カテゴリー「ハンディーGPS」の記事

2015年2月25日 (水)

TOPO 10M + / Ver.3 の完成度は?

便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆


Dscf1714
(TOPO 10M + / Ver.3)

このたび、GARMIN純正の登山用GPS 地形図“TOPO 10M + / Ver.3”が発売されました。

これまで発売された地形図は、前バージョンの“TOPO 10M + / Ver.2”まで、部分的には信じられないような欠陥を含む地図でしたが、さすがにもうあのようなポカはしないだろうと考え、早速新しい“TOPO 10M + / Ver.3”を購入してチェックしてみる事にしました。

Dscf1711
(マイクロSD版の“TOPO 10M + / Ver.2”㊧、と“Ver.3”㊨)

ブログネタ探しには金が掛かります。(涙)

“TOPO 10M + / Ver.3”は従来のディスクメディアとマイクロSDカードの併売という形を採らず、マイクロSDカード版のみの供給となりました。

このため面倒なロック解除操作の必要もありませんし、GPSの機種変更の際も新規地図購入の必要が無く、カードの入れ替えだけでOKなので、今後GPSの買い替えを予定している方にもメリットは大きいと思います。
ただし、メディア内のデーターが破損した場合にも一切の保障が無いというのは少々気になります。
18,000円もする地図なのですから、メディア本体にホログラムシール等を貼付し適価でデーター復旧サービスが可能になるような体制を整えてもらえればより安心して購入できると思いますが・・・、まぁ、この会社には無理な注文でしょうね。(笑)

また、従来のマイクロSDカード版と異なり、地図のインストーラーが付属していますので、GRMINの地図管理ソフト“BASE CAMP”を使用してパソコン画面上に地図の表示が可能になりました。(画像↓)

01
(“BASE CAMP”上での地図表示)


さて、この“TOPO 10M + / Ver.3”のセールスポイントは、昭文社の「山と高原地図」59冊分の情報と15,000区間のコースタイムが表示され、登山道も実踏に基づく正確で最新な情報が記載されているという事で、メーカーによると、新たに下記のデータが加えられたそうです。

・2万5千分1地形図の送電線、三角点、堰、植生記号などを新たに収録
 約110,000ヵ所の三角点
 約20,000ヵ所の電子水準点
 約17,000ヵ所の電波塔
 約232,000ヵ所の送電線
 約510,000ヵ所のダム、堰堤、堰

・昭文社独自の調査で情報を整備
 約15,000区間の参考コースタイムと約14,000ヵ所のコースタイムポイント
 約700カ所の尾根名データ
 約3,400ヵ所のキャンプ場データ(オートキャンプ場・野営地を含む)
 約17,000ヵ所の検索用山頂データ
 約3,300ヵ所の山小屋、木馬、危険箇所、注意箇所


詳細はI.D.A. ONLINEの商品説明をご覧いただくのが良いと思いますが、実際の地図画面でも、記号や尾根の名称など、中には特に必用が無いと思われる物も含め、かなりの情報が表示されます。

中でも私が一番ありがたいと思っているのは、送電線や堰堤の表示が充実しているという事です。
沢登りでは送電線を目印にしたり、下山路で送電線の巡視路を使ったりすることもあるので、山域やルートによってはかなり便利に使用できるかも知れません。

下は湯桧曽川上流部の送電線のある部分ですが、ここも送電線は良い目印になります。

Av2_2 Av3_3
(“TOPO 10M + / Ver.2”㊧、と“Ver.3”㊨の表示)


次は尾瀬の実川水系から稜線に出て入渓点に戻るときに便利な送電線の巡視路の部分ですが、ここも巡視路自体の道表示は無いものの送電線の表示があると判りやすいですね。

Bv2_1 Bv3_9
(“TOPO 10M + / Ver.2”㊧、と“Ver.3”㊨の表示)


それから、 Ver.2までの大問題だった南方島嶼部の表示もやっとまともになりました。
下の画像のようにVer.2 の致命的欠陥?だった於茂登岳南部の等高線もチャンと表示されますのでご安心ください。

Cv2_4 Cv3_6
(等高線の欠落した“TOPO 10M + / Ver.2”㊧、と“Ver.3”㊨の表示)


その他、多分私は使わないと思いますが、目的地までのルート作成をしてくれる機能も充実したようです。
まぁ、私から見れば、必用の無い表示や機能を持ったハンディーGPS用地図ではありますが、バージョンアップとともに問題個所が修正され、少しづつ進化しているという点では好印象を持ちました。

社外品の地図を購入したり、地形図を切り貼りして自作の地図を作るのも安上がりで良いのでしょうが、情報量を含め新しい純正地図には数々の大きなアドバンテージがあるのは事実です。
価格的にはやや問題もありますが、“TOPO 10M + / Ver.3”は現在のところ間違い無く他に大きく差をつけたベストバイ商品と言って良いでしょう。

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2015年1月15日 (木)

“eTrex20-J” と“30-J” どちらを選ぶ?

便利度 :★★★★☆
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆


Etrex2030
(㊧“eTrex 30J”、㊨ “eTrex 20J”)


eTrex20j と30J どっちが・・・、というより、一部ではGPS専用機かスマホか?という論議もされているようですが・・・、私に言わせれば山の中ではやはり専用機以外には考えられません。

一般的に、登山用のGPSに求められる条件は、測位精度が高いのは当たり前として、小型軽量である事やある程度の防水性が確保されていることが挙げられますが、それに加え数日に渡る沢旅では、電池寿命がどれだけ長いか?、電池交換ができるか?という条件が加わりますし、スキーツアーで使う場合には手袋をしたままでも保持しやすいという要素も重要となります。

そしてそれらの条件を総合して考えると、私的には現在 eTrex20j か30J のどちらかを選ぶという選択肢以外は思い浮かびません。

そんな訳で、私は eTrex * 0-J シリーズ発売と同時にと30-J を購入しました
当然のように当初は安価なインターナショナル版を買って日本語化しようとも考えましたが、eTrex * 0 シリーズはDakotaのように簡単にチョメチョメできないようなので、仕方なく高価なJ仕様を買ったのです。
まぁ「金持ち喧嘩せず」ですな。(笑)

その後日本語の地図表示ができる“いどんなっぷ”さんの地図も出ましたし、地形図のイメージを表示する地図ソフトもありますので、インターナショナル版をメニューのみ日本語化して使うという方法も良いかも知れません。


そんな訳で、私は現在30-Jをメインに使っていますが、沢の詰めでドロドロの軍手での操作も躊躇なく出来ますし、さらに連続したトラックを欲しがらなければ、間欠使用で3~4日は余裕で電池寿命があります。

まぁ、以前から地図にはいろいろと問題もあり、現在のTOPO 10m + Ver.2 も南方島嶼部に依然欠陥が残るとはいえ、登山で使う分には問題無いですし、本体が準天頂衛星“みちびき”を受信できるときは谷筋でも結構精度がでますので、現在位置の把握を主な目的とするなら、実際に使っている立場として自信をもってお薦めできる製品だと思います。

また、リチウム電池を使用し、ジャケットの内ポケットに収納すれば、外気温実測マイナス15度でもほぼ問題無くトラックが取れていたのを確認しています。

このように、私も eTrex30-J を現在まで便利に使っていたつもりなのですが・・・、よくよく考えてみると、この機種を差別化しているコンパスと高度計はあまり役に立った経験が無いのです。
というか、コンパスは使用条件の設定もイマイチ判り難いですし、時々校正もしてやらなければならず面倒ですから、電池寿命を考えて普段はOFF にしちゃってるのです。
また、高度計は常時ONですが、現在位置が分かれば気圧から推測した高度を知る必要も無いので、この機能もほとんど利用していません。

私は当初、より多機能というスペックに釣られて、高い方の30-J を買っちゃいましたが、使っているうちに実際には20-J の方でも良かったんじゃぁないだろうか・・・、と考えるようになりました。

法外だと評判の悪い日本の標準価格でも、20-J が¥40,000、30-J が¥60,000と2万円もの価格差があり、実勢価格でも両機種の価格差はそのままに維持されているのが現状です。

