラップを通すが・・・)

さて、ここからが今回の本題です・・・。
ナイロンのテープの輪を作るのですが、テープの両端を一度折り返してから合わせて都合4重の厚みにしてミシン掛けをし、その末端がベース金具に引っ掛って固定されるようにしました。

Tst_9
(折り返し縫いの部分がベース金具に引っ掛って固定される)

このテープの輪にショックコードを通し、その末端にアルミパイプ製の“オシャブリ(トグルボタン)”を取り付ければ完成です。

Skint_3 Skint_2 Tst_8
(“オシャブリ”をスリングホールに通し画像のように固定する)

シールを貼った後、画像のようにテールのショックコードに付いたオシャブリをスリングホールに通して固定するだけですから操作も簡単です。

オリジナルのストラップよりもテンションは弱いのですが、この程度でもテール部の浮き上がりによる剥離はほぼ防げそうです。

今回は取り敢えずの試作ということで簡単なサロモン方式試してみましたが、使ってみても特に剥離等の問題は起きませんでした。

また、テールにスリングホールがあるという条件なら、テール部分の固定方法に関して幾つかのアイデアも浮かんでいるので、以降も改良を続けていきたいと思います。

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2016年5月 5日 (木)

スプリットボードにスリングホール?

便利度 :★★★★☆
工作度 :★★★☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆

Shole_10_2
(スプリットボードのテールに穴をあけました)

山ボードの時、ボードのノーズかテールに細いロープが通せる程度の貫通穴があるとボードをトーイングしたり、いざという時に橇にして曳っ張ることもできます。

山スキー用の板では在って当たり前のようなこのスリングホールですが、ボードの場合は専用シール取り付け用を兼ねた穴がある“PANORAMIC/PSLIT”等のK2のスプリット・ボード以外、BC用の板でもこのスリングホールのある板を最近はあまり見なくなりました。

大昔ですが、K2のBC用の“ELDORADO”という板のテールには、誇らしげにスリングホールがあけられていたのを懐かしく思い出す方も多いのではないでしょうか?

そこで今回はブログネタも兼ね“FISH/Split”にスリングホールを加工することにしました。

まず、任意の位置にホールソーを使って穴を開けます。
スプリット・ボードの場合は、チップクリップの可動範囲を考えて位置を決めてください。
高価なボードにドリルを立てるのは勇気が要りますが、思い切りが肝心です。

Shole_1_2
(チップクリップと干渉しない位置に!)

今回はスプリット用の小さめの穴ということでφ12㎜のホールソーを使いましたが、これは内径10㎜/外径12㎜のアルミパイプをスリーブとして使用するためで、通常の板ならもっと大な穴でも良いでしょう。

また、多くの山スキー板がそうしているように、穴をあけたままで断面にエポキシ系の接着剤を塗っておくだけでも良いのですが、山道具道楽的にはそれだけでは面白くないので、今回はアルミのスリーブを取り付けて強度を上げることにしました。

12㎜のアルミパイプをボードの厚みを考慮した長さ(板の長さ +2~2.5㎜)にカットします。
ここは旋盤を使って突っ切るのが簡単ですし、また精度も出ます。(画像↓)
また、パイプ断面には内外とも面取りを十分に行っておきましょう。

Shole_3_3


次に切ったパイプをミリサイズのフレアリングツールに咥え、コーンで一方の切断面にフレアー加工を行います。
フレアツールとは冷媒や油圧系配管に使われる継手の45度テーパーに合わせ、パイプの端面を拡張するツールです。
空調の冷媒用などはインチサイズが主流なので知人や取引業者から借用するのも難しいかも知れませんので、新調する場合は廉いミリサイズを探すと良いでしょう。

アルミパイプに加工硬化が見られる場合は、バーナーで赤くならない程度に焼鈍しをしてから加工すると良いでしょう。

Shole_4_2 Shole_6_2
(ミリサイズのパイプフレアーで加工)

また、“鍔出しツール”を使ったり、フレアーさせる部分の長さを大きくしてプラハンマーなどで苛めて完全にフランジ形状にしたほうが強度は出るのでしょうが、今回は外見が上品?になるよう、“K2/ELDORADO”のようにフレアー部をボードの両面からあまり突き出さない仕上げにしています。

Shole_7_2 Shole_11
(㊧小さなフレアー、㊨フランジ状に加工)

このためボードの穴の両面を90度のカウンターシンクで大き目に面取りをし、パイプのフレアー部の納まり代を作っておきましょう。

そしてエポキシを塗ったボードの穴にこのパイプを挿入し、自作の90度三角錐の押し型をセットしたハンドプレスで反対側をフレアーさせます。
(画像↓)

