カテゴリー「山スキー・バックカントリー 2」の記事

2017年4月30日 (日)

最新のビーコン “ARVA/Axio”を試す!

便利度 :★★★★☆
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆

Arva_1
(最新のビーコン “ARVA/Axio”

今シーズン新しいビーコンを入手しましたので、その第一印象を記事にしてみます。

以前の記事にも書いたように、私は現在まで長くMAMMUTの“PULSE Barryvox”を使っていました。

昨シーズン終了後にファームアップした“PULSE Barryvox”の Ver.4 はかなり良好で、初心者にも使い易く、またガイドの厳しい要求にもこたえられる最強のビーコンと言っても過言ではない製品なのですが・・・、もう7年も使っているのでそろそろ買い替えかなぁ~、と思って調べてみたら “ARVA/Axio”という製品が目に留まってしまったのです。

何がすごいかというと、まずは探索距離が最大80メートル幅という事、そしてアンテナ配置がコロンブスの卵的発想で非常に画期的だという点でしょう。

通常の3アンテナビーコンは水平のXY軸の2本のアンテナに対し、垂直にZ軸のアンテナを配置してあるのですが、筐体の厚みという制約からこのZ軸のフェライトバー・アンテナは、どうしても水平のXY軸のアンテナより短い、つまり感度の悪いアンテナにせざるを得ない事になります。

しかしこの“ARVA/Axio”というビーコンは3つ目のZ軸のアンテナを可動式にすることで、XY軸のアンテナと同等の性能としたのです。

Arva_2   Arva_4
(Z軸のアンテナを垂直方向に回転することができる)

これで被探索側のビーコンのフェライトバー・アンテナから林檎のような型に立体的に放射される電磁波を3軸で捉える、球形探索(メーカーの表現)が可能になるとの事ですし、また好感度ゆえに複数のビーコンからの電波が干渉して機器の解析に混乱が発生した場合には自動的にアッテネーターが働き、最短距離にいるの埋没者の探索を容易にする機能もあります。(画像↓)

Axio_4
(上部BAND25の表示は探索範囲を自動的に25mに狭めた状態)

また操作性もシンプルで、初心者が直感で操作をしても、ほぼピンポイントで後は渦巻きプロービングでの探索に移行可能な数十センチ以内の誤差で埋没者の位置を特定できるといっても良いでしょう。
ただし進行方向を指示する矢印の表示は、“PULSE Barryvox”よりやや見にくく、また、“PULSE Barryvox”のようにプローブポイントまでは表示されませんので数値の一番小さくなるポイントを探索者自身が読み取ってプローブを刺す必要があるのは従来機種と同様です。

二昔前の、アバウトな方向表示と音の強さで埋没者に辿り着くという職人芸が必要だったアナログ・ビーコンとは全く別物と言っても良い出来になりましたし、もちろん、アナログモードを併用しする上級者にも対応できる性能も秘められています。

ただし、外観はお洒落なフランス人好みなのかもしれませんがチョット安っぽい感じで、私としては重厚な“PULSE Barryvox”の意匠の方が好感を持ちました。

Axio_7
(付属するホルスターの造りはイマイチかな?)

また、ジョイスティックによる操作も悪くは無いのですが、まだこの機械に慣れていないせいか、“PULSE Barryvox”と比較しても格段に操作性が進化したようには感じられません。
メインスイッチも、これまでのほとんどのビーコンが誤動作防止にメカニカルな構造を採用していたのに対し、“ARVA/Axio”はONはメインスイッチを押すだけですが、OFF する時はメインスイッチを長押ししてからジョイスティックをクリックするというチョット解りにくい方法なので、レンタルなどで初めて渡された方はONはできてもOFFにするのに少々手間取るかもしれません。

また、発信モードから探索モードへの切り替えは赤いZ軸アンテナを起こすだけの操作ですが、付属のホルスターだと雪崩に揉まれた時、万が一にもこの赤いアンテナが起きてしまう可能性が無いかが、(発信モード自動復帰機能があるとはいえ)やや心配ではあります。


そんな訳で、ビーコンメーカー各社の新鋭機中でも、この“ARVA/Axio”はベストバイと言っても良いとは思いますが・・・、とは言え“PULSE Barryvox”はディスプレイにカタカナ表示もでき、また分厚い日本語マニュアルも非常に充実しています。(“ARVA/Axio”のマニュアルは折り畳んだ1枚の紙のみ!)

さらに、“PULSE Barryvox”は約10年前の製品とはいえ、ファームアップで最新の機能を維持していますし、設定可能な項目も“ARVA/Axio”より格段に多く熟達者向けの詳細なカスタマイズも可能です。
北米のプロガイドからの“PULSE Barryvox”の定評がずば抜けているのもこのためでしょう。

そんな訳で、私としてはこの2機種のどちらをお薦めしたら良いかは非常に迷うところです。

まぁ、古い機種ですがトレーニングを重ねればプロガイド並みに使いこなせるかという多機能性を優先する方は通好みの“PULSE Barryvox”を、探査距離が長く、どちらかというと簡単な操作を優先される新しいモノ好きの方は “ARVA/Axio”を選べば後悔しない・・・、と言ったところでしょうか。

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2017年4月14日 (金)

ステンレス“ウィペット”を更に改造!