インターナショナル版はメーカー標準価格でも20/30がそれぞれ$199.99/$299.99ですから、ディスカウント後の実勢価格を考えても、Jモデルの定価設定自体が(ローカライズのコストを考慮しても)かなり異常ですし、Jモデル両機種の価格差もコンパスと高度計の価格原価から考えれば納得のいくものではないとお考えの方も多いと思いますが・・・、今回はそれはひとまず置いておきましょう(笑)。


さて、私はあるきっかけでハンディーGPSをもう一つ購入したいと考えました。
その理由は、連れ合いと行った山ボードツアーで、雪も良く滑りましたし林間滑降がかなり快適で、最初は二人とも目視できる位置にいたのですが、あまりの楽しさに2人ともついついノンストップのツリーランを楽しんでしまいました・・・、しかし、その結果お互いにどちらが先に下まで降りたかすらも判らなくなってしまったのです。

スキーと異なり、ボードの場合は目先の地形に誘われて滑り易い方にどんどん下へ滑ってしまうので、パーティーがバラけてしまう傾向がスキーよりも格段に大きい事は経験者ならご承知だと思います。

この時は最終的には合流できたのですが、巡り合うまでずいぶん時間が掛かり、またお互いに心配してしまいました。
そんな経験から、気付かされたのは一人一個GPSを持ち、集合場所をいくつか決めて地図上にマークしておくことが必要だという事です。

また、そんな時に限ってトランシーバーも持って行かなかったのですが、山裾の樹林帯を長距離滑る山ボードの場合はトランシーバーも持つべきだと思いました。

さて、そんな事があったのでもう一つハンディーGPSを購入しようと思い立った訳です。
当初はOREGON 650 TCJ が第一候補だったのですが・・・、必用の無い道路地図も抱き合わせで定価 95,000円は些か高過ぎですし、重量もeTrex 30 の1.4倍の210gもあり、電池もeTrex 30 の25時間に対し16時間と、山で使うには少々問題ありです。
ディスプレイも綺麗でスクロールも早く、ワイヤレスデーター通信もできたりと機器としての魅力はあるのですが、私の指向する登山に不向きならしょうがありません。

650j
(OREGON 650TCJ)

30-J があるのに20-Jを買うのも馬鹿馬鹿しいとは思いましたが、ブログネタという意味もあり、結局20-Jを選んでしまいました。

さてさて・・・、前置きが長くなりましたが結論は単純です。
実際に両者を使ってみた末の結論は、登山には20-Jで十分ということです。

まぁ、30-Jとの価格差が10,000円以内だったら30を選ぶのも悪くないでしょうが、高度計ならカシオのプロトレックを常時持っていますし、コンパスは必ずポケットに入れていますので、ハンディーGPS に大枚弐萬円はたいて敢えてコンパスや高度計を付ける必要など無いというのが私の見解です。

以上、私の主観のみが根拠のまったくの私見ですが、どちらを買おうかと悩んでいる方の参考になれば幸いです。



【余談ですが・・・】

海外では、仲間の位置情報を受信してディスプレイに表示してくれるGPSがあります。

Cflg2
(“GAMIN/Rino 610”)

また、ハンティング用に犬の首輪に仕込んだGPSからの位置情報を受信して、ディスプレイ上に表示してくれるハンディーGPS もあるんですが・・・、日本でもこんなのがあると好いですね。

Cflg
(“GAMIN/Astro”)

しかし、これらのGPS機器は入手できたとしても、電波法の関係で国内では使用できないのです。
何とかならんもんでしょうかね・・・、電波法?

まぁ、アマチュア無線なら自分のGPS位置情報を送信してくれる機種も多いので、PDAと組み合わせてパーティー全員の位置を地図上にプロットすることも可能ではありますが、これじゃあ山道具としてはまったく実用的ではありません。

また、話は変わりますが・・・、高機能アバランチビーコンの中には微弱電波で埋没者のバイタルデーターを捜索者に知らせてくれたりするものもあります。

私が5年ほど使っているバリヴォックスも先駆的にこの機能が付加されましたが、私のは日本正規品のため日本の電波法に抵触しないよう御親切にもこの機能が意図的に停止されています。
それじゃあ、これを装着して欧米で雪崩に埋まったとしたら・・・、位置が特定されたとしても既に死亡と判定されて救助を後回しにされ、ほんとに死んじゃいますよね。

さらに、最近では探索にGPS位置情報を使用するビーコンも登場しましたし、さらに複数の探索者同士が位置情報を無線で交換しながら探索を効果的に進められるビーコンも研究されていると聞きますが、いずれにせよ日本では電波法の関係で使用できないでしょうね。

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2014年6月13日 (金)

“TOPO 10M + /Ver.2 ”は良くなったのか?

便利度 :★★★★☆
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆

(該当部分以外の評価です)

【結論は・・・、“ダメよ、はやっぱりダメだった!”】

GARMINの日本語地形図については、これまで色々な問題があったことを過去の記事で紹介していますが、その問題を解消した製品としてリリースされたのが最新のGPS用地形図“TOPO 10M + /Ver.2”です。

発売は随分前の事ですが、以前の製品に色々文句を言った行き掛り上、「本当に良くなったのか?」遅ればせながら報告したいと思います。

私のポリシーは良いモノになら賞賛は惜しみませんが、駄目なモノには徹底的に文句を言う主義なので・・・、ご無礼についてはあしからず!。(笑)

Topo10m  Topo10v2

(㊧旧 TOPO 10M + ㊨TOPO 10M + /Ver.2)

上の画像のように“TOPO 10M + /Ver.2”は基本的には旧製品と同じですが表示内容はより詳細な地点名が入りました。

上の画像でも“平蔵のコル”が追加されているのが判ります。
その他、滝谷では昔よく下降に使った“B沢”“C沢”なんてのも表示されますが、私はあんなガレガレの怖い場所へはもう行きませんし、現実としてあまり役に立ちそうもない表示でしょう。
その他の改良点はメーカーの宣伝をご覧いただきたいと思いますが・・・、全体的には確かに良くなっているといっても良いでしょう。

さて、旧製品で致命的な問題があった南方の島嶼部での位置ズレ(リンクした記事の後段参照)はどうなったでしょうか?
下の図は石垣島の於茂登岳周辺です。

下のスクリーンショット左側が旧製品ですが、正しい於茂登岳の山頂の座標をカシミール3Dから転送したのが於茂登岳と山名表示のある地点、地図にで表示された於茂登岳の山頂は矢印でポイントされた地点です。

旧製品では実際の緯度経度と地図上のそれが230メートル程もズレていて使い物にならない事がお判りだと思います。
完全に欠陥品です!

そして、右側が新しい“TOPO 10M + /Ver.2”ですが、見事に(?)修正されています。
まぁ、これもヨシとしましょう。

V1_3  V2a
(㊧旧 TOPO 10M + ㊨TOPO 10M + /Ver.2)

しか~し、「フザケンナヨ~、お前ら馬鹿かよ~!」という事をこの会社はまたやっちやったんですよ。

島嶼部の位置ズレの修正を確認しようとしてたら、運悪くまた発見しちゃいました。

下の画像は於茂登岳南部のものですが、新しいはずのVer.2では山頂から約500メートル以南の等高線が表示されていないのです。

旧製品で表示された等高線が新製品で表示されないのですから、明らかに欠陥品ですな!(私の地図だけかもしれませんが・・・笑)

V1_b  V2_b
(㊧旧 TOPO 10M + ㊨TOPO 10M + /Ver.2)


縮尺を変えても、同じく表示されません、つまり等高線データー自体が抜けてしまっているのです。

V1c  V2_c
(㊧旧 TOPO 10M + ㊨TOPO 10M + /Ver.2)


もう少し広域で眺めると下のようになりますが、どうも石垣島のこの緯度以南には等高線のデーターが欠落しているようです。
おーい、“昭文社”しっかりしろよ!