Shole_8

これで板の表裏がリベット留めのようにシッカリ固定されました。
後は仕上げとして、必要に応じてヤスリや小型ハンマー等で形を整えれば完成です。
開けっ放しの穴でなく、このようにスリーブを入れておくと、橇として引っ張った時の強度も増しますし、また板の先端の剥離を防ぐ効果も発揮するはずです。(画像↓)

Shole_9

今回はスプリットボードでの例を紹介しましたが、通常のボードでもテール(又はノーズ)部にスリングホールを設けておくと、イザという場合だけでなく長い緩斜面を登る時など、腰に付けた細いロープでトーイングするとラクチンです。

さて、今回敢えてスプリット・ボードにこの加工を行ったのには、もう一つ別の目的があったのです。

それは、このスリングホールをスプリット・ボードには欠かせないクライミングスキンのテールフィックス用にも使いたかったからですが・・・、それについてはまた後日紹介したいと思います。

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2016年3月26日 (土)

スプリット用スキンのテールクリップ(改良型)

便利度 :★★★★☆
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆


以前の記事で“FISH/SPLIT”の特殊なテール形状に対応するクライミングスキンのテールクリップの自作を記事にしましたが、今回はその改良型の製作についてです。

Fish_spl_4
(“FISH/SPLIT”のテール形状)

Fish_spl_10
(テールクリップ1号機)

まぁ、苦労して自作しなくても既製品の“G3のテールクリップ”を流用すれば特に問題は無いのですが、道具道楽としてはやはり専用の小型の軽い物にしたいと考え改良版の製作をしてみました。

G3c_1
(G3のツインチップコネクターキット)

G3c_2
(少々曲がるが使えない訳ではない)

形状の変更だけですから特に解説は必要無いかもしれませんが、前回同様チタン板を帯鋸で粗く切り出し、ベルトサンダーと手ヤスリでアウトラインを仕上げました。

複雑なバックル穴の加工は、正確を期すならフライス盤の使用が理想ですが、セッティングやクランプ留めが面倒だったので、ドリルで連続穴をあけ、手ヤスリでチマチマと仕上げました。結構手間の掛かる作業です。

で完成したのが下の画像のようなクリップです。

Tc2_1


実際に取り付けてみたところ、専用設計のワンオフ物ですから当たり前といえば当たり前ですが、ジャストフィットとなりました。

Tc2_4


スプリットボード用のクライミングスキンは需要が少なく、バーゲンに出る事も少ないですから、今回の例のようにスキー用のスキンを自分でスプリット用に改造する、というのも悪くないと思いますよ。



【余談ですが・・・】

先日「エベレスト・神々の山嶺」という映画を観ました。
ちょっと前に「EVEREST 3D」というのを観ましたから、エベレストと名の付く洋画と邦画を続けて観てしまった事になります。
まぁ娯楽映画なのですからそれはそれで良しとすべきなのでしょうが、両者ともツッコミ所が満載な映画でした。

特に「エベレスト・神々の山嶺」の方は、舞台が山屋の知っている行列のできる現実のエベレストではなく、人の居ない“架空のエベレストという山”だと思って観た方が素直に楽しめるって感じの映画です。

まず導入部のコンテで滑落するシーンから嘘臭いですし、映画では羽生っていうクライマーが滝沢・3スラの冬季初登攀者って設定になってましたけど、実際の初登は映画の時代設定よりかなり前だったはずですよね。
初登時はピオレトラクション用の道具も無かった時代ですから、まさに画期的な偉業だったわけですが、その手柄を映画の中の架空のクライマーに置き換えちゃうというのも何か登山の歴史に対するリスペクトを欠いているような気がします。

まぁ、一々粗探しをするのも品が無いのでこれ以上は何も申しませんが・・・、山道具道楽としては、劇中に私も使っていたウィランス・シットハーネスだとかカジタのバイル(あの時代にカジタのバイルでドライツーリングはやらなかったと思いますが・・・笑)などが多く登場して結構楽しめました。
そんな訳で、この映画は山屋のためでなくあくまで普通の人が楽しめるように作った娯楽映画なのですから、これはこれで良い映画だとしましょう。

「EVEREST 3D」の方は、とても映像の綺麗な映画でしたが、別に3D映像にしなくても良かった気もします。
なにせ私が3D映画であることを実感できたのは、落下する氷塊が眼前に迫る所くらいでしたからね。

それから、内容についてもツッコミ所は山のようにあるのですが・・・。
強いて私の気になった嘘を一つ挙げるとすると、トランシーバーの電池が長持ちし過ぎるということでしょうか。
あの時代、トランシーバーの電池といえば在ってもNi-Cd電池でしょうから、寒冷地で常時ONにしておけばせいぜい3~4時間位しかもたないはずです。
それなのに結構長時間の送受信をしていながら2日も電池が持つなんて、無線機の実情を知っている者からすればあまりにも無理な設定です。