便利度 :★★★★☆
工作度 :★★★☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆


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(今度はこんな風にしてみました!)

BDのセルフアレストポール“ウィペット”は私のお気に入りの山道具です。
ピッケルには及びませんが、これさえあればそこそこの急斜面でも安心感を持って行動できますので、私にとってはBCでの必需品といっても良いでしょう。

以前から私はアルミシャフトの2セクションの物を3セクションに改造しBCボード用に使っていました。(現在はカーボン製のみ3セクションの物がありますが、仕舞寸法が長すぎます!)

今回は、現在使っているステンレスヘッドのウィペットも以前のクロモリ製でやったのと同じようにピック部を握った時手袋が傷まないよう更に改造してみました。

スキーやスノーシューで登り坂が続くときは普通にグリップを握るより、ヘッドの樹脂製カバー部分を上から握ったり、反対向きにしてヘッドの金属部分を握った方が力が入り易いのですが、オリジナルの状態ではヘッドの横に張り出した三角形の先端が掌に当たったり、場合によっては手袋を傷めてしまう事もあるのです。

そこで以前からこの三角形の部分をカットして大きなRに成型して使い勝手を良くしていましたが、今回はこれに加え、更にカラビナホールを追加してみる事にしました。

Sp_3

工作は画像をご覧になれば一目瞭然だと思います。
こうしておくとボード滑降時にザックに取り付ける時など、ブラブラせずに適切な位置にしっかり固定できて大変便利です。

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なお、この部分は軟雪にピックを刺した時に支持力を高める部分なのですが、角を丸くしたり穴をあける位では体感できるほどの効果の低下は無いと思います。

注意する事としては、ヘッド全体としては熱処理で然程高い硬度が出ているわけではなく、通常の工具でも加工が可能ですが、表面は肌焼き状態でやや硬めになっているので、穴をあける時は超硬チップ付きのホールソーを使うと切削工具の損耗も避けられると思います。

長く使える便利な道具ですから、多少手間は掛かりますが少し手を加えてより使い易く改造するのも悪くないと思いますよ!

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2017年4月 4日 (火)

300gのショベル?!

便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆

Arva300
(軽量ショベル、ARVAの“ULTRA 3”)

雪山でパートナーが雪崩に埋まってしまった時、埋没位置の探索に絶対必要なのがビーコンとプローブです。
しかし、位置を特定できたとしても雪を掘るショベルが無くては話になりませんよね。

先日の那須での雪崩事故でも、全員がビーコンを持っていなかったと大きく報道されましたが、ビーコンだけ持っていれば良いという訳ではないのです。

全員がプローブとショベルを合せて持ち、さらに重要なのが全員が十分なビーコンのトレーニングを経験しているかという事ですが・・・、これは今回のようなケースでは事実上不可能な要求でしょう。

また、あれだけ多くの埋没者がいて、さらに周囲の何十人が全て発信状態のビーコンを所持していたと考えてください。
かえって探索が混乱する事は容易に想像がつくはずです。
(こんな場合は横一列の肩幅ゾンデ行進のほうが、よっぽど早く埋没者を見つけられる気がします)

さらに、高校生の年代での雪山経験やビーコンに対する知識と経験やスキルを前提で考えれば、単純にビーコン所持の有無だけで結果が大きく変わったとは思えませんし、現実を何も知らぬ者がこの点のみで堂々と論じていることにはとても違和感を感じます。
(いったい一般の冬山登山者の何パーセントがビーコンを所持していると思っているんでしょうね?)

また、ポピュラーでお手軽BCルートに接続する某スキー場では、ゲートに人員を配置しビーコンチェッカーまで設置して、ビーコン非装着者の入山を制限していますが、プローブやショベルの所持まではチェックしていません。
まぁ、入山制限(&レンタル屋の商売繁盛)には有効な手段なのでしょうが、事実上あまり意味の無い規制のような気もします。

かく言う私も、持ち前のいい加減な性格と、これまで私の使っていたショベルが800g近くあるせいで、正直なところザックにショベルを入れるのに毎回小さな決心が必要でした。

しかし、検索をしていたら、なんと300gのショベルを発見してしまい、これだったらザックに入れる事を躊躇せずに済む重さだ、と考えて早速購入。

Ultra3_3
(薄い7000系アルミのブレードとカーボンのシャフトの組みあわせ)

この軽量ショベルはARVA社の“ULTRA 3”と言う製品で、小振りなジュラルミン製ショベルブレードとカーボン製のシャフトの組み合わせで、手に取ってみると、本当にびっくりするほど軽いのです。

Ultra3_1
(メーカー公表のスペックを上回る軽さ!)