421b


人間ですから間違いをするのは当たり前の話ですが・・・、一度間違えた場所で、もう一度過ちを繰り返すのは馬鹿な人間です。

結論から言って、旧製品が使えなかった島嶼部では新製品の“Vre.2”になってもまだ使えないってことですから、やっぱり“ダメよ、はやっぱりダメだった!”ってことなんでしょう。


まったく「ヤレヤレだぜ!」って感じで、ここまでヤッテくれちゃうと、もう何にも言う気が無くなりますな。
どうせこの会社は、自社製品に人命にかかわる欠陥があったとしても修正版の頒布や交換をしてくれないばかりか、当然の筈のユーザーへのインフォメーションさえ故意にしてこなかったという前歴がありますからね。

何を言っても「カエルの面にションベン」「馬の耳に念仏」といった御仁に腹を立てても病気に悪いだけですから、今回はこの辺で止めとくことにしましょうか。(笑)

皆さんのご意見をお待ちしています。

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2013年9月16日 (月)

短い“カール・ラニヤード”を作ろう

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆



ハンディーGPSやデジカメなどをショルダーストラップに付けたポーチに収納している方も多いと思います。

しかし、厚いグローブなどのままポーチから出し入れしようとした時、うっかり落としそうになる事がたまにありますよね。
かと言って、落下防止のため長い細引きで繋いでおくのも収納時にブラブラして邪魔になりますし、ピンオンリールに繋ぐのも大袈裟です。

そこで私は以前の記事でごも紹介したように、カメラやGPSの落下防止策としてカールコードで短いラニヤードを作って結構便利に使用しています。(画像↓)

Clanyard_10


その以前の記事で、『詳細は後日改めて紹介する』みたいなことを述べていたのにもかかわらず、うっかりして2年近くもそれを果たさずにいました。
そこで、今回新しい“カール・ラニヤード”を作るに当たり、その工程の画像を加えより細かくご紹介したいと思います。


今回の工作の素材は、工具などの落下防止に使用する「安全ロープ」などと呼ばれる芯線の入ったカールコードです。

この種のカールコードは通常ステンレスワイヤー芯の物が多いのですが、これだとスキーやボードのリーシュ用には丈夫で良いのでしょうが、今回の用途には重く柔軟性に欠けますし、何より加工が困難ですので、必ずケブラー芯の「安全ロープ」を探しましょう。

ワイヤー芯の物に比べ種類は少ないのですが、ホームセンターを2~3軒廻れば見つかると思いますし、店頭に無ければ通販ショップなどでも購入できます。(上にリンクしたショップが多分最安!)

さて、「安全ロープ」はデフォルト状態では今回の用途には長過ぎて邪魔ですし、GPSやデジカメを落とすと地面まで届いてしまいそうですので、使い勝手の良い最小限の長さに短縮し、両端をGPSやデジカメ用に使い易い形に加工する事にします。


では早速作ってみましょう。

①まず「安全ロープ」の両端にあるフックを切り離します。
フックなどのパーツは今回は再使用しませんので、保管して別の用途に活用してください。

Clanyard_1
(金属フック等のパーツを切り離す)

②このままでは長すぎるので、ショルダーストラップに付けたポーチから使用する状態までの長さを勘案してカットします。
まぁ、半分の長さでカットすれば2本作れますから、特に考えが無ければ2等分切断にしておくのが賢明でしょう。
ちなみに、今回素材とした製品は、2等分切断で丁度良い長さになりました。

③コード両端のウレタン被覆を5~6センチ程ストリップしケブラー芯を剥き出しにします。
ケブラー芯を傷つけぬようカッターで軽く周囲に切り込みを入れてから、ワイヤーストリッパーで挟んで引いたり、また精密ニッパーで外皮の周囲を何か所か噛み切ってそこをワイヤーストリッパーに挟んで引いたりしても良いでしょう。

また、末端部は解れぬよう接着剤で固めておくと後の作業が楽です。

Clanyard_2 Clanyard_3
(カッターで慎重にウレタン外被に切れ目を入れ、抜き取る)

④末端のループ用に、携帯ストラップコードや丈夫な細紐を余裕をみた長さ(12~18㎝)に切り、二つ折りにして揃えた末端を軽く止め結びしておきます。

Clanyard_12
(用途や通す穴の大きさによってループにするコードの太さを決めるとよい)

⑤上記で二つ折りにしたコードの結び目の末端側から③のケブラー芯の末端を結び目に沿って通し、フィッシャーマンノットあるいは結び目の上で一周して折り返したりといった要領で結束し、末端のループが希望する長さになる位置で両者の結び目を締め込みます。


その後、両者の末端を適当な長さを残してカットし、解れ止め(細紐はライターで、ケブラー芯は止め結びなど)しておきますが、後日解いて再加工する意思が無ければ結び目全体を接着剤で固めてしまっても良いでしょう。

Clanyard_4
(ケブラー芯と細紐を結びつける)

⑥最後にこの結び目を熱収縮チューブで覆い、ヒートガンでシュリンクさせれば完成です。
熱収縮チューブはカーショップやホームセンターの配線コーナーで小口販売されているような通常のものでも良いのですが、できれば“ヨンイチチューブ”のような縮小率が高く内側にホットグルーのコーティングがあるものが理想です。

なお、ヒートガンを使わずライター等でシュリンクさせる場合は細紐やウレタン被覆が融けないように注意してください。

また、必要に応じて一方の末端ループにヒバリ結び(ガースヒッチ)でプラスチックのフックなどを取り付けておくと良いでしょう。(画像↓)

Clanyard_6  Clanyard_8
(㊧ヒートガンでシュリンクさせ ㊨一方にフックを取り付ける)

なお、片方をループにせずに末端のあるシングルコードのままにしておいて、対象に結んで取り付けるようにしても構いません。(画像↓)
また、ループにする場合輪の大きさに多少余裕を見ておかないとフックをヒバリ結びで取り付けるのが困難になるので要注意です。

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(㊤片側のみループのもの、 ㊦両端ともループのもの)

言うまでもありませんが、GPSやデジカメ側には通常のストラップを付けるようにヒバリ結びでカールラニヤードを取り付け、反対側のフックをポーチに留めれば作業完了です。

また、GPSやカメラのポーチの内側に小さな平紐の輪を縫い付けておき、そこに今回作ったカール・ラニヤードのフックを掛けると収納時に全部が内側にスッキリ収まり邪魔になりません。
私はポーチの底とサイドに平紐の輪を縫い付けて、状況により使い分けています。


Clanyard_7
(ポーチの内側に取付用のループを縫い付けておくと良い)

これで歩きながらPSを弄っても誤ってグランドフォールさせる心配は無用となり、スキー場ではリフトの上からデジカメを落とすことも無くなります。
しかもスマートに収納できるのですから好い事尽くめの自作道具と言って良いでしょう。

以上、意外と簡単に作れ、費用負担も1個当たり数百円と廉価な割に、結構便利ですから、皆さんも是非作ってみてください。

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2012年10月 2日 (火)

【ニュース!】英語版 “etrex 20/30” の日本語地図!?