まぁ、ベースキャンプとの交信が頻繁にないと劇として成立しないのは解りますので、これも娯楽映画と割り切って細かい事に目くじら立てず、素直に楽しんだ方が良いのかも知れませんね。

そんな訳で、こちらも良い映画だといたしましょう。
それでは、サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ・・・。
(淀川長治を知っている方は結構な年齢かな?笑)

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2016年2月16日 (火)

ビンディングの“重量”対“費用”対“効果”

便利度 :☆☆☆☆☆
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :☆☆☆☆☆
危険度 :☆☆☆☆☆
(今回は評価の対象外です)


今シーズン前半は歴史的な降雪量の少なさで、年末年始にオープンできないスキー場があったり、平年なら雪不足とは無縁のスキー場でもゲレンデはパウダーどころか其処此処に土の見えるコースコンディションでした。

Geto

それにもかかわらず、例年なら積雪も十分で“非圧雪”を売り物にしているスキー場に行くと、雪も無いのに超高価なパウダー専用板にこれまた高価なビンディングを載せたスキーヤーやボーダーをたくさん目にします。
スキー場の倒産が続く中、粉好きのスキーヤーやボーダーに不景気の三文字は無いんでしょうか?

まぁ、道具は一般に値段の高い方が品質は良いですし見栄も張れますから、私も技術と体力の無さを外見で補おうと、年甲斐も無く結構頑張っちゃったりはしますが・・・。
だけど、土やブッシュの出たゲレンデにスーパーファットのカスタムスキーやギンギンのスワローテールを持ち出すのは、一張羅の燕尾服で畑を耕すようなもの・・・、判る人から見ればそこそこカッコ悪いことなんじゃないでしょうかね?
そう言えば以前、神楽の圧雪のコースでスワロ-テールの板に乗り、見事に吹っ飛んで転げ落ち、細いテールを根元からポッキリ折って笑い泣きしていた方を見ました・・・。
十何万円かが一瞬で粗大ゴミですから、まぁ、かわいそうではありますが半分は自業自得って事でしょう。



さて本題に入りますが・・・、スノーボードのビンディングって、同一メーカーでも入門用からハイエンドモデルまで幾つもの種類があ、り値段もピンキリでかなりの差がありますよね。

以前はアンチ・バートンだった私も、今ではすっかりバートンファンに成り下がり、ビンディングは全部バートンになってしまいましたが、そのBURTONにしたって、入門用の“FREE STYLE”やハイエンドモデルの“X-BASE”などの特別な機種を除いた男性用の主要モデルだけでも“CUSTOM”“MISSION”“CARTEL”“MALAVITA”“GENESIS”等々、幾つもの種類があり、その価格にも結構な上下差があります。

同じようなモールド・プラスチックの製品なのになんで倍以上も価格に開きがあるのか?イマイチ釈然としない方も多いんじゃないでしょうか。

まぁ、ゲレンデクルージング用とパイプ用とジブ用ではそれぞれ求められる性能は異なる筈ですし、実際にヘタクソな私が乗っても、それぞれの乗り味の違いを少しは感じます(感じるような気がする?笑)ので、メーカーの多アイテム化にはそれなりの意味があるという事なのでしょう。
例えば、堅い圧雪のゲレンデではフォワードリーンを大き目にセットした“CARTEL”の速いレスポンスがリズミカルなターンを可能にしてくれますし、あらゆる雪質で快適にクルージング出来て、長く乗っても疲れないのは“GENESIS”といった具合でしょうか・・・。

とは言え、普通にゲレンデクルージングを楽しんだりBC用に使うだけなら、何を履いてもほぼ同じなんじゃないか・・・、というのが実際に5種類を使用している私の率直な感想です。
私見ですが、BCや粉雪の新雪を滑るのでしたら、普及モデルながら軽くて軟らかい“CUSTOM”は、その対極にあるような上位モデルの“GENESIS”に負けず劣らず快適に使用できると感じるのです。

同じなんだったら軽い方が好いですよね、特にBCでの重要な要素は軽量である事ですから・・・。

そんな訳で、以上に挙げた私の使っているBURTONのビンディング5種類の重さを比較してみたいと思います。
正確には、年式やストラップの違いなど条件は同じではないのですが、その辺りはご容赦ください。

また軽量という点では、やはり4×4対応の機種より、BURTONのEST(チャンネルシステム専用)ビンディングが有利なので、ここでは同じESTの機種で比べてみる事にします。

理由は、例えば同じ“CARTEL”でもESTと4×4用ではかなり重量の差があるからです。(画像↓)

Bb_d_4  Bb_d_6
(㊧“CARTEL/EST” 、㊨“CARTEL/REFLEX”)

また取り付けビスも前者は前後で4本ですが後者は8本必要ですから、これだけでもかなりの差になります。

Bb_d_1  Bb_d_2
(ESTと4×4用はビスだけで34gの差)