実際にテストしてみると、極端に乱暴な取り扱いには耐えられないかもしれませんが、見た目の華奢な印象に反し、結構丈夫で普通に使える感じでした。

もちろん雪洞を短時間で掘ったりするのには向きませんが、ブレードの形状から硬い雪にもよく刺さり、少なくてもプラスチック製のショベルよりは使い勝手が良さそうです。

まぁ、ブレードは小さすぎるし柄も短いのは事実ですが、万が一の非常時に持っててナンボ!、のショベルが、ザックに入れるのを躊躇しない軽さである事の意味は非常に大きいと思います。

ショベルを重いし邪魔だとお考えの方には是非お薦めしたい山道具です。

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2017年3月28日 (火)

“PLUS Barryvox ”を Ver.4 にファームアップした!

便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆

9カ月もご無沙汰していましたが・・・、久々の記事更新です!

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(まだまだ現役のマムート“PLUS Barryvox ”

マムートの“PLUS Barryvox ”は発売から10年くらいたっていますが、いまだにベストバイ・ビーコンの地位は揺らいでいません。

その理由は機器のファーム・ウェアーが適宜改良されているからです。
最初の Ver.2 から 3.0 → 3.2、 そして昨シーズンには最新の Ver.4 がリリースされました。

このビーコンのファームの書き換えは、機器の基本機能にあるWリンクという無線通信を利用し、筐体を開くことなくわずか数分の作業で完了します。

(この交信機能は本来バイタルサインを送信し、生存者を優先的に救助する目的のためのようですが、日本では電波法の関係でこの機能が使えませんので、このファームアップの時くらいしか役に立ちません)


しかし、ファームの書き換えはマムート・ジャパンの直営店に持ち込まねばならず、しかも店頭での作業は行えず完了まで3~4週間も待たされるそうなので、事実上シーズンオフでないと書き換えは難しいでしょう。

そこで、お急ぎの方は山行の帰りに穂高駅前の“バックカントリー穂高”に事前連絡してから持ち込めば、僅か10分で作業が完了してしまいますし、郵送で依頼しても数日で返送されてきますのでシーズン中はこちらがお薦めです。
(山の近くの直営店でもない小さな山道具屋が店頭で作業できるのに東京の直営店が何故でできないんでしょうかね?PCと小さなWリンクの発信機があればそれで済む事なんですが)

私のビーコンも購入以来7シーズン目になりましたが、昨シーズン終了後にファームアップを行ってみた結果を遅ればせながら記事にしてみます。

料金は3000円少々掛かりましたが、結果は非常に良好です。

Pv4_5
(最新の Ver.4へファームアップ完了!)

目立った変更点は、ピンポイント探索の時に、新たに後退を指示する後ろ向きの矢印が表示されるようになり、さらに十字探索を繰り返すとビーコン自身が埋没者が直下にいるであろう位置を確定し、ここにプローブを刺せというサインまで表示してくれます。

Pv4_4  Pv4_1
(㊧逆戻り矢印の表示、㊨プローブ・ポイントの指示)

また、設定モードが充実したのもアナログ併用の探査テクニックを駆使するプロガイドの助言を最大限取り入れた結果でしょう。
さらに、リチウム電池が使えるようになった事も極寒地で使用する方には大きなメリットです。

それから、比較する以前のバージョンの機器が無いので確認はできないのですが、初期探索距離も伸びたという事です。

そんな訳で、私見ですが“PLUS Barryvox ”は現在でもピープスやオルトボックスの新鋭機と比べても十分優位に立っていると思います。

このように、Ver.4 になって従前よりさらに細かい設定が可能な多機能ビーコンに進化したわけですが・・・、正直な話、特別に訓練をしたガイドでもない限りアドバンスモードを使ったアナログ併用の複数探索は至難の業です。

しかし、ベーシックモードしか使わないからといって、フロントパネルが緑色の“ELEMENT Barryvox”という下位機種でを選んでしまうと、Wリンクを使ったファームの更新はできませんから、最初は無駄だと思っても、アドバンスモードまで使いこなせるよう訓練すると心に決め、将来もさらに進化する可能性を秘めた“PLUS Barryvox ”を購入する方が賢明だと思います。


などと言いながら・・・、もう7年も使っているのでそろそろ新しいビーコンも試してみたいなぁ~・・・、と考える今日この頃です。

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2016年6月 8日 (水)

スプリット・ボード用のシールを改造する

便利度 :★★★★☆
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆

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(今回はシールのテール・フィックスをシンプルに改造しました)


さて、前々回の記事でスプリットボードのスリングホール加工をご紹介しましたが・・・。
この穴の加工は、実はクライミングスキンのテールフィックスに使用したいという意図もあったのです。

スプリット・スキンのテールフィックスには、通常既成のパーツで対処できますが“FISH/Split” の場合はテールの形状が特殊なため自作パーツを使用せねばなりませんでした。