便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆

(未確認ですが日本語で表示できれば満点です)

受信感度はもちろん、バッテリーライフやコンパクトさを含めコストパフォーマンス的には申し分のないGARMINの “etrex 20/30”ですが、残念なのは日本語版のJモデルは英語版と比べて常識を超えた価格設定ですし、廉価な英語版は素人ユーザーがファイルを少し弄った程度ではディスプレイ上に日本語の表示ができない(らしい?)ことでしょう。

先行モデルの“OregonやDakota”は日本語のフォントとGTT(ガーミン機器用の日本語変換テキスト)を入れると、英語版でも日本語の地図が表示できたのですが、新しい 英語版“etrex 20/30”や“MAP62”では「誰かさん(笑)」がシッカリ手を打ったのか?、メニューとウェイポイント名の日本語化は可能でも、純正のマイクロSD版日本語地図を使用したとしても正常な日本語表示はできないというのです。

英語版といっても正確にはインターナショナル版という位置づけで、デフォルトでも数か国の言語が選択できますし、日本語と同じ2バイト文字のアラビア語でさえ選択可能なのに、なぜ日本語だけがこのような扱いを受けるのか不思議でなりません。

まぁ、フォントとGTT を弄って日本語のメニューとウェイポイント名を表示可能にした英語版に、日本語が画像として表示される“TKA”の地図を入れれば、とりあえず擬似日本語版にはなるのでしょうが、地図が重そうですし全国版の地形図だと価格も二万五千円近くと、とても高価です。


そんな訳で、日本語の地図を日本語の機器で使いたい私は安全策として、仕方なくかなり割高な純正の日本語版機器(“etrex 30”) と 純正の日本地形図(Topo 10M +)を購入して数ヶ月間使用してきましたが・・・。

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(㊧“etrex 30ーJ”と、㊨DVD 版とmicroSD版の“TOPO10M +”)

しかし・・・、先日、“いどんなっぷ”氏からのメールで、なんと『英語版の “etrex 20/30”の地図画面でも日本語の表示ができる地図ができた』とのお知らせがあったのです!!。 (イメージとしてでなく文字データーとしての日本語が表示されるということですよ!)

またこの新しい地図は、英語版“etrex 20/30”や“MAP62”での日本語表示だけでなく、ファームアップにともなって日本語表示に不具合が生じるようになってしまった、日本語化処理済みの英語版“Oregon”や“Dakota”でも、以前のようにも正しく日本語表示ができるそうなので、この症状に泣いていた方にも朗報となりそうです。

しかし、残念ながら、私は既に日本語版の“etrex 30-J”と純正の高い地形図を買ってしまったので、新たに両方を同時に買い替える理由などありません。後の祭りとはこのことです。

試しに、公開された“いどんなっぷ”氏の地形図サンプルを私の日本語版“etrex 30-J”で読み込んだところ、下の画像のように表示されましたので多分英語版でも問題無いとは思いますが・・・、私は英語版の機器を持っていませんので、現時点では正確な情報としてご報告することはできません。

Jpeg_1  Jpeg_2
(サンプルの「日本語+英語A」を日本語版etrex30-Jで表示した状態)

とは言え、私が日本語版の“etrex 30-J”と純正の日本語地形図“TOPO 10M +”をセットで買った時は、発売直後でしたが確か実質7万円以上の出費だったと記憶しています。

それに対し、英語版の“etrex 30”と“いどんなっぷ氏の全国地図と当座使用する10図郭の等高線データー”を購入した場合は(10図郭ほどで中部山岳はほぼカバーできますが、その後に必要となった図郭の等高線データーは後日別途買い増せます)、“etrex 30”を国内のショップで購入しても合計3万5千円少々、海外通販か個人輸入すれば3万円以下の導入コストでこの高性能日本語ハンディーGPS を登山に活用できるようになるのです。

購入した英語版の機器に日本語のフォントとJapanese GTTを組み込み、この新しい“いどんなっぷ氏の地図セット”を入れれば「ほぼ日本語版」の出来上がりというわけです。

純正日本語版に可能な全ての機能は使えないでしょうし、地図には崖記号が表示されないかもしれませんが、日本語地図が表示され日本語のウェイポイント名が転送できれば登山には必要にして十分でしょう。
これで値段が半額なら絶対に買いだと思います!

そんな訳で、自分でテストした訳でないので恐縮ですが、興味のある方は“いどんなっぷ”氏のブログにサンプル地図が公開されていますので、英語版のetrexやMAP62のユーザーは是非お試しください。


これは『まさに資本家階級の悪辣な搾取に対する唯物論的弁証法の勝利だ!(笑)』なんて冗談を叫びたくなるほどの画期的な出来事なので、テストした方がいましたら是非コメントをいただければ幸いです。

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2012年2月 6日 (月)

GARMIN/eTrex 30 J(日本語版)①

便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆
(希望的観測を含めてですが・・・)


一連の“eTrex”シリーズの後継機として登場した“etrex 30”。
“GPS”衛星に加え“GLONASS”の受信もできて測位も正確で、描画速度も速く、ディスプレイもそこそこ綺麗、しかもバッテリー寿命が25時間でシリーズ最長だと、発売早々海外でもかなりの高評価でした。

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(“etrex 30 J”の外観と、ディスプレイの表示)

私が現在メインに使用している“VISTA Hcx-J”は“TOPO 10M Plus”収納状態だとカシミール3Dとの連携に問題がありますし、“DAKOTA 20/改”もかなりの大食いでバッテリー寿命も2日もたない・・・と、それぞれ一長一短です。
そこでバッテリー寿命の長い小型の新しい機種が発売されたら、そろそろ買い替えようと考えていたのです。

そんな訳で・・・、英語(World Wide)版“etrex 30”発売の直後、価格も適正でしたので早速購入しようと思いました。
“DAKOTA 20/改”の時 と同じように日本語のフォントとガーミンの日本語変換テキスト(japan.gtt)を入れて日本語の地形図(TOPO 10M Plus)が表示ができるようにしようと思ったのです。

しかし、良く調べてみると、残念ながらこの機種の場合ガーミンの日本語変換テキストを入れてメニューを日本語表示にする事は出来ても、純正の日本語地形図(TOPO 10M Plus)は正常に使えないという仕組みになっているようです。
仕方なく、あっさり購入を断念し、正規の日本語版が出るのを待つことにしました。

画像データーとしての日本語表記の地図なら見た目上は日本語地図になるのでしょうが、カシミールから転送した日本語WPが表示されないのでは楽しく使えませんからね。

正直な話、“DAKOTA 20” と同じように少々のファイルの入れ替えで日本語のマイクロSD版純正地図が使え、またカシミールと連携できるようになれば、正規の日本語版でなくても全く構わなかったのですが・・・、悪意かどうかは別にして(笑)、日本語地図が使えないのなら、安価な英語版を買って無理して弄り壊すより、日本語版の発売を待つ方が賢明だと考えたのです。
「金持ち喧嘩せず」ですな。(笑)

まぁ、某代理店も今までこれだけボロクソに言われ続ければ、そう無茶な価格設定はしないだろうとの希望的観測の下、待つこと暫し・・・、意外に早い時期に日本語版がリリースされるとの情報があり、価格も“VISTA-J”や“OREGON-J”発売の時と比べれば、この代理店にしてはギリギリ良心的(笑)の範疇に入る位の設定となっていました。

と言う訳で・・・、予約を入れ、早速ご購入!となりました。
まぁ、正規に購入しておけば「れっきとしたお客様」ですから、代理店様に対し文句でも苦情でも好きなように発言することができますからね。

さて、“eTrex 30”を手に取ってみると、外観は“旧・eTrex シリーズ”より一回り小振で若干軽いのですが、背面の各種ホルダー取り付け用のレールは登山用には必要無い構造です。
これが無ければ3㎜以上本体を薄くできるので、オプションでも良いからシンプルな裏蓋があればと思います。
このため、ボクシーな旧・eTrexの筐体と比べて、 チョットごろっとしたホールド感ですので、念のためストラップ等で操作時の落下防止策は採っておいた方が良いのでしょうが・・・、コストの関係か、ストラップは標準付属品から外れました。(笑)
とは言え、持った感じと操作感はまずまず良好です。

E30_2
(ホルダー取り付け用レールは登山用には邪魔なだけ!)