結局、同じモデル名でもESTと4×4用ではビスまで含めると両足で108gも違ってしまうのです。
さらに、ESTは大昔のベースレス・ビンディングのようなフィーリングを持ち、板のフレックスを足の裏に感じられるような乗り味で、私としては大変お気に入りです。


それでは本題に戻ってEST用の各ビンディングの重さをメーカーの標準価格順に量ってみましょう。

はじめに“CUSTOM/EST”ですが、これは1個781g。(以下、同じMサイズで計測)ですから、両足で1562gということです。

Bb_d_5


“MISSION/EST”は@823gで両足なら1646g。

Bb_d_3


“CARTEL/EST”は@883gで両足1776g。

Bb_d_4_2

“MALAVITA/EST”は@954gで両足1908g

Mlvt_2
(MALAVITAはハイバックが頑丈なためか一番重い?)

“GENESSIS/EST”は@903gで両足1806g。

Bb_d_7_2
(Wテイクバックルとハンモックストラップは魅力だが結構重い)

例外はありますが、基本的に上級モデル(≒高価格モデル)になるに従い何故か重量も増えるという傾向があるようですね。

つまり一番軽い“CUSTOM/EST”と一番重い“MALAVITA/EST”の間にはMサイズ両足で346gもの差があり二番目に重い“GENESSIS/EST”の間でも244gもの差があるという事になります。

超ハイエンドモデルの“X-BASET”は持った感じでは、多分“CUSTOM”程度とすごく軽そうに感じるものの、結構硬そうなのと価格が6万円という事で今のところ購入には至っていません。

さらに4×4用の“CARTEL/REFLEX”と“CUSTOM/EST”を比べるとビスの重さを含め 312gもの差があるという事ですから・・・。
脚下で300gグラム以上の差はかなり大きいと言わざるを得ませんよね。



こうして考えてみると、オフピステにおいては「俺はBCボーダーだ!」と見栄を張って高価なパウダーボードにこれ見よがしに高価なビンディングを載せて金持ちオーラを発散させるのも悪くはありませんが・・・、それよりBC用の板は外見より定評のある、ややオールラウンド寄りの物を選び、ビンディングは見栄を張らず、廉くても新雪や不整地で使いやすい軽くて軟らかい中堅機種を敢えてチョイスするというのが、通好みの渋いカッコ良さじゃないかなぁ・・・?、なんて私は考えています。

Custom
(私は山ボード用には見栄を張らず敢えて軽い“CUSTOM”を使っている)

BCと言ったって、上から下まで全部ディープパウダーってことはまずありません。
天候によってはモナカもシュカブラもありますし、季節によっては湿雪やザラメだってありますから、アラスカやカナダ、あるいはニセコのハイシーズンの一発勝負で活躍する道具をそのまま本州中部の上越や信州のBCフィールドに持ち出したって楽しめないのは明らかです。

生意気なようですが・・・、結局、道具は目的でなく、あくまで楽しむための手段ですから、価格より自分の置かれたフィールドとシチュエ-ションでどれだけ面白く遊べるかを基準に選択すべきなんでしょうね。

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2016年2月 1日 (月)

DEELUXE/ Spark XV 15-16 チョコッとレビュー

便利度 :★★★★☆
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆

Deeluxe_xv_6
(DEELUXE/ Spark XV)

以前の記事で“15-16・DEELUXE/ Spark XV”の見ただけレビューをしましたが、その後実際に使用してみましたので(画像↓)、その感想を短かく書いてみようと思います。

Deespark_2


今回もBC用という事で、サーモインナーを焼く際には爪先周りに十分な余裕が出るように成型しましたので履き心地は結構いい感じになりました。

シューレースは2系統に分かれ足首部分が独立して締められるので快適ですが、締めた状態でそれぞれのコードの余代の長さに大きな差があります。
また、FLDバックルシステムは年々改良がなされていますが使用感は相変わらずイマイチです。

Deespark_1
(FLDバックルは年々改良されているが・・・、BC用には華奢すぎ!)

私のブーツでは当初1箇所 ON/OFFの切り替えにカチッ!という節度が無く、ロックの甘いバックルがあり使用中にレースが弛んだりしましたが、しばらくしたら当たりが出たのか?現在は何とか問題無く使えています。

バックルは操作の容易な大型の物に変更されましたが、これだと逆に両足のバックル同士がぶつかって破損してしまう可能性も高くなってしまうかもしれません。
バックルが外れてしまっても簡単にパチッとはめられますが、中に小さなバネがありますので、これが飛んで行ってしまうと雪の中での発見はまず不可能です。
小さなガードが付いているとはいえバックル剥き出しでの歩行には十分注意が必要でしょう。