そんな折、“SALOMON/Derby”というスプリット・ボードの純正のスキンのテールを見てそのシンプルさに驚きました。
それは、スキンのテールに取り付けたショックコードをボード後端に設けられた切欠き経由で、チップクリップのリベットの末端に引っ掛けるだけという、超簡素な方法だったのです。

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(画像では判り難いが、チップクリップのリベットを利用して固定している)


実際問題、スキンの末端がソールのコンベックス面に位置しているとそこから剥離が始まってしまいますが、その部分だけソールのカーブに沿って引っ張られてさえいれば、実際には大袈裟なベルトやクリップは必ずしも必要無いともいえるのです。

そんな訳で、テールの末端に以下の加工を行ってみました。
また、スプリット用のシール改造の詳細については過去の記事をご参照ください。



※ ・・・と、言っても話が途中からだと解りにくいと思いますので、本題の前に、シール後端の加工について補足しておきます。


今回の改良の前は、POMOCAのシールのテールにBDのウレタンストラップをリプレイスし、自作のテールクリップで固定していたのですが、まずはBDのウレタンストラップを取り付けるところから復習しておきたいと思います。

使わなくなったシールから取り外したBDの金具を利用しますが、アルミのリベットは再使用できませんので新たに用意します。
リベットの寸法はφ3㎜×6㎜程度が丁度良いでしょう。

Tst_3
(φ3㎜×6㎜のアルミリベットはホームセンター等で入手可)

加工は画像の通りですが、オリジナルと同じ大きさに四角い切り欠きを作り、リベット用の穴を熱したワイヤーで開け、両側の金具を押し付けながら潰しリベットを小型ハンマーで叩けば完成です。

Tst_1 Tst_4
(㊧オリジナルと同じ形状にカットし、㊨プレートをリベット留めする)

通常はこの金具にウレタンストラップを通せば完成ですが、今回は新しいシステムとしますので、ストラップの代わりに短いナイロンテープの輪を通すことにします。

Tst_7 Tst_5_2
(㊨本来は純正のストラップを通すが・・・)

さて、ここからが今回の本題です・・・。
ナイロンのテープの輪を作るのですが、テープの両端を一度折り返してから合わせて都合4重の厚みにしてミシン掛けをし、その末端がベース金具に引っ掛って固定されるようにしました。

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(折り返し縫いの部分がベース金具に引っ掛って固定される)

このテープの輪にショックコードを通し、その末端にアルミパイプ製の“オシャブリ(トグルボタン)”を取り付ければ完成です。

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(“オシャブリ”をスリングホールに通し画像のように固定する)

シールを貼った後、画像のようにテールのショックコードに付いたオシャブリをスリングホールに通して固定するだけですから操作も簡単です。

オリジナルのストラップよりもテンションは弱いのですが、この程度でもテール部の浮き上がりによる剥離はほぼ防げそうです。

今回は取り敢えずの試作ということで簡単なサロモン方式試してみましたが、使ってみても特に剥離等の問題は起きませんでした。

また、テールにスリングホールがあるという条件なら、テール部分の固定方法に関して幾つかのアイデアも浮かんでいるので、以降も改良を続けていきたいと思います。

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2016年5月 5日 (木)

スプリットボードにスリングホール?

便利度 :★★★★☆
工作度 :★★★☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :★☆☆☆☆

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(スプリットボードのテールに穴をあけました)

山ボードの時、ボードのノーズかテールに細いロープが通せる程度の貫通穴があるとボードをトーイングしたり、いざという時に橇にして曳っ張ることもできます。

山スキー用の板では在って当たり前のようなこのスリングホールですが、ボードの場合は専用シール取り付け用を兼ねた穴がある“PANORAMIC/PSLIT”等のK2のスプリット・ボード以外、BC用の板でもこのスリングホールのある板を最近はあまり見なくなりました。

大昔ですが、K2のBC用の“ELDORADO”という板のテールには、誇らしげにスリングホールがあけられていたのを懐かしく思い出す方も多いのではないでしょうか?

そこで今回はブログネタも兼ね“FISH/Split”にスリングホールを加工することにしました。

まず、任意の位置にホールソーを使って穴を開けます。
スプリット・ボードの場合は、チップクリップの可動範囲を考えて位置を決めてください。
高価なボードにドリルを立てるのは勇気が要りますが、思い切りが肝心です。

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(チップクリップと干渉しない位置に!)