スイッチONで画面を見ると、画面自体は“旧・eTrex”より心持ち小さいものの格段にきれいになりました。
解像度も期待したほど鮮明ではありませんでしたが、日中の視認性も悪くないので陰影表示モードでもそこそこ使えそうなレベルです。(私は陰影モードを使わないと思いますが・・・)

30c  30b
(㊧通常の地形図と、㊨陰影表示ありのスクリーンキャプチャー画像)

あと、側面のスイッチ類は“旧・eTrex シリーズ”がゴムの板を押しているような感触だったのに比べ、節度のある快適な操作感となりました。
また、クリックスティック自体の操作感は従来と変わりませんが、地図をスクロールしてみたところ旧eTrex より描画が格段に早くなっていました。

この機種は、流行のタッチスクリーンではなく、前モデルと同じボタンとクリックスティックでの操作ですが、私の感覚では山で使う場合タッチスクリーンよりむしろこちらの方が操作が簡単な気がします。
ただし、旧・eTrex とは操作画面も方法も少々異なりますし、時々”DAKOTA 20”のタッチスクリーンの癖が出て画面に触ってしまったり(笑)しますが、慣れれば違和感は無くなるでしょう。

細部の造り込みも旧・eTrex より格段に良くなり、質感も持つ喜びを感じさせてくれるレベルに達しています。
また、電池室まわりのパッキングやロック機構も良くなりましたし、USBコネクターのラバーキャップもシッカリしたものになったので防水性も確実に上がっているようです。

E30_3
(USB のラバーキャップの質も向上し、ロックレバーもしっかり締め付けられる)

室内でいろいろ弄って遊んでみましたが、GPS+GLONASS受信に設定すると衛星状態画面でしっかりとGLONASSの受信が確認されます。(画像↓)
まぁ、GLONASS衛星を併用すると電池の消耗も20%増しとのことなので、たぶん私は登山中は常時GPS衛星のみの受信となるでしょうから、これは私にとっては宝の持ち腐れ的な機能となるでしょうね。

また、準天頂衛星“みちびき”の電波(通常の位置信号のみ)はGPSと同時に常時受信される設定のようです。
下の画像では下段のバーグラフ末尾の衛星番号193が“みちびき”のシグナルなのだと思いますが、上段の衛星配置図でもシッカリと天頂付近に位置しているのが判ります。

30a
(ビルの2階北向き窓際での測位状態・感度は悪くない)

ただ、特にGPS受信のみの時は衛星配置図に“193”が表示されても、バーグラフは昇順に12個分までという制約上非表示になることもあります。(画像↓)
冗談半分ですが、“みちびき”は、私たち日本人の税金で打ち上げた衛星ですから優先して一行目に表示してもらいたいところですね。(笑)

30e
(GPS衛星のみ受信のときの表示)

“みちびき”の受信可能時には谷間など空の狭い場所での精度も上がりそうですが・・・、買って間もない現段階ではその恩恵を実感するに至ってはいません。

その他、現時点で気になったことは、バッテリー残量インディケーターがトリップコンピューターとコンパス画面と地図画面でしか表示されないという事です。
しかも、何れも表示項目としてユーザーが設定しないと表示されません。
(※どのページからでもPower〈Light〉ボタン短押しでバックライトレベルと共に表示されます)

旧・eTrex ではメインメニューの右上に小さく表示されましたので、スイッチONした時の画面でまずバッテリーコンディションが判断できて便利だったのに残念です。

また、一番長時間見るであろう地図画面では、表示項目として設定すると画面上部に半透過状態で残量インディケーターを表示することはできますが、これだと大きすぎて、ただでさえ狭い画面が見難くなってしまいまいます。
山ではバッテリー残量が結構気になりますので、ファーム修正で可能ならごく小さな透過型の残量インディケーターを、メインメニューと地図画面の隅に常時表示してもらえばさらに使いやすくなると思います。


さて、読者の皆さんの一番の関心は・・・、“eTrex 30”の実際のフィールドでの使い勝手や、悪条件下での感度、あるいは準天頂衛星“みちびき”受信時の測位精度等にあると思いますが・・・。
正直なところ、現在、箱を開けただけの状態で実際の山では使用していないばかりか、マニュアルにさえ十分目を通していない状態なので、何とも表現できないのが現状です。

そんな訳で・・・、実際に使用した後、これらの点についても追ってご報告したいと思います。



【余談ですが・・・、】

・・・さて、この製品を扱う代理店については、某ネット掲示板が罵詈雑言で埋め尽くされるほど評判が悪いのはご存じだと思います。
私も、旧・TOPO 10m Ver 8 の登山道欠落問題では大人げ無くも辛辣な意見を述べさせていただきましたが、これは登山など危険な遊びに使用されることを前提とした商品を扱う企業は、ユーザーの安全を第一と考え、製品に安全上の瑕疵があった場合、その存在を周知する為のインフォメーションは、まず果たすべき最低限の義務だと考えるからです。

まぁ、これだけ皆に叩かれれば少しは企業姿勢もマトモになったかと思ったのですが・・・。
この人達、信じられない事に“TOPO 10M Plus”で、またやってくれちゃったんですよね。
救いがたいほどの消費者の安全軽視ぶりは永遠に不滅なのでしょうか?


当ブログにもコメントを頂いたので内容をご存知の方も多いと思いますが、“TOPO 10M Plus Ver.1”では石垣島周辺の島嶼部で測位に最大数百メートルの地図とのズレが生じていたのです。

代理店サイトの“よくある質問”でも、この問題に対するの回答で測位のズレが存在することを認めていますが、その理由を一方的に国土地理院の測量に問題があったためと、責任転嫁に近い表現で説明しています。

確かに、このような島嶼部での国土地理院の測量に問題があったのは事実でしょうが、それは既に10年も前の過去に解決済みの問題であって、現在の地図が正確か否かは全く別問題です。

国土地理院は2001年の世界測地系移行の際、島嶼部を含め全国を1センチ単位の精密GPS測定をしてデーターを公開したはずですが、一部の地図製作会社が旧測地系からの変換を行わなかったり、新しいデーターによる校正を行わなかったから・・・、というのが正しいものの言い方ではないでしょうか。

この辺りは、尖閣問題の絡みで、しかるべきところには、しかるべき正確なデーターがあって当然の場所ですし、本家の国土地理院では、誰でも自由に使える「地形図閲覧システム(ウォッちず)」においてですら、10年も前の平成14年版ではすでに世界測地系に校正済みなのです。

また、半官半民の『日本水路協会』や、民間企業の『ゼンリン』でも速やかに自社製地図の誤差を校正して該当地域でも正確なGPS地図情報をユーザーに提供していました。

それに対し、このGARMIN純正の地形図を監修した『昭○社』は、その校正を怠ってこの欠陥地図を作り、それを承知であの代理店が売っている、と考えるのがむしろ妥当なのではないかと私は考えます。
これを、今更国土地理院の責任と断言するのは現時点では「お門違いも甚だしい」事柄の範疇ではないでしょうか。

紙地図単体なら大きな問題にならないかも知れませんが、GPS地図は非球面上の座標と平面画像の地図データーを対応させなければならない訳で、校正はそう簡単な作業ではないかもしれません。
しかし、『日本水路協会』の作るGPS用の海図に数百メートルの誤差があって、それを放置したために海難事故に至ったとなれば、それは大問題ですよね。
民生器用とはいえ、登山者をメインユーザーとした定価一万八千円のGPS地図であるなら、同様な慎重さと、早急かつ適切な対応が必要なのは言うまでもないと思います。

まぁ、物を作って売る以上、初期不良の発生や不良品のチェックスルーを100パーセント無くすことは絶対に不可能ですから、私も製品の欠陥だけを声高に論おうとは思いません。

問題にすべきは、このような瑕疵・欠陥品が不幸にして市場に流出した後の、製造物責任者としての対応や対策なのです。
特に消費者の身体生命の安全に係るような瑕疵のある製品が流通した場合、供給者には適切な対応をとり、その危険を最大限少なくする責を果す義務があるという事です。

残念ながら、以前のVISTA-Hcxの白画面問題や、前回の登山道欠落問題にしてもそうだったように、今回の測位ズレ問題に対してもユーザーに対する明確で継続的なインフォメーションは行われていません・・・。
インフォメーション自体のコストは、それを怠って失う企業の社会的信用に比べれば微々たるものの筈なのに・・・、です。
某ネット掲示板のこの代理店に対する書き込みが、これらに対するリアクションのすべてを物語っているんじゃないでしょうか?。

さて・・・、前回と同じような正論風な駄文を、再度長々と書いても気分が悪くなるだけですので、これ以上過去に遡っての“正義ごっこ”的企業批判を書くのは止めますが・・・。