あと、特筆すべきなのは底のビブラムです。
以前の記事にも書きましたが、旧モデルとはコンパウンドが変わり圧倒的に氷結面で滑り難くなった事が体感でも判ります。
後で調べたらこのソールはビブラムの“Ice Treck”という商品名の対氷防滑素材だそうで、氷結路での性能では普通タイヤとスタッドレスタイヤ位の差はありそうです。

Deespark_3
(防滑能力に優れたビブラムの“Ice Treck”ソール)

そんな訳で・・・、使用した感じでもBCボード用のブーツとしては合格点をつけても良さそうな製品です。






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2016年1月14日 (木)

スプリット用スキンのテールクリップ

便利度 :★★★★☆
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆


第2次スプリットボードブームがまだ続いているようですね。

率直に言えば・・・、急峻な地形の多い我が国のBCボードシーンにはスプリットボードが活躍できるような場面は然程多くは無く、逆に急斜面や両側の切れ落ちた急なリッジでの慣れないシール登行で怖い思いをしたり、さらにアップダウンの多いルートで頻繁にシールの着脱を繰り返すと予期せぬシールトラブルに見舞われて登行不能になったりする場合も少なくないのが現実です。

要は山スキー経験者で、でシールの取り扱いや、キックターンなどのシール登行の技術を一通り経験した方でないと、山の中で「最初からスノーシューにしときゃ良かったのに・・・」といった後悔をする場合も少なくないという事です。

とは言え・・・、スプリットボードも地形によってはスノーシューの何倍も楽に登行ができ、思わず笑みが浮かんでくるような快適さを経験をすることも無い訳ではないので・・・、道具の選択はまことにもって悩ましいところです。

ぶっちゃけた話、私はスプリットボード積極推進派ではないのですが・・・、道具道楽の悲しい性で、あまり使わなかった2個目のスプリットボードが有るにもかかわらず、またぞろ新しいスプリットボードを買ってしまいました。
言い訳ではないのですが・・・、一時は自作まで考えた某B社の“FISH”のファクトリーメイド・スプリットの並行物が比較的廉く売りに出ていたからです。(画像↓)

Fish_spl_1


さて、買ったからには使えるように仕上げなくてはなりません。
ファクトリーメイドの“FISH”にはスキンが付属しませんので、何はともあれ、先ずはクライミングスキン(シール)のトリミングが必要です。

素材はバーゲンで買った手持ちのポモカの140㎜を使用することにしましたが・・・、困ったのはテールの処理です。
貼り流しでも良いのですが、できたら固定したいと考え試行錯誤してみましたが、“FISH”は独自のテール形状をしているため“SPARK”のボード用テールクリップは使えません。

Fish_spl_4  Fish_spl_7
(ウイングスワロー型のテールにSPARKのクリップは使えない)

“G3”のツインチップコネクターなら、テールストラップが若干曲がった引かれ方になります十分使えますし、さらにこれを改造すればほぼジャストフィットさせる事も可能でしょう。

しかし、どうせだったら完璧な物にしようと、“FISH”専用のテールクリップの自作を試みる事にしました。

先ず試したのはSPARKのテールクリップ型の物です。
素材はチタンの1.5㎜厚で、型紙を作って成形し曲げ加工をしてみました。

FISH はテールの形状が一般的ではないので、この形状でシッカリと止まる位置に合わせるとオリジナルよりやや大きくなってしまいます。

Fish_spl_9  Fish_spl_5 
(㊧完成した状態 ㊨オリジナルより大きくなった)

結果は・・・、「イイじゃないですか~!」、まずまずの完成度です。

実際にBDのテールストラップを通してみると意図したようにシッカリと固定できます。(画像↓)

Fish_spl_10

しかし、待てよ~、一寸デカすぎるなぁー。おまけにオリジナリティーも無い!

と言う訳で・・・、試作2号機の製作に取り掛かる事にしました。


【以下、続く・・・】

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2015年12月20日 (日)

15-16“DEELUXE/Spark-XV” 見ただけレビュー?

便利度 :★★★★☆
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆

Deeluxe_xv_6
(今シーズンの“DEELUXE/Spark-XV”)


山ボードに使用するブーツには何を選んだらよいか・・・、これにはずいぶん悩みます。

ハイクアップはもちろんアプローチや下山後の歩行性を考えると、通常のゲレンデ用ボードブーツでは歩き難いですし、キックステップを要するような雪の斜面で怖い思いをする事もしばしばです。

一方、冬山登山用のアルパインブーツだと歩行も楽ですし、レバー式のワンタッチアイゼンやスノーシューとの相性も良く、クラスト面でのキックステップだって決まり、さらに岩場の通過も安心です。

しかし・・・、その反面登山用のアルパインブーツだと、滑走時のコントロール性やストラップで締め付けた場合の快適性に問題が生じてしまいます。
(まぁ、普通の山ボードツアーでしたら、足首の深めな冬用アルパインブーツで、厚手ソックスが2枚履けるサイズの物をボード専用に購入するとそこそこ快適に滑ることができます)