今回はスプリット用の小さめの穴ということでφ12㎜のホールソーを使いましたが、これは内径10㎜/外径12㎜のアルミパイプをスリーブとして使用するためで、通常の板ならもっと大な穴でも良いでしょう。

また、多くの山スキー板がそうしているように、穴をあけたままで断面にエポキシ系の接着剤を塗っておくだけでも良いのですが、山道具道楽的にはそれだけでは面白くないので、今回はアルミのスリーブを取り付けて強度を上げることにしました。

12㎜のアルミパイプをボードの厚みを考慮した長さ(板の長さ +2~2.5㎜)にカットします。
ここは旋盤を使って突っ切るのが簡単ですし、また精度も出ます。(画像↓)
また、パイプ断面には内外とも面取りを十分に行っておきましょう。

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次に切ったパイプをミリサイズのフレアリングツールに咥え、コーンで一方の切断面にフレアー加工を行います。
フレアツールとは冷媒や油圧系配管に使われる継手の45度テーパーに合わせ、パイプの端面を拡張するツールです。
空調の冷媒用などはインチサイズが主流なので知人や取引業者から借用するのも難しいかも知れませんので、新調する場合は廉いミリサイズを探すと良いでしょう。

アルミパイプに加工硬化が見られる場合は、バーナーで赤くならない程度に焼鈍しをしてから加工すると良いでしょう。

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(ミリサイズのパイプフレアーで加工)

また、“鍔出しツール”を使ったり、フレアーさせる部分の長さを大きくしてプラハンマーなどで苛めて完全にフランジ形状にしたほうが強度は出るのでしょうが、今回は外見が上品?になるよう、“K2/ELDORADO”のようにフレアー部をボードの両面からあまり突き出さない仕上げにしています。

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(㊧小さなフレアー、㊨フランジ状に加工)

このためボードの穴の両面を90度のカウンターシンクで大き目に面取りをし、パイプのフレアー部の納まり代を作っておきましょう。

そしてエポキシを塗ったボードの穴にこのパイプを挿入し、自作の90度三角錐の押し型をセットしたハンドプレスで反対側をフレアーさせます。
(画像↓)

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これで板の表裏がリベット留めのようにシッカリ固定されました。
後は仕上げとして、必要に応じてヤスリや小型ハンマー等で形を整えれば完成です。
開けっ放しの穴でなく、このようにスリーブを入れておくと、橇として引っ張った時の強度も増しますし、また板の先端の剥離を防ぐ効果も発揮するはずです。(画像↓)

Shole_9

今回はスプリットボードでの例を紹介しましたが、通常のボードでもテール(又はノーズ)部にスリングホールを設けておくと、イザという場合だけでなく長い緩斜面を登る時など、腰に付けた細いロープでトーイングするとラクチンです。

さて、今回敢えてスプリット・ボードにこの加工を行ったのには、もう一つ別の目的があったのです。

それは、このスリングホールをスプリット・ボードには欠かせないクライミングスキンのテールフィックス用にも使いたかったからですが・・・、それについてはまた後日紹介したいと思います。

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2016年3月26日 (土)

スプリット用スキンのテールクリップ(改良型)

便利度 :★★★★☆
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆


以前の記事で“FISH/SPLIT”の特殊なテール形状に対応するクライミングスキンのテールクリップの自作を記事にしましたが、今回はその改良型の製作についてです。

Fish_spl_4
(“FISH/SPLIT”のテール形状)

Fish_spl_10
(テールクリップ1号機)

まぁ、苦労して自作しなくても既製品の“G3のテールクリップ”を流用すれば特に問題は無いのですが、道具道楽としてはやはり専用の小型の軽い物にしたいと考え改良版の製作をしてみました。

G3c_1
(G3のツインチップコネクターキット)

G3c_2
(少々曲がるが使えない訳ではない)

形状の変更だけですから特に解説は必要無いかもしれませんが、前回同様チタン板を帯鋸で粗く切り出し、ベルトサンダーと手ヤスリでアウトラインを仕上げました。

複雑なバックル穴の加工は、正確を期すならフライス盤の使用が理想ですが、セッティングやクランプ留めが面倒だったので、ドリルで連続穴をあけ、手ヤスリでチマチマと仕上げました。結構手間の掛かる作業です。

で完成したのが下の画像のようなクリップです。

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実際に取り付けてみたところ、専用設計のワンオフ物ですから当たり前といえば当たり前ですが、ジャストフィットとなりました。

Tc2_4


スプリットボード用のクライミングスキンは需要が少なく、バーゲンに出る事も少ないですから、今回の例のようにスキー用のスキンを自分でスプリット用に改造する、というのも悪くないと思いますよ。



【余談ですが・・・】

先日「エベレスト・神々の山嶺」という映画を観ました。
ちょっと前に「EVEREST 3D」というのを観ましたから、エベレストと名の付く洋画と邦画を続けて観てしまった事になります。
まぁ娯楽映画なのですからそれはそれで良しとすべきなのでしょうが、両者ともツッコミ所が満載な映画でした。

特に「エベレスト・神々の山嶺」の方は、舞台が山屋の知っている行列のできる現実のエベレストではなく、人の居ない“架空のエベレストという山”だと思って観た方が素直に楽しめるって感じの映画です。

まず導入部のコンテで滑落するシーンから嘘臭いですし、映画では羽生っていうクライマーが滝沢・3スラの冬季初登攀者って設定になってましたけど、実際の初登は映画の時代設定よりかなり前だったはずですよね。
初登時はピオレトラクション用の道具も無かった時代ですから、まさに画期的な偉業だったわけですが、その手柄を映画の中の架空のクライマーに置き換えちゃうというのも何か登山の歴史に対するリスペクトを欠いているような気がします。