最後に・・・、今回問題となった南方の島嶼部は、レジャーだけでなく、若い動植物学の研究者達がフィールドワークとしてジャングルに分け入る機会も多く、GPS地図の欠陥は彼らの身体の安全はもちろん、研究成果にさえ重大な影響を与えかねないことも付記しておきたいと思います。

しかしながら、代理店は次のバージョンアップで校正予定だと発表しながら(発表といっても、普通の人の目に触れる機会の少ないQ&A の回答の中で、ですが・・・)、発売から1年以上たった現在もこの誤差は残ったままです。

直す気が有るのか無いのか、あるいは暫く時間が掛かるのかは判りませんが・・・、少なくても現段階では、製造物に責任を負う立場にある者の責務として、少なくてもこの瑕疵についての詳細情報と、正確な地図がリリースされるまで該当地域での使用を中止するようにとの注意喚起を、可能な範囲の広範なメディアを通じてインフォメーションすべきだ、と私は考えますが・・・、読者の皆さんはどう思われますでしょうか?。

あと・・・、将来のバージョンアップで地図が校正された後、欠陥品を買わされたユーザーに対し、最大限でもDVDメディア1枚分程度の負担で交換に応じてくれるのが普通の企業の普通の対応だとも考えますが・・・、まぁ、“ここ”にそんな期待をしても無理でしょうかね。(笑)

一段と進化した“eTrex 30”・・・。どうせだったら完璧な地図で使いたいものです。

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2011年5月21日 (土)

GPSポーチはやっぱりG社が使いやすい!

便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


GPSに頼り過ぎるのも考え物ですが・・・、ここ数年私は何処の山へ行くにもほぼ毎回GPSを携帯しています。
登山道のある無雪期の山で、トラックログを取るか現在位置を確認する時だけ電源を入れるような使い方をだけなら、GPSをザックのトップポケットに入れっぱなしでも良いのですが、積雪期の場合はそんな呑気な事はしていられません。

そんな訳で、私はスキーツアーの時など、以前からザックのショルダーストラップの胸の位置にポーチを取り付けて、行動中は常に電源ON状態のGPSを格納しています。(画像↓)

Gpsp3_2

ザックによっては多少改造しないとポーチの取り付けが難しい場合もありますが、この位置にポーチがあると視界の悪い時など頻繁に現在位置を確認できるのでたいへん便利です。

さて、以前から私は“グレゴリー”のポーチをこの用途に使用していましたが、“オスプレー”のザックにGPSポーチを取り付けるに当たって、どうせだったら同じメーカーのポーチをコーディネートしようと同社製の“デジストウ”という商品名のポーチに交換しました。

Gpsp1
(㊧G社のポーチ、㊨オスプレーのデジストウ)


そんな訳で、昨年の春からO社の“デジストウ”をGPSポーチとして使ってみたのですが・・・、この冬はまたG社のポーチに戻すことにしました。

その理由は、O社の“デジストウ”は格好も良く、開口部も広くて使いやすいのですが、残念なことにデザイン重視でファスナーを三次元的に湾曲させた縫製をしているせいか、スライダーの操作に引っ掛かりがあって開閉がムーズではないからです。
特に冬用の厚い手袋をしたままだと、この僅かな差がとても気になりました。

Gpsp2
(㊧のようにファスナーが捩じれているより、㊨のストレートのほうが開閉は容易)

その点G社のポーチはファスナーが単純なカーブの直線(正確には2次曲線)となっているため、開閉もスムーズです。
・・・というわけで、両者を使い較べた結果、GPSポーチに関してはアンチG社の私でも、素直に使いやすい物を使うことにしたのです。

まぁ、このG社の他にもGPSを収納できる大きさのポーチは多数あると思いますが、購入の際には、ザックのショルダーストラップの位置で、片手でスムーズに開閉できるかをチェックしてみたほうが良いと思います。
特に今回ダメ出ししたO社のようにファスナーを3次元的にカーブさせた物以外にも、箱状のポーチでファスナーが角の所で小さなRでカーブするような構造の物の中にも片手で開閉し難い物があるので要注意です。


また、このポーチは裏面がゴチャゴチャしていますが、私は自分のザックに取り付けるに当たっては、必要の無い部分は切り取ってしまい、必要なパーツは自分で縫い付けるという改造を行っています。
取り付けるザックに合わせて自分なりに手を加えると、より使い勝手が向上しますので皆さんも工夫してみてはいかがでしょうか。



【余談ですが・・・】
上の記事にも書きましたが・・・、私は実はアンチG社なのです。
最近のG社の製品は設計も素材もかなり良くなったようですが、以前私が使用した同社製の大型ザックはかなり高価であったにもかかわらず、使用中に重要なプラスチックパーツが破損したり、裏のウレタンコートが僅かの期間でベロベロに剥がれたり、紺色のザックがピンクの斑模様に変色したりと、散々酷い目に遭いましたし、製品ラインナップにも“クレーター・シリーズ”のような救いようの無い製品群があったにも拘らず、一時自らを「ザック界のロールスロイス」だのと宣わっていたのがその理由です。
だいたい、自社の製品の機能や品質ではなく、ブランドのハロー効果に依存した価格設定で商売するようなメーカーにロクなものは無いですよね。
まぁ、見栄でそんな物を買ってしまう方(≒私!)も悪いんでしょうけど・・・。
ユニクロで3,000円で売れるいるような原価の商品を3万円で売って大金を儲け、その一部をエセ環境保護団体に寄付して、キリスト教的価値観を普遍的なものとして他文化圏にまで強要しようとする自己中心的で偏狭な同胞に媚を売るような米国の某社はその極致でしょうかね。
まぁ、出自はともあれ、現在のこの会社は登山用具としてのクロージング・メーカーではなく、ブランド信仰に依存したファッション・アパレル・ブランドなんですから相手にするのも大人気無いんですけど・・・。(笑)

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2011年3月29日 (火)

GPSもビレーしてあげよう

便利度 :★★★★★
工作度 :★☆☆☆☆
推薦度 :★★★★★
危険度 :☆☆☆☆☆


お恥ずかしい話ですが・・・、登山歴の割には読図下手で方向音痴の私は、最近では視界の悪い山スキーの時などGPSのお世話になりっぱなしです。
今思えば、GPSが無かった時代によく遭難しないで生き残ったのか不思議なくらいです。(笑)

さて、ショルダーストラップに取り付けたGPSポーチは、スキーツアーなどの行動時に度々取り出して位置を確認するのにとても便利ですよね。

Gpsp3

しかし、素手では簡単なこの動作も厚い冬用手袋をしたままだとGPS本体を落下させてしまいそうになることもよくあります。(実は私も今シーズン実際にGPSを落っことしましたが、今回ご紹介する仕掛けのお陰でグランドフォールは免れました)


万が一落ちた場所が尖った岩の上だったとしたら・・・、修理(交換?)費も故障の種類に関わらずかなり高額な定額料金を請求されますし、何よりGPSが壊れてしまったのではその後の行動に支障をきたしてしまいます。
また、新雪の上にでも落としたら・・・、壊れないにしても荷物を背負いスキーを履いた無理な体勢でGPSを探さなくてはならなくなります。

また、首からラニヤードで吊るしたGPSをザックに付けたポーチに入れておくと、ザックを下す時にそれを忘れて結構恥ずかしい失態を周囲に披露することにもなりかねません。(笑)

そんな訳で、私はGPSの落下を防ぐためポーチの内側に小さなループを縫いつけ、それとGPS本体をカールコードで連結するという対策をとっています。

Gpsp5  Gpsp4
(㊧ポーチの内側にループを縫い付け、 ㊨GPSにはカールコードを取り付ける)

これでしたら、使用時に邪魔にもなりませんし、使用後はカールコードごとポーチに収納できますし、ジッパーも完全に閉められます。

Gpsp6
(このようにしておくとGPSのグランドフォールを防げる)

また市販のカールコードが長すぎる場合は落下防止の効果がありませんので、必要最小限の長さに加工して取り付ける必要があります。
長さは腕を伸ばし切れる直前位が適当でしょう。

画像にある私のカールコードは、市販のものを半分に切って2本作ったものの1本ですが、両端に細いコードのループを結び、結合部分を熱収縮チューブでカバーしました。

簡単な工作ですが、万が一のGPS墜落を防ぐことができますので、是非お勧めしたいプチ改造だと思います。


【追記】
書き忘れましたが、カールコードは金属ワイヤー芯の物でなく、ケブラー芯のなるべく細くて柔らかい物を使用しましょう。

ケブラー芯だと柔らかく抵抗無く伸ばせますし、ポーチの中でも邪魔になりません。
また、両端に携帯ストラップ用の細いコードを取り付けるときフィッシャーマンノットで確実に結束できます。
結束部をカバーする熱収縮チューブには“ヨンイチ・チューブ”など収縮率の高いものを使うと仕上げが綺麗です。(製作については後日記事にする予定!)