そんな訳で、本来はルートの性質によってボードブーツとアルパインブーツを使い分けるのがベストという事になりますが・・・、
しかし、山ボード用にわざわざ高価なアルパインブーツを別に購入するのも馬鹿馬鹿しい、とお考えの方も多いと思います。

そんな方のために造られたのが、アッパーはボード用と同様ながらソールを登山用のビブラムにした“DEELUXE/Spark”のようなBC専用のボードブーツです。

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(現在使用中の“DEELUXE/Spark”)

私も初代の“DEELUXE/Spark”を使用していますが、実はこれには些か問題がありました。
このブーツは、ビブラムを貼ったフォーム素材のミッドソールが直接アッパーに接着されているという構造のため、使用しているうちにミッドソールが剥離してしまうのです。
また、平場で片足スケーティングをするとフォーム部がエッジでギタギタに疵付いてしまいます。

Deeluxe_xv_5
(補修・補強しながら・・・)


まぁ、ランニング用のスニーカーと同じ構造ですから、BCで乱暴に使用すれば傷んだり剥がれてしまうのも当然と言えば当然の事なのでしょう。

仕方なく私は“ShoeGoo”などの接着剤を使用して補修補強をしながら使っていたのですが・・・、過日ウェブを検索している最中にたまたま、今シーズンモデルの“DEELUXE/Spark-XV”を見つけビックリしました。

画像を見ると、ビブラムの取り付け方が普通のボードブーツのように頑丈な造りに変更され、私の初期モデルのように簡単に剥がれることが無さそうに改良されていたのです。
聞くところによると、このモデルは私と同様ソールが剥離するケースが少なからず発生したようですので、メーカーも対策をしたということなのでしょう。

Deeluxe_xv_3
(アッパーとソールの結合部が改良された)


新たな6万円の出費には躊躇しましたが、山の上でソールがベロンと剥がれてしまうのも嫌なので、購入を決定!
結局インナーを自分で焼く という条件で探した結果、実際には5万円強の出費で済みました。

さて、現物を手に取ってみると、問題のあったソールの接合部もラバーで全周補強され、旧モデルより格段に信用できる感じがします。

また、ヒールの部分には突起のある樹脂パーツが組み込まれましたが、この突起のおかげでスノーシューのヒールストラップがズレ下がる事も防止できそうですし、フィットする製品があればの話ですが、レバー式のセミワンタッチアイゼンも使用できるかもしれません。

Deeluxe_xv_7  Deeluxe_xv_8
(踵部分設けられた突起)

シューレースも、私が現在使っている“何処をどう紐が通っているか分からない”ようなモノでなく、足首部を独立させ、2系統に色分けされたものに変更され、簡単に締まり踵の浮きも抑えられるようになった気がします。
また、レースロックもより使い易くなっています。

Deeluxe_xv_2
(シンプルで判りやすいシューレースシステム)

それから、以前のこの製品に使われていたビブラムソールは、何故か氷の上で非常にグリップが悪くツルツル滑ったのです。

このニューモデルについては、まだ使っていないので判りませんが・・・、ソールパターンも変わり、また、外見からコンパウンドが変わったようにも見受けられますので防滑性能も良くなっているかもしれません。

Deeluxe_xv_9
(㊧旧製品のビブラムソール、㊨新しいビブラムソール)

  Deeluxe_xv_10 
(敢えてピンボケで目立つよう撮影した、粒状のコンパウンド?)


やっとインナーブーツの熱成型が終わった段階ですし、行こうと思っていたスキー場が雪不足でオープンが遅れた関係で、今回は外観のみの感想を述べましたが、使用した後に再度レポートをしてみようと思います。

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2015年11月27日 (金)

BC用バックパックを使い易く!

便利度 :★★★★☆
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆


さーて、遅かった雪の便りもボチボチ届き始めましたね。
もうそろそろ、今シーズンのBCに備え道具の点検でも始めましょうか・・・。


さて、山ボードの場合、スプリットボードを使用したとしても、どうしても板をザックに固定して歩行しなければならないシチュエーションに遭遇します。

Bct
(BCにはボードをシッカリ固定できるザックが必須だ!)