まぁ、一々粗探しをするのも品が無いのでこれ以上は何も申しませんが・・・、山道具道楽としては、劇中に私も使っていたウィランス・シットハーネスだとかカジタのバイル(あの時代にカジタのバイルでドライツーリングはやらなかったと思いますが・・・笑)などが多く登場して結構楽しめました。
そんな訳で、この映画は山屋のためでなくあくまで普通の人が楽しめるように作った娯楽映画なのですから、これはこれで良い映画だとしましょう。

「EVEREST 3D」の方は、とても映像の綺麗な映画でしたが、別に3D映像にしなくても良かった気もします。
なにせ私が3D映画であることを実感できたのは、落下する氷塊が眼前に迫る所くらいでしたからね。

それから、内容についてもツッコミ所は山のようにあるのですが・・・。
強いて私の気になった嘘を一つ挙げるとすると、トランシーバーの電池が長持ちし過ぎるということでしょうか。
あの時代、トランシーバーの電池といえば在ってもNi-Cd電池でしょうから、寒冷地で常時ONにしておけばせいぜい3~4時間位しかもたないはずです。
それなのに結構長時間の送受信をしていながら2日も電池が持つなんて、無線機の実情を知っている者からすればあまりにも無理な設定です。

まぁ、ベースキャンプとの交信が頻繁にないと劇として成立しないのは解りますので、これも娯楽映画と割り切って細かい事に目くじら立てず、素直に楽しんだ方が良いのかも知れませんね。

そんな訳で、こちらも良い映画だといたしましょう。
それでは、サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ・・・。
(淀川長治を知っている方は結構な年齢かな?笑)

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2016年2月16日 (火)

ビンディングの“重量”対“費用”対“効果”

便利度 :☆☆☆☆☆
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :☆☆☆☆☆
危険度 :☆☆☆☆☆
(今回は評価の対象外です)


今シーズン前半は歴史的な降雪量の少なさで、年末年始にオープンできないスキー場があったり、平年なら雪不足とは無縁のスキー場でもゲレンデはパウダーどころか其処此処に土の見えるコースコンディションでした。

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それにもかかわらず、例年なら積雪も十分で“非圧雪”を売り物にしているスキー場に行くと、雪も無いのに超高価なパウダー専用板にこれまた高価なビンディングを載せたスキーヤーやボーダーをたくさん目にします。
スキー場の倒産が続く中、粉好きのスキーヤーやボーダーに不景気の三文字は無いんでしょうか?

まぁ、道具は一般に値段の高い方が品質は良いですし見栄も張れますから、私も技術と体力の無さを外見で補おうと、年甲斐も無く結構頑張っちゃったりはしますが・・・。
だけど、土やブッシュの出たゲレンデにスーパーファットのカスタムスキーやギンギンのスワローテールを持ち出すのは、一張羅の燕尾服で畑を耕すようなもの・・・、判る人から見ればそこそこカッコ悪いことなんじゃないでしょうかね?
そう言えば以前、神楽の圧雪のコースでスワロ-テールの板に乗り、見事に吹っ飛んで転げ落ち、細いテールを根元からポッキリ折って笑い泣きしていた方を見ました・・・。
十何万円かが一瞬で粗大ゴミですから、まぁ、かわいそうではありますが半分は自業自得って事でしょう。



さて本題に入りますが・・・、スノーボードのビンディングって、同一メーカーでも入門用からハイエンドモデルまで幾つもの種類があ、り値段もピンキリでかなりの差がありますよね。

以前はアンチ・バートンだった私も、今ではすっかりバートンファンに成り下がり、ビンディングは全部バートンになってしまいましたが、そのBURTONにしたって、入門用の“FREE STYLE”やハイエンドモデルの“X-BASE”などの特別な機種を除いた男性用の主要モデルだけでも“CUSTOM”“MISSION”“CARTEL”“MALAVITA”“GENESIS”等々、幾つもの種類があり、その価格にも結構な上下差があります。

同じようなモールド・プラスチックの製品なのになんで倍以上も価格に開きがあるのか?イマイチ釈然としない方も多いんじゃないでしょうか。

まぁ、ゲレンデクルージング用とパイプ用とジブ用ではそれぞれ求められる性能は異なる筈ですし、実際にヘタクソな私が乗っても、それぞれの乗り味の違いを少しは感じます(感じるような気がする?笑)ので、メーカーの多アイテム化にはそれなりの意味があるという事なのでしょう。
例えば、堅い圧雪のゲレンデではフォワードリーンを大き目にセットした“CARTEL”の速いレスポンスがリズミカルなターンを可能にしてくれますし、あらゆる雪質で快適にクルージング出来て、長く乗っても疲れないのは“GENESIS”といった具合でしょうか・・・。