なお、私が使っている細いカールコードは最近見かけなくなりましたが、ビルの窓ガラス清掃用スクィージーの落下防止用の物でしたら現在でも入手可能だと思います。

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2011年3月 4日 (金)

GPS地図は“Topo 10M Plus”で決まりかな!(その2)

便利度 :★★★★★
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆
(まだ未知数な部分もありますが評価UPです・価格が安ければ満点なのですが!)


当ブログでは度々登山用のGPS機器と地形図についてレポートしてきました。
そして、以前の記事で、ガーミンのハンディーGPS用等高線表示可能な登山用の純正地形図としては、最後発の“TOPO 10M +”について、登山用と限定すれば現在のところ最高の地形図ではないか・・・、と評価しました。

その後、この“TOPO 10M +”を使ってみて、またまた他の地図には無い素晴らしさを発見しましたのであらためて記事にして見たいと思います。
このブログのポリシーとして、駄目なモノはハッキリ駄目だと言いますが、良いモノは素直に賞賛することにします。

さて、私は冬に山スキー(ボード)を楽しむことが多いのですが、最近は歳のせいかスキー場のゲレンデトップからハイクアップしてスキー場横の尾根を降りてくるような半日~日帰りのコースがほとんどとなっています。
そんなツアーでゲレンデに戻る往復コースや、天候不良でゲレンデに戻るときなど、リフト乗り場や降り場の位置が判ると非常に便利なので、“TOPO 10M Ver.8.03”の場合、私はカシミール3Dから他のウェイポイントと一緒にリフトの位置をGPSに転送することにしています。

 (このような場合、『山旅クラブ』の有料地図も綺麗で良いのですが、むしろ国土地理院の無料閲覧サービス『ウオッちず』のほうが、最新情報が図上に反映されていて便利です。)

01  02
(㊧『山旅クラブ』と、㊨『ウオッちず』のカシミール3D上の表示)


そこで、今シーズン“TOPO 10M +”をスキーツアーに使ってみて、またまた驚きました。
なんと、リフトの索道の位置まで表示されるようになっていたのです。
これだと、わざわざ事前にリフトの上下の駅をウェイポイント登録しなくても済み、とても便利です。

では、スクリーンショットをご覧ください。
下の画像はVISTA-Hcx/J で、“TOPO 10M Ver.8.03” と“TOPO 10M +”のほぼ同じ位置を表示させた時の状態です。
両画像ともスキーヤーの形のアイコンは私が登録したWPですが、ご覧のように“TOPO 10M +”では索道のラインまでシッカリと表示されていていますので、この地図を使うならもうリフトの位置を登録せずともリフトの上下駅の位置が判るというわけです。
まあ、全部のスキー場というわけでもなさそうですが、さすが昭文社の作った地図といった感想ですね。

Topo803v  Toppv
(㊧“TOPO 10M Ver.8.03” と、㊨“TOPO 10M +”の表示)

ついでなので、新世代機種のDAKOTAではどう表示されるかも見てみましょう。
下の画像は陰影表示をOFFにしてありますが、この機種でもはっきりと索道の位置が表示されますし、Ver.8.03では表示されなかった新しい登山道も加わっているのが判ると思います。

Topo803d  Topod
(㊧“TOPO 10M Ver.8.03” と、㊨“TOPO 10M +”の表示)


また、“TOPO Ver.8.03”ではスキー場のエリアが黄緑色に表示されているのに“TOPO 10M +”ではそれが無いように見えますが、200mスケールまでズームアップしていくと(画像↓)のように黄色で表示されますのでご安心ください。

しかし、この色表示はベースマップに依存する表示のようで、ランドカバーの設定変更ではこの色表示可能な縮尺レベルは変えられないようです。

Topod200


・・・と、いうわけで、ハンディーGPS用の地図もずいぶん進歩しています。
純正以外の地図メーカーでも“いどんなっぷ”さんの地図ではルート検索機能が付き、自転車やバイクツーリング用としてはさらにコストパフォーマンスの高い地図に進化しましたし、新しい日本語・英語併記の地図では英語版GPSでも地名検索が可能になったということですから、積雪期や道の無い場所でGPSでの詳細なナビゲーションを要求される登山以外でしたら、これなどもコストパフォーマンスの高い実用的な地図だと思います。




【追記】

書き忘れましたが・・・。
私の機器の場合、VISTA/Hcx-J に“TOPO 10M + Ver1”を入れた状態では、“カシミール3D”とのウェイポイントのデーター転送に障害が発生します。
“TOPO 10M Ver.8.03”では問題が無かったので理由は不明ですが、“TOPO 10M +”がカードスロットに入っているとデータ転送に失敗したり、仮に転送できたにしても全てのシンボルがブルーフラッグになってしまうのです。
現在、仕方なくデーター転送を行う時には“TOPO 10M +”をスロットから取り外した状態でカシミールとの連携を行っています。

どなたか、この件についての情報がありましたらアドバイスをお願いいたします。

あの代理店に問い合わせても『自社製以外のソフトとの連携については“Out of my business”!』と冷たくあしらわれるのがオチですからね。(笑)

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2010年11月10日 (水)

GPS地図は“Topo 10M Plus”で決まりかな!

便利度 :★★★★☆
工作度 :☆☆☆☆☆
推薦度 :★★★★☆
危険度 :☆☆☆☆☆
(まだ未知数な部分もあるのでこんな評価にしました)


GARMIN製GPS用の登山用地形図としては純正の“Japan TOPO 10M Ver.8.**”が主流となっていましたが、その他社外品にもそれぞれに個性を持つ地図が何種類か販売されており、使用形態によってはコストパフォーマンスで純正地図を上回っていると考えられるものも存在しました。

また、初期の純正地形図“Japan TOPO 10M Ver.8.00”には看過できない重大な欠陥もあったものの、その後のバージョン“Japan TOPO 10M Ver.8.03”でほぼ問題は解決され、価格は少々高めですが非常に実用性の高い登山用GPS地図となっていました。

Topo_x2
(Japan TOPO 10M Ver.8 のDVD版とMicroSD 判)


しかし、この夏、 TOPO 10M Plus Ver.1”という単なるバージョンアップではない、まったく新しいシリーズの純正地形図が発売されたのです。

前回までの純正地形図は“㈱北海道地図”が作っていましたが、今回の“TOPO Plus”は作成元がエリア別登山地図の最大手“㈱昭文社”に変更されたそうです。
そして、国土地理院のデーターをべースにしている点は共通ですが、この新しい地図では昭文社が自社製登山地図のために集積した山小屋や水場の位置にのみならず、ビューポイントや要注意箇所のデーターまで表示されるとの事です。
GPS用地図は複数所有している私としても、これは非常に気になるところであります。

で・・・、早速人身御供となってブログネタの御購入!、という事になりましたので今回はこの新しい地図を御紹介したいと思います。


さて、画面を見てまず気付いたのは印象として全体に洗練された描画になったという事です。
この印象の違いは、山岳地帯でこれまでのTOPO 10M では煩さく感じるほど強調されていた崖記号が、TOPO 10M Plus では紙地形図と同程度の節度ある表現となっていることからでしょうが、これだけでもずいぶんスッキリした感じがします。