そのため、BC用のバックパックには板を取り付けるためのストラップが装備されていますし、またショベルやプローブなど専用のコンパートメントが区切られている場合も少なくありません。

まぁ、それはそれで良いのですが・・・、設計者が過剰な機能や複雑なストラップの取り回しなど、盛り沢山の工夫を盛り込むと、むしろ複雑で使い勝手の悪いパックになってしまう事も無い訳ではありません。

私の使っているオスプレイの“KODE 38”というBC用バックパックも、高機能である反面、そんな過剰装備のパックの一つのようです。

“KODE 38”は雨蓋付きでパネルオープンという変わった造りでアバランチギア用のコンパートメントが独立していたり、またストラップの取り回しも複雑で、初めて使う女性などはどこを開けたら必要な物を取り出せるか?、どのバックルを留めたら良いか?・・・、など考え込むほどです。

Kode38

(オスプレイの“KODE 38”)


まぁ、一つ一つ指摘しても仕方が無いのですが、中でも一番気になるのがボード取り付け用のストラップが左右計4カ所の支点で取り付けられており、ボード取り付けの際、真ん中のバックルを留めてから、両サイドの2か所でテープを引いて締め付けなくてはならない事です。
些細な事ですが、これではボード着脱の度に少々イライラしますので、思い切って改良することにしました。

Bpr_1
(中央のバックルを留めてから両側のロック付きバックルを締めなければならない)


改造の概要については画像を見ていただくという事で詳細は省略しますが、要は独立したボード着脱用のバックルを新設し、サイドコンプレッションとは系統を独立させるというものです。
これでしたら、初めに左右のサイドコンプレッションを調整しておけば、1か所のバックルで簡単に固定と締め付けができてとても便利です。

改造は手縫いでも可能ですし、家庭用のミシンでも30番程度の糸でバータック縫いができる物なら問題無いでしょう。

Bpr_2 Bpr_3
(㊧改造後のストラップの取り回し、㊨完成後の外見)

Bpr_5
(私は8番の糸を使用したが、30番程度の糸でも可)



なお、新設するバックルは通常のタイプではなく、雄・雌両側に折り返しアジャスト機能を持つ両引きのタイプを選んだほうがベターだと思います。

K38
(㊤片引きのバックル、㊦両引きのバックルの例)

せっかくメーカーの設計者が知恵を絞って創り上げたザックを改造するのは失礼のような気もしますが、やっぱり道具は使い易くてナンボ!ですからね。

また、山道具全般に言えることですが、気になる所があったら遠慮なく自分が納得ができるよう手を加えて使う、というのも登山の楽しみ方の一つだと思いますよ。

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2015年11月10日 (火)

BC用ポールのグリップヘッドを少し弄る

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


ずいぶん以前からの事なので、ご存知の方には「何を今更・・・」と笑われるかも知れませんが・・・、ブラックダイヤモンドのBC用ポールは目立たない部分に実用面で有効な工夫が見られますよね。

例えば、リングの一部を切り欠いてそこに上向きのギザギザを付けているのは、そこに引っ掛けてディアミール等のツアー用ビンディングのヒールリフターを上下下げするためです。
しかし、残念ながらこの位置ではスノーシューのヒールリフターの操作には使えません。

Pole_4
(BDのノーマルリングには一部上側にもギザギザがある)

同じ目的で、少なくても数年以上前からBDのスキーポールのグリップヘッドには小さな引っ掛かりが設けられています。

Pole_3
(以前は控えめだったが㊧、最近は引っ掛かりが大きくなる傾向が・・・?㊨)

グリップに引っ掛りがあると便利なのは、スノーシューのヒールリフターの上げ下しの時です。
最近この引っ掛かりが大きくなったのは、スノーシューの使用を考慮してという事なのでしょうが、事実この形状のグリップは、構造上、リング部での操作ができないスノーシューのヒールリフターを頻繁に使用する場合に大活躍してくれます。

Pole_1_2
(大昔は無かったが、㊧ ちょっと前には小さな溝が㊥、そして 最近では顕著な溝が㊨)


特に重い荷物を持った時など、屈まずに立ったままで作業が行えますから、大幅に体力を節約できそうです。
最近のスノーシューではヒールリフターが指を掛けやすい形状に改良されているとはいえ、頻繁に屈まなくて済むと大助かりです。

また、簡単にヒールリフターを起こせるようにタブやループを後付していた方も多いと思いますが、このポールがあればそれも必要無くなります。


下の画像をご覧いただけば使用方法はお判りになるとと思いますが、上の画像にあるように当初は控えめだったこの部分が、最近はより顕著なフック状の形状になってとても使い易くなりました。

Exp3_6 Exp3_8
(㊧グリップヘッドにあるフック状部分 ㊨このように便利に使える)



“ウィペット”などのセルフアレストポールを使用する時はピック部でスノーシューやビンディングのヒールリフターを上げ下げできて便利なのですが、通常のポールを使用する場合でも、グリップにフック状の引っ掛かりのあるポールを使えば同様な操作が簡単に行えて便利ですよね。
さすがBD!と言いたくなるような、小さいながらもユーザーの立場に立った実用的な改良だと思います。
山道具のみならず、使用者の声が着実に製品にフィードバックされている、と実感できるメーカーの製品は使っていて気持ちがいいですよね。


ただし、BD社のラインナップでは基本的にこの工夫は“スキーポール”が主な用途とされるモデルが中心のようで、トレッキング用のポールには設定されていない場合も多いようです。