とは言え、普通にゲレンデクルージングを楽しんだりBC用に使うだけなら、何を履いてもほぼ同じなんじゃないか・・・、というのが実際に5種類を使用している私の率直な感想です。
私見ですが、BCや粉雪の新雪を滑るのでしたら、普及モデルながら軽くて軟らかい“CUSTOM”は、その対極にあるような上位モデルの“GENESIS”に負けず劣らず快適に使用できると感じるのです。

同じなんだったら軽い方が好いですよね、特にBCでの重要な要素は軽量である事ですから・・・。

そんな訳で、以上に挙げた私の使っているBURTONのビンディング5種類の重さを比較してみたいと思います。
正確には、年式やストラップの違いなど条件は同じではないのですが、その辺りはご容赦ください。

また軽量という点では、やはり4×4対応の機種より、BURTONのEST(チャンネルシステム専用)ビンディングが有利なので、ここでは同じESTの機種で比べてみる事にします。

理由は、例えば同じ“CARTEL”でもESTと4×4用ではかなり重量の差があるからです。(画像↓)

Bb_d_4  Bb_d_6
(㊧“CARTEL/EST” 、㊨“CARTEL/REFLEX”)

また取り付けビスも前者は前後で4本ですが後者は8本必要ですから、これだけでもかなりの差になります。

Bb_d_1  Bb_d_2
(ESTと4×4用はビスだけで34gの差)

結局、同じモデル名でもESTと4×4用ではビスまで含めると両足で108gも違ってしまうのです。
さらに、ESTは大昔のベースレス・ビンディングのようなフィーリングを持ち、板のフレックスを足の裏に感じられるような乗り味で、私としては大変お気に入りです。


それでは本題に戻ってEST用の各ビンディングの重さをメーカーの標準価格順に量ってみましょう。

はじめに“CUSTOM/EST”ですが、これは1個781g。(以下、同じMサイズで計測)ですから、両足で1562gということです。

Bb_d_5


“MISSION/EST”は@823gで両足なら1646g。

Bb_d_3


“CARTEL/EST”は@883gで両足1776g。

Bb_d_4_2

“MALAVITA/EST”は@954gで両足1908g

Mlvt_2
(MALAVITAはハイバックが頑丈なためか一番重い?)

“GENESSIS/EST”は@903gで両足1806g。

Bb_d_7_2
(Wテイクバックルとハンモックストラップは魅力だが結構重い)

例外はありますが、基本的に上級モデル(≒高価格モデル)になるに従い何故か重量も増えるという傾向があるようですね。

つまり一番軽い“CUSTOM/EST”と一番重い“MALAVITA/EST”の間にはMサイズ両足で346gもの差があり二番目に重い“GENESSIS/EST”の間でも244gもの差があるという事になります。

超ハイエンドモデルの“X-BASET”は持った感じでは、多分“CUSTOM”程度とすごく軽そうに感じるものの、結構硬そうなのと価格が6万円という事で今のところ購入には至っていません。

さらに4×4用の“CARTEL/REFLEX”と“CUSTOM/EST”を比べるとビスの重さを含め 312gもの差があるという事ですから・・・。
脚下で300gグラム以上の差はかなり大きいと言わざるを得ませんよね。



こうして考えてみると、オフピステにおいては「俺はBCボーダーだ!」と見栄を張って高価なパウダーボードにこれ見よがしに高価なビンディングを載せて金持ちオーラを発散させるのも悪くはありませんが・・・、それよりBC用の板は外見より定評のある、ややオールラウンド寄りの物を選び、ビンディングは見栄を張らず、廉くても新雪や不整地で使いやすい軽くて軟らかい中堅機種を敢えてチョイスするというのが、通好みの渋いカッコ良さじゃないかなぁ・・・?、なんて私は考えています。

Custom
(私は山ボード用には見栄を張らず敢えて軽い“CUSTOM”を使っている)

BCと言ったって、上から下まで全部ディープパウダーってことはまずありません。
天候によってはモナカもシュカブラもありますし、季節によっては湿雪やザラメだってありますから、アラスカやカナダ、あるいはニセコのハイシーズンの一発勝負で活躍する道具をそのまま本州中部の上越や信州のBCフィールドに持ち出したって楽しめないのは明らかです。

生意気なようですが・・・、結局、道具は目的でなく、あくまで楽しむための手段ですから、価格より自分の置かれたフィールドとシチュエ-ションでどれだけ面白く遊べるかを基準に選択すべきなんでしょうね。

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2016年2月 1日 (月)

DEELUXE/ Spark XV 15-16 チョコッとレビュー

便利度 :★★★★☆
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆

Deeluxe_xv_6
(DEELUXE/ Spark XV)

以前の記事で“15-16・DEELUXE/ Spark XV”の見ただけレビューをしましたが、その後実際に使用してみましたので(画像↓)、その感想を短かく書いてみようと思います。

Deespark_2


今回もBC用という事で、サーモインナーを焼く際には爪先周りに十分な余裕が出るように成型しましたので履き心地は結構いい感じになりました。

シューレースは2系統に分かれ足首部分が独立して締められるので快適ですが、締めた状態でそれぞれのコードの余代の長さに大きな差があります。
また、FLDバックルシステムは年々改良がなされていますが使用感は相変わらずイマイチです。

Deespark_1
(FLDバックルは年々改良されているが・・・、BC用には華奢すぎ!)