では、この新旧2種類の純正地図がGPSの画面でどのように描画されるか、まずは旧世代カラー機で私のメインGPSである“VISTA Hcx ”のスクリーンショットを見てみましょう。
画像は谷川岳山頂付近です。
画像では判り難いかもしれませんが崖記号の表現など、Plus の方がよりスッキリした感じになっています。

Tng8  Tngp
(㊧Japan TOPO 10M Ver.8.03、㊨Japan TOPO 10M Plus Ver.1)


こうなると、タッチスクリーンの新世代機ではどう表示されるかも見たくなりますよね。
そこで、検証用に“Dakota 20 ”に日本語のフリーフォントをインストールして一時的に日本語の地形図が読める状態にして表示したのが下の画像です。

こちらの方が崖記号の表現が紙地形図に近づいているのがよく判るでしょう。
なお、“肩の小屋”のアイコンが表示されていないのは地図の欠落ではなく、表示ズームレベルの設定を変えればきちんと表示されます。
また、画像が鮮明になるように陰影表示機能はOFF にしてあります。

Tng8d  Tngpd
(㊧Japan TOPO 10M Ver.8.03、㊨Japan TOPO 10M Plus Ver.1)


また、TOPO 10M Plus では県境と登山道が破線で表現されていますが、登山道の破線は明確で、また主要な登山道?には赤系統色の実線と重ねて表示されますので間違えることは無いでしょう。
とはいえ、上の画像でもお判りのように登山道には赤い実線と重ねて表示されない破線部分も存在しています。
これは、紙のエリア別登山地図の登山道情報と関連している?のかも知れませんが、難路でもないところも赤くなってますし詳細は“謎”ですね。(笑)
まぁ、いずれ改善されるかもしれませんが、この辺はチョット紛らわしい部分ですので統一してもらったほうがベターのような気がします。


次に、下の画像は上記と同じ条件で双六小屋付近を見たところです。
TOPO 10M Plus では(旧世代機ではアイコンが異なったり表示できないアイコンもあるようですが・・・)水場などが判りやすい記号で表示されるようになりました。

Sgr8  Sgrp
(㊧Japan TOPO 10M Ver.8.03、㊨Japan TOPO 10M Plus Ver.1)

Sgr8d  Sgrpd
(㊧Japan TOPO 10M Ver.8.03、㊨Japan TOPO 10M Plus Ver.1)


また、画像(↓)で見るとTOPO 10M Plus の地図は小屋やテント場の位置が実際とはズレて表示されている?感じですが、アイコンにポインターを重ねると小屋の営業期間や連絡先などの情報が表示されるという小技も備えています。
なお、この地図の小屋の位置に関しては正確な位置座標としてではなく、位置概念としての表示だと考え、代理店が無償公開している「全国山小屋避難小屋データ」をPOI に登録して併せて表示できるようにしておくとよいでしょう。

Topoh           Topoha  Topohb

TOPO 10M Plus /㊧VISTAの場合、㊥DAKOTAは画面右上のアイコンにタッチすると㊨の情報表示が!)

その他、可愛いアイコンも何種類か表示されているようですが・・・、実は私にはまだ意味不明な記号もあります。
(なにせ買ったばかりなので、使っていくうちに分かるでしょう・・・)

さて、それからもう一つ、TOPO 10M Plus の優れた点を御紹介します。
下の画像は奥只見シルバーラインの13号と14号トンネル間のスノーシエッドにあるシャッターの閉まった泣沢の入渓点(登山口)の部分です。
以前の地図ではトンネルと道路の境は表現されていませんでしたが、新しい地図TOPO 10M Plus ではしっかりトンネルと一般道路の違いが表現されているのには驚きました。(実際に車で通ってもトンネルとスノーシエッドの違いが判り難い場所です)

下は旧世代カラー機種VISTAでの比較ですが、㊨のTOPO 10M Plus では二重破線のトンネルと茶色の太実線で表示されたスノーシエッドで覆われた普通の道路とが判別できるようになっています。
また、沢が地下の導水管で途切れている部分も正確に描かれていますね。

Sl8  Slp
(㊧Japan TOPO 10M Ver.8.03、㊨Japan TOPO 10M Plus Ver.1)

これが新世代機種になると下の画像のように、さらに鮮明に表現されます。
やはりこの地図はCOLOLAD以降の新世代機種で使ってこそ、その本領を発揮するということなのでしょうが、・・・かと言って旧世代機種では使い勝手が悪いかというと、決してそんなことはありません。
私は、このTOPO 10M Plus をVISTA/Hcx -J で使用する予定です。

Sl8d  Slpd
(㊧Japan TOPO 10M Ver.8.03、㊨Japan TOPO 10M Plus Ver.1)


さて、以上簡単に検証してみましたが、この新しい地形図“TOPO 10M Plus ”は、今の段階では率直に言ってかなり使いやすく読みやすい好い地図だと思います。
現在の実勢価格が16,000円程度ということを考えると、(初期製品ゆえ登山道表示や山小屋の位置など、まだ煮詰められていない部分があったとしても・・・)、取りあえずは現在のベストバイ地図といっても良いでしょう。

ただ、発売直後にVer.8.00という初期不良製品を買わされて、酷い目に遭った私の体験からの助言ですが・・・、もし現在“Japan TOPO 10M Ver.8.03”以降の地図をお使いの方でしたら、ウェブ上の掲示板等で初期不良が一通り報告されるまで、もう暫く様子を見る、というのが一番賢明な選択肢かもしれませんね。



【余談ですが・・・】

さて、この“TOPO 10M Plus ”は“OREGON/450TC”というハンディーGPSに、“シティーナビゲーター”と一緒にバンドルされ、10万円を切る価格で発売されており、中高年登山者を中心に結構売れているそうですから、今後はわが国の山ではもっともポピュラーで標準的なGPS地形図になる事は確実だと思われます。
社外品地図メーカーさんには大打撃でしょうね。
(しかし・・・、“OREGON 450/TC” 発売前に、“地図プレゼントキャンペーン”と銘打たれた在庫処分策に釣られて “OREGON 300” と“旧TOPO”のセットをボッタクリ価格で買わされた人は、「クソッ!また騙された!」と激怒していますが・・・。) 

だけど、この“OREGON/450TC”の、地図を2本もバンドルしての販売っていうのもどんなもんでしょうかねぇ・・・?。
山登り用にGPSを使用する方は、“シティーナビゲーター”は不要でしょうし、ツーリング専用として使う方は“TOPO 10M Plus ”など必要無いはずです。
2種類の地図、両方を必要な人なんて、むしろごく少数ではないでしょうか?。

本来、社外品を含め、どの地図ソフトを使用するか否かを選択する権利は、消費者たるハードウェアー・ユーザーつまり私たちGPS を使用する側が保持するべきだと、私は考えます。

PCの市場では、ユーザーがその使用するハードウェアーのOSに何を使用するか、また同用途のアプリケーションの内で何れを使うかの選択は、ユーザーの権利として既に確立しているはずですが・・・、GPSはその埒外なんでしょうかね?

まあ、このような抱き合わせ販売で消費者に割安感を印象付け、必要の無いソフトまで一緒に買わせる手法は、明らかに上品とは言えない商行為ですし、欧米だったら「企業の品格」を問われるのみならず、独禁法で訴追の対象になるかもしれません。

そういえば大昔の話ですが、人気の「ガンダム・プラモ」と売れ残りのプラモを抱き合わせにして売ったり、品薄の「ドラクエ」と不人気の古いゲームソフトを抱き合わせにして定価で売り、子供達を泣かせてまで金儲けをしようとした阿漕なオモチャ屋が大勢いましたっけね。
皆さんはどう思います?

私としては、まだまだ言いたいことも無い訳ではないのですが・・・、“TOPO 10M Plus ”という良い地図を作ってくれた事への感謝の意を表し、今回は黙っていることにします。(笑) 

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