下の画像、左はトレッキングポール“ウィメンズ・トレイル”、右はスキーポールの“エクスペディション 3”のグリップエンドです。
何れもBD製ですが、後者の方が明確なフック形状になっているのがお判りだと思います。
“エクスペディション 3”程度の顕著なフック形状なら、“ウイペット”のピックと同じようにTLTビンディングのトーピースにあるロックレバーを起こすのにも使えそうですね。

Pole_6
(“ウィメンズ・トレイル”㊧、“エクスペディション 3”㊨のグリップヘッド)


また、他社製のポールでは“G3”社等の一部を除き、あまりこのようなフック形状になっている製品は少ないようです。
したがって、スノーシュー・トレッキングやBCボードのハイクアップ用に市販品で対応するなら、BD社製でスキーポール用として設定されたモデルか、G3社の“ヴィア”シリーズ 、あるいは本来の目的とは違うかもしれませんが LINEのバイクグリップタイプのポール 等を選んだ方が良いという事になるでしょう。

・・・とは言え、これだけの理由でポールを新しく買い換えるのも馬鹿馬鹿しいですよね。
そこで、試しにこのようなフック形状でないポールのグリップに、BDのグリップを参考にした凹みを加工してみました。(画像↓)

Pg2  Pg1
(加工はリューターや丸ヤスリ、軟らかい材質なら彫刻刀でもOK)

この改造グリップをスノーシューのヒールリフターで試してみましたが、たったこれだけの加工で操作がずいぶん容易になりました。
実際の雪山の中ではこの操作感の差は、より以上に大きく影響すると思います。

また、要は引っ掛かかればよいだけですので、この例のような溝の加工ではなく、小さな突起をビス留めしても良いかも知れません。

工作は簡単ですが、これで現在使用中のスキー or トレッキング・ポールがBCやスノーシューイング仕様に変身しますので興味のある方は是非お試しください。

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2015年6月23日 (火)

新しい“ウィペット”も改造しちゃいました ②

便利度 :★★★★★
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :★★☆☆☆
(改造失敗の危険度あり!注意)



【『新しい“ウィペット”も改造しちゃいました ①』 、からの続きです】


新しいBDの“ウィペット”はリストストラップの位置も改良され、現在もっとも使い易く信頼のできるセルフアレストポールと言えるでしょう。

さて、では早速“ウィペット”3セクション化への改造に入りましょう。

まず、上段ポールを100㎜カットします。
前回は旋盤を使いましたが、新型はサブグリップがあるためチャックに咥えられずバンドソーでカットしました。
注意深く行えばパイプカッターの使用でも良いでしょう。
詳細は以前の記事をご参照ください。

Pole_7
(上段の末端を10㎝カットする/下にあるのはその端材)



断面を整え内径側を45度に綺麗に面取りをしておきます。
次にオリジナルと同じ位置に穴とスリットを削りますが、スリットはドリルで穴をあけ、その穴をリューターの切断用砥石か、鉄工鋸でつなぐという方法が手っ取り早いでしょう。
また、この切断した内面はバリ取りバーできれいに整えておきましょう。

なお、素材の7000系のT6アルミは硬いのですが靱性に乏しいので加工は慎重に行いましょう。

Pole_8
(切断した末端をオリジナルと同型に加工する)



また、金属製のレバー“フリックロック・プロ”は中空リベットのカシメ部がパイプの穴に嵌っていますので、取り外しに少し苦労しますが、私の過去の記事等を参考に作業してください。

カットと末端の加工ができたら、次に“エクスペディション 3”の中・下段を入れてみましょう。
ご覧のように、これで仕舞寸法62㎝の3セクション“ウィペット”が完成しました。
この位の長さだったら、BCボードのツリーランでザックに取り付けていても、あまり枝に引っ掛かる事も無いでしょう。

Pole_9


さて、これで「目出度し、目出度し」といきたいところですが、じつはここで使った“エクスペディション 3”の中・下段は日本未発売の最伸長~125cmのモデルなのです。

残念ながら日本では~145cmのモデルしか展開されていませんので、これの中・下段を使うと・・・、まだかなり長すぎますよね。

Pole_10
(~145㎝の“エクスペディション 3”を使うと仕舞寸法は70㎝近くなる)


この全長では3セクションの“カーボン・ウィペット”と変わらず、ザックに取り付けた時に大きく突出し、薮の煩いツリーランでラリアートを喰らってしまう可能性も高くなります。

これだったら最初から価格差もそれほどではない“カーボン・ウィペット”を買っておいた方が手間を掛けずに済むという事になります。
仕方が無い・・・、「毒を喰らわば皿まで」・・・、と言うわけで、エクスペディション ・ポールの中・下段も短くカットすることにしましょうか・・・。



【以下、続く・・・、かも知れません】






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