私のブーツでは当初1箇所 ON/OFFの切り替えにカチッ!という節度が無く、ロックの甘いバックルがあり使用中にレースが弛んだりしましたが、しばらくしたら当たりが出たのか?現在は何とか問題無く使えています。

バックルは操作の容易な大型の物に変更されましたが、これだと逆に両足のバックル同士がぶつかって破損してしまう可能性も高くなってしまうかもしれません。
バックルが外れてしまっても簡単にパチッとはめられますが、中に小さなバネがありますので、これが飛んで行ってしまうと雪の中での発見はまず不可能です。
小さなガードが付いているとはいえバックル剥き出しでの歩行には十分注意が必要でしょう。

あと、特筆すべきなのは底のビブラムです。
以前の記事にも書きましたが、旧モデルとはコンパウンドが変わり圧倒的に氷結面で滑り難くなった事が体感でも判ります。
後で調べたらこのソールはビブラムの“Ice Treck”という商品名の対氷防滑素材だそうで、氷結路での性能では普通タイヤとスタッドレスタイヤ位の差はありそうです。

Deespark_3
(防滑能力に優れたビブラムの“Ice Treck”ソール)

そんな訳で・・・、使用した感じでもBCボード用のブーツとしては合格点をつけても良さそうな製品です。






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2016年1月14日 (木)

スプリット用スキンのテールクリップ

便利度 :★★★★☆
工作度 :★★☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆


第2次スプリットボードブームがまだ続いているようですね。

率直に言えば・・・、急峻な地形の多い我が国のBCボードシーンにはスプリットボードが活躍できるような場面は然程多くは無く、逆に急斜面や両側の切れ落ちた急なリッジでの慣れないシール登行で怖い思いをしたり、さらにアップダウンの多いルートで頻繁にシールの着脱を繰り返すと予期せぬシールトラブルに見舞われて登行不能になったりする場合も少なくないのが現実です。

要は山スキー経験者で、でシールの取り扱いや、キックターンなどのシール登行の技術を一通り経験した方でないと、山の中で「最初からスノーシューにしときゃ良かったのに・・・」といった後悔をする場合も少なくないという事です。

とは言え・・・、スプリットボードも地形によってはスノーシューの何倍も楽に登行ができ、思わず笑みが浮かんでくるような快適さを経験をすることも無い訳ではないので・・・、道具の選択はまことにもって悩ましいところです。

ぶっちゃけた話、私はスプリットボード積極推進派ではないのですが・・・、道具道楽の悲しい性で、あまり使わなかった2個目のスプリットボードが有るにもかかわらず、またぞろ新しいスプリットボードを買ってしまいました。
言い訳ではないのですが・・・、一時は自作まで考えた某B社の“FISH”のファクトリーメイド・スプリットの並行物が比較的廉く売りに出ていたからです。(画像↓)

Fish_spl_1


さて、買ったからには使えるように仕上げなくてはなりません。
ファクトリーメイドの“FISH”にはスキンが付属しませんので、何はともあれ、先ずはクライミングスキン(シール)のトリミングが必要です。

素材はバーゲンで買った手持ちのポモカの140㎜を使用することにしましたが・・・、困ったのはテールの処理です。
貼り流しでも良いのですが、できたら固定したいと考え試行錯誤してみましたが、“FISH”は独自のテール形状をしているため“SPARK”のボード用テールクリップは使えません。

Fish_spl_4  Fish_spl_7
(ウイングスワロー型のテールにSPARKのクリップは使えない)

“G3”のツインチップコネクターなら、テールストラップが若干曲がった引かれ方になります十分使えますし、さらにこれを改造すればほぼジャストフィットさせる事も可能でしょう。

しかし、どうせだったら完璧な物にしようと、“FISH”専用のテールクリップの自作を試みる事にしました。

先ず試したのはSPARKのテールクリップ型の物です。
素材はチタンの1.5㎜厚で、型紙を作って成形し曲げ加工をしてみました。

FISH はテールの形状が一般的ではないので、この形状でシッカリと止まる位置に合わせるとオリジナルよりやや大きくなってしまいます。

Fish_spl_9  Fish_spl_5 
(㊧完成した状態 ㊨オリジナルより大きくなった)

結果は・・・、「イイじゃないですか~!」、まずまずの完成度です。

実際にBDのテールストラップを通してみると意図したようにシッカリと固定できます。(画像↓)

Fish_spl_10

しかし、待てよ~、一寸デカすぎるなぁー。おまけにオリジナリティーも無い!

と言う訳で・・・、試作2号機の製作に取り掛かる事にしました。


【以下、続く・・・】

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